7月中旬の猛暑が続いた頃に体調を崩しました
2017年8月中旬からはとても涼しくなった東京ですが、7月中旬から8月上旬にかけては35℃を超える日も珍しくなく、暑い日が続きました。部屋は常時冷房をしていたし、暑い日は抱っこ散歩も控えていたのですが、突然、キャンディスが何も食べなくなりました。水も飲みません。そして、夜には自力で立てなくなってしまいました。
オシッコは出ていたので1日様子を見ましたが、2日目も何も食べたがらず、オシッコの色がかなり濃かったので、かかりつけの病院へ連れて行きました。獣医師はキャンディスの首の皮膚を持ち上げて放し、すぐに皮膚が元に戻らないのを見て、
「脱水症状により、皮膚が弾力を失っていますね。血液検査をして、点滴で栄養と水分を補給しましょう」
とおっしゃいました。
1.オシッコの色が濃い
2.首の皮を引っ張って放したときに、皮がすぐ元に戻らない
3.歯茎が乾燥していて粘りけがない
ときは脱水症状の可能性が高いので、すぐに動物病院に相談してほしいとのことです。
血液検査の結果は、特に異常ありませんでした
結論から言えば、血液検査上、深刻な問題は見つかりませんでした。ALP(アルカリホスファターゼ。肝臓や腎臓など体の様々な細胞でつくられる酵素)の数値は高いですが、高齢かつ右眼が義眼、左眼が白内障で、後ろ足が脱臼しがちなキャンディスがいつもストレスを感じていることを考えれば、深刻な異常とまでは言えないと先生は判断されました。この判断につきましては、獣医師により見解が異なると思いますので、血液検査の結果でわからないことがあれば、納得いくまで説明を受けることをおすすめします。
点滴後に高栄養食とシリンジを処方されました
水分と栄養分を点滴した後、獣医師から高栄養食とシリンジ(注射筒)が処方され、与え方と今後の治療方針について説明を受けました。
まず言われたのが、点滴による栄養と水分の投与はあくまでも緊急避難的なもので、栄養と水分は口から摂ることを心がけてほしいということでした。
「点滴に頼ってしまうと、咀嚼・嚥下機能(かんで飲む込む力)や消化機能が衰えてしまうので、とにかく口で食べることにこだわってください」と言われました。
しかし、今のキャンディスは少量しか食べられません。そこですすめられたのが、高栄養食です。高栄養食は1gあたりの栄養価が非常に高く、少量でも十分な栄養を摂ることができます。「食べる点滴」ともいえるでしょう。
今回処方されたのはデビフのリカバリーサポートですが、各ドッグフードメーカーから様々な高栄養食が販売されています。いずれも処方食(療法食)で獣医師からの処方が必要ですので、かかりつけの動物病院に相談をしてください。
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離乳期や産前産後・病中病後・シニア期の栄養補給に適しています。 <総合栄養食>
気管に入らないよう気を付けながら自分でなめさせます
高栄養食の経口投与では、「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を避ける」ことが何よりも肝心です。食べさせたいからと無理にシリンジを口に突っ込むと、むせて咳き込むことなどで療法食が気管に入ってしまいます。これを「誤嚥(ごえん)」といいます。誤嚥により、肺が炎症を起こして発生する肺炎を「誤嚥性肺炎」と言います。命に危険が生じる肺炎です。人のお年寄りの介護でも、誤嚥性肺炎はよく問題になります。
あくまでも「ワンちゃんが自分でなめるように仕向けること」。これが重要です。
高栄養食の1食分をシリンジから与えるのは、30~40分ほどかかります。急いでいるときに慌てて与えるのは事故の元なので、朝与えるなら早起きをするなどして時間を作ってください。ペットオーナー様の気分がゆったりしていると、ワンちゃんも穏やかな気持ちになって食べることができます。
ウンチがゆるくなったら獣医師に相談をしてください
初めて高栄養食を食べるワンちゃんは、ウンチがゆるくなりがちです。キャンディスもオムツからはみ出すほどウンチがゆるくなったので、獣医師に相談をしたところ、胃腸薬を処方されました。胃腸薬とともに高栄養食を与えるようにしたところ、「ちょっと柔らかいウンチ」になりました。今では高栄養食に慣れ、胃腸薬がなくても「ちょっと柔らかいウンチ」です。
高栄養食の投与によりウンチの異常がみられたら必ず獣医師に相談し、指示に従ってください。自己判断で胃腸薬を与えるのは禁物です。
●オムツの選び方・換え方に悩む方はコチラ
シニアのワンちゃんがトイレシートに排せつをしないようになったら、失敗した排せつをお片付けするペットオーナー様のストレス軽減のためにも、ワンちゃんに早期にオムツを導入することをオススメします。今回は、シニアドッグのためのおむつの選び方、換え方をご紹介します。
今では自力で立ってご飯を食べられるようになりました
一時は寝たきりになってしまったキャンディスですが、獣医師に相談して高栄養食を導入したことにより、今では自力で立ち、ご飯を食べられるようになりました。
やはり、「自分の口からご飯を食べる」のは人間もワンちゃんも、健康の基本なのだなと思います。今回、早めに動物病院に相談し、対策を取ったことにより、深刻な状態にならずに済みました。こうして、体調の波を乗り越えながら、キャンディスにはいつまでも長生きしてほしいと思っています。
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ペットの体型に合わせて高さが3段階に調節ができる。
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