犬の老化が見られる平均年齢とは?
犬は人間の倍以上のスピードで年齢を重ねていきます。一般的に犬の寿命は14年と言われています。
人間に換算すると、小型、中型犬は72歳、大型犬は約90歳に当たります。
そのため寿命のちょうど折り返し地点に当たる、7歳からが一般的には「シニア」と呼ばれる世代に入る年齢です。
ですが、大型犬や超大型犬では5歳頃に老化症状が出る犬もいます。
また、犬種や食餌や運動量などの成育歴や、何よりも個体差が大きいです。
そのため、毎日の健康チェックで老化に気付く事が大事です。
参考:一般社団法人ペットフード協会
縁あって家族になった愛犬にはずっと元気でいてほしいものですよね。ヨチヨチと赤ちゃんぽい愛犬も、 いつしかは老犬と言われる時期がやってきます。人間よりも寿命が短いワンちゃんは、シニアになる時期も早いのです。 一般的な「老犬」と言われる時期に飼い主さんがしっかりと健康管理をしてあげることで、愛犬が少しでも健やかな状態でいることが可能です。 そこで、犬の老化のサインやシニア期の飼育の仕方、介護時期に考えたいことなどについてまとめてみました。
犬の老化をチェックしよう
犬の老化を知るためには、毎日の健康チェックが欠かせません。
では、どの様な箇所をチェックすれば良いのでしょうか。
一つずつ確認してみましょう。
◆被毛
犬は全身を毛で覆われている動物のため、被毛の変化は比較的チェックしやすい老化ポイントです。
老犬になるにつれて、白髪が多くなり全体的に白っぽく、色が薄くなります。
体毛の量も、若い頃と比べると少なくなります。
被毛には体温調節や、紫外線や花粉などから体を守る機能があります。
量が少なくなることで防御機能が落ちるため、洋服を一枚着せる、ブラッシングなどで血行を促進し機能効果させる、など対応が必要です。
◆皮膚
老犬になるとイボが出来る事が増えていきます。
犬のイボには良性のものと悪性のものとがあり、切除し検査センターに送らないとどちらなのかは判断が出来ません。
イボを見付けた際には、動物病院に連れていき、大きさを経過観察する必要があります。
毎日のチェックで小さい状態の時に見付ける事が、とても重要です。
◆眼
フラフラ歩く、物にぶつかるという行動をする様になった場合は、視力低下が考えられます。
また、老化とともに白内障や緑内障も多く出現します。
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◆耳
人間同様、犬も老化とともに聴力が衰えはじめ、耳が遠くなります。
名前を呼んでも反応が悪い、気付かないなどが見られる様になった場合は聴力の低下が考えられます。
◆歯
犬も老化とともに歯茎が痩せ衰え、歯肉炎になり、時には歯が抜け落ちます。
食餌が上手に食べられない、フガフガと口を動かす様になった、などの行動から気付く飼い主が多いですが、その頃には治療の必要が無いほど悪化している場合が多いです。
そのため、若い頃からの歯や歯茎チェックはとても大切だと言えます。
虫歯ケアも毎日のチェックで取り入れると、より老化対策としては良いですね。
◆動き
全体的にゆっくり動く様になる、段差を嫌がる、などが老化症状の特徴です。
筋力が低下し、足腰の機能も弱るため、歩行自体が辛くなります。
「いつもと違うなぞ?」という事が少しでも見られたら、それは老化のサインです。
しっかり毎日チェックする様にしましょう。
◆排泄
排泄に失敗する様になる、排泄のリズムが狂う、などが自律神経系の衰えから見られるようになります。
しかしながら、排泄の失敗は老化以外にも原因があり、何か病気を抱えている事もあります。
毎日のチェックで、排泄の違和感を感じた時には病院へ連れていくようにしましょう。
◆睡眠
老化とともに睡眠時間が長くなります。
一日中寝ている様になり、何か室内で音がしても目を開けるだけで又寝てしまう、という状態が多くなります。
また、睡眠中にいびきをかく、いびきが若い頃よりも大きく酷くなる、という老化症状もあります。
◆食欲
食べ物の好みが変わる、いつもの食餌を嫌がる、という場合も老化が疑われます。
老化により、今まで嫌いだったものを好むということもよく見られる症状です。
また、食べ物に異常に執着する事もあります。
食餌を食べ終えた後に、再度要求するなどの行動が出始めた場合は認知症の疑いがあります。
食欲はとても気付きやすい老化サインなので、しっかりチェックが必要です。
犬種にもよりますが、平均寿命が15歳前後の犬は、私たち人間よりも早く年を取っていきます。そして、年齢とともに老化のサインも見られるようになってきます。でも、犬の老化のサインって、一体どんなものなんだろう。気になる人も多いはず。老化のサインを見極めて、早い段階でケアしてあげることが長生きの秘訣かも?!
犬の老化が始まったら注意すべきこと
残念ながら、老化は止めることが出来ません。
そのため、毎日の健康チェックから早く症状に気付き、適切に対応することが何よりも大切です。
完治が難しい老化症状でも、早く気付いた場合は予防や進行を遅らせる、という事も可能です。
また、気になる症状が老化では無く、病気から来ている可能性も考えられるため、「いつもと違う?」と感じた際には必ず病院へ行く様にしましょう。
老化症状かな?という点が、毎日の健康チェックで見られた場合は病院に行く事以外にも生活の中に取り入れるべき注意すべき事があります。
まず生活の中の危険を取り除く事が必要不可欠です。
“視力が落ちている場合には、目の前がボヤっと見える為ぶつかることが多くなります。
障害物になり得る、ぶつかりそうなものは置かない様に心がけましょう。”
食餌をポロポロ落としながら食べる、食べ辛いそぶりが見えたら、それは歯の問題かもしれません。
食餌をお湯でふやかしてあげる、食餌を変える、食器の高さを変えてあげる、などが必要です。
段差を嫌がる場合には、段差を減らす様にしてあげると生活がしやすくなります。
斜めのスロープにしてあげたり、もう1段加えて段差を緩くしてあげる、などの工夫が出来ます。
高齢になるにつれ、骨密度が低下し、骨が脆くなるため少しの段差で骨折することが良く見られます。
段差は極力無くす様にすると、過ごしやすい室内になります。
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犬のアンチエイジング方法(抗酸化作用)
アンチエイジングとは「抗老化」のことで、文字通り老化に抵抗するということです。
人間では美容用語としてよく使用されますが、犬にもアンチエイジングは存在します。
老化は止める事が出来ません。
ですが、アンチエイジングを行う事で進行を遅らせたり、緩やかにすることは可能です。
特に老化は抗酸化作用と強く結びつきがあると言われています。
抗酸化作用を積極的に取り入れる事で、アンチエイジングに繋がります。
具体的にはどのような方法があるのでしょうか?
◆適度に運動する
特に毎日の散歩はとても重要です。
ウォーキングは有酸素運動のため、活性酸素が増え抗酸化が期待できます。
また筋肉を維持することで、弱った足腰を守り、普段の生活がし辛くなることを防ぎます。
散歩は外界からの刺激もあるため、生活に変化が出ますし、生活リズムも整います。
いつもと違うルートを通ってみる、ということも脳が活性されますし、刺激も大きく効果的です。
散歩での歩行、クセなどもチェックしながら、毎日取り入れると良いでしょう。
◆朝日を浴びる
朝日を浴びる事で体内に抗酸化作用を持つメラトニンというホルモンが分泌されます。
犬が寝ていても、毎朝決まった時間にカーテンを開け朝日を浴びるという事はとても良い事です。
しっかりと朝、昼、晩の生活リズムを体で感じる事も出来ますし、アンチエイジングには最適です。
◆抗酸化作用のある食べ物を摂取する
ゴマ、トマト、ブロッコリー、りんご、にんじんなど、抗酸化物質を多く含む物を積極的に取り入れる事も効果的です。
シニア用市販フードにも、抗酸化作用のあるものが多く売られています。
◆抗酸化作用のあるサプリメントを摂取する
サプリメントで抗酸化物質を摂取する方法もあります。
抗酸化作用のあるアスタキサンチンやビタミンなどに加え、消化機能が弱い犬には乳酸菌、被毛のツヤが気になる犬にはコラーゲン、など犬に合わせたものと組み合わせたサプリメントを選ぶ事も可能です。
愛犬の健康診断アニマルドックとは?
身体の外側、生活の様子の老化現象は、毎日の健康チェックで確認が可能です。
ですが、内臓の老化については自宅では確認する術がありません。
老化は何よりも予防が一番ですので、内臓の老化や変化に関しても早めのケアが必要です。
人間ドックと同様、犬にもアニマルドックという健康診断が存在します。
シニアに差し掛かった年齢の頃から、定期的に受診しておくと身体の状態を詳しく知る事が出来ますし、病気や老化にも早急な対処が可能です。
健康時の検査結果がデータとして病院に残っているのは、いざ病気になった時の比較が出来るためとても有効な健康管理だと言えます。
アニマルドックは通常半日から1日、動物病院に預けて行われます。
自由診療のため定価というものは存在しませんが、平均1万円から2万円が一般的です。(内容による)
一般的な検査内容は以下の通りですが、病院によっては麻酔をかけた上でのMR撮影などを独自に行う場合もありますので確認が必要です。
・問診、触診
・血液検査
・レントゲン検査
・尿、便検査
・心電図検査
飼い主と長時間離れる事が厳しい犬の場合は、犬ドック自体がストレス負担の高い物になってしまいます。
毎年のフィラリア検査の際についでに血液検査をする、歯石除去のついでにレントゲンや心電図を見てもらう、散歩のついでに触診してもらう、など「ついで」検査を生活の中に取り入れると良いですね。
まとめ
犬の老化を知るためには、毎日の健康チェックが欠かせません。
時には犬ドックなどで、しっかりと身体の内部まで検査しておくことも必要です。
1日でも長く、生活を共にするために犬の老化について、しっかり知り予防やアンチエイジングに取り組んでみてはいかがでしょう
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