犬の「伏せ」のしつけ方法のポイントは?声掛けは英語でもOK?

2020.10.26

犬の「伏せ」のしつけ方法のポイントは?声掛けは英語でもOK?

床にお腹をつけ、腹這いの状態になる「伏せ」は、「おすわり」よりも長時間犬の行動を抑制できるため、生活の中で役に立つ基本のしつけの一つです。 伏せは服従性の高いポーズのため、リーダーと認められた飼い主が行う必要があります。 そのため、伏せが出来ない場合には飼い主との関係性を見つめ直す必要もあります。 伏せのコマンドの声掛けは日本語・英語のどちらが良いのか?伏せが出来ない場合に考えられる原因は?など、伏せのしつけにまつわることを確認してみましょう。

【目次】
1.犬のしつけの基本「伏せ」
 1.伏せをしつけるメリット
 1.伏せはいつから練習する?

2.しつけの基本はリーダートレーニング

3.伏せのしつけ方
 3.お座り
 3.お座りの姿勢から伏せへ

4.伏せができない時の原因と対処法は?
 4.まだ覚えていない
 4.伏せをしたくない
 4.環境が悪い
 4.ご褒美が気に入らない

5.勝手に伏せをしちゃうときって?

6.あるあるトラブル!伏せとお座りの区別ができない犬とは?
 6-1.コマンドが流れになってしまっている
 6-2.場面によってコマンドを分ける

7.伏せのしつけに使えるおすすめグッズは?
 7-2.First チーズ入りボーロ 80g
 7-3.コング

8.伏せは便利なコマンド!是非しつけて覚えさせましょう!

【掲載:2018.02.25  更新:2020.10.26】

犬のしつけの基本「伏せ」

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床にお腹をつけ、腹這いの状態になる「伏せ」は、「お座り」よりも長時間犬の行動を抑制できるため、生活の中で役に立つ基本のしつけの一つです。
詳しく確認してみましょう。

◆伏せをしつけるメリット

主なメリットは、飼い主側にあります。
犬を長時間待たせる時や、問題行動を抑制したい時などに主に利用し、飼い主の都合で行うコマンドの一つだからです。

背筋をピンと伸ばす「お座り」と違い、長時間使用するコマンドのため、犬自身もリラックスすることが出来るというメリットもあります。
「伏せ」に慣れた犬は、首も下げ、寝る姿勢で長時間待つこともできます。
そのため、ストレス無く、飼い主の生活に付き添わせることができるというメリットがあります。

◆伏せはいつから練習する?

犬のしつけは、飼い始めた日からスタートする必要があります。
毎日繰り返し教えて覚えさせていくため、焦りは禁物です。
「伏せ」は「お座り」の延長線上にあるコマンドです。
そのため、「お座り」を覚えてから、次の段階として進めていく流れが一般的です。


しつけの基本はリーダートレーニング

犬を家族の一員として迎えるには、リーダートレーニングが必須です。
犬は群れで生活する生き物のため、リーダーに従う習性があります。
飼い主がリーダーとしてコントロールできない時には、犬自らがリーダーに立ち主導権を握ってしまいます。
すると、飼い主の言う事や、指示を聞かない、人間から見たら問題行動の多い犬になってしまいます。
遊びをはじめる時や切り上げる時は飼い主からにする、散歩のときに半歩後ろを歩かせる、わがままを聞かない、など生活の中で繰り返しリーダーは飼い主であると教えることが大切です。

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伏せのしつけ方

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犬のしつけでは、「与えたコマンドができない時に怒る」という懲罰方式では無く、「成功した時に褒める」「おやつなどのご褒美をあげる」というご褒美方式を使用することをおすすめします。
懲罰を与えることは、犬との信頼関係に亀裂が入る可能性があります。

スムーズにコマンドを覚えさせるためには、犬のやる気を引きだすことも大切な要因です。
ご褒美方式を取り入れた伏せのしつけ方をご紹介します。

◆お座り

基本姿勢はお座りです。
座った状態の時に、「お座り」と声をかけて行動と声掛けがイコールになるように何度も繰り返す方法が一般的です。

声掛けは英語で「シットダウン」や「シット」でもOKです。
日本語でも、英語でもどちらでも問題無いですが、家族で一貫した言葉を使う事が大切です。

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◆お座りの姿勢から伏せへ

お座りに成功したら、次の段階に移行します。
お座りからの流れを教えるには、幾つか方法があります。

– おやつで誘導する –

おやつを指先でつまみ、犬に見せながら鼻先に近付けます。
犬がクンクンと匂いを嗅ぎにきたら、そのまま前方に引き寄せる様におやつを移動させます。
犬は、その動きにつられて、前傾姿勢からお腹を床についた姿勢になるため、かぶせる様に「伏せ」と声掛けをして褒めてあげましょう。
その際には、持っていたおやつを食べさせてあげましょう。
おやつをお預けしてしまうと、犬は「どうせ貰えないし…」と思い、指示に従わない様になってしまいますので、注意が必要です。

– 日常生活の中で声掛けを被せる –

特別なことをしないで、コマンドを教える方法をご紹介します。
リビングでくつろいでいる時や、犬のハウス内などで自然にお腹をつけた姿勢をしている時に、声掛けを被せ、沢山褒めてあげます。
何度も繰り返すことで、声掛けをした時にこの姿勢をしていると褒められる。ということを学習します。
英語で教える場合には、「ダウン」「ウェイト」「ステイ」などを利用しましょう。


伏せができない時の原因と対処法は?

伏せができない時の原因と対処法についてご紹介します。
伏せができないときに考えられる原因は幾つかあります。

◆まだ覚えていない

経験値が低かったり、飼い主の教え方が悪いことが原因です。
繰り返しの回数を増やして犬が覚えることができるようにしましょう。

◆伏せをしたくない

この場合は、犬が伏せのコマンドをを理解している状態です。
理解したうえで指示に従いたくないという状態は、飼い主との関係性が大きいです。
自分の姿勢を相手より下げるという、服従性の高いポーズであるため、リーダーコントロールができていない関係性だと「したくない」と拒否されることが多いです。
これは、コマンドに不満があるというよりも、指示を与える飼い主を下に見ているため、飼い主が指示を出す事が気に食わない、ということが原因です。
この状態の場合には、リーダートレーニングをしっかりと優先することをおすすめします。

◆環境が悪い

長時間犬がリラックスした状態で待つことができるという点がメリットですが、環境によって出来ないという犬もいます。
子供が走り回っている、大きな音がする、苦手な音や振動が響く、など環境要因を取り除くことが解決法の一つになります。

◆ご褒美が気に入らない

犬が指示を守ることができた時にご褒美を与える「ご褒美方式」の場合、ご褒美が気に入らないと指示に従わない犬がいます。
ご褒美がおやつの場合は、量や種類などの見直しが必要です。
声で褒めるだけ、といった場合には、今までより大げさに褒める、などしてみましょう。


勝手に伏せをしちゃうときって?

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伏せは相手に対する服従性を表す時に使用されます。
他の犬との出会いがしらや知らない人間と会った時に伏せをした場合には、「こちらには敵意は無い」「あなたに服従します」という意味になります。
また、リーダーである飼い主の機嫌を損ねた時などに、自分の気持ちを伝えるために伏せて服従心をアピールするといった使い方をする犬も多いです。

また、このポーズはリラックスし、安心できている状態です。
そのため、ご飯や散歩など嬉しい事が起こる際に気持ちを落ち着かせるために使う、といった犬もよくいます。


あるあるトラブル!伏せとお座りの区別ができない犬とは?

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お座りの区別がつかずに、間違えてしまう犬もいます。
これは、教え方に問題があるパターンが多いです。

◆コマンドが流れになってしまっている

多いパターンは、お手、お座り、伏せ~など、コマンドが一連の流れとなってしまっている場合です。
早く褒めてもらいたい、早くご褒美がほしい犬は、お手やお座りを飛ばして伏せをしてしまいます。
また、こういう場合はどこからどこまでがお座りで、伏せなのか、線引きして理解できないという犬も多いです。

◆場面によってコマンドを分ける

改善方法としては、全てのコマンドを分断することがおすすめです。
流れとして一気に行わず、食事の時はお手、おやつの時はお座り、散歩の前に伏せ、といった様に一つ一つの指示と声掛けを犬にしっかりと理解させましょう。
しっかりと一つずつの動作を覚えた犬は、続けた一連の流れにも対応できる様になります。

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伏せのしつけに使えるおすすめグッズは?

伏せのしつけを教える時のおすすめグッズをご紹介します。

◆First チーズ入りボーロ 80g

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ワンちゃんの好きなチーズ入りで、大きさがしつけに使用するご褒美として最適なサイズです。
味のバリエーションも豊富なので、飽きずにしつけに使用することができます。

◆コング

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伏せのしつけのご褒美におもちゃを使用するしつけ方法の時におすすめなのが、コングです。
噛むとへこむタイプや、紐がついたタイプなどあり、またサイズも豊富なため犬に合わせて選ぶ必要があります。

このコングワブラーは、底に重りが入っていて不規則に跳ね揺れるため、犬が飽きることなく遊ぶことができるおもちゃです。
穴が開いている部分におやつを詰めれば、転がしておやつを出して遊ぶことができるため犬の知育道具になると共に、長時間遊ばせることが出来ます。
噛み癖の矯正中の犬にも、「このおもちゃなら噛んでも良い」という代用品として使え、ストレス発散にもなるため、様々な場面で使われるおもちゃです。
伏せは繰り返し、日にちや回数を重ねて覚えさせるしつけです。
そのため飽きずに遊べるご褒美のコングはとてもおすすめのグッズです。


伏せは便利なコマンド!是非しつけて覚えさせましょう!

伏せは犬を長時間待たせる時や、問題行動を抑制したい時などに主に利用するため、飼い主の都合で行うコマンドの一つです。
飼い主としては都合に合わせて犬を待たせることができ、犬としてはリラックスした状態で待つことができるので双方にメリットのある時間の使い方ができる便利な方法です。
教えるには、「伏せ」「ダウン」など日本語や英語、クリッカーの音などで、動作と被せて教えていきます。
飼い主に対する服従心を表すポーズでもあることから、より飼い主を確固たるリーダーと認識させることもできるため、リーダーコントロールを日常の中から強めることができます。
人間と犬の生活をスムーズにするために、是非伏せを覚えさせてみましょう。



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St.Elmos

St.Elmos

動物看護士、トリマー、愛玩飼養管理士などの資格を持っています。 家族の一員としてのワンちゃんネコちゃんにまつわる情報をお伝えできればと思います。

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