しつけの時おやつをあげすぎるとどうなる?
犬のしつけの時におやつをあげるのは正しいのか、正しくないのか、それを知りたい方も多いと思います。
結論から言うと、しつけの時におやつをあげるのは、間違いではないです。ですが、必要か必要でないかを言ったら、必要なしです。
なぜなら、きちんとしつければ、犬はおやつなしでも指示に従ってくれるからです。
では、しつけでおやつに頼りすぎると、どのようなことが起こるのでしょうか。
◆おやつがないと言うことをきかなくなる
確かにおやつにつられた犬はよく指示をききますが、おやつをあげない場合はどうでしょう?人間も同じでご褒美なしだと、モチベーションが下がってしまいますよね。
つまり、おやつに頼ったしつけをしすぎると、犬はおやつを貰うためだけに、こちらのいうことをきくようになるのです。
お座りをしたらおやつをもらえる、マテをしたらおやつがもらえると、条件反射で指示をこなすようになり、そのうちおやつなしだと、呼んでも無視される…なんて悲しいことも起きかねません。
◆おやつで太ってしまう
おやつを使ったしつけで一番注意すべきは、体重管理です。
おやつは美味しい分、高カロリーのものが多く、1日に必要なカロリーを超えがちです。1日にあげてもいいおやつの量は1日に必要なカロリーの1~2割程度。消化不良で体調を崩すこともあるので、それ以上はあげないでください。
肥満は様々な病気の要因となりますので、おやつをあげた時には食事のフードをいつもよりあげないなどの工夫をしましょう。
おやつを使うしつけの際には、使いどころをよく考えて、多用しすぎないことが肝心です。可愛いから、ねだられたからといって、むやみにおやつをあげないようにしましょう。
おやつ・ごはんを使わないしつけの方法
本来犬は、飼い主をリーダーと認めれば、おやつなしでもきちんということをきいてくれます。一番大事なことは、言うまでもなく、愛犬との強固な信頼関係を築くことです。
◆愛犬にこまめに声をかける
愛犬と信頼関係を築くために、スキンシップやコミュニケーションをたくさんとりましょう。一緒に遊んであげたり、こまめに話しかけてあげてください。
犬は賢い動物なので、短い単語なら理解できます。犬にたくさん話しかけることで、犬は多くの言葉を覚え、また飼い主の声のトーンや表情から、様々なことを読み取れるようになります。
◆愛犬を褒めることをご褒美に!
しつけの基本は、まず褒めることです。犬にとっては嬉しいのはおやつだけではありません。飼い主さんの笑顔や、褒めてもらえることも最高のご褒美なのです。おやつなしでも犬が喜びを感じるように、当たり前の事でもそれが望ましい行動なら、たくさん褒めてあげてください。
指示を出して従ってくれたら、いつもより高めの声で大げさに褒めてあげるのが良いでしょう。その時には、名前を呼びながら感情を込めて褒めてあげてください。「○○よくできたね」 「○○えらいね」などと、笑顔で声をかけてあげたり、体を撫でたりしてあげましょう。
◆褒めるタイミングも大切
褒める時には、タイミングも重要です。犬は短期記憶が短く、10秒前の事を覚えていられないといいます。そのため、叱る時も褒める時も、犬がアクションを起こしたその場で伝えないと意味がありません。なにをして褒められてたのか、なぜ叱られたのかが分からなくなってしまうからです。
具体的には2秒以上経ってしまうと、もう違う行動をしていることも多いので、即座に褒める・叱るを目指してください。
また、態度を一貫することも大事です。昨日はこれをして褒めたけど、今日は褒めてあげないとなると、犬は混乱してしまいます。あいまいな態度はよしましょう。
ご褒美はなにをあげればいいの?
前述したように、おやつをあげない場合でも指示をきき、飼い主に褒めてもらえることが最高のご褒美になるような、そんな信頼関係を築くことが一番大事なことです。
しかし、それは最終目標であって、まだしつけの過程ではご褒美なしのしつけは難しいですよね。
愛犬に合わせて、様々なご褒美を用意してあげましょう。
◆まずは愛犬の好みを知ろう
まず、我が子の好きなものを把握しておきましょう。お散歩やボール遊びなど、わが子の大好きなことを見つけて、それを一緒にしてあげるのも最高のご褒美になります。飼い主が自分のために時間を割いてくれる、自分に注目してくれるということが犬にとっては嬉しいのです。
忙しい日でもできるだけ愛犬と過ごす時間を見つけてあげてください。
◆お気に入りのおもちゃをご褒美に
お気に入りのおもちゃをご褒美にしてあげるのもいいかもしれません。コットンロープで引っ張り合いっこするのも楽しいですし、コングなどの中におやつを詰められる知育おもちゃを活用するのもいいでしょう。中におやつが詰められるおもちゃは、ご褒美用としてだけではなく、お留守番の時の暇つぶしにもなります。
中に綿が入ったぬいぐるみなどは犬が誤飲する可能性があるので、お留守番の時にはあげないようにしましょう。飼い主の目の届くところで一緒に遊ぶのなら問題なしです。
◆クリッカーを使ったしつけ
最近、新たなしつけの道具として注目されているのが「クリッカー」です。
カチッという音がなる道具で、犬を褒めたい時に音を鳴らします。言葉で伝えるよりも早く確実に犬に意思が伝わり、その音が鳴ったら褒めてもらえた合図だと犬は覚えます。
扱うポイントとしては、一度音を鳴らしたら必ず褒めてあげること。そして鳴らす音は一度だけ、ということ。音を鳴らした後にすぐに褒めてあげないと犬は褒めてもらったと認識できませんし、何度も音を鳴らすとどの行動が正しかったのが分かりません。
このように扱い方は多少注意が必要ですが、愛犬を褒めてあげるという道具もあるということを覚えておいてください。
◆ドッグフードでおやつの代用をする
普段食べているドッグフードが大好きな子なら、それをご褒美としてあげるのもありです。市販のおやつを別に買うよりはカロリーもコストも抑えられますし、普段あげている食事なので気を使わなくていいと思います。
いずれにせよ、我が子が指示をきいてくれた時は、言葉で褒めるのを忘れないでください。
しつけでおやつをあげる時のポイントは?
本来なら、おやつに頼ったしつけはするべきではないと思いますが、おやつを使って指示を覚えさせると、のみこみが早いのも事実。それに親心としては、可愛い愛犬が頑張ったのだから、ご褒美に美味しいものを食べさせてあげたいと思いますよね。
始めのうちは、モチベーションをあげるためにも、おやつを使ったしつけをしてもいいでしょう。その後、ある程度指示を覚えたら、段々とおやつをあげないようにしましょう。
ポイントとしては、いきなり完全にあげないという状態を避けることです。
2回指示をきいてくれたらおやつをあげる、それを3回から4回へ、そしてパターンを変えて3回に戻るなど、全体としては減らしつつも、あげるタイミングを見破られないようにランダムにあたえましょう。今度はもらえるかも、という期待が、やる気を持続させます。
また、おやつをあげない場合は、代わりに思いっきり褒めてあげてください。褒め言葉を上手に使い、犬の能力を引き出してあげましょう。
犬のしつけの注意点
◆叱る時に感情的にならない
犬のしつけをする際、決してヒステリックにならないことが大切です。感情のままに叱ったり甲高い声で叱ると、信頼関係が崩れたり、犬が恐怖を覚えたりしてしまいます。犬が指示をきかない場合や粗相をしてしまっても、決して感情のままに叱らないで下さい。
まずは冷静になって、なにが原因で指示をきいてくれないのか、粗相をしたのかを探ってください。「怒る」ではなく「叱る」という事を意識して、低い声で簡潔に叱りましょう。
◆名前で叱らない・体罰しない
犬を叱る時は、名前を呼ばないようにしましょう。名前=嫌なことと覚えてしまって、呼んでも来てくれなくなってしまいます。
もちろんイライラして体罰なんてもってのほかです。痛みで覚えさせても信頼関係は築けませんし、自己防衛のために攻撃的な子になってしまうこともあります。
飼い主の愛情はもちろん、心の余裕もしつけには大事なもの。しつけはお互いがより幸せになるために行うものです。しつけの過程も楽しみながら、焦らずに大きい気持ちを持ちましょう。
◆問題行動の原因を作らない
イタズラしそうなものを片付けておいたり、犬の行動をきちんと管理したりなど、あらかじめ叱らずに済む環境を作っておくのも大事です。
犬は叱られすぎると、何をやっても叱られると思い無気力になってしまいます。叱られることになれてしまって、より大きな声を出さないと効果なしになってしまったり、飼い主なのに懐いてくれない、なんてことも。
叱りすぎるのは犬にとっても飼い主にとってもいいことはありません。
まとめ
おやつはあくまでしつけの道具です。飼い主との信頼関係があれば、犬にとって褒めてもらえることが一番のご褒美になるはず。最初におやつに頼ったしつけをしても、徐々に他のご褒美に置き換えて、おやつのあるなしに関わらず、犬の態度が変わらないように上手にしつけて飼い主も犬も楽しい生活を送りましょう。
間違ったしつけは問題行動を起こすことも多く、お互い不幸になってしまいます。褒め言葉とおやつを上手に使い、心にゆとりを持って、ひとつひとつゆっくり教えていきましょう。愛犬の個性に合わせて一緒に学んでいくのもまた、楽しいものですよ。
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