【ワンちゃんの栄養学 その4】プレミアムドッグフードとは？

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犬は肉食に近い雑食なので、人よりも多くのたんぱく質を摂る必要があります。 また、毛や皮膚を健やかに保つ亜鉛が不足しないよう注意が必要ですし、ワンちゃんのライフステージによっても必要となる栄養量が異なります。 ペット栄養管理士の筆者は実体験から、ワンちゃんが簡単に必要かつ十分な栄養素を摂ることができる「ドッグフード（総合栄養食）」をお勧めします。 今回は、ワンちゃんが必要とする栄養素やエネルギー量、ドッグフードをお勧めする理由についてご紹介します。

ペット栄養管理士が解説するワンちゃんの栄養学。2回目は、ドッグフードの種類や機能、選び方などについてご紹介いたします。

私たちがワンちゃんにあげているペットフードは、法律によって安全性が担保されています。今回は、いわゆる「ペットフード安全法」についてご紹介いたします。

「プレミアムドッグフード」に明確な定義はありません

私はペット栄養管理士の資格を持っていることもあり、フード選びのご相談を受けることがよくあります。多いのが、「せっかく奮発して“プレミアムドッグフード”を買ったのに、ワンちゃんがまったく食べてくれない」というお悩みです。
そもそも、「プレミアムドッグフード」とはどのようなものでしょうか。実は、「プレミアムドッグフード」について、ペットフード安全法などに定めはありません。法律上の用語ではなく、ペットフードの製造・販売などに携わる業者がそれぞれの定義で使っています。だいたいの意味合いは、「品質が良い原材料を使って製造され、添加物を必要最小限にとどめた安全性や栄養価が高いペットフード」を指すようです。「プレミアムドッグフード」と銘打っている製品は、一般的なドッグフードより高価で、中には1kg8000円以上する製品もあります。
こういった製品は、オーガニックな穀類を使っていたり、無香料・無着色・保存料などを使っていなかったりりと、様々な工夫を凝らしていますが、ワンちゃんが喜んで食べてくれるとは限りません。人間のお子様でも、オーガニックな食材だけで作った野菜スープよりも、即席ラーメンをよく食べてくれたりしますよね。まさに、「親の心子知らず」です。
プレミアムドッグフードは高級食材を使っていることもあり、今までのドッグフードからいきなり切り替えると、ワンちゃんによってはお腹がゆるくなることもあります。今までのドッグフードに1/5だけ混ぜるところから始めて、ウンチが今までとあまり変わらなかったら徐々に1/4、1/3と割合を増やしていき、1週間ほどかけて切り替えることをオススメします。

プレミアムドッグフードへの食いつきが悪いときは？

ワンちゃんがプレミアムドッグフードを食べてくれない場合、食いつきをよくする方法はいくつかあります。
まずひとつが、「ごほうびと条件付けて食べさせる」作戦です。
この作戦は、お手、おかわり、待て、伏せなどの芸をするのが大好き！というワンちゃんに向いています。
まず、ワンちゃんが得意な芸、たとえばお手をさせて、その後にいつもご褒美としているチーズなどをあげてください。ご褒美を食べ終えた後、まだワンちゃんがやる気満々だったら、今度は伏せなど別の芸をさせて、ご褒美としてプレミアムドッグフードを一粒あげてみてください。プレミアムドッグフードだけだと食べない場合は、おやつ用チーズなどにくるんであげてもかまいません。
もし、ワンちゃんが喜んで食べたら、しばらくは「ごほうびとしてあげる」ことを続けてください。その後、今までのフードに少しずつプレミアムドッグフードを混ぜて与えるようにしてください。このときも、おすわりや待てなどをさせて、あくまでも「ご褒美としてのお食事」だとワンちゃんに印象付けるようにしましょう。
この作戦がうまくいかなかった場合、「鶏のササミなど大好物の食材をちょっとだけ混ぜる」作戦もオススメです。トッピングだけ食べてしまうことを避けるため、「混ぜる」のが大切です。包丁やフードプロセッサーで細かく刻んだ食材を、ドッグフード全体の1/4程度（ドッグフード1回の量が20gだったら5g程度）を目安に混ぜてください。

ウェットフードを食べないときは人肌程度に温めて

プレミアムドッグフードには、ウェットフードタイプもあります。ウェットフードへの食いつきがよくない場合は、500Wの電子レンジで10秒ほど温めてからかきまぜて、「人肌程度（ぬるいけど、熱いとは感じない程度）」に温度を調整してからあげてみてください。香りも高まるので、食いつきがよくなります。また、ウェットフードの場合も、全体の1/4程度ササミなどを混ぜる作戦が有効です。

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＜総合栄養食＞

ワンちゃんがドッグフードを食べてくれない場合、次々にドッグフードを買ってはあげてみる「フードジプシー」状態に陥りがちです。私は、ワンちゃんの食の好みにペットオーナー様が振り回されるのは、「気に入らないそぶりをすると飼い主はなんでもしてくれる」と愛犬に誤解されかねないので、あまりオススメできません。
ワンちゃんだって動物ですから、目の前にご飯があり、飢餓状態になれば必ず最後には食べてくれます。ワンちゃんのかわいいワガママに根負けしないよう、頑張りましょう！

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