1.犬の換毛期はいつ?
2.室内犬の換毛期は一年中?
2-1.室内犬の換毛期は一年中って本当?
2-2.室内犬に多い換毛期のずれ
2-3.換毛期のズレが犬に与える影響
2-4.正しい換毛のサイクルを維持するために大切なこと
3.換毛期の犬の抜け毛の取り除き方
3-1.ブラッシング
3-2.シャンプー
【掲載:2018.05.03 更新:2021.04.06】
犬の換毛期はいつ?
犬の抜け毛が気になる換毛期。私たちが衣替えを行うように、犬は季節ごとの換毛により体温調節を行っています。快適に春に抜け毛が増え始め毛の量が少なくなり、秋ごろになると冬に備えて毛の量が増える、というサイクルを繰り返しています。
ただ、換毛期以外でも床にフェルトのような抜け毛の玉を見つけることや、ブラッシングのときにブラシに想像以上の抜け毛が絡んでいる、なんていうことはありませんか?
いったい犬の換毛期の時期はいつなのでしょうか?
犬の換毛期は、春と秋にやってきます。「換毛」は「アンダーコートの生えかわり」を指しますので、秋田犬、柴犬、ポメラニアンなど下毛と上毛を持つダブルコートと言われる犬種に起こります。暖かい季節がくると下毛が抜けて、寒くなるころには下毛が生えてくるというメカニズムです。春先に愛犬の毛を少しつまむと、指先に抜け毛がついてきますよね。これは、愛犬の毛皮が夏モードに切り替わろうとしているということなのです。
ちなみに、シングルコートとよばれる被毛を持つプードルやシーズー、グレートデーンなどの犬種ですが、まったく下毛といわれるアンダーコートがないわけではありません。しかしダブルコートの犬種に比べると抜け毛は少ないのが特徴です。
室内犬の換毛期は一年中?
犬を室内で飼っている場合、掃除はきちんとしているのにいつも室内に抜け毛が落ちているなんて経験はありませんか。実は近頃では室内犬は一年中換毛期では?という説もささやかれているようです。
ここでは、なぜ室内犬は一年中換毛期と言われるのか、換毛期がずれてしまうと犬にとってダメージがあるのかを調査しました。
◆室内犬の換毛期は一年中って本当?
1年を通してゆっくり生えかわるシングルコートに対して、ダブルコートの犬の換毛期は、年に2回あります。そのため、シングルコートの犬種に比べると毛の量が目立ちます。
換毛期の期間は春先から夏にかけての1ヶ月~2ヶ月、犬はだいたい7月ころまでフェルトのようなアンダーコートを大量に放出します。しかし、この期間にすべて抜け落ちて、そのあとは抜け毛がないというわけではありません。ピーク時ほどではないものの、8月に入っても抜け毛を確認することができます。
さらに秋になると、今度はオーバーコートが抜ける換毛期に突入します。オーバーコートを減らし、保温性の高いアンダーコートを増やす。冬への装備の始まりです。この秋の換毛期も12月頃まで続くため、トータル的に1年中換毛期のような気持ちになるのかもしれません。
室内犬だから換毛期が一年中あるというわけではなく、室外犬は外での飼育なので抜け毛が目立っていない、ということなのかもしれません。
◆室内犬に多い換毛期のずれ
室内飼育の犬の場合、私たちの生活の恩恵もあり、犬にとって快適な温度に管理された空間に滞在することが多くなりました。
その結果、犬は気温の変化に対して鈍くなり、結果的に本来の換毛期からずれてしまうケースがみられるようになったのです。通常なら春先の気温が上がり始めたころから抜け毛が目立つようになり、犬の毛の量や大きさなど個体差はあるものの1ヶ月~2ヶ月かけて生え変わるといわれているので、6月の梅雨のシーズンになってもまだ抜け毛が目立たない、冬毛のままという場合は犬の換毛期がずれている可能性があります。
◆換毛期のズレが犬に与える影響
換毛期がずれて、冬毛のまま夏を迎えることは、犬にとってあまり好ましくありません。なぜなら、人間に例えて言えば、冬用のコートを着て暑い日差しの下に出るようなものだからです。想像しやすいような表現をしましたが、大げさなことではないのです。
ご存知のように、犬は人間よりも体温が高い動物です。私たちが肌寒く感じるとき、犬が平然としているのはこのためなのですが、逆にいうと、私たちが暑いと感じるとき、私たち以上に犬は暑さを感じているということになります。そのような体質であるにも関わらず、夏に保温効果の高い下毛があるということは、犬にとってつらい環境だといえるわけです。
梅雨の頃にまだ下毛が残っているということは、犬は暑さによる体力の消耗だけでなく、蒸れからくる菌の増殖によって皮膚炎を起こす可能性が高くなります。
このような危険を遠ざけるためにも、適切な換毛期のサイクルを維持する必要があるのです。
◆正しい換毛のサイクルを維持するために大切なこと
毎日の散歩は、犬の運動のためだけではなく、自然を感じさせる効果もあります。天気が悪いときや、気温が高いとき、逆に低いとき、もちろん犬の機嫌がよくないときなど、犬が散歩に対して消極的な日もあるでしょう。強制的に連れ出すのはお互いにストレスになり、散歩の楽しみが激減するので控えるようにしますが、なるべく外に出て季節の変化を感じさせることが換毛のサイクルを維持するためには大切です。
また、私たちが暑いからといって室内を涼しくし過ぎるのも換毛期のズレの要因になりますから、あまり冷やし過ぎないよう心がけましょう。
換毛期の犬の抜け毛の取り除き方
さて、愛犬が換毛期を迎えるたびに抜け毛の処理をすることになるわけですが、定期的なシャンプーやブラッシングで床に落ちる抜け毛が減るのをご存知ですか?
ここでは、犬も人も喜ぶ換毛期の抜け毛対策をご紹介していきます。
◆ブラッシング
ブラッシングは、犬とのコミュニケーションをはかるための手段だけではなく、毛並を整え艶を出したり、ノミやダニの予防に繋がったりするメリットがあります。
毎日続けることで、換毛期の集中的な抜け毛を減らすことはできますが、中にはブラッシングが苦手な子もいるのでその場合はブラッシンググローブを使い週に2回、または3回のブラッシングをすることをおすすめします。
◆シャンプー
愛犬のシャンプーは、あまり頻繁に行うと皮脂を奪ってしまい皮膚炎やフケの原因にもなりやすいので、月に1回~2回を目安に行うことがポイントです。
犬の皮膚は人間よりも敏感なので炎症を起こしやすいと言われています。しかも皮膚そのものが私たちよりも薄いため、シャンプーの際の温度には注意が必要です。肌に優しい配合のシャンプーを使い、少しぬるいかな? と感じる温度で抜け毛を洗い流しましょう。
犬の抜け毛でフェルト人形を作ってみよう
揉み固める、という意味の「フェルト」。犬の毛を揉み固めて作ったものが「犬毛フェルト」というわけですが、ここでは、犬の抜け毛を利用したフェルト人形の作り方をお伝えします。
まず、犬毛フェルトの大きさですが、約18cm~20cm、おとなの手のひらくらいを目安とした材料の紹介をしていきますので参考にしてください。
◆準備するもの
愛犬の毛、羊毛用の針(ニードル)犬フェルトの目にするビーズ
愛犬の毛が足りない場合は、一部、羊毛を使います。
◆必要な毛の量
20cmくらいの大きさの犬毛フェルトを作ろうとすると、300g以上の犬の毛が必要になります。犬毛が不足するとスカスカになってしまい、いびつな形になってしまうこともあるので、少し多めに用意しておくとよさそうです。
100%愛犬の毛だけで作りたいという場合はおすすめできませんが、どうしても毛が足りない、だけど犬毛フェルトを作りたいという場合は、軸の部分のみ市販の羊毛を利用するという方法もあるのでご安心ください。
◆作り方
ここでは、犬毛フェルトの作り方を紹介していきますが、針を使う作業がありますのでケガには充分気を付けて楽しんでください。
①胴体を作る
最初に作るのは胴体。胴体を作ってから頭部分のバランスをとる方が作りやすいためです。
まず適当な量の犬毛をとり、犬毛フエルトの中核となる球を作ります。軸部分になるので固くなるよう、どんどん犬毛を針で刺し、形を整えましょう。
②頭を作る
頭をつくるときは、胴体部分から少しずつ毛を足して形を作る方法もありますが、初めて作るときはバランスがわからなくなりそうなので、胴体を作った要領で鼻部分と頭部分にわけて作る方法がおすすめです。
③鼻先を作る
頭部分はきつめの球、鼻部分は少し小さめに球を作りますが、その際、鼻先になる部分はきつく毛を押し込んでいきます。こうすると、頭と合体する部分の毛はフワフワなままですよね? そのフワフワ部分を、頭にチクチクと埋め込んでいきます。
④お好みでカラーリングをする
カラーリングをしたい場合は、この段階でカラーを施します。
⑤頭と胴体を合体させる
頭と胴体を合体させます。合体方法は、マフラー上にした犬毛を用意し、頭部分と胴部分の間に、まさしくマフラーのように巻きつけます。そのままでは接着できないので、針でチクチクと毛を埋め込んでいきます。
⑥目や舌をつける
目や鼻はビーズを縫い付けてもいいですし、フェルトや糸でも可愛らしい仕上がりになります。ベロ出しがアクセントになっている愛犬だったら、樹脂粘土でベロを作ってみると、よりリアルになりますね。
まとめ
ここまで、犬の換毛期について、そして犬毛フェルトの作り方を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
この犬毛フェルト。ただ抜け毛のリサイクルをしているだけではありませんでした。大切な愛犬が空に帰ってしまったとき、愛犬の毛で作った愛犬そっくりのマスコットは、飼い主さんの大きな悲しみを和らげる手伝いをします。
換毛期の抜け毛の多さに悩んでいる飼い主さんもたくさんいらっしゃるかと思いますが、定期的なシャンプーやブラッシングで抜け落ちる毛を減らす対策もしてみるといいかもしれません。
また抜け毛を集めて愛犬の実物大のフェルト人形を作ることを目標にして、換毛期そのものを楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
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