アメリカ空軍で行われた一匹の犬の「ラストコール」
2018年1月24日、一匹のジャーマンシェパードの「ラストコール」が行われました。
ラストコールとは、退役する軍人とのお別れの儀式のことで、今回軍用犬であったジャーマンシェパードのリコにも同様の儀式が行われました。
2016年に軍用犬の仕事から退役したリコ。退役後は、最後のハンドラーであったジェイソン・シュパンゲンベルク2等軍曹の元で生活をするようになります。ジェイソン2等軍曹もリコと同じく退役軍人です。
軍用犬としての仕事を通して多くの人と絆を作り、時にはお茶目な面で周囲を笑わせたリコ。
そんな彼は、退役後「変性性脊髄症」という進行性の脊髄の病気を患ってしまいました。
その病気のせいで、毎日痛みと戦い苦しみの中にいたリコの姿を見てきたジェイソンさん。2年間の闘病生活を共に過ごし、彼はついに辛い決断を下します。
それは、リコを安楽死させること。
そうしてリコは2018年、デラウェア州にあるDover空軍基地にて永遠に目を閉じました。
リコの最初のハンドラーであったマシュー・ソルター2等軍曹を始め、リコは多くの人たちに見送られ天国へ昇りました。
8年もの間軍用犬として活躍
ジャーマンシェパードのリコがアメリカ空軍の軍用犬になったのは、2008年のことでした。
勇敢で熱心なリコは、数々の争いの場へ出向いては多くの手柄をたて、仕事をこなしていきます。
100回以上もあったアフガニスタンでの闘争現場での任務の際は、なんと45kg以上もの爆発物を見つけてはアメリカ空軍を救ったのです。
リコが軍用犬としてアメリカに仕えたのは8年間。その間、彼はアメリカ空軍にとっては無くてはならない存在となっていきました。
多くの人々に愛されたリコ
リコを家族の一員として愛したジェイソンさんですが、リコについての一番の思い出といえば「ビーフジャーキー事件」だそうです。
「ある日私の元に1.5kgものビーフジャーキーが届いたんです。ジャーキーが大好きな私はルンルンな気分でした。そしてそのジャーキーをリコのいる部屋に残したまま30分ほど任務に出掛け、その後部屋に戻ると、そこにあったのは空っぽの袋だけ…。何とリコは机の上に乗りジャーキーが入った袋を箱から出すと全部キレイに食べてしまっていたんです。たった30分でですよ!もちろん私は不機嫌になりましたが、リコのお腹もその後数日間は大変な目にあっていました。私は彼にコソッと言ったんです。”因果応報ってこわいね”と。」
「リコと私の絆はとてもスペシャルなものでした。仕事のパートナーになり、その後一緒に戦闘配置をするようになってからは、私たちの関係は”ただのパートナー”から”大切な家族のような存在”へと変わっていったんです。私は彼を必要としていましたし、周囲の人達を危険から守ってくれる存在としても彼は私たちにとっては無くてはならない存在でした。」
多くの人にとってのパートナーであり、友人であり、家族でもあったリコ。安らかに眠ってくださいね。
<参考サイト>
petcha.com
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