犬がケージの中で暴れるのはどうして?理由を知ってコミュニケーションを図ろう!

2018.11.16

犬がケージの中で暴れるのはどうして?理由を知ってコミュニケーションを図ろう!

犬にとって安心できる場所となるケージの中。けれど突然中で暴れると、飼い主は不安になってしまいます。愛犬も怪我をしてしまうかもしれないし、犬の大きさや勢いによっては、体当たりしてケージが壊れてしまうことも。 そこで、暴れる犬の気持ちと対処法、すぐに実践できるしつけを紹介します。犬を今まで以上に理解することができ、これからのコミュニケーションが上手に取れれば、今後のしつけもしやすくなります。

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犬がケージの中で暴れる理由は?

ケージ

◆散歩に行きたい、運動したい

毎日散歩に行く時間が決まっていると、その時間が近づくにつれ飼い主を急かすように暴れることがあります。
特に散歩が好きな犬なら、飼い主が散歩に行く準備をするのを見て嬉しくなってしまい、興奮から暴れるのでしょう。

また、運動量が見合っていないと、帰ってきてケージに入れても「まだ散歩が足りない」と言うように暴れることも。

中には散歩が苦手な犬もいますが、部屋の中で飼い主と遊びたい、運動したいとアピールしていることもあります。

◆ケージに慣れない、居心地が悪い

体の大きさに合っていない広すぎるケージに入れている場合、落ち着かないと訴えることがあります。

また、子犬のときから飼い始めた場合、ケージを成長と共に大きいものに替えていくと、環境の変化に戸惑います。

特に大型犬は成長スピードが速いです。小さいケージから急に大きいケージに替えると居心地が悪くなりパニックになってしまうことも。

◆具合が悪い

人間なら具合が悪いときには横になるなど安静にしていることが多いと思います。しかし、犬もそうだとは限りません。

犬が暴れる場合、体のどこかに異常があると伝えようとしていることがあります。
痛みはなくても、皮膚のかゆみも犬にとっては不快です。

◆飼い主が外出したから、または帰ってきて嬉しいから

ほんの少しの外出も、犬にとっては長時間に思えてしまいます。日頃から留守番を経験していれば慣れていくものですが、飼い主と離れて留守番する時間が長いとストレスを感じます。留守番をする経験の少ない犬は飼い主と離れることを不安に思います。

また、飼い主が帰ってくると嬉しさと留守番のストレスから解放された安堵で、飛び跳ねるほど喜んでくれます。犬にとって飼い主と離れることは大変ショックなことです。

◆驚いている、警戒している

家に見知らぬ人が来ると、警戒心が強い犬は反応します。インターホンの音や突然の来客に不安になり、安全なはずのケージの中にいるときでも落ち着かなくなります。

犬は家の外の気配にも敏感です。窓の外が見えるところにケージを置いているのなら、外を通る人や他の犬に興奮します。

上記のように、犬は何かを伝えようとしているときに暴れることが多いです。

また、飼い主が興奮しているから同調している場合もあります。飼い主が怒っていると犬も落ち着かずにソワソワします。大きな声で笑い、楽しんでいると、一緒に遊んでほしくて「出してよ」と訴えるために暴れるかもしれません。

犬が暴れる場合は、まずは飼い主が状況に慌てることなく、落ち着いて犬の様子を観察してください。


ケージ内で暴れると怪我の危険も…

◆ケージの破損やパーツの誤飲

犬が中から体当たりすると、ケージが歪んでしまうかもしれません。留め具などのパーツが外れて壊してしまうことも。その外れたパーツを誤飲してしまうこともありますし、ケージの形が保てなくなると崩れて潰されてしまいます。

ケージの上に物を置いていると、更に危険は増します。特に小型犬は骨が細いので、骨折も心配です。もしかしたらパーツが刺さってしまうかもしれません。

暴れることで留め具や給水器などのパーツが首輪に引っ掛かってしまうと、首が締まってしまう可能性があります。

◆脱走やいたずら

壊すまではいかなくても体当たりしたことで扉が外れ、外に出てしまうこともあります。もし飼い主が外出中に出てしまったら怪我の原因は増えてしまいます。

色々なものにいたずらをして、誤飲をしてしまうかもしれません。帰ってきたとき掃除の負担も増えます。

◆怪我やケージへの恐怖

意外と多いのは爪が折れてしまうことです。我を忘れると爪をどこにぶつけるかわかりません。床に必要以上に体重をかけてしまうと折れる可能性も。

怪我をしたことで嫌な印象を与えてしまうと、今後ケージに入るのを怖がってしまう可能性もあります。もし無理に入れようとすると暴れる悪循環が生まれます。


ケージの中で暴れる犬のしつけ方法

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犬がケージで暴れないようにするためのしつけは、どんなものがあるのでしょうか。

◆飼い主が冷静になる

しつけをする上で、まずは飼い主が落ち着くことが一番大事なことです。既に暴れている犬に強い口調で言葉をかけても届かず、怯えさせて更に興奮してしまうので、冷静になって犬と向き合いましょう。

飼い主が慌てることなくそばにいると次第に落ち着いてきます。

◆散歩の時間を決めない

散歩に必ず決まった時間に行く習慣があると、犬は落ち着かなくなり催促してきます。その時間に行けない日があると、飼い主には事情があっても「どうして連れて行ってくれないの?」と要求が通らず暴れて訴えることもあります。

毎日同じ時間に行かなくても、犬の体力に合うだけの距離と時間を散歩できていれば、夕方でも飼い主の夕食の後でもかまいません。

また、散歩は苦手だけど飼い主と遊ぶのが大好きな犬も同様に、遊ぶ時間を決めなくても問題ありません。犬に合った運動量に付き合ってあげてください。

◆暴れても無視して落ち着くまで待つ

怪我がなく緊急性もないときには、無視するのも一つの方法です。「大丈夫だよ」や「落ち着いて」などの優しい言葉もかけないようにします。できる限り目を合わせないで放っておきます。
また、飼い主が別の部屋に移動するなど、見えない位置に行くことも有効です。

飼い主が帰ってきた喜びを全身で表してくれるとこちらも嬉しくなりますが、ぐっと我慢して話しかけないようにしましょう。

暴れても無視を繰り返すと、飼い主は何も反応してくれないと思い暴れることが減っていきます。

◆日頃から簡単なコマンドを覚えさせておく

「おすわり」や「待て」などの簡単なしつけをしておくと、犬を一旦落ち着かせるのに効果があります。

興奮していると飼い主の言葉は届きませんが、日頃から簡単な訓練に慣れている犬は「落ち着いて」や「だめ」という言葉よりも、具体的な指示に反応することがあります。無視しても落ち着かないときは有効です。

ケージの中にいるときにも、おすわりや待てなどのしつけをして慣らしておきます。


犬が暴れる際に飼い主が気をつけることは?

犬 暴れる しつけ

しつけ以外にも、飼い主が意識するだけで犬の暴れる行動を防ぐことができます。

◆犬の不安を取り除く

外の気配が気にならないように、ケージを窓や玄関から離して置くと落ち着きます。
小さな子供がいる場合は、子供の高くて大きな声に興奮することもあるので、注意が必要です。ケージの前で遊ばせないように離れてもらいます。

また、長時間の外出もなるべく避けましょう。仕事など外せない用事は仕方がないですが、家族に協力してもらい、犬だけで留守番する時間を減らします。家族の誰かが家にいて気にかけてあげると安心します。

外出する際に「行ってくるね」と声をかける飼い主もいると思いますが、その言葉で飼い主がいなくなってしまうと理解して暴れることがあります。外出の前はできるだけ意識しないようにしましょう。

◆犬に合ったケージを選ぶ

犬は狭い場所を好みます。例え大型犬であったとしても、広すぎては落ち着きません。

子犬から飼う場合は成犬になったときの大きさに合わせて用意し、初めから慣れさせ、安心できる場所だと認識させてあげましょう。頻繁にケージを替えるのはストレスになります。

犬は薄暗いと落ち着くと言われているので、大きい布やシートで覆って暗くしてあげると落ち着きます。完全に覆って隠してしまうと飼い主の姿が見えなくなり不安になってしまうので、ケージのどこか一か所を開けてあげましょう。飼い主も犬の様子がわかります。

なるべく内側に金具や留め具などの突起物が少ないもので、毛や首輪が引っ掛かからないように気を付けてあげてください。

何をやっても暴れ続けるときは、体に異常がある場合が考えられます。何を伝えようとしているのかをよく見て行動しましょう。

どうしても落ち着かないときは扉を開けて撫でてあげたり、ケージから出してあげると飼い主に触れられた安心感から落ち着くことがあります。


犬が暴れる時にやってはいけないことは?

暴れないようなしつけや対策をするのは重要ですが、やってはいけないこともあります。

◆大きな声で叱る

興奮する犬には全く効果がありません。まずは飼い主が冷静になって具体的な言葉をかけるか、興奮する原因を解決してあげましょう。

◆散歩に連れていかない、運動させない

飼い主の都合で散歩に行かないのはストレスの原因です。適度に運動させてあげましょう。
外で排泄をする場合は散歩に行けないとケージの中で排泄してしまい、排泄物を嫌がって暴れる原因になります。

◆おやつやおもちゃを与えて大人しくさせる

興奮を抑える効果はありますが、しつけとしてはあまりよくありません。暴れる度にご褒美を与えるのは「暴れたら良いことがある」と勘違いしてしまうことがあります。


犬がケージの中で暴れないようにするために

犬が安心できる場所ですが、ケージに入れたまま放っておくのもよくありません。日頃から犬とコミュニケーションを取り、「待て」「お座り」などの簡単なしつけをしておくと様々な場面で役に立ちます。

犬は飼い主のことが大好きで、飼い主の一挙一動をよく見ています。不安にさせることがないよう毎日の生活に配慮してあげることが必要です。

ライター名:クネシマ



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