中国原産の犬の種類は？人気のシーズー、シャーペイ、チャイニーズクレステッドドッグ、チャウチャウ、パグ、ペキニーズについて

【掲載：2019.01.28　　更新：2024.08.02】

中国原産の犬の種類はどのくらい？

中国原産の犬とは、犬種が始めに産出された国が中国である犬のことを指します。

中国原産の犬は日本、中国共に人気の高いシーズーやパグ、ペキニーズなどが代表的ですが、ジャパンケネルクラブ（JKC）に非登録のクンミング・ウルフドッグ、下司犬、重慶犬（チャイニーズ・チョンチン・ドッグ）なども存在するため、正確な種類数は不明です。

中国原産の代表的な犬種について詳しくご紹介します。

シーズー

JKCの2017年度犬種別犬籍登録頭数(1～12月) で8位と、日本でも中国でも人気の高いシーズーについて詳しくご紹介します。

◆シーズーの特徴

シーズーは、中国では獅子狗（シーツーコウ）と呼ばれ、中国清朝末期に宮廷や貴族に飼育されていた気品ある犬種です。

シーズーは大きな瞳が特徴で、鼻の周りの毛はピョンピョンと短く他方向に跳ねているため、クリサンセマム（中国の菊の種類）・ドッグとも呼ばれています。

体高は20cmから30cm、体重は5kgから8kgの小型犬です。

◆シーズーの性格

無駄吠えが少なく、活発でフレンドリーな性格をしているため、とても飼育しやすく、長年中国で愛されてきた犬です。
しかし、その反面で頑固な面があるため、一度誤学習してしまうと頑なに矯正を拒む一面があります。

そのため、吠えても許されるリーダーだと認識すれば吠え癖が酷くなりますし、わがままが許されると認識すればわがままになる、など飼い主次第で扱い辛い犬にもなり得る犬種です。

◆シーズーの飼い方

シーズーは、一度誤学習をしてしまうと、長年問題行動に悩む事もあるほど頑固な一面を持つ種類です。
そのため、一貫したしつけを貫くことがシーズーを飼う上で一番大切なことと言えます。

シーズーを飼うには、根気強くしつけを行うことが大切です。

◆シーズーの注意点

シーズーは密な下毛が特徴であるため毛玉が出来やすいです。そのため、毎日の定期的なブラッシングが欠かせません。

クリクリとした大きな瞳は、散歩で草むらに入った時など傷付けることが多いので、眼のトラブルにも注意が必要です。

飼いやすく短毛にしたい場合には定期的なトリミング、ショー出品のシーズーの様に長毛の美しさを保ちたいなら、毛の手入れと日常はペーパーに包んで被毛を守るラッピングなどが必要になります。

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シャーペイ

シャーペイは、中国広東省に1200年代に存在していた記録が残っている中国の古来種です。シャーペイについて、詳しくご紹介します。

◆シャーペイの特徴

シャーペイとは、中国広東省原産の闘犬のことで、中国重慶原産の重慶犬がシャーペイの祖先犬と言われています。

シャーペイは中国語で沙皮（砂のようにザラザラした毛皮）を意味します。しわが多く、たるんだ皮膚を持つ犬であることが特徴の一つです。

中国ではイノシシ猟や闘犬、番犬、農作業の使役犬として活躍した中国原産犬の種類です。

◆シャーペイの性格

シャーペイは警戒心に富み、忠実な番犬として働くことができます。また、闘争心が強いため、家族や群れをしっかりと守ってくれる犬です。

◆シャーペイの飼い方

シャーペイは、闘争心が強いため、多頭飼いには向いていません。かならず一匹で飼育する様にしましょう。

また、散歩量が多いため、朝、夕など一日に二回ほど散歩に行けることが理想です。

◆シャーペイの注意点

しわが多くザラザラとした皮膚は、毛包虫症、アトピー性皮膚炎などのトラブルが多いためスキンケアに気を配ることが大切です。

体重20kgほどの大型犬のため、散歩などのしつけはしっかりとするようにしましょう。

チャイニーズクレステッドドッグ

チャイニーズクレステッドドッグは、中国原産の種類の一つです。中国では、伝説の霊獣「麒麟」の姿に似ているため、中国語でチィリンコウ（麒麟狗）と呼ばれています。

チャイニーズクレステッドドッグについて詳しくご紹介します。

◆チャイニーズクレステッドドッグの特徴

チャイニーズクレステッドドッグは、古来中国満州の男性のヘアスタイルである「辮髪（べんぱつ）」に飾り毛が似ていることから名付けられた犬種です。

ヘアレスタイプとパウダーパフタイプの二種類が存在しますが、日本で多く見られるのは耳と尾・足先などに飾り毛がある他は無毛（皮膚が露出）のヘアレスタイプです。

中国では身分の高い人の愛玩犬として人気が高く、チワワの先祖であるため小型で飼いやすい犬といえます。

◆チャイニーズクレステッドドッグの性格

チャイニーズクレステッドドッグの性格は明るく、好奇心旺盛ですが内にこもりやすい内弁慶な性格です。信頼できる家族や飼い主には献身的に尽くすため、とても飼育しやすい犬です。

◆チャイニーズクレステッドドッグの飼い方

チャイニーズクレステッドドッグは完全室内飼いが必要なため、室内で飼育するようにしましょう。

運動量は少ないため、近所を一周など犬が満足する程度で大丈夫です。

◆チャイニーズクレステッドドッグの注意点

チャイニーズクレステッドドッグの、特にヘアレスタイプは皮膚が露出しているため紫外線や寒さ、暑さなどに気を配る必要があります。

皮膚病やアレルギーも多いため、特に皮膚のケアは大切な世話の一つといえます。

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チャウチャウ

チャウチャウは、中国華北原産の犬種です。チャウチャウについて詳しくご紹介します。

◆チャウチャウの特徴

チャウチャウは、起源前から中国にいた体高が50cm前後で、体重は25kgから27kgほどの犬です。

もこもこした被毛で全身が覆われ、トコトコとぎこちない歩行、青黒い舌（青舌）を持ちます。

古来から中国では番犬、食用犬、毛皮用家畜として使われることのあった犬です。

◆チャウチャウの性格

中国では愛玩犬として長年かけて改良されることがなかったため、気が荒く人に慣れにくい性格をしています。警戒心に富み、頑固でマイペースです。

◆チャウチャウの飼い方

チャウチャウは荒い気質と、大型の身体、長毛の被毛などから、飼いやすい犬種とはいえません。頑固な性格を持つため、しつけは根気強く行いましょう。

下毛が厚く密生しているため、定期的なブラッシングを欠かさないことが大切です。

◆チャウチャウの注意点

遺伝病の緑内障、股関節形成不全、軟口蓋過長症などに注意が必要です。

また、太りやすいため健康管理に気を配る必要があります。

パグ

パグは2017年度のJKC登録数が13位と、人気の高い中国原産の犬です。パグについて詳しくご紹介します。

◆パグの特徴

中国原産のパグの特徴は、潰れた鼻としわが多い短頭のスタイルです。

パグの名前の由来は、ラテン語のパグナス（握り拳）、中国語のパーク―（いびきをかいて眠る王様）などがあります。

鼻先から口にかけたマズルが極端に短いため、目が飛びだしている様に配置しています。そのため眼のトラブルが多いです。

◆パグの性格

パグは陽気で活発、愛嬌もあり、とても明るい性格をしています。一方で、頑固でわがままな一面もあります。

◆パグの飼い方

パグは暑さに弱いため、完全室内飼いが必要で、室温にも注意が必要です。

顔や体のしわは汚れが溜まりやすく、皮膚病の原因にもなりやすいため、こまめにケアする必要があります。

◆パグの注意点

パグに多い病気は、眼の外傷、しわ部分の皮膚病、そして壊死性髄膜脳炎（別名パグ脳炎）です。

パグ脳炎は脳全体に壊死が起こる慢性脳疾患で、名についている通りパグに多く起こります。
パグ脳炎は早期発見、治療が重要な病気のため、健康チェックが不可欠です。

ペキニーズ

中国原産のペキニーズは、中国北京の犬という意味の英語に由来しているといわれており、中国ではジンバーと呼ばれています。ペキニーズについてご紹介します。

◆ペキニーズの特徴

ペキニーズは中国王朝に飼育される犬でしたが、アヘン戦争の際イギリスに渡り、中国の貴族だけではなくイギリス貴族にも愛されていました。

ペキニーズの特徴は全身を豊富な長毛の被毛で覆われ、まるで獅子の様に見えるスタイルです。
これは仏教的な意味を持つ獅子の姿に似せ、古来中国王朝で飼育するために改良された結果によるものです。

ペキニーズは5kg以下ほどの小型犬です。

◆ペキニーズの性格

ペキニーズは自立心に富んでいるため、あまり人に慣れたり媚びたりすることがありません。猫に似た性格と表現することも多いです。

人見知りなど警戒心に富み、勇敢な一面があります。

◆ペキニーズの飼い方

ペキニーズは散歩量が少ないため、運動量はそれほど多くなくて大丈夫です。中国で獅子に似た犬として改良されたため、獅子の様に全身を長毛の毛で覆われています。

密生した下毛は抜け毛や毛玉、皮膚病などの原因にもなるため、毎日のブラッシングが必要です。

◆ペキニーズの注意点

ペキニーズは心臓が弱い個体が多い為、定期的に検査を受けるなどして早期発見、治療ができるようにしましょう。
椎間板ヘルニアの発症率が高いため、段差を減らす、床を滑りにくくする、足裏の毛を処理する、などのケアが必要です。

中国皇帝や中国貴族が愛した美しい被毛の姿を保つためには、毎日のこまめなブラッシングが不可欠です。

まとめ

この記事では、中国原産の代表的な犬種について詳しくご紹介しました。

多種多様なキャラクターに富んだ中国原産の犬は、日本でも人気の種類であることが多いです。あなたも魅力いっぱいの中国原産の犬を家族に迎えてみませんか。

※参考リンク
JKC2017年度犬種別犬籍登録頭数(1～12月)
https://www.jkc.or.jp/modules/publicdata/index.php?content_id=20

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