犬の換毛期にもう悩まない!犬の毛の生え変わり時期や抜け毛対策を知ろう

2021.06.21

犬の換毛期にもう悩まない!犬の毛の生え変わり時期や抜け毛対策を知ろう

犬との暮らしでは避けては通れない抜け毛の問題。 「部屋に抜け毛が舞う」「洋服に愛犬の毛が…」など悩みを抱えている飼い主さんも多いかもしれません。 犬の抜け毛対策、抜け毛の多い犬種について解説していきます。

【目次】
1.どうなっている?犬の抜け毛のサイクルについて
 1-1.犬の被毛構造は2パターン
 1-2.毛の換毛期って?
 1-3.室内犬は換毛期があいまい…?!
 1-4.抜け毛は放置すると病気のもとに

2.こんなにいっぱい…?!抜け毛が多いと言われている犬種
 2-1.大型犬で人気が高い「ゴールデンレトリーバー」
 2-2.飼い主に忠誠心を持つ日本の犬「柴犬」
 2-3.ワイルド系でカッコいい「シベリアンハスキー」
 2-4.短足が可愛らしい「ウェルシュコーギー」
 2-5.アクティブ派の「ボーダーコリー」
 2-6.愛嬌たっぷりで可愛らしい「フレンチブルドッグ」
 2-7.優しい表情で人気者「ビーグル」

3.ワンちゃんに対する抜け毛対策は…?
 3-1.丁寧なブラッシングをする
 3-2.こまめなシャンプー
 3-3.ときにはペットサロンでお手入れ

4.お部屋の抜け毛対策ってどうやるべき?
 4-1.掃除機は毎日しっかりと
 4-2.抜け毛に気付いたら粘着クリーナー
 4-3.洗濯前に取り除くようにしよう
 4-4.犬用の洋服を着せるのもアリ

5.まとめ

【掲載:2019.05.04  更新:2020.04.09/2021.06.21】

どうなっている?犬の抜け毛のサイクルについて

犬の抜け毛サイクル

ワンちゃん達にとって洋服のような意味合いを持つ被毛は、体を守る大事な役割があります。

◆犬の被毛構造は2パターン

犬の毛の構造には、「ダブルコート」と「シングルコート」の2パターンあります。

ダブルコートは、「ふわふわと柔らかい綿のようなアンダーコート(下毛)」、「皮膚を守る役割の硬いオーバーコート(上毛)」と二層構造が特徴です。
一方、シングルコートは一層のみで、オーバーコートしかありません。

◆毛の換毛期って?

ダブルコートもシングルコートも毛は抜けますが、ダブルコートのほうが抜け毛は多いです。

二層構造の被毛のうち、柔らかいアンダーコートは、冬の寒さを緩和するために発達します。
そのため、気温が高くなってくると「暑いから毛はいらない」と体が判断し、抜け毛になります。
冬には密集しているアンダーコートは抜け毛によりスッキリ。
通気性のよい被毛になり、暖かい時期にも過ごしやすくなります。
このように、季節の気温変化に応じて「生える・抜ける」のが「換毛期」です。

一般的には、暖かさを感じ始める「春」に冬毛は抜け、冬に向かって寒さ対策をしなければならない「秋の終わりころ」に寒さに備える毛が生えます。
年2回の換毛期の時期には、毛の生え変わりで抜け毛がひどく感じる飼い主さんも多いです。

◆室内犬は換毛期があいまい…?!

そもそも野生で暮らしていた犬は、自然のなかの気温の変化から身を守るため、はっきりとした換毛期がありました。
しかし、「愛犬は家族」と考えるようになった近年は室内で飼われるケースが増え、換毛期があいまいになっているケースもあります。

冷暖房がしっかりと完備された室内は、「暑い・寒い」が分かりづらいものです。
「年中毛が抜けている」「生え変わっているのだろうか」「一般的な換毛期よりもズレて抜け毛が起こる」など、抜け毛の時期が定まっていないケースも増えています。
散歩や日光浴で、外気温の変化に触れさせるのも大事なことなのかもしれませんね。

◆抜け毛は放置すると病気のもとに

抜け毛の時期には、抜け毛がフワフワと部屋中舞っている…なんて状況が多々あります。
ただ、基本的に抜けていくのはアンダーコートのため、「オーバーコートの下に抜けた毛が残っている」という状況もあります。
オーバーコートの下に埋まっている毛が通気性を悪くしているかもしれません。
皮脂の蓄積や湿気による雑菌の繁殖など、皮膚の病気の原因にもなるでしょう。
換毛期はもちろんですが、年中「抜け毛対策」を考えておくことが大事です。


こんなにいっぱい…?!抜け毛が多いと言われている犬種

基本的に被毛で覆われた体の犬ですが、毛の長さや毛質、生え方によって「抜け毛の多さ」も違います。
特に抜け毛が多いと言われている犬種について、ピックアップして説明していきます。

◆大型犬で人気が高い「ゴールデンレトリーバー」

大型犬のなかでも人気のゴールデンレトリーバー。
穏やかで優しい性格から、世界中のさまざまな家庭で和やかに暮らしています。
長毛種なうえ、ダブルコートの被毛構造の持ち主のゴールデンレトリーバーは、抜け毛がとても多いです。

しかも、大型犬で体の表面積も広めなので、小型犬よりも抜け毛量は多いと感じるでしょう。
換毛期はもちろん、年中、抜け毛には気を使う必要がありそうです。

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◆飼い主に忠誠心を持つ日本の犬「柴犬」

日本犬のなかでも人気が高い柴犬。
長毛種ではないので「抜け毛はそれほどなさそう」と思っている人も多いかもしれません。
でも、実際には換毛期になると、結構な量の抜け毛が見られます。

柴犬はそもそも、人間の使役犬として猟に携わっていました。
活躍シーンは野外で、厳しい寒さに耐えられるように冬近くになると毛量が増えます。
逆に、暑くなると涼しく活動できるように毛が抜けていきます。
そんなダブルコートの被毛構造なので、柴犬は抜け毛が多いのです。

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◆ワイルド系でカッコいい「シベリアンハスキー」

狼のような見た目のワイルド系のシベリアンハスキー。
カッコいい見た目から、愛好家も多い犬種です。
シベリアンハスキーは、極寒の地で古くから活躍してきた歴史があります。
雪深い地方では、人々の移動手段であるソリを引いて颯爽と駆け巡っていたパワフルなワンちゃんです。

シベリアンハスキーの被毛構造は、密集したアンダーコートのうえに、外からの刺激をシャットアウトするオーバーコートというダブルコートで防寒対策バッチリの被毛のしくみ。
寒い雪のなかでも活動的に動いています。
シベリアンハスキーは換毛期には抜け毛が増えますが、体も大きいのでその量がさらに多く感じるかもしれませんね。

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◆短足が可愛らしい「ウェルシュコーギー」

イギリス生まれのコーギーは、クリクリと丸い目、短足気味のキュートな体つき、フレンドリーな性格…という魅力から人気が高いです。
体高が低めでどっしり感がありますが、意外にも運動神経が良く、アクティブに動きます。

また、牧畜犬としての歴史があるコーギーは、外の気温に対応できるようにダブルコートの被毛。
生え変わりの時期には、抜けていく毛も多めです。

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◆アクティブ派の「ボーダーコリー」

ボーダーコリーといえば、「運動神経がよい」「賢い」というイメージを持つ人が多いでしょう。
一緒にドッグスポーツをやりたい飼い主さんに人気が高い犬種です。
ボーダーコリーはダブルコートのため、季節の変わり目である換毛期には抜け毛が気になるかもしれません。
長毛種ということもあり、抜け毛の量が多いと感じやすいようです。

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◆愛嬌たっぷりで可愛らしい「フレンチブルドッグ」

愛嬌のある顔立ちが人気のフレンチブルドッグ。
短毛種なので、抜け毛はなさそうなイメージがあるようです。
しかし、「思ったよりも抜け毛が多い」と、一緒に暮らしていくなかでびっくりする飼い主さんもいます。
ダブルコートで換毛期に抜け毛が多いのはもちろんですが、それ以外の時期でも毛は抜けます。

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◆優しい表情で人気者「ビーグル」

優しい表情をしているビーグル。
スヌーピーのモデルにもなっていて、世界中で愛好家が多いワンちゃんです。
そもそも短毛種なので、抜け毛はあまり気にならないようなイメージがするかもしれません。

ビーグルは、抜け毛が多いとされているダブルコートの被毛構造です。
そのため、実際に抜け毛量は多いでしょう。

また、毛の長さ自体は短めなので、抜けた毛は「フワフワ舞う」というよりも、人間の衣類やじゅうたんにピッタリ密着しているという感じ。
ビーグルとの暮らしでは、抜け毛ケアはしっかり行った方がいいでしょう。

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ワンちゃんに対する抜け毛対策は…?

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抜け毛をきちんと取り除くことは、ワンちゃんの健康な被毛と皮膚を保つ秘訣です。
日頃から、抜け毛対策をしっかりと行いたいものです。

◆丁寧なブラッシングをする

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抜け毛対策の基本と言えるのがブラッシングです。
長毛か短毛かといった毛の状態によって、使うブラシを購入することが大事です。

ブラシには、「毛を取り除く」ほか、皮膚をマッサージして血行促進する効果もあります。
慣れていないとブラッシングそのものを嫌がるかもしれないので、子犬の頃から習慣づけるといいでしょう。

◆こまめなシャンプー

ブラッシングをしているつもりでも、抜け切れていない毛は皮膚に残ります。
そんな抜け毛を取り除くのがシャンプーです。

ただし、やり過ぎると皮膚を傷めます。
シャンプーするときには、
・犬用のものを使う
・保湿効果が高いものを選ぶ
・やり過ぎない
・シャンプー後にはドライヤーで乾燥をさせる
などの注意点もあります。

シャンプー後は「自然乾燥させている」という飼い主さんもいますが、湿った状態のままだと皮膚のなかで雑菌繁殖の原因になるので注意しましょう。

◆ときにはペットサロンでお手入れ

長毛種は毛が長く、ブラッシング不足により、毛玉と言われるフェルト状の被毛になっているケースもあります。
本来抜けるはずの毛が固まってしまい、皮膚トラブルを起こすかもしれません。

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ときには、ペットサロンでプロの手によってシャンプーやカットをしてもらうのもいいでしょう。
季節に合わせてカットすれば、家でのお手入れのしやすさにも繋がります。


お部屋の抜け毛対策ってどうやるべき?

ワンちゃん達の皮膚を守ることも大事ですが、「抜け毛が多くて部屋のなかが大変…!」と飼い主さんのストレスになるケースも多いです。
犬を飼ったときに避けられない抜け毛問題。どうやってやったらいいのでしょうか。

◆掃除機は毎日しっかりと

カーペットの場合、抜けた毛が密着して動きにくいですが、フローリングの家ではちょっとした風であちこちに抜け毛が飛びます。
できれば掃除機は毎日かけるのが理想的です。
すべて取り除けるわけではないですが、頻繁に掃除機をかけるのは室内を衛生的に保つことに繋がります。

「掃除機をかけたつもり」にも注意しましょう。
掃除機を動かしているからといって、必ずしも掃除が完璧とは言えません。
紙パック式掃除機、サイクロン掃除機のどちらにも言えますが、内部のダストボックスにゴミが溜まっていると吸い込みは悪くなります。
そのため、掃除機を動かしていても抜け毛を取り除けていないこともあるでしょう。
抜け毛が多い犬種を飼っていると、内部にはすぐにゴミが溜まりやすいもの。
掃除機のお手入れをしっかり行い、 ベストコンディションの掃除機で部屋の掃除をしましょう。

また、自動クリーナーという心強い味方も…!
掃除時間短縮が期待できる自動クリーナー(ロボット掃除機)も愛犬の抜け毛対策として注目度が高いです。

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◆抜け毛に気付いたら粘着クリーナー

大量の抜け毛があると、1本1本手でつまんで取り除くのは難しいですよね。
カーペットやフローリングなどに抜け毛がついていることもありますし、飼い主さんが着ている衣類に付着していることも。
そんなときにサッと活用できるのが粘着クリーナーです。

抜け毛に気付いたときにすぐに取り出せて便利ですが、衣類の素材によっては粘着クリーナーをすると生地を傷めることも考えられます。
注意しながら上手に利用しましょう。

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抜け毛取りワイパー

約30万本のミクロ繊維が織り込まれたブラシで抜け毛やホコリをからめとる
からめとった抜け毛やホコリは内部ダストボックスに収納されるので捨てるのも楽ちん

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◆洗濯前に取り除くようにしよう

室内で犬と暮らしていると、飼い主さんの洋服に抜け毛がついていることは日常的でしょう。
そのまま洗濯をすると、抜け毛がついていない他の衣類にまで付着するかもしれません。
愛犬と過ごした後の洋服を洗濯するときには、粘着クリーナーや掃除機などで取り除いてから行いましょう。

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すすぎ1回でOK。ドラム式洗濯機にもおすすめです。
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◆犬用の洋服を着せるのもアリ

どうしても「抜け毛がひどい」と悩みが尽きないときには、ワンちゃんに洋服を着せるのもいいでしょう。
ただし、気温が高い季節に通気性の悪い洋服を着せると蒸れの原因になります。
素材や気温に注意しながら活用しましょう。
それに、着せにくい洋服を無理に着せようとすると嫌がる原因に。
着せるときには脱着しやすいものがいいですね。


まとめ

犬種によって抜け毛の量は異なりますが、犬は毛が抜ける動物です。
室内で暮らしていると抜け毛に悩む飼い主さんは多いでしょう。
今回紹介したように、シャンプーやブラッシング、部屋の掃除機など、飼い主さんができる抜け毛対策はたくさんあります。
清潔な環境で愛犬が活き活きと生活できるように、抜け毛対策を習慣にしたいものですね。



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!

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