犬の多頭飼いのメリット・デメリット
ひとりぼっちで留守番をさせるのが可哀そうだから、最初から多頭飼いをするつもりだったと理由は様々ですが、多頭飼いのメリットばかり重視することは危険です。
犬の多頭飼いのメリット、デメリットを事前に確認しておきましょう。
◆多頭飼いのメリット
・生活が楽しくなる
帰宅した時、愛犬みんなが揃って喜んで迎えてくれることは、飼い主さんにとっては最大の嬉しさではないでしょうか。犬たちが揃ってお座りをしてご飯を待つ姿、揃って窓から外をのぞき込む後ろ姿、並んで眠る姿を見ると愛おしくてしょうがありません。
多頭飼いになったことで、家族で散歩に行くようになり、家族の会話が増えることもあるでしょう。また、散歩のため朝早く起きる、夜は犬たちと一緒に早めに寝るなど生活も規則正しくなります。
犬たちのおかげで笑いの絶えない家庭になるといっても過言ではないでしょう。
・社会性が身につく
子犬の時に人や犬に接触させるといいと聞いたことはないでしょうか。
その理由は、社会に慣れさせるといった目的です。社会化が出来ていないと初めて見るものや音に過敏に反応し、問題行動につながる場合もあります。
多頭飼いをすることによって犬同士のコミュニケーションが出来るようになります。例えば、最初は喧嘩ばかりで噛み方も思いっきりだった犬も、ここまでは大丈夫と喧嘩しながらでも加減をしていくようになってきます。
このように多頭飼いすることで、社会化も促進されるようになってきます。
・留守番が楽しくできるようになる
犬は、留守番の間ほとんど寝て過ごすことが多いと思いますが、多頭飼いであれば犬同士遊ぶことができ、留守番のストレスも軽減されるのではないでしょうか。
1匹では5分も留守番が出来なかった犬が、多頭飼いのおかげで半日は留守番が出来るようになったというケースもあります。
・犬同士遊ぶことでストレスが解消される
犬は思い切り走り回るような運動をすることによってストレスを解消する場合もあります。運動不足になるとストレスが溜まってしまい、健康も損なってしまうこともあるのです。
そんな時は、ドックランに行き思い切り走りまわしたり、犬たちと遊んだりしてストレスを発散させることも必要です。
多頭飼いの場合、室内で犬同士じゃれあうだけでも運動やストレス発散に繋がることもあります。
◆多頭飼いのデメリット
・経済的負担が大きくなる
年間1匹にどれくらの費用が掛かっているのか計算したことありますか。1度どれくらいの費用が掛かっているかを改めて確認してみましょう。
食費、消耗品や医療費などで1匹の飼育にかかる年間費用の平均は、小型犬で80,000円と言われています。
80,000円×〇匹ということになります。また病気やケガの治療費がプラスさます。しっかり検討することが必要ですね。
・しつけや世話が大変になる
多頭飼いでは、散歩や食事の用意もすべて頭数の世話が必要になります。散歩にしてもみんなが異なるペースの場合、別々に連れていくことが必要になってきます。
また、トイレはしっかりできたいのに多頭飼いをしたとたん出来なくなったというケースもあります。これは飼い主さんの気を引くための行動やストレスかもしれません。
1匹1匹の性格を見極めてしつけをしていかなければなりませんね。
・先住犬と仲良くなれないことも
いままで飼い主さんの愛情が自分だけに注がれていたのに、新しい犬が来て分散されたことにより、先住犬が意地悪をすることもあります。逆におっとりしている先住犬の場合、活発な犬が来てしまったら先住犬のストレスも溜まってしまします、
飼い主さんが優先順位をしっかり見極めて飼育していくことが重要です。
また、犬同士にも相性があります。飼い主さんも犬たちもストレスが溜まらないように相性の見方も見ていきましょう。
多頭飼いでの先住犬との相性の見方
多頭飼いをする前に、先住犬が多頭飼いに適しているのかの第一に考えましょう。
例えば、甘えん坊で家族以外のコミュニケーションが出来ない、攻撃的、気が弱い犬であれば、まずこちらを改善していくことが必要でしょう。
逆に、おっとりした犬や活発的な犬であれば、新しく来た犬を受け入れやすいかもしれません。
では、一般的の犬の相性が望ましい組み合わせをご紹介していきます。
◆多頭飼いに相性が良い性別組み合わせ
同性より異性同士の組み合わせがトラブルも起こりにくいと言われています。活発で甘えん坊な男の子と穏やかでやや気が強い女の子では、犬同士の関係性がはっきりするためトラブルが少ないとされています。
特にトラブルが起こりやすい性別は男の子同士です。縄張り意識や警戒心が強いため、ライバル視しトラブルが多いとされています。
子供を産ませる予定がない場合は、去勢、避妊手術を行いましょう。
◆多頭飼いに相性が良い年齢の組み合わせ
年齢は、3歳から4歳くらい離れていることが理想です。飼い主さん目線では、介護が重ならない事が1つの理由です。
また、犬たちにとっては、年齢が近いとライバル心が強く芽生えてしまうこともあります。逆に歳が離れすぎていると運動量が大きく異なってくるため、お互いストレスと溜めてしまうこともあります。
◆多頭飼いに相性が良い性格の組み合わせ
おっとりした性格同士であれば、トラブルを最小限に留めることができるでしょう。しかしお互いストレスを感じることもあるかもしれません。
活発同士ですと、遊びたい犬たちで賑やかな生活になると思いますが、犬たちを制御するためには飼い主さんの腕の見どころと言えますね。
おっとりと活発な犬の組み合わせでもトラブルは少なく感じますが、おっとりしている犬が大きなストレスを溜めないように観察することが重要です。
◆多頭飼いに相性が良い大きさの組み合わせ
大型犬と小型犬の組み合わせは見た目とっても可愛いですよね。しかし、大型犬にとってはじゃれているつもりでも小型犬にとっては致命傷になることもあります。また運動量も大きく違ってきます。
多頭飼いを望むのであれば、同じぐらいの大きさの犬を飼うことをお勧めします。
こちらは初めての顔合わせの動画です。新しく来た犬はピョンピョンですが、先住犬はちょっと迷惑そうですね。
犬の多頭飼いをするときに気を付けること
犬同士の相性の組み合わせを紹介してきましたが、あくまでも一般的な相性です。
例えば男の子同士の組み合わせは難しいとは言われていますが、男の子同士仲良く生活をしている犬も多いです。
もちろん犬同士の相性もありますが、1番気を付けなければいけないことは、飼い主さんの心構えではないでしょうか。
では、犬の多頭飼いをするときに気を付けることを具体的にお話していきますね。
◆環境の準備から始めましょう
犬が安心して過ごせる居場所を作ってあげることが重要な事です。頭数分のケージが必要になってきます。また、縄張り意識があるためトイレも頭数分用意できるといいでしょう。
トイレのしつけがまだできていない犬であれば、こちらのケージがおすすめです。
トイレのしつけが出来ている犬であればこちらのケージなんておすすめです。
トイレも複数置いてどの犬がどこのトレイですることが多いのかを観察し、位置を少しずつ変えていくことも必要になることもあるでしょう。
また、新しく来た犬は、環境にも慣らすため最初2週間ぐらいはケージで過ごさせ、先住犬の反応を観察しましょう。
◆食事のあげ方
犬にとってご飯は楽しみの一つです。お互いが慣れるまでそれぞれケージで与えるか、新しく来た犬にはケージで与えましょう。
◆先住犬を優先する
先住犬との信頼関係を壊さないためにも先住犬を優先させましょう。例えば、おやつひとつにしても先にあげる、帰宅したらまず先住犬に触れるなど、細かい事ではありますが、犬たちもしっかりこちらを観察していることを忘れないようにしましょう。
◆犬同士で順位を決めてもらう
犬はお互いに観察をして順位を決めていきます。これは犬同士で決めていきますので、順位が決まるまで飼い主さんには見守る事しかできませんが、よく観察をすることが重要ですね。
先住犬が必ずしも優先させるとは限りません。例えば新しく迎えた犬が同姓、年上だった場合新しく来た犬が上の順位になるといったケースもあります。
◆散歩は慣れるまでは1匹ずつ
慣れるまでは、どう行動するかを観察しなければなりません。先住犬が散歩に慣れていても新しく来た犬の行動によりどのような行動になるか分かりません。
出来ることでしたら、一緒に一人1匹ずつ行くことをお勧めします。
犬の多頭飼いまとめ
犬の多頭飼いをしたいけどやっぱり不安ですよね。しかし、準備・心構え、先住犬がいる場合信頼関係がしっかり出来ていれば大丈夫です。
犬好きな方なら犬に囲まれた生活に憧れるものです。またあなたが多頭で散歩する姿を見て多頭飼いしたいと思う方が増えるかもしれませんね。
ライター/saori
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