1.ゴールデンレトリバーの寿命について知ろう
1-1.小型犬より寿命が短めの大型犬
1-2.ゴールデンレトリバーの平均的な寿命は何年?
1-3.昔と比べると長くなった大型犬の寿命
1-4.最長何年?日本で長生きしたゴールデンレトリバーの記録
1-5.愛犬の寿命を左右するのは飼い主さんの心がけ
2.ゴールデンレトリバーに実践すべき健康法
2-1.その1:丈夫な体作りのための運動をしよう
2-2.その2:ワンちゃんに合った食べ物を研究しよう
2-3.その3:具合が悪くなくても病院に行こう
2-4.その4:愛犬のことをいつも見ていよう
2-5.その5:ストレス知らずのハッピーな日々を送ろう
ゴールデンレトリバーの寿命について知ろう
愛くるしい表情でかわいいゴールデンレトリバーの寿命について知るのは、なんだかとても寂しい気持ちになるかもしれません。
でも、ワンちゃん達は、人間よりも時間スピードが早い動物です。
私たち人間が“最後の瞬間”まで寄り添いサポートしてあげなければなりません。
そのためには、前もってゴールデンレトリバーの寿命について、しっかりとした知識を持つことが大事です。
◆小型犬より寿命が短めの大型犬
犬という生き物は、犬種によって体の大きさがだいぶ異なります。
成犬時の体重は、超小型犬と言われるチワワは「1~3キロ」、大型犬のゴールデンレトリバーは「25~35キロ」です。
平均的な数字とは言え、体格にかなりの差があることが分かるでしょう。
実は、ワンちゃん達の心臓の大きさは、超小型犬だろうと大型犬だろうとそれほど大差ありません。
心臓は体の全身への血液運搬のために、日々動いています。
体が大きいほどに、心臓への負荷が増えてしまうため、大型犬の寿命は短めと言われているようです。
◆ゴールデンレトリバーの平均的な寿命は何年?
ゴールデンレトリバーは、平均すると10~12年ほどは生きてくれると言われています。
小型犬だと15歳くらいが平均寿命なので、比較するとやや短い感じはしますよね。
でも、体格の差を考えると、頷けるデータかもしれませんね。
平均データなので、それよりも長かったり短かったりもあり得ること。
長生きしてほしいと願うなら、早い段階で健康対策をしておきたいものですね。
◆昔と比べると長くなった大型犬の寿命
ゴールデンレトリバーのような大型犬の寿命は少し短めに感じますが、実は昔よりも長くなっています。
平均で7~8年という短い寿命の時代もありました。
今のように大型犬の寿命が延びたのは、どうしてなのでしょうか。
・理由その1:大型犬も室内で飼われるケースが増えたから
昔は、ペットに対する感覚が今とは少し違っていました。
家の玄関先に犬小屋があって、大きな犬は見知らぬ人を追い払うための番犬として飼われていたケースが多かったものです。
犬小屋があるとは言え、気候の変化や感染症などのリスクがありますよね。
冬は寒く、夏は暑く…と、病気にかかりやすかった生活環境だったことでしょう。
今では、大型犬も安心&安全の室内で長生きできるようになりました。
・理由その2:ドッグフードが高品質になったから
人間の残り物のご飯を主食としていた昔は、ワンちゃん達にとってよくない成分まで食べていたかもしれません。
負担となる食べ物や味付けにより、命が短くなっていたこともあるでしょう。
現在では、ドッグフードの質も高まり、栄養たっぷりで安全な食事を与えられるようになってきました。
・理由その3:動物病院が増えて治療しやすくなったから
犬や猫など、家庭で飼われるペットの数が増えたことに伴い、動物病院の軒数もだいぶ増えています。
土日でも受診できる病院、救急に対応している病院、予約制で診てくれる病院…と、身近に動物病院は多数ありますよね。
先進的な医療が進み、人間並みの検査や治療も受けられるようになってきています。
病院のHPも充実していて、安心して受診できるという飼い主さんも多いかと思います。
それに、動物病院の獣医師や看護師の方々も愛犬家や愛猫家が多く、患者さんとなる犬猫ちゃん達の気持ちに寄り添ったケアが期待できます。
◆最長何年?日本で長生きしたゴールデンレトリバーの記録
体が大きいことを考えると、小型犬よりも長生きするのが難しそうに感じます。
でも、体の大きさよりも環境や体質などが関係しているためか、小型犬レベルで15~16歳までも生きるゴールデンレトリバーは増えているようです。
ゴールデンレトリバーが長生きしてくれる話を耳にすると、気持ちが温かくなりますね。
日本では、19歳とかなり高齢まで頑張って生きたゴールデンレトリバーがいると言われています。
そもそも、小型犬と大型犬では、人間の年齢にしたときの換算方法が異なるものです。
大型犬は、15歳の時点ですでに人間年齢90歳を超えているので、ゴールデンレトリバーが「19歳まで生きた」というのは、かなりの長生きだったことが分かりますね。
◆愛犬の寿命を左右するのは飼い主さんの心がけ
「どんな環境で生きるか」や「どんな体質か」など、さまざまな要因で寿命は異なります。
それは、人間でも同じことが言えますよね。
健康意識を高く持っている人は、自己管理も上手いため、病気になりにくいでしょう。
健康診断も定期的に受けていれば、病気を早く見つけて治療することができます。
健康にプラスになる食べ物や運動などを試して、体の内部から健康的な生活を送れるものです。
ワンちゃん達は、自分で生活する環境を選ぶことができません。
調子が悪くても「具合が悪いから病院に行きたい」と伝えてくることはありませんよね。
最も身近な存在となる飼い主さんが、愛犬の専任サポーターとなり、暮らしの環境や食べ物の管理をしてあげることで、寿命を延ばせます。
ゴールデンレトリバーに実践すべき健康法
ここまで「寿命」についてお話しましたが、ゴールデンレトリバーのライフスタイルを飼い主さんが上手くサポートできれば、長寿犬になれます。
運動や食べ物のことなども含めて、愛犬は飼い主さんのアシストなしでは生きられません。
飼い主さんがゴールデンレトリバーを長寿に導く健康法を身につけるようにしましょう。
◆その1:丈夫な体作りのための運動をしよう
運動不足は健康の大敵。
健康のためには、体を動かすことが大事です。
ゴールデンレトリバーの大きな体を満足させるための運動が必要です。
家のなかで動き回るだけで運動になる小さな犬とは違うので、ゴールデンレトリバーの運動のためには、積極的に外出することが大事と言えるでしょう。
ゴールデンレトリバーの長くて筋肉質な足腰が硬くならないように、散歩で鍛えれば、丈夫になります。
30~1時間程度を1日2回が、ゴールデンレトリバーの散歩時間のだいたいの目安と言われています。
ただ、注意したいのは、散歩の質です。
たとえ1時間散歩に行ったとしても、ノロノロと止まりながら歩いては、さほどの運動量になりません。
足腰を鍛えるための散歩と考えるなら、「タッタッタ」と飼い主さんの運動にもなるくらいスピーディーにリズミカルに散歩するのが秘訣です。
また、ボールを投げて取ってこさせる、フリスビーを投げてキャッチさせるなど、ゴールデンレトリバーが「楽しい」と思える遊びを取り入れた運動は、体だけでなく心の健康にも繋がります。
運動できずにいると、ゴールデンレトリバーの体には「太る」「ストレスが溜まる」と2つの問題が起こります。
太る…と言える程度から肥満体型になると、ちょっとした運動でも心臓への負担が大きくなって、やがて動くのが億劫になるかもしれません。
ますます不健康となる可能性が。
運動するときは、肥満解消の意味でも、適切な運動量を確保してあげたいものですね。
◆その2:ワンちゃんに合った食べ物を研究しよう
人間同様、食事は生きていくための基本です。
何でも口に入ればいいというものではなく、食べたものが健康源となるのが理想かつ重要なことです。
カロリーの高いものばかり与えるとすぐに肥満になりますし、栄養のないものは虚弱体質の原因にもなるでしょう。
年齢や体重に応じて食事量も異なるため、迷うことがあるかもしれません。
総合的にバランスが保たれているのがドッグフードです。
なかでも“総合栄養食”と記載されているものなら、カロリーや栄養が凝縮されていて安心。
パッケージに与え方が書かれているので、年齢や体重に合わせて食事管理をしましょう。
私たち人間が食事をしていると「食べたいな…」とゴールデンレトリバーが見つめてくるかもしれませんが、つい与えそうになるのをグッと堪えてくださいね。
人間用に味付けされた「甘い」「塩辛い」「苦い」などの食べ物は、犬にとっては健康を害するリスクがあるだけです。
塩や砂糖は、少量であれば問題ないとされつつも、許容量を超えると体に異常をきたすもととなります。
食材でも注意しなければならないものがたくさんあります。
玉ねぎ、チョコレート、ぶどう、キシリトールなど、重篤な異変が表れるものも注意しなければなりません。
ゴールデンレトリバーは鼻が良いので「美味しそう~♪」と人間の食べ物に興味を持つかと思いますが、与えないことはもちろん、知らない間に食べられないように手の届かないところに置く配慮も大事ですね。
愛犬の食事のことを深く知るのも、長生きさせるためには大切です。
◆その3:具合が悪くなくても病院に行こう
動物病院に行く理由として、「吐いたから」「足が痛そうだから」と、具合が悪くなったときに連れていく飼い主さん多いかと思います。
それももちろん大事なのですが、具合が悪くなくても「定期健診」「健康診断」という形で、動物病院を訪れましょう。
病気は初期の頃に発見できれば、治療によって生存率が高まるものも多いです。
それに愛犬の苦痛を減らしてあげることにも繋がります。
血液検査や獣医師との話のなかで、思わぬ病気が発見できるかもしれません。
犬の健康診断は義務ではありませんが、1年に1回は時期を決め、愛犬の健康を守りましょう。
◆その4:愛犬のことをいつも見ていよう
ゴールデンレトリバーを見ていると「かわいいな~」「癒されるな~」という気持ちになりますよね。
ただ、そのなかでも、飼い主さんの目線でも健康チェックも大切です。
「今日のウンチは〇回だからいつもと同じだね」「おしっこの色に変化はなかったね」という感じでもOKです。
愛犬のことを観察するほどに、いつもと違った不調が表れたときに気付きやすくなるでしょう。
被毛をブラッシングするときにちょっとギュッと抱きしめつつ、「太っていないかな?」「お腹に出来物ができていないかな?」などのチェックもできます。
ただ見ているだけでも可愛らしいワンちゃんですが、飼い主さんの洞察力で愛犬の異変に気付けるようにしたいものですね。
◆その5:ストレス知らずのハッピーな日々を送ろう
ワンちゃん達は、楽しく平穏な毎日が大好きです。
いつもと違ったビックリするようなことがあると、体が緊張して心も穏やかではなくなります。
散歩に行きたいのに連れていってもらえない、飼い主さんが忙し過ぎて遊んでくれない、飼い主さん一家がケンカして居心地が悪い、飼い主さんが怒ってばかりいる…など、人間側の都合次第でゴールデンレトリバーの日常のリズムが狂うとストレスになります。
ゴールデンレトリバーの穏やかな気持ちもかき乱されますよね。
「イライラする」「なんだか楽しくない」という気持ちを引き起こし、結果的に病気を発症することもあります。
ゴールデンレトリバーとの散歩や運動では飼い主さんも一緒に健康づくりをしているイメージ、毛をブラッシングしてあげるときには義務感ではなく「可愛いね」と話しかけながら、愛犬の気持ちをハッピーにしてあげましょう。
まとめ
ゴールデンレトリバーの平均的な寿命を知ると、少し短く感じるかもしれません。
でも、実際にはゴールデンレトリバーの取り巻く環境によって寿命の長短は変わると言ってもいいでしょう。
ゴールデンレトリバーの元気な様子を見ると、別れがやってくるイメージはつかないかもしれません。
しかし、私たち人間よりは早く年を取るのは変えられない事実です。
その時を迎えるまでの過ごし方や健康をサポートできるのは飼い主さんだけです。
自分で食事管理や健康管理ができないゴールデンレトリバーのためにできることをしてあげましょう。
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