1.犬に被害を及ぼすダニの種類
1-1.最もメジャーな「マダニ」
1-2.皮膚炎を引き起こす「ツメダニ」
1-3.免疫力が低下している犬や子犬、老犬に注意!「ニキビダニ」
2.犬に被害を及ぼすノミの種類
2-1.犬に寄生するノミの特徴
2-2.ノミが犬に及ぼす被害は?
3.犬のダニやノミを防ぐ方法
3-1.ブラッシングやシャンプーをする
3-2.草むらの中に入らない
3-3.ダニ・ノミに効果のある薬を飲ませる
3-4.犬の生活空間を清潔に保つ
4.犬のダニ・ノミ対策に使えるグッズ
4-1.ノミ取り首輪
4-2.ノミ取りくし
4-3.虫よけスプレー
4-4.ノミ除けアロマオイル
4-5.獣医師が処方するダニ・ノミ対策薬
6.ダニやノミ予防薬の種類
6-1.ノミやマダニの予防駆除薬「フロントライン プラス ドッグ」
6-2.「マイフリーガードα 犬用」
犬に被害を及ぼすダニの種類
犬に寄生して被害を及ぼす主なダニは、マダニ、ツメダニ、ニキビダニなどで、種類によって症状が異なります。
◆最もメジャーな「マダニ」
マダニの特徴
犬に寄生する最もメジャーなダニがマダニで、フタトゲチマダニ、キチマダニ、クリイロコイタマダニ、ヤマトマダニなどがあります。
マダニは、草むらや森など比較的森林の多い田舎で生息することで知られていましたが、最近では都会にも多く発生するので地域を問わず注意が必要です。
マダニが犬に及ぼす被害は?
マダニに吸血されると、マダニの寄生数によっては貧血症状や皮膚炎、マダニの唾液によるアレルギー性皮膚炎などを引き起こす危険性があります。
その他、ダニは様々な種類の病原体を媒介するため、ライム病、バベシア症、ヘパトゾーン症を中心に病気を発症することもあります。
◆皮膚炎を引き起こす「ツメダニ」
ツメダニの特徴
犬に寄生する0.4mm程度あるダニで、イヌツメダニ、ウサギツメダニ、ネコツメダニなどがあります。
ツメダニは梅雨の時期や秋口に増殖しやすく、夏場に被害が大きく生じやすいのが特徴ですが、他のダニ同様に温暖化の影響でほぼ一年中発生する危険性があります。
他の犬から感染することもあり、人間にも被害を及ぼします。
ツメダニが犬に及ぼす被害は?
ツメダニは、大量のフケを発生する皮膚炎(ケイレテイラ皮膚炎)を引き起こす原因になります。
背中を中心にツメダニが寄生した箇所にはフケがたくさん発生して、多かれ少なかれ痒みが伴います。
犬から人間に感染した場合は、激しい痒みや発疹が現れます。
◆免疫力が低下している犬や子犬、老犬に注意!「ニキビダニ」
ニキビダニの特徴
ニキビダニは体長0.2㎜~0.3㎜程度のダニで、犬の毛根部分にある「毛包」、脂腺やアポクリン腺に寄生します。
そのため「毛包虫」とも呼ばれ、免疫力が低下している犬、抵抗力が少ない子犬、老衰によって体力がない老犬などが被害を受けやすいので注意が必要です。
遺伝子的要因や母犬の授乳によって、ニキビダニ症を発症することもあります。
ニキビダニが犬に及ぼす被害は?
ニキビダニによって引き起こされる症状は、脱毛や膿胞(皮疹の一つで粘性が強い)、痒みや痛みなどが発生します。
犬に被害を及ぼすノミの種類
犬に被害を及ぼすノミは、主にイヌノミとネコノミで、これらは名前に関係なく両者とも犬と猫に寄生します。
◆犬に寄生するノミの特徴
犬に寄生するノミは、畳や絨毯、毛布を中心に人間や犬の生活環境に住み着くので、犬の駆除薬だけでなく生活空間全ての対策を行う必要があるのが特徴です。
◆ノミが犬に及ぼす被害は?
ノミが犬の血を吸うことによって、「ノミアレルギー性皮膚炎」を引き起こします。
ノミアレルギー性皮膚炎は、ノミの唾液中に含まれる物質が原因で脱毛や発疹、激しい痒みを伴うので、痒みによって眠れなくなり貧血が引き起こされることもあります。
犬のダニやノミを防ぐ方法
◆ブラッシングやシャンプーをする
適度にブラッシング・シャンプーを行うことで、ノミやダニ、糞に早く気付くことができます。
ブラッシングやシャンプーによる被毛や皮膚のケアと一緒に、ノミやダニが付いていないか定期的に確認しましょう。
◆草むらの中に入らない
草むらにはダニやノミを中心に寄生虫が数多く生息しています。ダニやノミ対策には、お散歩や外出の際に草むらに犬を入れないようにすることが大切です。
◆ダニ・ノミに効果のある薬を飲ませる
ノミやダニを寄せ付けないための予防薬を有効に使用することで、ノミやダニによる影響を最小限に抑えることができます。
◆犬の生活空間を清潔に保つ
ノミはホコリやフケ、ドッグフードのカスや人間の食べもののカスが多い環境だと繁殖しやすいので、人間だけでなく犬の生活空間を清潔に保つことが繁殖防止に役立ちます。
犬のダニ・ノミ対策に使えるグッズ
◆ノミ・マダニ取り首輪
首に巻くだけ!ノミにも蚊にも効く、強力バリア!
・ペットにやさしく、ノミにすぐに効く有効成分フェノトリンとIGR剤(ピリプロキシフェン)を配合。
首に巻くだけの簡単さで、ノミの駆除が行えます。
・殺虫成分が蚊に効く!ノミ取りだけではなく、蚊よけ効果も。
・1本で、約6ヵ月効果が持続!
自宅で使える動物用医薬部外品《薬用ノミ取り首輪》シリーズです。
メーカー名 | ドギーマンハヤシ |
---|---|
材質・素材・成分など | 有効成分:フェノトリン(ピレスロイド系)・ピリプロキシフェン(IGR) |
製造国 | 日本 |
首輪付近にノミ、マダニを寄り付かせない、または首輪に接触させることで弱らせるような効果が期待できます。
ただし、犬のノミ、マダニ取り首輪に関しては、ノミやマダニに有効な成分が犬の体全体に広がるわけではありません。ノミやマダニが直接ノミ取り首輪に近づかないと効果が最大限に発揮されないので、天然成分で作られているものは、一般的にノミやマダニの成虫駆除に対しては効果が弱いと言えます。
◆ノミ取りくし
犬のノミ取りのクシ(コーム)は、目が細かく作られており少数のノミ除去に役立ちます。薬剤を使用しないので安心して使用できますが、クシで取ったノミの駆除など後処理が必要です。
◆虫よけスプレー
ペットの体から寝床などの環境までトータルに駆除。エアゾールタイプなのでムラなく吹き付けられます。1回の使用で約1ヶ月効果が持続します。
メーカー名 | ペティオ |
---|---|
材質・素材・成分など | 有効成分:フェノトリン、dl・d-T80-アレスリン、ピリプロキシフェン |
虫よけスプレーの多くの商品は、虫が嫌いな匂いを利用して作られているので、虫を寄せ付けにくくしてくれます。
◆ノミ除けアロマオイル
ノミを駆除するという意味で考えると効果は期待できませんが、ノミが嫌う匂いを発生する商品が多いので、ノミが寄り付きにくい環境を作るために役立ちます。
◆獣医師が処方するダニ・ノミ対策薬
獣医師が処方するダニ・ノミ対策薬はとても予防効果や除去効果が高いものが多いのでおすすめです。
飲み薬タイプやスポットタイプが一般的です。
フロントラインプラス
犬に寄生したマダニ・成ノミ駆除薬で、ノミの卵が孵化したり成長したりするのも防いでくれます。肩甲骨の間に垂らすスポットタイプの駆除薬です。
犬の場合は、シラミやハジラミにも効果を示すことが確認されています。
ネクスガード
犬が喜んで食べる嗜好性の高い牛肉風味のマダニ・ノミ駆除薬で、マダニに関しては24時間、ノミに関しては6時間以内に駆除してくれます。
ダニ・ノミ予防はいつまですべき?
ダニ・ノミ予防は一般的には2~12月頃を目安に行いますが、地域によっては1年を通じて予防した方が良い場合もあります。
ダニやノミ予防薬の種類
◆ノミやマダニの予防駆除薬「フロントライン プラス ドッグ」
動物病院でも処方されることの多い効果抜群の予防駆除薬で、ノミやマダニ、シラミなどの寄生虫の予防や駆除、ノミの孵化や再寄生予防に効果的です。
使用する前に獣医師に相談の上、獣医師指導の上使用しましょう。
・本剤は効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。
・本剤は獣医師の指導の下で使用すること。
・犬以外の動物には使用しないこと。特にウサギには使用しないこと。
◆「マイフリーガードα 犬用」
ノミやマダニ、シラミの寄生虫予防や駆除に効果を示すジェネリック医薬品です。
使用する前に獣医師に相談の上、獣医師指導の上使用しましょう。
・本剤は獣医師の指導の下で使用すること。
・本剤は効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。
・犬以外の動物には使用しないこと。特にウサギには使用しないこと。
犬のノミ・ダニ予防に関するまとめ
ノミやダニが及ぼす犬への影響や対策法を中心にご紹介いたしました。
ノミやダニは犬の皮膚炎をはじめとした健康被害を及ぼし、愛犬のQOL低下を引き起こす直接的な原因になります。
病気の発症だけでなく、痒みや水分不足による貧血症状などがでると可哀そうなので、しっかりと対策を行ってあげましょう。
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