1.カニンヘンダックスフンドの特徴
1-1.◆ミニチュアダックスフンドとの違い
6.カニンヘンダックスフンド、健康上で気を付けたいポイント
6-1.◆カニンヘンダックスフンドの穴掘り
6-2.◆カニンヘンダックスフンドの寿命
カニンヘンダックスフンドの特徴
カニンヘンダックスフンドはスタンダードダックスフンドの、ミニチュアダックスフンドと同じく、短足胴長の体型で垂れ耳、中くらいの長さのマズルを持っています。
被毛はスムース(短毛)、ロングヘアー(柔らかく長い)、ワイアーヘアー(硬毛で長い)の3種類があり、これはミニチュアダックスフンドと同様なものになります。
カニンヘンダックスフンドの特徴は“小ささ”です。
スタンダードダックスフンドとミニチュアダックスフンドの違いはその大きさで一目瞭然ですが、ミニチュアとカニンヘンの違いをはっきりわかる方はおそらく少ないのではないでしょうか?
◆ミニチュアダックスフンドとの違い
それではスタンダードダックスフンドとミニチュアダックスフンドとの違いを数字で見てみましょう。
●スタンダードダックスフンド
体重:9~12kg 胸囲:35cm~
●ミニチュアダックスフンド
(生後15ヶ月で測定)
体重:4~5kg 胸囲:30~35cm
●カニンヘンダックスフンド
(生後15ヶ月で測定)
体重:3.2~3.5 胸囲:30cm以下
数字で見てみるとその違いはあ一目瞭然ですが、外見上でミニチュアダックスフンドと見分けるのは正直難しいです。
しいて挙げるのであればカニンヘンダックスは体がより華奢で、少し足が長めです(個体差があります)。
明確なミニチュアダックスフンドとの差がないカニンヘンダックスフンドは原産国ドイツでは3サイズで認定されていますが、イギリス、アメリカではカニンヘンダックスフンドはミニチュアと同じ分類とされています。
※日本のジャパンケネルクラブ(JKC)では原産国ドイツとFCIの犬種標準に準拠していますので3種類に分類されています。
カニンヘンダックスフンドの歴史
ダックスフンドはドイツが原産国で中世に作出されたと言われています。
山岳地帯で狩猟犬としてハウンドドックとして改良されてきた犬種でもあります。
「ダックスフンド」という名前の由来は「Dachs(ダックス)」というアナグマを意味するドイツ語と犬を意味する「Hund(フンド)」を組み合わせた名前で「アナグマ犬」であるとことから名付けられました。
もともとは10~15㎏の個体だったのですが、アナグマだけではなく、野うさぎ、イタチなどの小型動物の狩猟を目的として小型化が行われ、カニンヘンダックスも狩猟犬として、小さい穴にも入ることができるようにと作出されてきました。
特にカニンヘンダックスフンドは穴に潜むウサギを狩る猟犬として改良されたのですが、ドイツ語でウサギを意味する「カニンヘン」を冠するようになったといわれています。
愛玩犬として小さく品種改良されることもありますが、カニンヘンダックフンドは純粋に狩猟犬としての能力を高めるために改良されてきました。
カニンヘンダックスフンドが日本に初めて登録されたのは1995年ごろとされており、
人気はかなり高く、最近ではJKCに登録されたカニンヘンダックスフンドは6000頭近くに上っており、スタンダードダックスフンドと比べ登録数は100倍近い数となっています。
カニンヘンダックスフンドの性格
狩猟犬として改良されたダックスフンドは大きさに関わらず勇敢で好奇心旺盛な性格です。
カニンヘンダックスフンドはダックスの中では一番小柄ですが、性格はとても活発で一番猟犬らしい気質を持ち合わせているとも言われています。
少しやんちゃな部分もありますが、服従心もあり友好的で子供とも仲良くなれる性格です。
しかし、猟犬らしく頑固で独立心もありますので、少ししつけに時間がかかる場合もあります。※甘やかしすぎに注意!
性格の傾向は実は「毛質」でも判断できます。
毛質で判断できるのは19世紀初頭、戦争の影響で犬質が低下したことを危惧した愛犬家だちの手によって「アウトクロッシング」という他犬種との交配が行われたことに起因します(ミニチュアピンシャー、パピヨンミニチュアシュナウザーなど)。
毛質は交配した犬種の影響を大いに受けるので、性格も合わせて引き継いぐことが理由になります。
●スムース(短毛)
少し気が強い傾向があり、賢く活発
●ロング(柔らかく長い)
温厚で甘えん坊、人懐こくてフレンドリー
●ワイアー(硬毛で長い)
穏やかで社交的で服従心が強いの特徴ですが、頑固な一面も持ち合わせています。
オスとメスでも性格の違いがあり、活発さは共通ですがオスよりもメスの方が独立心が強く、オスの方が
明るく甘えん坊の傾向があります。
ダックス系は番犬として有能な犬種ですが、家族以外の人間に必要以上に吠えてしまうこともあります。
小さいころからドッグランや散歩可能な公園などに連れていくと社会性が身に付き、分別のあるワンちゃんになります。
カニンヘンダックスフンドは運動が大好きですなので、社会性を身に付ける目的も兼ねて、ドックランなどで伸び伸び運動させましょう。
カニンヘンダックスフンドの被毛・毛色
カニンヘンダックスフンドの
基本色は単色です。
単色:レッド、クリーム、ブラック、チョコレート、イエローなど
バイカラー
2色:ブラック&タン、ブラウン&タンなど
混色
ダップル(大理石模様)、タイガーブリンドル(縞目)、ブリンドル(縞)
ダックスフンドの被毛はダブルコートで、カニンヘンダックスフンドも同様にダブルコートになります。
ダブルコートはオーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の2重構造になっており、春と秋に換毛期を迎えるため、抜け毛がシングルコートの犬種に比べ多くなります。
スムース(短毛)であっても他の犬種と比べると抜け毛が多いため、週3~4回程度のブラッシングが理想です。
トリミングが必要な犬種ではありませんが、ロング、ワイアーは毛が長く毛玉ができやすく、換毛期の前の抜け毛が多い時期はサロンで手入れをしてもらうのも一つの手といえます。
カニンヘンダックスフンドの飼い方
ダックスの中で一番小柄なカニンヘンダックスフンドは、それほど広いスペースが無くても飼いやすいといえます。
しかし、性格の部分で述べたように頑固で独立心が強いので、甘やかしてしまいますと後々のしつけが大変になってしまいます。
狩猟犬の特性としてよく吠え、家族以外への警戒心が強いので無駄吠えを抑えるしつけが必要となります。
またとても活発で遊ぶことが大好きですので、お散歩や思いっきり走らせてあげるなど、運動に付き合う必要があります。
散歩一つとっても遊び好きで警戒心が強いので、小さいころから社会性を育み、飼い主としっかりとした主従関係を結ぶことが必要不可欠です。
しつけを通じてしっかりとコミュニケーションをとり、根気強く訓練する必要があります。
ワーキングドッグの順位は中ぐらいですが、これはカニンヘンダックスフンドがしつけを覚えないのではなく、自分の欲求を優先してしまう性格だからです。
根気よく、かつ愛情をもってしつけを行っていきましょう。
カニンヘンダックスフンド、健康上で気を付けたいポイント
カニンヘンダックフンドは胴長短足という特徴から、スタンダート、ミニチュア同様、ヘルニアなどの椎間板症の発生率が高くなっています。
家の中ではジャンプできるような場所(イスやソファー)にダックス用の階段を設置するなど注意が必要です。その際、近づいてはいけない場所、してはいけない行為に対してしっかりと注意ししつけをしましょう。
部屋がフローリングであるならば滑らない工夫も必要となります。カーペットやマットなどで対策をしてください。
成長期を過ぎると肥満も関節や脊椎を痛める原因として該当します。食用旺盛な子が多いので食事のコントロールもしっかりしましょう。
夏場は特にカニンヘンダックスフンドは小柄で地面から近いということもあり、夏場の散歩は熱中症に気を付ける必要があります。外
冬場ではダックスフンドに限ったことではありませんが、スムースは他の被毛に比べ寒さに弱いので、冬場は気を遣ってあげましょう。
また特徴でもある垂れ耳も汚れが溜まりやすいので、定期的なチェックや耳掃除は怠らないように気をつけましょう。
◆カニンヘンダックスフンドの穴掘り
カニンヘンダックスに限らず、ワンちゃんの習性の一つに穴掘りがあります。
飼い主さんであれば家のソファーやリビング、外で穴掘りをしようとしているところを見たことがあるのではないでしょうか?
穴を掘る、という行為は意味のある行動で、野生の時代であれば巣穴を作るために穴を掘っていましたし、大事な物を隠す、獲物を捕るためなど様々な用途があります。
特にカニンヘンダックスフンドは狩猟犬ですので、穴に潜る、穴を掘るという行為が本能として強く残っています。
室内で飼われることの多いカニンヘンダックスフンドですので当然、穴を掘る機会が減ってしまい、飼い主としては止めてほしい行為ではあります。
ですが本能であり自然な行為を禁止することはストレスを溜めることになり、良い影響を与えるとは考えにくいと言えます。
カニンヘンダックスフンドのためにも、穴を掘ってもよい場所を見つけてあげてみると喜ぶかもしれません。
ただ、穴掘りの場所を探す前に確認してほしいこともあります。
日々の生活でストレスが溜まるような原因がないか、ということです。
運動不足であったり飼い主さんとの信頼関係であったり、生活を見直すことで穴掘りの行為が収まることもあります。
ワンちゃんとの生活を見直す良いきっかけと思い、一度振り返ってみてはいかがでしょうか?
◆カニンヘンダックスフンドの寿命
ダックス系は系統的に長生いきな犬種です。
カニンヘンダックスフンドの寿命は小型犬の平均寿命と同様に14~16歳ほどとされています。
もちろん、長生きしてもらうにはストレスを貯めない、健康状態に気を配る、肥満に気を付けるなど飼い主がしっかりとした健康管理と気配りが必要不可欠です。
まとめ
日本ではまだまだミニチュアダックスフンドが知名度、人気ともに上ですが、小さな体に狩猟犬としての気質を持つカニンヘンダックスフンドの人気は高まっています。
小さな体を使って元気いっぱいに駆け回るその姿は愛らしく、頑固な性格もまた愛嬌としてペットライフを楽しく彩ってくれることでしょう。
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