1.寒がり?暑がり?ミニチュアピンシャーはどっち?
2.ミニチュアピンシャーはどうして気温にデリケート?
2-1.◆気温に敏感な理由①:短毛
2-2.◆気温に敏感な理由②:体が小さい
2-3.◆気温に敏感な理由③:脂肪が少ない
3.ミニチュアピンシャーの寒さ対策ってどうすれば?注意ポイントは?
3-1.◆対策①:暖房で部屋を温かくする
3-2.◆対策②:日があたる場所にベッドを配置する
3-3.◆対策③:暖かい素材の毛布やベッドを
3-4.◆対策④:洋服を着せて体をあたためる
3-5.◆対策⑤:寒さ対策グッズを準備する
4.ミニチュアピンシャーの暑さ対策は?
4-1.◆対策①:エアコンの温度管理で涼しく快適に
4-2.◆対策②:日差しをカーテンで遮る
4-3.◆対策③:ベッドやケージの場所に配慮する
4-4.◆対策④:散歩は時間帯に注意する
4-5.◆対策⑤:冷感素材のベッドを準備する
寒がり?暑がり?ミニチュアピンシャーはどっち?
ミニチュアピンシャーは小柄ながらにもアクティブで運動神経がいい犬種です。
いつも元気いっぱいだからこそ、暑い夏も寒い冬も、平気な表情で乗り切っていけそうな感じがするかもしれませんね。
自然環境への順応力がありそうなイメージですが、実際には気温の変化にはとてもデリケートです。
ミニチュアピンシャーが「寒がり?」「暑がり?」、どっちなのかというと、なんとどちらも当てはまります。
寒さも暑さも苦手なため、季節に合わせて温度管理の対策が必要になってきます。
ミニチュアピンシャーはどうして気温にデリケート?
ミニチュアピンシャーが寒さや暑さに弱いのは、次のようなミニチュアピンシャーの体の特徴が関係しています。
◆気温に敏感な理由①:短毛
ミニチュアピンシャーは、短い被毛の犬種です。
スムースコートと言われる短い毛が特徴的で、綺麗に生えた毛は滑らかでツヤがあります。
ミニチュアピンシャーの毛は、シングルコートの単層構造をしていて「お手入れが楽」とも言われています。
ブラッシングは定期的に必要ですが、2層構造のダブルコートの犬種よりは抜け毛が少ないのが特徴と言えるでしょう。
ただ、寒暖の変化に応じて抜け毛で体の温度管理ができるダブルコートよりも、ミニチュアピンシャーのようなシングルコートは寒さには弱いです。
つまり、ミニチュアピンシャーは「短毛」に加えて「シングルコート」なので、気温の変化には案外弱いのです。
◆気温に敏感な理由②:体が小さい
ミニチュアピンシャーは、4~6キロ前後の小さいワンちゃんです。
一般的に、体が小さい犬は寒がりな傾向にあると言われています。
また、小型犬は寒さだけでなく、暑さにもあまり耐性がありません。
地面や床の温度が伝わりやすいので、夏の散歩は時間帯によってはアスファルトの灼熱地獄の影響をもろに受けるでしょう。
室内でもフローリングはヒンヤリしがちなので、冬には「寒い」とプルプル震える様子が見られることも多いです。
◆気温に敏感な理由③:脂肪が少ない
ミニチュアピンシャーは、細くてスレンダーな体型をしています。
無駄な脂肪でぶよぶよしているわけではないので、細身でカッコいい見た目が魅力です。
でも、脂肪が少ないのも寒がりな理由のひとつかもしれません。
脂肪は寒いときには、体温を下げにくくする保温材のような役割をします。
人間でもそうですが、ちょっと太めの人が暑がりな傾向にあるのは、そんな理由もあるからです。
ミニチュアピンシャーのように脂肪が少なくスリムな体型の場合、冬には寒がりになってしまうのでしょう。
適度な筋肉があるので体温が温存できそうなイメージもありますが、やはり大型犬が持っている筋肉量には及びません。
ミニチュアピンシャーの寒さ対策ってどうすれば?注意ポイントは?
まず、ミニチュアピンシャーの寒さ対策についてまとめていきます。
◆対策①:暖房で部屋を温かくする
寒くなったら、暖房設備で部屋を快適な温度に保ってあげましょう。
暖房には、電気で動くエアコン、火を発生させて部屋を暖める石油ストーブなどがあります。
石油ストーブは床に置くタイプで、床にいるワンちゃんにとっては直接温かい空気に触れられる魅力があります。
熱風の吹き出し口の真ん前にピタッと座る犬たちも多いかと思います。
ただ、あまりにも近すぎると低温やけどを起こしたり、皮膚が乾燥したりなど、犬のお肌のトラブルが起こりやすくなります。
ミニチュアピンシャーは短毛で皮膚トラブルを起こしやすいので、床に置くタイプの暖房機には注意が必要です。
暖房機から一定の距離を保てるように、ストーブガードを置くなどの工夫をしてあげるのもいいでしょう。
また、飼い主さんが目配り、脱水症状が起きていないか、様子を見守ってあげましょう。
◆対策②:日があたる場所にベッドを配置する
日当たりのよい空間にベッドをおいてあげるといいでしょう。
太陽の光で、ぽかぽかと暖かくなって、ワンちゃんもご機嫌になりそうですね。
ただ、隙間風にも注意が必要です。
日中には暖かくても、室内は密封されているわけではなく「どこからともなく隙間風が…」なんてこともあります。
犬がいるのは、部屋のなかでも寒い空気が溜まりやすい「下部」です。
寒い空気がヒンヤリすると、愛犬にとっては快適空間とは言えなくなるでしょう。
冬になったら愛犬が過ごすケージの周囲を毛布やタオルで囲んであげたりと、風が入り込まないようにしましょう。
◆対策③:暖かい素材の毛布やベッドを
犬は、お腹の周りの毛が薄めなので、そこが暖かく感じると落ち着きます。
お腹の冷え対策として、モフモフした冬素材の毛布やベッドを準備してあげましょう。
お腹の下に敷くだけでも、だいぶ寒さが落ち着くかと思います。
◆対策④:洋服を着せて体をあたためる
冬の寒さ対策として代表的な対策が「犬用の洋服」です。
ミニチュアピンシャーのように脂肪の少ない痩せ気味のタイプには、洋服を着せるのは効果的な寒さ対策と言えるでしょう。
また、冬の散歩は寒いので、洋服着用で出かければ寒さを感じづらくなります。
外に行くならダウン素材のもの、家のなかではフリース素材のものなど、家のなかと外で洋服を着分けてみてもいいすね。
◆対策⑤:寒さ対策グッズを準備する
犬用のヒーターやホットカーペット、湯たんぽなども寒さ対策になります。
電気コードをさして使うグッズもありますが、好奇心旺盛な子の場合、かじって感電すると大変です。
くれぐれも愛犬の安全性に配慮しながら、使うことが大事です。
また、犬用の湯たんぽには、電子レンジで温めるタイプや、お湯を入れて使うタイプなどがあります。
いずれにしても、熱い容器が直接肌に触れ、それが長時間になると低温やけどのリスクが出てきます。
グッズを購入するときに、用法をしっかり読んで正しい使い方をするようにしましょう。
ミニチュアピンシャーの暑さ対策は?
次にミニチュアピンシャーの暑さ対策についてです。
◆対策①:エアコンの温度管理で涼しく快適に
真夏になると、ワンちゃんだけでなく飼い主さんも暑さに負けてしまいそうになるでしょう。
そこで、お部屋のなかにいるときは、「エアコンの温度設定を下げる」「風量を多くする」などしてしまうかもしれません。
でも、暑いからといって急激に温度を下げるのはNGです。
ミニチュアピンシャーは暑さにも弱いですが、寒さにも弱いワンちゃん。
設定温度に気をつけなければ、夏なのに寒くて具合を悪くすることもあります。
ただ、お部屋の広さや日当たりなどによって室温は各家庭で異なります。
エアコンの設定温度はもちろんですが、部屋の温度にも気を配りましょう。
温度計を室内に設置して部屋の温度を測っておくといいですね。
部屋の温度が夏の外気温とあまり変わらないような27℃以上にもなると、快適とは言えません。
暑さ対策として扇風機を利用する家庭もあるかと思います。
体から出る汗に風があたると蒸発するので、私たち人間は「涼しい」と感じるものです。
でも、扇風機の風は汗腺のない犬たちにとっては体温を下げるアイテムにはなりません。
風が舞い上がるので多少は涼しく感じるかもしれませんが、実際に体温は下がらないのです。
また、冷房で冷やし過ぎるのもよくありません。
ミニチュアピンシャーは寒がりなので、暑さ対策で部屋がヒンヤリした結果、今度は寒くなって具合が悪くなることも。
外気温や室温の差をチェックしつつ、暑すぎない日にはときには窓を開けて自然の風を取り入れるのもいいかもしれませんね。
◆対策②:日差しをカーテンで遮る
部屋の温度は、日当たりによってもだいぶ変わります。
日当たりが良い家は、夏は部屋の温度が上がりやすいため、カーテンで日差しを遮るだけでも室温を下げることができます。
部屋に太陽の光が差し込み過ぎとエアコンの効きやすさにも影響します。
せっかく冷房をつけていても、なかなか室温が下がらないということもあるでしょう。
日当たりのよい時間帯はカーテンをしめると、冷房が効きやすく、快適な温度を保てます。
また、カーテンといってもいろいろな種類があります。
強い日差しを遮りたいときには、遮光性や遮熱性が高いものを選びましょう。
◆対策③:ベッドやケージの場所に配慮する
ミニチュアピンシャーのベッドやケージの配置にも注意しましょう。
夏は、窓際にベッドがあると、日差しによって暑くなり過ぎることがあります。
特に、ケージに入れて留守番させるときには、気をつけなければなりません。
また、エアコンの真下もNGです。
風が直接あたり過ぎると、寒がりのミニチュアピンシャーには負担が増えます。
◆対策④:散歩は時間帯に注意する
体の小さいミニチュアピンシャーは、アスファルトからの熱をダイレクトに受けてしまいます。
体力を維持するには、日々の散歩が必要ですが、暑い夏には時間帯に配慮しましょう。
早朝や夜など、太陽がジリジリと照り付けないような時間に行くことが大事です。
◆対策⑤:冷感素材のベッドを準備する
冬には暖かなモフモフ素材のベッドも、夏になれば暑さを感じてしまいます。
ワンちゃん達は、体に直接ヒンヤリ感が伝わるものを好みます。
夏限定で、犬用の冷感素材のベッドを準備してあげるのも、暑さ対策のひとつです。
愛犬の様子は常にチェック!
寒さや暑さによる体調不良が起こったとき、愛犬のサインを見逃さないことが大事です。
ワンちゃん達は、寒くなると「震える」「体を丸める」「おしっこの量が減る」などのサインを見せます。
ふだんはアクティブなミニチュアピンシャーも、寒さを感じると「動きたくない」と散歩にも行きたがらなくなるケースも多いでしょう。
また、暑いときには、「口をあけて息をする」「苦しそう」「自分からひんやりしたところに逃げる」「ぐったりしている」など、熱中症の様子が見られることもあります。
室内でも熱中症があるので注意しましょう。
あまりひどくなければ、エアコンで室温管理をするくらいで体調が落ち着きますが、悪化するとすぐにでも処置をしなければならないことも。
特に、「よだれを出す」「ぐったりしている」「呼びかけに応えない」のはワンちゃんのSOSサインです。
早めに気づけるように、いつも愛犬の様子をチェックしましょう。
留守番するときの注意点は?
冬や夏には、暖房や冷房をつけっぱなしにして留守番させることもあると思います。
ただ、「停電になったら…」と不安になることもありますよね。
停電はしょっちゅう起こるものではないですが、「もしも…」に備えておくのは大事です。
部屋の扉を少しあけておき風の通り道を作っておくと、エアコンが止まったときに 暑い空気がこもらずに済むでしょう。
ただ、あまりにも長時間の留守番になると、すぐに部屋が暑くなるので注意しなければならないかもしれませんね。
また、カーテンで遮熱する、ひんやりマットを置いておく、凍らせたペットボトルや保冷剤を愛犬のケージの近くにおいておく、水を何か所かに設置しておくなども対策です。
まとめ
丈夫そうに見えるミニチュアピンシャーですが、「短毛」「小さい」「華奢」という三拍子が、寒がり&暑がりにしてしまうようです。
ワンちゃんは言葉が話せないので、体調が悪くなると「寒くて動きたくない」「暑くて苦しい」などでアピールしてきます。
冷暖房でお部屋を快適にしてあげることはもちろん大事ですが、愛犬の様子を小まめにチェックしてあげるようにしましょう。
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