1.犬が唸る理由
1-1.嬉しさや楽しさがマックス
1-2.甘えたい
1-3.警戒、威嚇、怒っている
1-4.体調が悪い
2.遊んでいるときに唸るワンちゃん。やめさせるべき?
2-1.コントロールができなくなる前に遊ぶのをやめる
2-2.攻撃性のある唸りならすぐにやめる
2-3.小型犬だからと甘くみないこと
【掲載:2020.11.12 更新:2022.07.07】
犬が唸る理由
犬が唸るときには、いくつかの理由があります。
「怒っているの?」と恐怖を感じる方もいるかもしれませんが、怒りから唸っているわけではない時もあります。
犬が唸る主な理由4つを紹介します。
◆嬉しさや楽しさがマックス
犬が唸る理由のひとつが、楽しくて感情が高ぶるからです。
飼い主さんと遊ぶことが楽しくて仕方がなく、楽しさや嬉しさのボルテージがマックスになると興奮して唸ります。
犬がおもちゃで遊んでいるときに唸るほとんどの理由が、楽しくてテンションがあがることです。
人もなにか感動するようなことがあった際や、嬉しい出来事があると思わず声が出てしまうものです。
犬も同様であり、怒りとは全く逆に嬉しさや楽しさから唸ることがあります。
楽しいという感情を全身で表現していて、攻撃性は少ないので、愛犬が唸るといってもそこまで心配はいらないケースになります。
◆甘えたい
愛犬が唸るとびっくりする飼い主さんもいるかもしれませんが、上で紹介したように、犬は飼い主さんと遊べて楽しい気持ちや飼い主さんへの愛情から唸ることがあります。
猫などは撫でられて気持ちいいと喉をゴロゴロとならすしぐさをしますが、犬も似たような行動をとることがあります。
気持ちいい時やリラックスしている時に「ぐぅぅぅ~」と唸るような鳴き声を出すことがあるのです。
喉を鳴らして「ぐぅぅぅ~」と低い声で深く唸っている場合にはリラックスしている証拠ですので心配ありません。
飼い主さんにもっと甘えたい、嬉しいという気持ちから唸っているのですね。
◆警戒、威嚇、怒っている
唸る理由として一番多いのがこの「警戒、威嚇、怒り」からのケースです。飼い主さんが心配しているのがこの唸りなのではないでしょうか。
警戒心が強いワンちゃんは、知らない人や知らない場所、知らない音に警戒して「ウーウーッ」「ガルルル」と唸ります。
これは「いまボク(わたし)は警戒しているんだぞ!」と警戒していることを知らせるサインを出しているのです。
慎重派なワンちゃんや怖がりなワンちゃんは、人やほかの犬から危害を加えられることを心配し、自分の身を守るために威嚇として唸ることもあります。
警戒、威嚇、怒りで唸っているのか判断する方法として、眉間に深くしわがよっているか、歯を剥き出しにして「ウーウーウー」と声を伸ばして唸っているかなどで判断できます。
また、全身の毛が逆立っており、尻尾を高く上げている時も威嚇していることがあるので注意が必要です。
このような場合はワンちゃんの気持ちを優先してあげることも大切です。
◆体調が悪い
嬉しいとき、甘えたいとき、威嚇しているときと、感情面から唸る例を紹介してきました。
そのほかに、必ず覚えておきたいのが「体調不良からの唸り」です。
体調不良で唸る場合、体が苦しいときや痛いところがあるときに、そばに近づいてくる飼い主さんに向かって「触るな!」の意味で唸り声をあげます。
静かにじっとしている、元気がないなどの様子が見られ、近づくと唸るときは体調不良を疑ってください。
重篤な症状を抱えている可能性もありますので、動物病院へ連れていくことも検討してください。
遊んでいるときに唸るワンちゃん。やめさせるべき?
◆コントロールができなくなる前に遊ぶのをやめる
愛犬とのコミュニケーションをとるためにおもちゃを使用して一緒に遊ぶことはとても有効です。
犬は飼い主さんと遊ぶことになにより幸福を感じる動物であり、一緒に遊ぶことにより絆を深めるだけでなく愛犬の体調に異常はないかなどをチェックすることもできます。
愛犬とおもちゃを使用して遊ぶのは飼い主さんにとっても充実した時間ですが、犬がおもちゃの引っ張りっこなどをしている際に急に唸り声をあげることがあります。
犬が唸るのは楽しい時もあると紹介しましたが、遊んでいるときに唸るのはやめさせるべきなのか、と言われると答えはイエスです。
犬との信頼関係はとても大切であり、遊びに置いても飼い主さんがリーダーとして主導権を握りながら、主従関係を明らかにして遊ぶことが愛犬との絆を深めるポイントになります。
愛犬が唸り声を出すほど興奮状態になったまま引っ張りっこを続けると、感情のボルテージが上がってしまいなかなか落ち着いて行動することが出来なくなります。
飼い主さんの指示が届きづらくなってしまいコントロールすることが難しくなるので、遊びに区切りをつけてからまた遊びを再開するようにしましょう。
唸るのは感情の昂りによるものであり、一度リセットしてクールダウンしてから遊びを再開することがおすすめです。
興奮状態になると周りが見えなくなってしまい、飼い主さんの言葉も届かず愛犬が冷静に判断することができなくなってしまいます。
◆攻撃性のある唸りならすぐにやめる
おもちゃを取られることに怒りを覚えて「ウー」「ウウッ」唸ることもあります。
飼い主さんがおもちゃを持っているとき「おもちゃを離さないと攻撃するぞ!」と威嚇の意味で唸ることもあります。
飼い主さんが怖いと感じるのは、この怒りの感情から唸るケースかと思います。
威嚇や怒りから唸なっている場合には、そのまま攻撃に転じて、飼い主さんや家族がガブリ!と噛まれケガにつながる危険もあるため注意が必要です。
さらに、普段は飼い主さんの指示を聞いて冷静に行動できる子でもおもちゃに対する執着心が強く、おもちゃを見せてしまうとなかなか離してくれずに攻撃的になる子もいます。
このようにおもちゃに強い執着心があり、唸って威嚇してくる子と遊ぶ場合には、おもちゃを与える前にまずは飼い主さんがワンちゃんをコントロールできるようになる必要があります。
遊ぶたびに攻撃されていては大変ですし、絆を深めることもできません。
信頼関係の崩壊にもつながるため、おもちゃを与えるのは一回見送るのがベストです。
◆小型犬だからと甘くみないこと
また、チワワのような小型犬であっても、思わぬ力を発揮して飼い主さんの手を誤って噛んでしまいけがをすることもありますので。注意が必要です。
あごの小さなチワワですが、噛む力は100kgにも及ぶといわれているのです。
飼い主さんが遊びの主導権を握るようにして、愛犬が唸り始めたらおもちゃを撮って一度遊びに一区切りつけるのがポイントです。
遊んでいるときに犬が唸り始めた時の対処法
犬が引っ張りっこなどで唸り始めたら具体的にはどのような対処法をすれば良いのか気になるという方もいるでしょう。
犬がおもちゃで遊んでいるときに唸り始めたら行いたい対処方法を紹介します。
しつけの参考や愛犬とのコミュニケーションのヒントになれば幸いです。
◆おもちゃを離す訓練をする
第一に愛犬とおもちゃで遊ぶ際には、飼い主さんが主導権を握ることがなによりも大切になります。
犬は上下関係がはっきりしている生き物であり、飼い主さんが頼れるリーダーとして愛犬の生活の指針となることが必要です。
飼い主さんをリーダーとした信頼関係をきちんと築くことが犬にとっても、飼い主さんにとっても快適に生活するためには必要不可欠です。
おもちゃで遊ぶということは運動不足の解消やストレス発散、飼い主さんとのコミュニケーションなど様々なメリットがあります。
一方で犬の狩猟本能を刺激するものでもあり、興奮してボルテージが高まりと狩猟本能からおもちゃを獲物として離さなくなることがあります。
そんな本能をコントロールするためにも、遊ぶ際には「おもちゃを離すこと」を教えることがポイントです。
具体的な訓練方法ですが、犬におもちゃを噛ませて飼い主さんのタイミングで「だして」など犬におもちゃを離すように指示します。
大切なことは愛犬がおもちゃで遊んでボルテージが昂まり、唸る前の冷静な状態で指示を出しましょう。
はじめはおもちゃを離さないかもしれませんが、だしてと声かけをしながら口にてをやりおもちゃを離します。
離すことが出来ればたくさん褒めてあげましょう。
おやつやおもちゃを「ヨシ」と解除のワードと一緒に再度渡して褒めてあげます。
繰り返し教えることで「おもちゃを離せばまた遊んで褒めてもらえる」と愛犬が覚えるので、飼い主さんが主導権を握り一緒に遊ぶことができます。
また、普段から飼い主さん主導で遊ぶことが習慣化すればおもちゃは飼い主さんの指示があれば離すという認識になるため唸ることを抑制することが可能です。
一緒に引っ張りっこなどで遊ぶことはしつけの一環にもなりますので、是非子犬の時期からおもちゃを離す訓練を取り入れつつ愛犬と遊ぶことがおすすめです。
◆相手にしない
愛犬がおもちゃで遊んでいるときに唸って来た場合には、おもちゃから手を離して遊びを中断して相手にしないことも効果的です。
群れで生活している犬は無視されることが効果的なケースが多く、飼い主さんが唸ると遊んでくれないと認識すると唸ることをコントロールするようになります。
無視するなんてかわいそうと感じる方もいるかもしれませんが、下手に声を出して怒ったりしてしまうと遊んでいると勘違いしてしま興奮状態を助長する原因にもなります。
一度遊びを中断して愛犬のクールダウンに導いてあげることが大切です。
ポイントは愛犬がおもちゃを飼い主さんの前に置いて遊びに誘ってきたとしても、飼い主さんのタイミングで必ず遊ぶように意識します。
遊びから攻撃などに転ずる可能性のある犬にも相手にしないことは有効です。
飼い主さんがおもちゃを取らないと理解することができれば、唸ることを軽減することができます。
威嚇や怒りなどから唸ってくる場合には、おもちゃで遊ぶことは見送りまずは信頼関係を正しく築くようにします。
まとめ
犬がおもちゃで遊んでいるときに唸る理由と対処法ついて紹介しました。
犬が唸ることは嬉しい時もあるので、どうして愛犬が唸っているのか早めに理由を特定することが大切です。
さらにはおもちゃでコミュニケーションをとりながら、おもちゃを離すしつけを教えることにより飼い主さんとの信頼関係もうまく築くことができます。
しつけやコミュニケーションの参考になれば幸いです。
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