1.子犬にミルクを飲ませる理由
4.子犬へのミルクの与え方
4-1.ミルクの種類
4-2.量や回数
子犬にミルクを飲ませる理由
子犬にミルクを与える理由は、本来母親からの母乳で得るはずであったタンパク質やビタミンといった栄養素を補ってあげるためです。子犬は、消化機能や排泄機能がまだ成熟しきってはいません。そのため、流動的で消化しやすいミルクを飲むことで栄養を摂るという方法をとるわけです。
また、子犬に必要な栄養素は成犬に必要なものと種類や量が少し異なっています。その栄養素の量が足りないと子犬の免疫力が非常に低くなってしまうため、それを効率よく摂取するという意味でも、ミルクの有用性は非常に高いものとなっています。
犬に限らず他の動物でも、生後間もないうちはミルクを与えます。この理由も上記のものと同様です。
いつまで子犬にミルクを与えるのか
ここまでで、子犬にとってミルクがとても大切なことは分かってもらえたかと思いますが、いつまで子犬にミルクを与える必要があるのでしょうか?
結論から言うと、ミルクは子犬の歯が生え変わる生後3-4週間後くらいまではあたえるようにしましょう。この期間は子犬の授乳期と呼ばれ、母犬といる場合でも母乳を飲んでいます。
目安として、授乳期は子犬に乳歯が生えているのが確認できるまでだと言われています。この期間を過ぎ、乳歯が生え始めているのを確認出来たら、徐々にドッグフードに移行していきましょう。
また、切り替え方については後述しますが、いきなり変えるのは避け、徐々に慣らしていくようにしましょう。
ミルクからドッグフードへの切り替え方
ミルクからドッグフードに切り替えるときには、段階を踏むことが非常に大切です。ミルクを与えている状態からすぐにカリカリのフードに変えてしまうと、子犬に非常にストレスがかかってしまいます。
そのため、まずはフードをふやかしてから与えるようにしましょう。ふやかしたフードを与えることで、えさの味や硬さが突然変わってしまうということがなくなり、食べやすさや消化しやすさが高まります。
フードのふやかし方は、少しだけ沸かしたお湯に1分ほど浸すことでほどよくふやけたフードを作ることが出来ます。また、はじめのうちは粉ミルクを振りかけてあげると子犬の食いつきが良くなります。
また、ふやかすことで消化もしやすくなり、未成熟な子犬の消化器官にかかる負担を小さくすることが出来ます。同様にのどに詰まったり誤嚥することを防ぐことも出来ます。
しかし注意点として、ふやかしたフードはとても傷みやすくなっています。食べ残しを数時間放置しておくだけで、相当な雑菌が増殖します。そのため、もし子犬が食べ残した場合はすみやかに片付けるようにしましょう。
子犬へのミルクの与え方
ここまで、子犬にミルクを与える期間について説明してきました。ここからは、具体的な犬へのミルクの与え方について説明をしていきます。ここが非常に重要なので、しっかりと読んでくださいね。
◆ミルクの種類


子犬に与えるミルクには、ペットショップやホームセンターで販売されている子犬用ミルクを使用しましょう。子犬用のミルクとして人気なのは、犬の母乳に成分が近いヤギミルクをもとに調整されたものです。総合栄養食と記載されたミルクを選ぶようにしましょう。
◆量や回数
ミルクは基本的に、3時間おきに与えるのが望ましいとされています。 すごい勢いで体が作られているため、すぐに栄養が足りなくなってしまいます。そのためたとえ子犬が眠っていても、起こして与えるようにしましょう。
ですが、子犬に与えるミルクの量は 犬種や犬の大きさ・体重によって異なります。たとえば小型の犬種チワワの場合、生後2週間の時点で1回に必要なミルクの量は、およそ5cc程です。それに対し、大型犬種であるラブラドールやゴールデンレトリバーなどは、同じ生後2週間で1回におよそ15cc程と3倍もの量のミルクが必要になります。
また、ミルクの種類によっても必要な量は変わってきます。そのため、ミルクに記載されている量をしっかりと確認し、必ずその量を守って与えるようにしてください。栄養は少なすぎてもいけませんが、過剰すぎても子犬の体に悪影響を及ぼします。子犬の健康のためにも、適切な量を選んであげましょう。
哺乳瓶の使い方
ここからは、哺乳瓶の使い方として適したもの、NGなものを紹介していきます。間違った与え方をしてしまうと誤嚥(誤って気管に入ってしまうこと)を起こしてしまう可能性もあるため、しっかりと読んで注意してくださいね。
◆子犬用の哺乳瓶を使う


子犬にミルクを飲ませる際には、必ず子犬用の哺乳瓶を使用しましょう。よく似たものに仔猫用や人用の哺乳瓶がありますが、必ず間違えずに子犬用を使用するようにしてください。間違ったものを使用すると上手く飲めなかったり、誤嚥してしまう可能性があります。
子犬用の哺乳瓶は、ペットショップやホームセンター等で購入することが出来ます。ぜひ確認して、購入を検討してみてください。
◆適したサイズの哺乳瓶を使う
子犬用の哺乳瓶には、いくつかサイズの種類があります。半開きの口ほどの幅で、飲み口が口に収まるようなサイズのものを選びましょう。飲み口が大きすぎたりあるいは小さすぎたりすると上手に飲むことが出来ず、体の出来上がっていない子犬はお腹がいっぱいになる前に疲れてしまいます。また、誤嚥等のリスクもありますのでサイズ選びは慎重に行うようにしてください。
◆子犬の姿勢に注意する
ミルクを与える時は、誤嚥を防ぐ為にお腹を下にし、飲み口を口の中に優しく入れてあげましょう。すると本能的に子犬は吸い付きますので、飲みやすい角度を維持し、子犬が満足するまで飲ませてあげてください。
飼い主さんや子犬が慣れないうちは、なかなか飲んでくれないこともあります。めげずに頑張りましょう。それでも飲まない場合は、後述の方法を試してみてください。
子犬がミルクを飲まない時
ここまで子犬へのミルクの与え方について説明してきましたが、いざミルクをあげようとしても上手く飲んでくれないということもあると思います。ここからは、子犬がミルクを飲まないときの対処法について説明をしていきます。
◆原因
子犬がミルクを飲まないときは、ミルクの与え方が自然なものでない可能性があります。ここから、子犬ミルクを飲まないときに考えられる原因を挙げていきます。ぜひ参考にしてください。
哺乳瓶が子犬に適したものでない
まず子犬がミルクを飲まない理由として考えられるのは、哺乳瓶が子犬に合っていないという事です。きちんと子犬用の哺乳瓶を使っていない、大きさがあっていないなど様々なことが考えられます。一度確認してみましょう。
ミルクの温度が高い
ミルクの温度が高いことも、考えられる理由のうちの一つです。一般的にミルクを与える際は人肌くらいの温度にするのが良いとされています。これが熱すぎたりすると、子犬がミルクを飲むのを嫌がってしまいます。
若干ぬるすぎるくらいがちょうどいいので、もう一度適した温度になっているか確認してみてください。
首回りが固まっていない
子犬は首が完全に座っていません。そのため、人差し指や中指で首を固定してあげる必要があります。きちんと首回りを固めてあげなければ子犬はミルクを飲むことが出来ないため、もういちどしっかり固定で消え入るか確認してみましょう。
飲まないからにはなにかしらの理由があるため、よく観察し自分を振り返ってみましょう。きっと。良い対処法が見つかるはずです。
◆対処法
では、子犬がミルクを飲まないときはどのように対処したらいいのでしょうか?
まずは、自分のミルクのあげ方を振り返ってみましょう。上記のようなことが理由であった場合、そこを改善することで飲むようになるかもしれません。
もし、考えられることをすべて試したのにそれでも子犬がミルクを飲まない場合は、動物病院へ連れて行って獣医さんに診てもらいましょう。子犬の体に異常がないか、また、ミルクのあげ方に問題がないかをしっかりとチェックしてもらうことが出来ます。
まとめ
今回の記事では、子犬にミルクを与える理由、子犬へのミルクの与え方について説明をしてきました。子犬は非常にデリケートな生き物です。そのため、少しの違和感が大きな異変に繋がってしまいます。丁寧にミルクや与え方を選択してあげてくださいね。
それでは、良いペットライフを!
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