1.犬はバスに乗れる?
1-1.犬などのペットはバス乗車OK
2.犬とバスに乗る方法と料金は?
2-1.キャリーケースに入れる
2-2.犬の乗車料金
3.犬とバスに乗る時のマナーや注意点
3-1.吠える場合の対策
3-2.車などで乗り物に慣れさせよう
3-3.車酔いに注意する
3-4.粗相やニオイ対策をしておく
【掲載:2021.12.08 更新:2023.01.10】
犬はバスに乗れる?
身近な移動手段としても手軽に利用できるバス。お出掛け・旅行、出勤などで、毎日利用する方も多いですよね。公共の乗り物であることから、さまざまな乗客のいるバス。犬猫や小動物など、ペットとの乗車は可能なのでしょうか?
公共交通機関を始め公共の場では、周囲への配慮や、その場所に定められた規定をしっかり理解して守る必要がありますよね。
愛犬との同伴利用をする前に、確認するべきルールや準備について覚えておきましょう。
◆犬などのペットはバス乗車OK
法律上、犬はバスに乗せても良いと認められています。そのため、基本的には愛犬とのバス利用は可能だといえるでしょう。
国土交通省が定める「旅客自動車運送事業運輸規則第52条(物品の持込制限)」によって、愛玩用の動物の持込みができることになっているのです。
しかし、バス会社ごとに考えや規定が違う場合があります。
補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬など)は身体障害者補助犬法によって、そのまま乗車することが可能ですが、ペットの場合は会社ごとに乗り方やルールが決められているため、トラブルを回避するためにも事前に確認しておくことが重要となるのです。
犬とバスに乗る方法と料金は?
利用するバス会社がペットの持ち込み・同伴乗車をOKとしている場合でも、定められたルールや車内におけるマナーをきちんと守らなくてはいけません。
乗客の中には動物が苦手な人、アレルギーを持っている人がいる可能性も高いので、愛犬の乗車が可能だとしても乗り方には注意が必要となります。
実際に愛犬と一緒にバスに乗る場合の方法や料金形態について、紹介していきましょう。
◆キャリーケースに入れる
公共交通機関であるバスに乗る場合は、ペットカート・キャリーバッグなどの持ち運び用ケージを利用する必要があります。
他の乗客への迷惑を考え、手足はもちろん顔を出させるのは止めましょう。前述したように、動物が苦手だったり、アレルギーを持っている方が乗車している可能性があります。メッシュの中蓋があるキャリーバッグだとしても、乗車中に外蓋をあけるのは控えるべきです。
また、持ち込めるキャリーケースのサイズや形状にも、バス会社によって条件が定められている場合があります。事前に利用するバス会社のホームページをチェックしたり、問い合わせをして確認しておくことをおすすめします。
◆犬の乗車料金
ほとんどのバス会社では、ペットに乗車料金はかからないといわれています。
しかしバス会社によっては、手荷物料金として別途追加料金がかかる場合が考えられるため、事前に確認してから乗車するようにしましょう。
犬とバスに乗る時のマナーや注意点
各バス会社が定めたルールを徹底することはもちろんですが、トラブルに見舞われずに安心して乗車するためにも、マナーを守ったり、事前準備として愛犬をバスに慣れさせておくことも重要です。
まずはバスに乗る時のポイントや注意点を押さえておきましょう。
◆吠える場合の対策
無駄吠えに関しては日頃からしつけておく必要があります。ペットの鳴き声も他の乗客への迷惑に繋がるため、飼い主さんの制止で吠えるのをすぐに止めるように訓練をしておきましょう。
車内での対応策としては、愛犬から外が見えないように、キャリーなどに布を被せておく方法があります。積極的にこの方法を利用してみてください。
普段は無駄吠えをしない子でも、バス移動による音や振動などから不安を覚えて吠えてしまう場合も考えられます。そのような時は最寄りのバス停で一旦降車し、愛犬を落ち着かせることも検討してくださいね。
また、通勤ラッシュなどの混雑時に吠える場合は、他の乗客に限らず犬自身にも大きなストレスがかかります。時間をずらして移動したり、バスの乗車を断念して別の交通手段を選択することも考えるべきです。
タクシーもキャリーバッグを利用することで乗車可能な場合がありますし、レンタカーを使う方法もあります。
電車や飛行機など他の公共機関でも、それぞれ条件はありますがペットとの利用が可能です。
もちろんバス同様、会社や地域によって規定は異なるため事前に確認が必要ですが、バスに乗るのが難しいと判断した場合は他の移動手段を検討してみましょう。
◆車などで乗り物に慣れさせよう
バスはもちろん車に対して苦手意識を持っている子は少なくありません。車内の独特の雰囲気、エンジン音、振動などの普段とは違う環境から不安を感じたり、恐怖でトラウマを抱えてしまうケースが実際にあります。
他にも個体によっては乗り物酔いをしてしまう場合もあるでしょう。
バスに乗る前にある程度自由のきく車で車内やドライブに慣れさせておくこと、車に乗っても良いことがあると覚えさせること、車酔いの対策をすることが大切です。
初めて車に乗せる場合は、まずエンジンを切った状態で乗せてみることがポイントです。車に乗れたら沢山褒めておやつなどをあげましょう。次に近くの公園・ドッグランなどの愛犬が喜びそうな場所へ連れていきます。これを繰り返すことで、車に乗ることは楽しいことだと認識してくれるでしょう。
近場への車移動に慣れてきたら、少しずつ距離を伸ばしていきます。この場合、事前にトイレを済ませたり、ペットシートやタオル、飲み水などの準備をしっかり済ませておいてくださいね。ドライブ前には、定期的に休憩ができる場所をリサーチしておくことも重要です。
こうして車での移動に慣れてくると、バスへの乗車もスムーズにこなせる場合があります。子犬の頃から慣れさせておくと、様々な場面でも役に立つでしょう。
いきなりバスなどの公共交通機関を利用するのではなく、十分に車慣れをさせることから始めてみてくださいね。
◆車酔いに注意する
愛犬が車酔いを経験したことがある場合は、バス車内で酔ったり吐いたりしないようにきちんと準備しておく必要があります。
食事は乗車の2時間前程度を目安として、早めに済ませておきましょう。
特に車酔いをしやすい体質の場合は、食事の直後に車にのることで嘔吐してしまう可能性があります。反対に過度な空腹状態でも車酔いをしやすくなりますので、食事のタイミングは重要なのです。
動物病院でペット用の酔い止めを処方してもらうこともできますので、車酔いの問題を抱えている飼い主さんは獣医さんに一度相談してみましょう。
◆粗相やニオイ対策をしておく
バスに乗る前は、必ず排泄を済ませておきましょう。それでも乗車中に粗相をしてしまう場合もありますので、マナーパンツの使用も検討してください。
またマナーの一環として、ニオイ対策も重要です。バスに乗る前日にシャンプーを済ませたり、ブラッシングで被毛の飛散を軽減するなどして、愛犬の身体を清潔に保っておきましょう。
犬が乗車できるバスの会社
紹介してきた通り、バス会社によってペットの乗車についてはそれぞれルールがあります。乗車自体を禁止している所もありますし、乗車可能でも細かい規則が設定されている場合もあるでしょう。法律上可能とされていても、バスの運転手さんの判断で乗車をお断りされるケースも考えられるのです。
共通していえることとしては、ペットの持ち込みによるトラブルに関しては自己責任となること、周囲への配慮を徹底しケージなどを利用すること、他の乗客への迷惑となる場合は乗車をお断りすることなどが挙げられます。
また持ち込みできるケージ(かご・容器)の種類やサイズにも差があるので、しっかりチェックしておいてください。
使用するケージの長さや、愛犬を入れた状態での総重量を事前に計測しておきましょう。
それでは全国の大手バス会社のほんの一部ですが、ペットついてどのように説明されているかをピックアップして簡潔に紹介していきますので参考にしてみてください。
◆関東地方のバス会社
京王バス
カゴ・ケースの中で扉(フタ)が閉まり、他のお客様の迷惑にならない状態であれば乗車可能。
出典:路線バスの乗車について
東急バス
総重量10kg、総容積0.027立方メートル、長さ1メートルの制限内の手回り品であれば、車内への持ち込み可能。ペット(子犬・子猫等)は、持ち運び専用ケース(ゲージなど)に入れ、手回り品として持ち込むことができる。尚、車内での取り出しや顔を出した状態になることは禁止。
東武バス
愛現用動物専用ケージの中に完全に入れた状態であれば、車内への持ち込み可能。ただし、混雑時や、他の乗客への迷惑となる場合は、乗車を遠慮頂いたり、途中下車するようお願いすることがある。
出典:バスのご利用案内
都営バス
他の乗客へ不快感を与えないよう完全な容器に収容されている状態で、手回り品の条件(縦・横・高さの合計が100cm以内、重さ10kg以内)を満たしているものに限り、ペットの持ち込みが可能。ペットカートは手回り品の条件外のため×。スリングはフタ付きでも×。
出典:お手回り品について
横浜市営バス
小型犬・猫などの愛玩用小動物については、完全なケースに入れてある場合のみ持ち込み可能。カート型のケースは利用可能だが、ペットの頭・脚などが容器外に出るペット用容器や、スリングは蓋付きであっても利用不可。
混雑時や、乗務員が乗客の安全を確保できないと判断した場合、乗車をお断りすることがある。
出典:市営バスの乗り方
◆関西・東海地方のバス会社
大阪シティバス
小型犬・猫・ウサギ・ハムスターなど、膝の上で十分抱ける程度の大きさのペットであれば、かご・キャリーバッグなどの蓋ができる容器に入れて頂く場合のみ乗車可能。
他の乗客への迷惑、運行の支障になると係員が判断した場合は、乗車をお断りするケースあり。
出典:よくある質問
名古屋市交通局
ペットの持ち込みについて市バスでは、以下の全ての条件を満たしている場合に限り同伴乗車が可能。
1.かご(ケージ)等に収容されており、他の乗客へ迷惑をかけない。
2.かご(ケージ)等は、膝のうえに乗せられる大きさであること。
3.かご(ケージ)等の形状が、容易に変形しないもの。
他の乗客への迷惑になると運転士が判断した場合は、乗車を遠慮いただく。
出典:市バスについて
犬と一緒に乗れる貸切ハイヤー・バス
株式会社kmモビリティサービスの新サービス、友人やワンちゃんと一緒にご利用ができるドッグフレンドリーな貸切ハイヤー・バス。
ワンちゃんも乗車できる貸し切りハイヤーは、ケージやバッグに入れずにそのまま乗車することができます。乗車シートにはワンちゃん専用の安全ベルトがあるので、走行中も安心です。
大型犬も乗車OK!9人乗りの車内では、最大3頭まで乗車できます。
また、貸し切りバスもあります。わんちゃんの交流イベントや旅行などに使うことができ、わんちゃんたちと旅を楽しむことが出来ます。
TEL:03-5705-5931 (平日9:00-17:00)
https://www.km-bus.tokyo/news/archives/1275
◎料金やコース等の詳細は、電話にてご相談・お問い合わせください。
まとめ
手軽で便利に利用できる公共交通機関のバスですが、愛犬と一緒に乗車するためには事前準備が重要です。利用するバス会社の規定をチェックしておくこと、愛犬を車に慣れさせておくことなど、きちんと準備しておくことがたくさんありますよ。
バス会社によってルールや料金形態が異なりますので、その会社が公表しているペット乗車に関する解説事項をしっかり調べておきましょう。
また、実際に愛犬同伴でバスを利用した方の体験記事なども参考になると思います。
事前リサーチで快適なバスの旅ができるよう、しっかり準備してからお出掛けしてくださいね。
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