1.ワンモナイトとはなにか
2.犬が丸まって寝る理由
2-1.犬が丸まって寝る理由①寒いと感じている
2-2.犬が丸まって寝る理由②緊張している
2-3.犬が丸まって寝る理由③犬の習性
3.犬がリラックスしているときの寝方
3-1.横向きに寝る
3-2.仰向けで寝る
4.病気の心配がある犬の寝方
4-1.足を開いて横向きに寝る
4-2.前足を伸ばして腰を上げたように寝る
4-3.激しく動きながら寝る
【掲載:2021.12.04 更新:2022.11.15】
ワンモナイトとはなにか
近年可愛いと話題になっている犬の寝る姿勢は「ワンモナイト」と呼ばれています。
ワンモナイトは古代生物の「アンモナイト」と犬の丸まって眠る姿勢がよく似ていることからつくられた造語です。
確かに、犬が頭とお尻を近づけて丸まって寝る様子を上から見ると、アンモナイトの渦巻部分に見えますね。
小型犬はもちろん、体の大きな大型犬がワンモナイトで小さくなって寝ていると、なんとも言えない愛おしさが込み上げます。
TwitterやInstagramなどのSNSで「ワンモナイト」と検索すると、たくさんの可愛い写真を見ることができるので、ぜひ調べてみてください。
本当に可愛らしいワンモナイトですが、犬がこのように丸まって寝るのにはどんな意味があるのでしょうか?
犬が丸まって寝る理由
犬が丸まって寝るのはとても一般的だと言われていますが、その理由は状況によって変化します。
ここでは代表的な理由を3つご紹介します。
◆犬が丸まって寝る理由①寒いと感じている
犬が丸まって寝る理由として最も多いのが「寒いから」というものです。
丸まって体の表面積を小さくすることで、寝ている間に外気によって体温が奪われてしまうのを防げるのです。
寒い地域にルーツを持つふわふわの毛並みを持つ犬種なら、丸まって寝る姿勢をとることで雪の中でも眠ることができます。
◆犬が丸まって寝る理由②緊張している
寒い季節でも、肌寒い場所でもないのに犬が丸まって寝ている場合は、緊張しているサインかもしれません。
ホームパーティーで人が沢山集まっている時などは、色々な匂いが混じるため、犬は警戒したり緊張したりする可能性があります。
そんな時には丸まって寝る姿を見かけるでしょう。
丸まって寝ることで急所である鼻やお腹を隠すことができます。
そのため、寒くもないのに丸まって寝ているなら、犬がリラックスできない状態にあると言えるのです。
◆犬が丸まって寝る理由③犬の習性
犬の祖先は野生で暮らしている時、敵から身を守るために掘った穴の中で体を休める習性がありました。
そのため、当時の犬は狭い穴の中で丸くなって身を隠しながら寝ていたと考えられます。
現在でも犬が丸まって寝るのは昔の名残だといえるでしょう。
また、先の2つでも述べたように、丸まって寝るのは機能面でもとても優れた姿勢です。
犬が体温を逃さないようしたり、急所である内臓を守ったりといった利点を本能的に理解していて、次第に丸まって寝る姿勢が習慣となった可能性もあります。
犬がリラックスしているときの寝方
次に、犬がリラックスしているときの寝方について解説します。
犬それぞれの体の大きさや、犬種ごとの骨格の特徴によっても楽な姿勢は変わります。
ここでは代表的なものを2つ紹介しますので、目安として愛犬の寝方をチェックしてみてください。
◆横向きに寝る
犬が足をだらんと投げ出したように横向きに寝るのはリラックスしている証拠と言えます。
この寝方は多くの犬種にとって楽な姿勢なので、お家の中でよく見るかもしれませんね。
犬がこの姿勢で眠っている時は熟睡している場合が多いため、急に大きな音を立てるなどして睡眠の邪魔をしないようにしてあげましょう。
◆仰向けで寝る
仰向けで寝る姿勢はおへそを天井に向けていることから、別名「へそ天」とも言われています。
丸まって寝る「ワンモナイト」同様に、寝姿が可愛いと人気の高い姿勢です。
丸まって寝る姿勢とは対照的に、急所であるお腹を無防備に見せていることから、かなり気を緩めていることがわかります。
リラックスしているときの姿勢ナンバーワンと言っても過言ではないでしょう。
へそ天で寝るのは周囲に警戒するべきものが何もなく、飼い主さんのそばで安心している証拠です。
愛犬がリラックスして眠れるような環境を作ることは飼い主さんの果たすべき責任の1つです。
上記2つの寝方がリラックスしている証拠だと分かった今、これからの愛犬の寝姿が楽しみになりますね。
愛犬を想って購入したベッドやクッションでへそ天で眠ってくれたら…と想像しただけでも幸せな気持ちになります。
ぜひ、これからも愛犬が快適に眠れる環境を維持してください。
病気の心配がある犬の寝方
最後に、犬が病気かもしれないと疑うべき寝方について解説します。
こちらもリラックスしている寝方と同様に、犬種ごとの骨格や毛並みの特徴によっても変わります。
代表的なものを3つご紹介しますので、判断材料の1つとして参考にしてください。
◆足を開いて横向きに寝る
先ほど横向きに寝るのはリラックスしている証拠とお伝えしましたが、足を力が抜けた状態でだらんとさせているのではなく、不自然に開いている場合は要注意です。
横向きの姿勢で足を開くことにより、お腹に風が通りやすくなります。
そのため、この姿勢を取っている時、犬は暑くてバテっている可能性があるのです。
あわせて呼吸が早い場合は確実に暑がっていると言えるでしょう。
エアコンや冷却シートなどを使用して、快適な環境を整えてあげることが大切です。
特に、パグに代表される短頭が特徴の犬種や肥満気味の犬は暑さにとても弱いです。
体調を崩してしまってからでは遅いので、夏場は生活環境を快適な温度に整えることを意識してあげましょう。
◆前足を伸ばして腰を上げたように寝る
この姿勢は通称「祈りのポーズ」と呼ばれており、犬が腹痛に苦しんでいる際にとるとされています。
伏せをした状態から腰を持ち上げている様子をイメージすると分かりやすいかもしれません。
痛みのあるお腹をなるべく刺激しないようにと空中でキープしているのかもしれませんね。
祈りのポーズをとっている時には嘔吐や下痢など胃腸炎と似たような症状が見られることが多いですが、実際はすい臓の炎症が原因であることが多いと言われています。
祈りのポーズを見かけたら、早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。
診察の際には「いつ頃からどんな症状があるのか」「祈りのポーズをし始めたのはいつか」など、なるべく詳しく伝えるようにしてくださいね。
◆激しく動きながら寝る
具体的な姿勢がなんであれ「眠っている時に何度も激しく動く」ような状態が頻繁に起こる時は、注意が必要です。
脳の病気を発症しており、脳からなんらかの刺激を受けて体が勝手に動いてしまっている場合があります。
普段、犬も夢を見ているのかな?と感じるような多少の寝言や足を動かす動きなどが見られることもありますよね。
しかし激しく震えていたり、足をばたつかせたりといった、いつもと異なる激しい動きには気をつけてください。
痙攣の発作の可能性があるので、すぐに動物病院に連絡しましょう。
てんかんのような痙攣の症状が見られた際は、動きを止めようと犬の体に触ったり、パニックになって犬の名前を連呼したりといった行動をとってしまいそうになりますが、まずは落ち着くことが大切です。
すぐに動物病院に連絡をして今できる対処法を取り、症状が落ち着いたら必ず診察を受けましょう。
痙攣の症状が強く出ている時は体にはなるべく触れないようにするほか、後の診察で相談しやすいように動画を撮っておくといいかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事では、犬の寝方について徹底解説しました。
寝方で犬の状態がわかるというのは新発見だったのではないでしょうか。
これからは、愛犬がワンモナイトで寝ている時はあたたかい毛布をかけてあげたり、足を広げて横向きで寝ているときは扇風機を当ててあげたりといった、愛犬の寝方からアプローチするコミュニケーションがとれるようになりますね。
また、病気のサインとなる寝方についてもご紹介しましたが、1番大切なことは、日頃から愛犬の様子をよく観察して異変に気づいてあげることです。
基本的に、へそ天などリラックスを表す姿勢とは異なり、病気だと判断する姿勢はとても複雑です。
なぜなら単純にその姿勢がとても好きで、あえてそうして寝ている犬もいるからです。
犬の寝方と状態の関係性は、あくまで1つの知識でしかありません。
それだけで判断せずに、愛犬の様子を観察して、体温の高さや呼吸の早さなど病気の根拠となる判断材料を複数集めるようにしてください。
愛犬に定期的な健康診断を受けさせることも病気の早期発見に効果的でしょう。
この記事を参考にして、ぜひ愛犬とのコミュニケーションの幅を広げてみてくださいね!
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