犬はうどんを食べても大丈夫?メリットやデメリットはある?

2022.02.12

犬はうどんを食べても大丈夫?メリットやデメリットはある?

日本人としては馴染み深いメニューの一つでもあるうどん。冷たくしても温かくしても美味しさが楽しめ、さまざまな簡単レシピの叶う料理ですよね。常備している家庭も多いと思いますがこのうどん、愛犬が食べても問題のない食べ物なのでしょうか?今回は犬がうどんを食べても良いのか、その効果やデメリット、注意点などを紹介していきます。まずはしっかり知識を蓄えて、愛犬の健康サポートに尽力しましょう!

犬はうどんを食べても大丈夫?

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手軽に食べられる日本食としても人気のうどん。ごはん・パンなどと並んで、日常的に目にする確率の高いポピュラーな食べ物ですよね。食卓に並ぶことも多いと思われるこのうどん、愛犬が誤って口にしてしまう可能性も十分考えられます。
結果から言うと、犬にうどんを与えることは大きな問題にならない場合が多いといえるでしょう。これは、うどんには犬にとって危険な成分が含まれていないためです。
ただし、個体によっては問題が起こるケースもありますし、ドッグフードの代わりに主食として与えてよいものではありません。注意点や正しい与え方をしっかり理解しておくことが重要です。
まずは、うどんに含まれる成分について解説していきましょう。

◆うどんに含まれる主な成分

基本的なうどんの原材料は「小麦粉」「」「」です。炭水化物のかたまりのようにイメージされている方も多いかもしれませんが、意外とビタミン・ミネラル・食物繊維も含まれている、実はバランスのよい食材なのです。
うどんの塩分を心配される飼い主さんも中にはいると思いますが、犬がうどんを少量食べただけで問題が起こる程の塩分は摂取できません。
もちろん個体差はありますので、塩分コントロールが必要な子で不安な場合は無理して与えないでくださいね。
それではうどんを犬に与えることで期待できる効果があるのか、栄養成分ごとにみていきましょう。

◆期待できる効果は?

うどんの主な栄養素である炭水化物は、たんぱく質・脂質と並ぶ三大栄養素の一つですよね。炭水化物を摂取すると、体内でブドウ糖に変化します。そして体や脳のエネルギー源となってくれるのです。生命活動には欠かせない栄養素ですね。
また、たんぱく質もうどんには多く含まれています。たんぱく質は、筋肉・内臓・骨・血液・皮膚・爪など体を構成するのに必要不可欠な栄養素となるのです。さらに、免疫力を高める働きもしてくれますよ。
そしてビタミンやミネラルも含まれており、これらには体の調子を整えたり、皮膚・粘膜の健康維持を助ける効果が期待できます。
このように、健康的な体作りのために欠かせない栄養素が含まれているうどん。消化にも良い食べ物なので、与え方・与える量にさえ注意すれば、食欲が落ちていたり、消化器官が弱っている犬、シニア犬などにとってはメリットのある食べ物だといえるでしょう。

◆犬に与えるデメリットは?

前述したように、個体によってはうどんを与えることでデメリットとなる体質を持つ子もいます。
例えばアレルギーです。うどんには小麦が含まれているため、小麦アレルギーをもっている個体にとっては絶対に与えてはいけない食材となります。
今まで小麦に対してアレルギーが無かった場合にも、アレルゲンとなるものを繰り返し摂取することで突然発症する場合もあります。初めて与える場合は少量からスタートし、体調に異変が起きないかをしっかり確認しましょう。
食べ物によるアレルギー症状としては、食後頻繁に顔・体を搔くような行動が見られる(痒み)、下痢や嘔吐、喘息、湿疹が出たり口周りの腫れを引き起こす、などが主に挙げられます。
アレルギー症状が疑われる場合は、早めに動物病院に連絡して獣医師の判断を仰ぎましょう。受診する際は、食べたもの・量・食べた時間などの情報をしっかり先生に伝えてくださいね。
アレルギーは酷い場合アナフィラキシーショックになり、痒み・むくみ・蕁麻疹・血圧低下・不整脈・ショック状態・虚脱・呼吸困難・失禁・脱糞・嘔吐・意識障害・痙攣などいった、命に関わる危険な状態を招くことがあります。対処が遅れるとしに至るケースもあるので、日頃から愛犬の様子を観察する癖をつけておき、異変を感じた場合は早めに病院を受診しましょう。
また、アレルギー症状は食べた直後に現れるとは限らず、数時間後から数日後に現れる場合もあるので頭に入れておいてください。

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犬にうどんを与える時の注意点

魅力的な栄養素をもつうどんですが、与える際には以下の内容に十分注意しましょう。

◆トッピングに注意する

本来避けたいことですが、飼い主さんが食べているうどんを愛犬に与える、誤って食べてしまった場合、うどんのトッピングにリスクが伴うケースがあります。
例えば、ネギやかまぼこなどです。ネギは犬にとって中毒を起こす危険性のある食べ物なので、絶対に与えてはいけない食材です。ネギを取り除いたとしても、中毒成分は出汁に溶けだしています。もちろん出汁を吸っているうどんにもネギの成分が含まれることとなりますので、十分注意しなくてはいけません。
またかまぼこなどの加工食品は、保存料などさまざまな添加物が使われていることがほとんどです。犬に与えるべき食材ではないということを覚えておきましょう。

◆与えすぎるとドッグフードを食べなくなる?!目安量は?

うどんのカロリーは、人間より体の小さい犬にとって思いのほか高いものです。飼い主さんがおやつのつもりで少量与えたとしても、ドッグフードなどの日頃与えている食事を食べなくなってしまう可能性があります。これにより、栄養バランスの偏りを招く結果となるのです。
肥満の原因ともなるので、カロリーが気になる愛犬に対しては注意が必要です。
フードのトッピングとしてうどんを与える場合は、1日の摂取カロリーの10%程度が適量だといわれています。もちろん個体差はありますので愛犬の体重や健康状態に合わせながら、目安となる以下の適量を参考にしてみてください。

◎超小型犬
体重3kgの成犬であれば、1日の摂取カロリーは大体260kcalとなります。そのため26g程度(約3本)が適量だといえるでしょう。
ちなみに超小型犬とは体重4kg未満の犬で、犬種としてはトイプードル・チワワ・マルチーズ・ヨークシャテリアなどを指します。

◎小型犬
体重5kgの小型犬の場合、1日に必要な摂取カロリーは400kcalなので、40g程度(約5本)が適量だといえます。
小型犬の代表的な犬種としては、ミニチュアダックスフンド・ボストンテリア・イタリアングレーハウンドなどが挙げられます。

◎中型犬
体重20kgの中型犬の場合、必要な摂取カロリーは1日大体1125kcalです。そのため112g程度(約14本)を与えることができます。ただし、犬の体重に合わせて量の調節をしてくださいね。
中型犬とは体重25kg以下の犬で、代表的な犬種はバセットハウンド・ウェルシュコーギー・フレンチブルドッグ・柴犬などです。(サイズによっては柴犬が小型犬に分類されている場合もあります)

◎大型犬
体重30kgの大型犬の場合、1日に必要な摂取カロリーは1525kcalなので、152g程度(約19本)までが適量だといえます。
大型犬とは体重25kg以上で犬種としては、ゴールデンレトリバー・ラブラドールレトリバー・シベリアンハスキーなどを指します。

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うどんの与え方

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基本的に良質な犬用フードを与えていれば、犬に他の食べ物を与える理由はほとんどありません。犬にうどんを与える場合は、フードに少量をトッピングしてあげたり、おやつとして少量を与える程度に留めておきましょう。
うどんの与え方としては、以下の方法を守ってください。

◆柔らかく茹でたもの

生のうどんも市販されていますが、乾麺のうどんもありますよね。犬に与える場合は、柔らかく茹でたものを与えるよう徹底しましょう。基本的に消化の良い食べ物のうどんですが、硬いままでは意味がありません。愛犬が消化不良とならないためにも、しっかり茹でてから与えてくださいね。

◆小さく切る

うどんを与える場合は、できるだけ短くカットするように心がけましょう。おやつとして与える際にも、短く小さく切ることを意識してください。普段食べ慣れていないうどんを勢いよく口にすると、喉を詰まらせたり嘔吐の原因となってしまう可能性が考えられます。

◆つゆで味付けしたものは与えない

うどんのつゆには塩分が多く含まれているので、つゆで味付けされたうどんを犬に与えるのは止めましょう。塩分の過剰摂取は、血圧上昇や、腎臓・心臓への負担に繋がります。基本的に味付けをしていない、茹でただけのうどんを与えることをおすすめします。


体調を崩した場合の対処法は?

うどんは犬にとってメリットのある食材ではありますが、過剰に与えすぎると嘔吐や下痢などの症状を引き起こす可能性があります。上記で紹介したように、適量のうどんを与えるようにしましょう。
また前述したアレルギー症状にも注意が必要です。
うどんを与えた後に何らかの異変を愛犬に感じた場合は、すぐに与えるのを中止し、獣医師に相談してください。


まとめ

うどんは犬にとって、基本的に害のない食べ物だといえます。与えることでメリットも得られるので、上記でお伝えした注意点を守ることを徹底しながら、愛犬と一緒に食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。
人間用に料理されたうどんを愛犬にお裾分けしたり、味付けがされたものを与えてはダメですよ。柔らかく茹でて細かく切ったうどん単体を与えること、またはトッピングやおやつとして利用することがポイントです。ペット用のうどんを使ったレシピ記事などを参考にしてみるのも良いですね。
愛犬の食生活を安心安全に支えるためにも、飼い主さんの食事への一工夫が役に立つでしょう。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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