1.犬の鑑札とは
3.犬を飼った際の登録の方法
3-1.時期
3-2.場所
3-3.金額
6.注射済票との違い
6-1.狂犬病予防接種の必要性
6-2.狂犬病予防接種の受け方
6-3.もしも注射済票をなくしてしまったら
犬の鑑札とは
犬を飼い始めた場合、飼い主は犬の登録と鑑札の装着を行うことが法律で義務付けられています。
犬の登録をすると、ステンレスやアルミなどの素材でできたタグが交付されるのですが、このタグのことを鑑札と呼びます。そしてこの鑑札には、登録番号や市町村が特定できるような文字など、必要な情報が記載されています。
犬の鑑札の役割
鑑札はすでに犬の登録が済んでいること、つまり飼い犬であることを証明するものですが、鑑札は迷子札の役割も担っています。
◆迷子の際にすぐに連絡ができる
先ほども少しお伝えしたとおり、犬の鑑札には登録番号が記載されています。この登録番号はその犬だけの番号であり、犬の名前や生年月日、特徴など以外にも、飼い主の名前や住所、電話番号なども紐づけがされています。そのため、万が一愛犬が迷子になってしまった場合にも、鑑札の登録番号をもとに、飼い主に連絡をすることができます。
犬を飼った際の登録の方法
犬の登録がなぜ必要で、鑑札にはどんな役割があるのかはおわかりいただけたと思いますので、次は、実際にどのように登録をすれば良いのかわからないという方のために、登録を行う時期や申請を行う場所、手続きにかかる手数料を詳しくご紹介していきます。
◆時期
犬を飼い始めた場合、30日以内に住まいの市町村に登録をする必要があります。ただし例外的に、生後90日以内の犬を飼い始めた場合は、生後90日を超えてから30日以内に登録をすることと定められています。
犬の登録は、一度手続きを行えば生涯にわたって有効です。転出して住まいの自治体が変わったり、飼い主が変わったりなど、登録している内容に変更が生じた場合には、30日以内に「犬の登録事項変更届出書」の提出を行い、鑑札は新しいものへと交換をします。
また、ペットショップから子犬を迎え入れる場合であっても、すでに犬の登録が済んでいることがあります。このような場合には変更の届出を行い、鑑札は新しく交付されたものに交換してください。
ちなみに、愛犬が亡くなってしまった場合は、30日以内に死亡届を提出し、登録抹消の手続きをする必要があります。手数料は無料ですが、生前に交付された鑑札は返却をしなければなりません。
◆場所
犬の登録の手続きは、まず登録申請書に必要事項を記入して、住まいの市町村に提出を行います。そして既定の手数料を支払い、無事申請が受理されれば、鑑札が交付されるという流れになります。
自治体によっては、役場だけでなく、保健所や指定の動物病院などに申請書を提出できたり、オンライン申請をしたりすることができます。あらかじめ住まいの自治体のホームページで申請ができる場所を確認しておいたり、電話で問い合わせをしたりしておくと良いかもしれませんね。
◆金額
犬の登録手数料は、犬1頭につき3,000円かかります。登録内容の変更をする際には手数料はかかりませんが、飼い主が変わる際に登録の確認ができない場合は、新規で登録することになるため、3,000円の登録手数料がかかります。
鑑札の装着方法
鑑札に付いているリングを使って首輪に装着する方法が一般的ですが、この装着方法だと、犬が走り回っているうちにうっかり落としてしまったり、犬が鑑札を気にしてしまったりすることがあります。そこで、しっかりと固定ができる装着方法を3つご紹介します。どれもすぐに実践できるので、ぜひ試してみてください。
結束バンドやワイヤーで固定する
鑑札には1~2か所穴が開いているので、ここに結束バンドやワイヤーを通して、首輪にぐるっと巻きつけたり、首輪の穴に通したりして固定しましょう。穴が一つの場合は、結束バンドをリング状にして首輪のカンなどに通す方法もあります。ただし、結束バンドやワイヤーは劣化するため、最低でも1年に1回は新しいものに替えるようにしましょう。
縫いつける
ナイロン製の首輪や胴輪であれば、針と糸を使って直接縫いつけるという方法もあります。万が一糸が切れてしまっても大丈夫なように、何重にも縫うようにして、やはり最低でも1年に1回は新しい糸に替えるようにしましょう。
ケースに入れる
最近はおしゃれでかわいい鑑札ケースが数多く市販されています。ケースに入れることで鑑札がこすれた時に出る金属音も気にならなくなり、劣化を防ぐこともできます。また、鑑札ケースに電話番号などの連絡先を書くことができたり、光に反射するようになっていたりと、さまざまな機能が備わっている鑑札ケースもありますよ。
鑑札ケースは身近な材料を使って手作りすることもできます。好みの布のハギレとゴム紐を使ったものや、塩化ビニールのシートやフェイクレザーとハトメ金具を使ったものなど、自分の好みに合わせてデザインや素材を変えることができるので、こだわり派の方におすすめです。
もしも鑑札をなくしてしまったら
鑑札は登録時に交付されたものを犬の生涯にわたって使用するものなので、たとえしっかり固定していたとしても、犬が激しく動き回って、いつの間にか紛失してしまうことがあります。では、鑑札をなくしてしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。
◆再交付が必要
鑑札をなくしてしまった場合には、鑑札を再交付してもらう必要があります。登録をしている市区町村に再交付の申請を行うのですが、再交付の場合は登録番号も新しくなるため、手数料として1,600円がかかります。また、万が一鑑札が壊れてしまった場合も、なくした場合と同様に、鑑札の再交付をしてもらう必要があります。再交付の申請をする際は、壊れた鑑札を持参し、申請書と併せて提出してくださいね。
鑑札をなくしてしまった場合や壊れてしまった場合には、なるべく早めに再交付をしてもらいましょう。
注射済票との違い
狂犬病の予防注射も法律で定められている飼い主の義務の一つで、犬が生後90日を超えている場合には、1年に1回接種しなければなりません。そして狂犬病予防接種を受けた際に交付されるタグが「注射済票」です。
日本は狂犬病の発生がない国なので、中には狂犬病予防接種を受けなくても良いのでは、と考える方もいらっしゃいます。しかし、法律で定められているのには、理由があります。
◆狂犬病予防接種の必要性
世界には狂犬病が蔓延している地域もあり、今でも毎年おおよそ55,000人の方が狂犬病によって命を落としています。また、海外で狂犬病に罹っている犬に噛まれ、日本に帰国した後に狂犬病を発症した事例もいくつかあります。
狂犬病は発症をしてしまうと治療法がなく、100%死に至る非常に怖い病気です。狂犬病はすべての哺乳類に感染しますが、犬が狂犬病の予防接種を受けていれば、万が一日本に狂犬病ウイルスが入ってきても、国内での蔓延を防ぐことができます。愛犬や自分の身を守るためにも、毎年狂犬病予防接種を受けるようにしましょう。
◆狂犬病予防接種の受け方
狂犬病の予防接種を受ける方法は、市区町村が毎年4~6月に行っている集団接種と、動物病院での個別接種の主に二つがあります。接種費用にはバラつきがあるものの3,000円前後であることが多く、注射済票の交付手数料として、別途550円が必要になります。犬の登録を行っていれば、毎年3月頃に予防接種に関する案内ハガキが届きます。ハガキが届いたら、必ず内容を確認するようにしましょう。
◆もしも注射済票をなくしてしまったら
注射済票をなくしてしまった場合には、再交付の申請が必要となります。注射済票の再交付にかかる手数料は鑑札の再交付よりやや安価で、340円がかかります。また、壊れてしまった場合にもやはり再交付の申請が必要となります。
犬の鑑札のデザインは市町村によって異なる
犬の鑑札の様式(デザイン)は市町村ごとに異なります。
鑑札の形にはさまざまなバリエーションがあり、楕円形や長方形などのシンプルなものもあれば、犬や骨、肉球、ハートをかたどったものなど、かわいらしいデザインの鑑札も数多くあります。
注射済票についても、デザインは市町村によって異なりますが、鑑札と比較するとシンプルなデザインのものが多く、中には県内でデザインが統一されているところもあります。
まとめ
こちらの記事では、犬を飼う際に覚えておきたい、犬の鑑札の役割や登録の方法などを詳しくご紹介しました。
犬の登録と鑑札の装着は、法律で定められた飼い主としての義務です。そして、迷子になってしまったときなど、万が一の事態が発生したときに、愛犬を守るために必要なことでもあります。登録の手続きは住まいの自治体に登録申請書を提出し、手数料を支払うだけなので、誰でも簡単に行うことができます。また、保健所や動物病院などに申請書を提出できたり、オンライン申請ができたりする自治体もありますので、事前に確認をしておきましょう。
引っ越しなどで登録内容に変更が生じた場合には変更の届出が、鑑札を紛失してしまった場合や壊れてしまった場合には再交付の申請が必要になりますので、こちらも忘れずに覚えておいてくださいね。
もし、まだ登録が済んでいなかったり、鑑札を装着していなかったりする場合には、こちらの記事を参考にしながら、すぐに登録や鑑札の装着を行いましょう。
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