世界一大きい犬はどんな犬?種類や特徴、飼う際の注意点を解説

2023.05.25

世界一大きい犬はどんな犬?種類や特徴、飼う際の注意点を解説

大きい犬や小さい犬、飼い主さんの好みはそれぞれですよね。 今回は大きい犬を飼いたい飼い主さんに向け、体高が高い犬や体重が重い犬、超大型犬の種類を解説します。 この記事を読むことで大型犬の魅力や注意点がわかるので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

【目次】
1.ギネス記録を持つワンちゃん

2.体高が高い犬種
 2-1.体高が高い犬種①グレートデーン
 2-2.体高が高い犬種②アイリッシュウルフハウンド
 2-3.体高が高い犬種③スコティッシュディアハウンド

3.体重が重い犬種
 3-1.体重が重い犬種①ナポリタンマスティフ
 3-2.体重が重い犬種②イングリッシュマスティフ
 3-3.体重が重い犬種③セントバーナード

4.その他の超大型犬
 4-1.その他の超大型犬①土佐犬
 4-2.その他の超大型犬②レオンベルガー
 4-3.その他の超大型犬③ニューファンドランド

5.超大型犬を飼う注意点
 5-1.しつけをしっかり行わなければいけない
 5-2.運動量の確保が必要
 5-3.経済的な面もかかることを知っておく

6.まとめ

ギネス記録を持つワンちゃん

一言に世界一大きい犬といっても、体高が世界一なのか体重が世界一なのかによって見た目は大きく異なります。

体高が世界一でギネス記録を持つワンちゃんは、グレードデーンのフレディです。
フレディは4つ足で立ったときの地面から背中までの高さが103.5cmあり、ギネス記録に認定されました。
後述しますが、グレートデーン自体も体高の高い犬種として知られています。
しかし平均的な体高は70~80cm程度なので、フレディがグレートデーンの中でもいかに体高が高いかわかりますよね。

また、体重が世界一重いワンちゃんは、オールドイングリッシュマスティフのゾルバです。
1992年の13才でゾルバは亡くなってしまいましたが、体重はなんと156.5kgあったそうで、これからもその記録は破られることはありません。

というのもギネス側が「世界一体重の重い犬」部門を廃止したためです。
この決定には動物愛護の観点が盛り込まれています。
ギネス記録を目指そうと愛犬を太らせ、無理に記録を作りだそうとする飼い主が現われかねないと感じたためでしょう。
現在は廃止されてしまった世界一体重の重い犬ゾルバですが、実は頭から尻尾までの長さが2.544mもあり、世界一長い犬のギネス記録も保持しています。

犬種によってある程度体格は決まってくるため、世界一大きい犬を飼いたいと思ったら体高や体長、身体の長さが理想通りの犬種を選ぶといいでしょう。
次からは体高が高い犬種、体重が重い犬種、その他の超大型犬について見ていきましょう。


体高が高い犬種

体高が高い犬種には、先ほどギネスに認定されたフレディの犬種グレート・デーンのほか、アイリッシュ・ウルフ・ハウンドやスコティッシュ・ディア・ハウンドなどが挙げられます。
それぞれの犬種の平均体高や平均体重の特徴や、性格、寿命を見ていきましょう。

◆体高が高い犬種①グレートデーン

グレートデーン

グレートデーンはドイツ原産で、犬の中で最も体高が高い犬種といえます。
前述したフレディは103.5cmと規格外の体高をしていましたが、平均的な体高は70~90cm程度で、体重は45~55kgです。

引き締まった体格は優雅な風貌を醸しだし、見るものを惹きつける力がありますよね。
性格も温和で忍耐強く、「優しい巨人」と呼ばれることもあります。
テレビで幼児と触れ合うグレードデーンを見たことのある方も多いのではないでしょうか。
ただしグレートデーンの寿命は7年程度と短く、特に胸の深い体型をしていることから胃拡張・胃捻転症候群に注意しなければなりません。

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◆体高が高い犬種②アイリッシュウルフハウンド

アイリッシュウルフハウンド

アイリッシュウルフハウンドはアイルランド原産の犬種です。

平均的な体高は76~86cmで、グレートデーンと並び全犬種中最大と呼ばれることもあります。
高い体高から体重も重く、平均で48~55kg程度です。
長い顔に長い手足、長い尻尾を持ってスタイリッシュな印象を与えますが、目の上や口の周りにテリア系特有の無造作な被毛がある点がチャームポイントといえるのではないでしょうか。
アイリッシュウルフハウンドの性格は誰に対しても友好的で、特に飼い主さんに対して忠実で深い愛情を持ち合わせています。
またアイリッシュウルフハウンドの寿命も6~10歳程度と短く、胃拡張胃捻転症候群のほか、股関節形成不全や心筋症に気をつけなければいけせん。

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◆体高が高い犬種③スコティッシュディアハウンド

スコティッシュディアハウンドはスコットランド原産の犬種です。

体高は71~76cm、体重は36~45kg程度が平均で、上記で紹介したアイリッシュウルフハウンドと外見がよく似ています。
アイリッシュウルフハウンドと比較するとやや細身ではありますが、筋肉質でがっちりとした体格を持っています。
中性では貴族が飼う犬として可愛がられていた名残か、立ち姿に気品を感じる方も多いのではないでしょうか。
スコティッシュディアハウンドの性格も温和で静かなため、飼いやすい犬種といえます。
寿命は8~11歳とやや短く、大型犬に起こりやすい股関節形成不全や胃拡張胃捻転症候群、関節炎などに注意しなければなりません。


体重が重い犬種

体高の高い犬種について見てきましたが、世界一大きい犬と聞き、体重が重い犬種を想像する方も多いのではないでしょうか。
ここからは体重の重い犬種であるナポリタンマスティフ、イングリッシュマスティフ、セントバーナードの特徴や体重、寿命について見ていきましょう。

◆体重が重い犬種①ナポリタンマスティフ

ナポリタンマスティフは、イタリア原産の犬種です。

体重の平均は50~70kg、体高の平均は60~75cmと世界一大きい犬が飼いたい飼い主さんにとっては魅力的な犬種ではないでしょうか。
ただしナポリタンマスティフは初心者には向きません。
元々闘犬として活躍していたマスティフ系の中では比較的温厚な性格ではありますが、時に飼い主さんの指示に背き自分の判断で動く賢さもあるためです。
適切なしつけを行わないと警戒心から攻撃してしまうことも考えられるため、大型犬の飼育が初めてである場合やしつけに自信がない場合、十分な経験や知識を備えるまで飼育は控えましょう。
ナポリタンマスティフの寿命は7~9年で、体重が重い分やはり股関節形成不全や心筋症などに注意が必要です。

◆体重が重い犬種②イングリッシュマスティフ

イングリッシュマスティフ

イングリッシュマスティフはイギリス原産の犬種です。

マスティフはチベタンマスティフや上記のナポリタンマスティフ、ブルマスティフなどいくつかの種類がありますが、一般にマスティフといえばイングリッシュマスティフを指しています。
体重は79~86kg程度、体高は70~76cm程度の体格で、シワの入った額や離気味の目、太く短いマズルが特徴的です。
イングリッシュマスティフの性格は外見から想像もつかないほど物静かでおおらかで、忠実です。
甘えん坊の面も持ち合わせ、信頼した飼い主さんに指示されると何時間も待つなど忍耐力の強い面もあります。
ただやはり世界一大きい犬種の中のひとつのため、思ったまま行動すると制御が難しい面があるため、初心者の飼い主さんは避けるべき犬種でしょう。
寿命は8~10年前後で大型犬に気をつけたい股関節形成不全や胃捻転のほか、眼瞼外反症や小眼球症にも注意が必要です。

◆体重が重い犬種③セントバーナード

セントバーナード

世界一大きい犬種と聞いて想像することも多いセントバーナードはスイス原産の犬種で、アルプスの山で遭難救助犬として活躍していました。
体重は50~91kg程度、体高は65~90cmにものぼり、筋肉質でがっしりとした体型や大きめの垂れ耳が特徴です。
先に紹介した超大型犬と同じく性格は温厚で我慢強いワンちゃんが多く、飼い主さんに対しては甘えん坊の面も持ち合わせています。
寿命は7~8年で、心臓の病気の発症リスクが高い点は飼育前に知っておくべきでしょう。

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その他の超大型犬

上記のほかにも世界一大きい犬と暮らしたい場合に知っておきたい超大型犬として、土佐犬やレオンベルガー、ニューファンドランドがいます。
順番に見ていきましょう。

◆その他の超大型犬①土佐犬

土佐犬は日本原産の犬種です。

世界一大きい犬を見ていく中で日本原産の犬種が出てきたことは喜ばしいことではありますが、土佐犬の飼育は簡単にはできません。
土佐犬は体高60cm前後、体重90kg程度の超大型犬で、大きい頭と角張ったマズルを持ち、マスティフの血を受け継いでいます。
飼い主に対して非常に忠実で負けん気の強い性格を持ち合わせていますが、世界一の闘犬を目指すために改良が重ねられてきた面がほかの超大型犬と異なる部分でしょう。
闘犬は動物愛護の観点から禁止されている国も多いのが現状です。
しかし日本においては未だ禁止には至っていません。
理由としては闘犬が観光資源や文化財としての側面を持つためで、闘犬については議論が続いている状況です。
闘犬として改良が重ねられてきた土佐犬の繁殖判断基準は、いかに強い性質を受け継いでいるかであるため、ペットとして飼育するのは非常に難しいといえるでしょう。
特定犬種として自治体に届け出なければいけない場合も多く、世界一大きい犬を飼いたい飼い主さんであっても、土佐犬は候補から外すべきといえます。

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◆その他の超大型犬②レオンベルガー

レオンベルガー

レオンベルガーはドイツ原産の超大型犬で、世界一大きい犬種のひとつといえます。

体重が34~50kg、体高が65~80cm程度が平均で、ライオンを想像させるたてがみやブラックマスクが特徴です。
性格は穏やかで優しく賢いため、飼い主と認めた人には忠実で愛情を一心に注いでくれます。
めったに吠えることはなく番犬にはあまり向きません。
しかし信頼した人だけに見せる甘えたな一面は、飼う人を魅了するのではないでしょうか。
レオンベルガーの魅力を十分引き出すため、しつけは大切です。
また股関節形成不全やアジソン病にも注意が必要であるため、しつけや病気に関しての知識を十分持って飼育しましょう。

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◆その他の超大型犬③ニューファンドランド

ニューファンドランド

ニューファンドランドはカナダ原産の犬種です。

体重が68kg、体高が71cm前後と世界一大きい犬のひとつといえるでしょう。
身体が大きいため怖いイメージを持つ方も少なくありませんが、ふわりとした独特な被毛ややさしい表情が魅力的です。
水難救助犬として活躍していたため、性格は人好きで温厚な面があり、飼い主さんへの忠誠心も強く安定さを感じさせてくれます。
寿命は7~10年で大型犬の平均値ではありますが、ほかの大型犬同様股関節の病気や心不全には注意してください。
また被毛や原産地から暑さに弱く、日本で飼育する場合には熱中症にも注意を払わなければいけません。

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超大型犬を飼う注意点

世界一大きい犬を飼いたい人に向けてさまざまな犬種を見てきましたが、超大型犬を飼う注意点として、以下の3つが挙げられます。

しつけをしっかり行わなければいけない
運動量の確保が必要
経済的な面もかかることを知っておく

順番に見ていきましょう。

◆しつけをしっかり行わなければいけない

超大型犬を飼う際は、しつけをしっかり行わなければいけません。
超大型犬は見てきたように温厚な性格の犬が多く、またテレビなどでも赤ちゃんと触れ合う様子が度々放映されるなど、初心者や幼児がいても飼いやすいであろう印象を持たれる場合があります。
確かに犬と一緒に暮らすイメージは大切ですし、自分の子供が愛するペットと触れ合う姿は微笑ましいですよね。
しかし超大型犬は体格の大きさから悪気無く人に飛びついただけでもケガをさせてしまう恐れがあります。
また温和で甘えん坊な面でも、攻撃対象と見なした相手に対しては獰猛になる場合もあるため、基本的なしつけは徹底的に行いましょう。
初心者の方は常にアドバイスしてくれるトレーナーや獣医師が傍にいる状況で、何かあったらすぐに相談できる関係がつくれれば、充実したペットとの生活が送れます。

◆運動量の確保が必要

超大型犬は運動量の確保が必要です。
一日一時間の散歩は必ず行い、休日にはドッグランに連れていくなどの時間的余裕がない場合、飼うべきではありません。
運動量が確保できずにいると肥満に繋がります。
肥満は内臓疾患や関節炎などさまざまな症状を引き起こすでしょう。
世界一大きい犬を飼いたい飼い主さんは、家でペットと過ごす時間を十分に確保できるか考える必要があります。

◆経済的な面もかかることを知っておく

超大型犬は経済的に見ても育てるのに費用がかかります。
お金はワクチンやフィラリア予防などの予防にもかかりますが、食費や医療費なども考えておきましょう。
飼う前に自分が与えたいドッグフードの相場や犬種別の与える量を確認することで、大体の予想がつけられます。
また医療費はかかりつけの動物病院によって費用は大きく異なるものの、一般的に体格が大きければ大きいほど高くなる傾向です。
世界一大きい犬を飼いたい飼い主さんは、上記の3点についてよく検討し、判断しましょう。
犬を飼おうとする全ての方に通じますが、なんとなく大丈夫そうだからという感情で犬は飼えません。
自分が飼いたい犬について知識やかかるお金を知り、理解を深めていきましょう。


まとめ

今回は世界一大きい犬を飼いたい人に向けてギネス認定された犬や超大型犬種、飼ううえで知っておきたい注意点について解説しました。
世界一大きい犬は温和で人懐こい性格の反面、しつけを行わなければいけません。
上記の注意点を見て自分なら大丈夫と思えたら、ぜひ超大型犬を飼育して豊かな日々を手に入れてください。

●執筆者情報
ライター情報
里中しほ

犬猫をはじめ動物が大好き。認定動物看護士資格も持ち、動物病院での7年間の勤務経験があります。これから、ペットと飼い主さんが素敵な関係を作れるお手伝いがしたいと考えています。



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