1.犬とアウトドアはできる?
1-1.アウトドアの魅力
1-2.アウトドアのメリット・デメリット
2.犬と楽しめるアウトドアの種類
2-1.登山
2-2.キャンプ・グランピング
2-3.カヌー
2-4.サーフィン
2-5.SUP
2-6.リバーウォーク
3.犬とアウトドアを楽しむ際に必要なもの
3-1.排せつ物処理用の袋
3-2.リード、首輪、ハーネス
3-3.迷子札・鑑札
3-4.係留用具
3-5.水入れ・フード入れ
3-6.タオル
3-7.ライフジャケット
3-8.ソフトケージなど
4.犬とアウトドアを楽しむ時の注意点
4-1.予防接種
4-2.虫や爬虫類に注意
4-3.誤食に注意
4-4.近くの動物病院を調べておく
犬とアウトドアはできる?
愛犬とアウトドアを体験したことのない飼い主さんは、そもそも犬とアウトドアができるか、気になりますね。
ここでは、アウトドアの魅力やメリット・デメリットをご紹介します。
◆アウトドアの魅力
アウトドアの魅力は、普段触れることの少ない自然にたっぷりと触れることができる点でしょう。愛犬も飼い主さんも、リフレッシュできること間違いなしです。
また、様々なアクティビティを一緒に体験することで、愛犬も飼い主さんとの一体感を感じ、信頼関係を築くことができます。
◆アウトドアのメリット・デメリット
アウトドアにも、メリットとデメリットがあります。
メリット
メリットとしては、運動不足解消、認知症予防、社会性の獲得などが挙げられます。
室内飼育が主流となった現在は、愛犬も運動不足になりがちです。運動不足は肥満の原因となるほか、ストレスにもなり、ストレスからの問題行動につながることもあります。
犬も寿命が長くなったため、高齢になると認知症を発症する可能性があります。様々な刺激に触れることができるアウトドアは、認知症予防の効果が期待できます。
社会性を獲得できていない子は、外の世界に馴染めなかったり、飼い主以外の人に対して攻撃的になったり、他のワンちゃんと上手く接することができなかったりして、問題行動が出やすいです。生後4週齢~13週齢の社会化期にアウトドアを体験すると、外での社会性が身につくでしょう。
デメリット
アウトドアのアクティビティは、山や川、海など自然の中で行います。
事故や感染症、寄生虫のリスクが伴うので、飼い主さんが注意をしてあげることが大切です。
犬と楽しめるアウトドアの種類
◆登山
登山というと、高い山に登ることをイメージしてしまいますが、犬連れでなくても低めの山から始めるものですから、愛犬とアウトドアを楽しむのにおすすめのアクティビティです。
まずは、自然やきれいな景色を楽しむハイキングや、山の周辺を歩くトレッキングから始めると良いでしょう。普段のお散歩では平坦な道を歩くことが多くなりがちというワンちゃんも、山歩きをすると適度な負荷で日頃使っていない筋肉を鍛えることができます。
単独でハイキングや登山に行って、道に迷ってしまうと大変です。まず飼い主さんだけでツアーに参加したり、愛犬と行けるハイキングのツアーに参加したりすると、心配なく始められますよ。
◆キャンプ・グランピング
近年、人気が高まっているアクティビティがキャンプやグランピングです。
キャンプも、日帰りで楽しむことから始めることをおすすめします。最近は、ドッグランのあるキャンプサイトもあるので、活動的なワンちゃんも楽しむことができるでしょう。
出かける前に、犬連れがOKな施設なのか、トイレが近くにあるか、キャンプサイトまで車を入れられるかなど、キャンプ場の情報を調べておきましょう。
グランピングとは、「グラマラス」(魅力的な)と「キャンピング」(キャンプ)を組み合わせた造語で、基本的に道具もテントも用意せずに、気軽にキャンプを楽しめる体験型旅行です。
犬連れOKの施設もあるので、テントで泊まるのはまだ自信がないというような場合には、グランピングから始めても良いでしょう。
◆カヌー
川やダム湖、湖でのアクティビティとしては、カヌーやカヤックがおすすめです。
愛犬と一緒に、じっくりと景色を楽しむことができますよ。
ラフティング(大型ゴムボートでの川下り)が楽しめる場所もあるので、愛犬が水やアウトドアに慣れてきたらチャレンジしてもいいでしょう。
◆サーフィン
水遊びが好きな子におすすめのアクティビティです。
一つのサーフボードに愛犬と乗り、上手く波に乗ることができれば一体感とともに達成感もひとしおでしょう。
◆SUP
SUPとは、「Stand Up Paddle surfing」の略で、サーフボードに立って乗り、パドルで漕ぐアクティビティです。
サーフィンとは異なり、波がない場所でも乗ることができ、スペースが広いので2人で乗ったり、愛犬と楽しんだりできます。
海だけではなく、川や湖でも楽しめるので、キャンプなどと組み合わせてもいいですね。
愛犬と一緒に楽しむことで一体感を味わうことができ、かつ体幹トレーニングにもなるため、近年、若い人を中心に人気が出ています。
初めは、ツアーや教室に参加するのがおすすめです。
◆リバーウォーク
リバーウォークは、川を歩くアクティビティです。暑い季節に、ピッタリですね。
道具も必要なく、比較的チャレンジしやすいでしょう。
川の増水やダムの放流などには、注意してくださいね。
犬とアウトドアを楽しむ際に必要なもの
アウトドアに出掛ける前に、準備しておきたいものをご紹介します。
◆排せつ物処理用の袋
愛犬の排せつ物を処理するのは、飼い主さんなら当然のことですね。必ず、処理用の袋を持っていきましょう。
知らない環境では、お腹を壊してしまうワンちゃんもいますし、活発に活動することで腸の動きも活発になり、排せつの回数が増えることもあります。処理用の袋は、多めに用意しておくことをおすすめします。
また、他の人、特に犬連れではない人には、ニオイは非常に気になるものです。普通のビニール袋を使う場合には、食品用のチャック付き保存袋などにビニール袋ごと入れると、ニオイ漏れが軽減できます。ニオイ漏れに配慮した専用の袋を利用するのもおすすめです。
◆リード、首輪、ハーネス
私有地やドッグラン以外でリードを着けずに放し飼いすることは、ルール違反です。アウトドアでも、必ずリードを付けましょう。
広い場所があるなら、ロングリードを使うと、愛犬が思う存分楽しむことができるでしょう。また、水辺でのアクティビティの場合は、濡れてもよい材質のリードを準備しましょう。通常のリードも持っていくことを忘れずに。
首輪は普段から使用しておき、アウトドアを楽しむときにも必ず着用しましょう。万が一、脱走したり迷子になったりしたときに、飼い犬であることを示すことができます。また、ロングリードを使用する場合には、専用の首輪を使うと、愛犬の負担が軽くなります。
普段のお散歩より長くアウトドアで活動するときには、こすれないハーネスが愛犬への負担を軽減するのでおすすめです。
◆迷子札・鑑札
人が集まる場所では、犬が興奮してしまい、逃げてしまうことがあります。
万が一、逃げ出して迷子になってしまった時に備えて、迷子札及び鑑札を着用しておきましょう。はぐれてしまった愛犬と再会できる確率が、ぐっと高くなります。
迷子札に記入した情報が、最新のものであることもチェックしておいてくださいね。
◆係留用具
アウトドアでは、一時的にワンちゃんに待ってもらう必要が出てくることもあります。
何かにリードをくくりつけるより、ペグや、専用の係留グッズを使いましょう。
◆水入れ・フード入れ
愛犬に水や食事を与える際に必要です。
持ち運びに便利な軽量で折り畳みのできる容器も市販されているので、活用しましょう。
ただし、いつもの食器でないと食べない子もいるので、初めは普段使っている食器を持って行ってあげた方がいいかもしれません。普段の生活でアウトドア用の容器を使って、慣らしておくのもおすすめです。
フードは、いつも食べているドッグフードを持っていきましょう。不慮の事態に備えて、予備のフードも準備しておくと安心です。
◆タオル
アウトドアではしゃいで地面の上を転がるワンちゃんもいますし、水辺でのアクティビティでは必然的に体が濡れてしまいます。
濡れたままでは、体温が下がったり、蒸れてニオイがするようになったりするので、タオルを多めに持っていきましょう。
最近は、かさばらないのに吸収性の高いタオルもあるので、活用するのもおすすめです。
◆ライフジャケット
水辺でのアクティビティを楽しむなら、必ず犬用のライフジャケットを着せてあげましょう。
カヌーやSUPなどを楽しめる施設などでは、ライフジャケットの貸し出しをしている場合もあるので、事前に確認しておくといいですね。
◆ソフトケージなど
キャンプの場合には、居場所を作ってあげると、ワンちゃんも落ち着いて過ごせます。
折り畳みができるソフトケージや、ドッグコットなどで、愛犬のスペースを確保してあげましょう。ケージやコットは普段から使って慣れておくと、愛犬がより安心して過ごすことができますよ。
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犬とアウトドアを楽しむ時の注意点
愛犬とアウトドアを思い切り満喫するためにも、いろいろと注意しなければならないことがあります。
◆予防接種
特にアウトドアに出かけることがなくても、1年に1度の予防接種は必要ですが、アウトドアに愛犬を連れて行く場合には、8種混合ワクチンを接種することをおすすめします。
8種混合ワクチンであれば、レプトスピラ症にも対応しているからです。
レプトスピラ症は、病原性レプトスピラ感染に起因する人獣共通の細菌感染症です。ネズミなどの腎臓に保菌され、尿中に排出されます。近年は、特に河川など水辺のレジャーを介した感染が増加しています。
カヌーやリバーウォークなど、川遊びを予定している場合は、8種混合ワクチンを接種しておきましょう。
ドッグランの使用には、ワクチンの接種証明書が必要な場合が多いので、忘れずに持参してください。
また、ノミ・ダニ・フィラリアの予防薬の投与も必須です。
📌【あわせて読みたい】【獣医師監修】犬のワクチンは必要?混合ワクチンって?気になる疑問を徹底解説!
◆虫や爬虫類に注意
自然が豊かであればあるほど、ヘビ、カエル、スズメバチなどの危険な生物が多く生息しています。
毒を持つヘビもいますし、ヒキガエルを咥えてしまうと中毒を引き起こします。
愛犬は危険なものだと分からないため、好奇心から咥えたり触ったりしてしまうかもしれません。飼い主さんが、しっかり注意してあげてくださいね。
◆誤食に注意
自然環境の中には、様々な植物やキノコ、木の実があります。また、野生動物のフンが落ちていることもあります。
犬にとって有毒な植物も少なくありませんし、野生動物のフンから感染症や寄生虫に感染する可能性も低くありません。
愛犬から目を離さず、また、愛犬が興味を示している先に食べてしまいそうなものがないかを注視する必要もあります。
◆近くの動物病院を調べておく
愛犬が体調を崩したり、ケガをしたりすることもあります。近年は、熱中症の危険性もあります。
もしもの時のために、あらかじめ出かける先の動物病院を調べておくようにしましょう。診察時間や休診日の異なる複数の動物病院を知っておくと、安心ですよ。
軽い怪我などに備えて、犬用の救急セット(消毒薬や粘着包帯など)を準備し、普段飲んでいるお薬なども忘れずに持っていきましょう。
まとめ
旅行に愛犬を同伴することにはまだまだ制約が多いですが、アウトドアならさまざまなアクティビティを一緒に楽しむことができます。
登山やサーフィン、カヌーなどを一緒に体験することで、愛犬との一体感が得られ、コミュニケーションもたくさん取ることができます。その結果、より良い信頼関係を築くことができるでしょう。また、運動不足解消、認知症予防、社会性の獲得などのメリットがあるので、ぜひ積極的に取り入れてみてください。
アウトドアで出会う人は、愛犬家ばかりではありません。開放的になっても、ルールやマナーはしっかり守りましょう。
活動的なアクティビティばかりではなく、近場でのお花見やバーベキューなども立派なアウトドア・アクティビティです。愛犬の年齢・性格・体調に合わせてアクティビティを選んで、アウトドアライフを楽しんでみてくださいね。
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