屋久島犬って飼えるの?屋久島犬がどんな犬なのか知りたい!

2022.07.30

屋久島犬って飼えるの?屋久島犬がどんな犬なのか知りたい!

屋久島犬は、認知された歴史も浅く、希少性の高い犬種です。 SNSなどで目にする機会があり、スマートな見た目から注目度が上がっている屋久島犬。 屋久島犬とは、どのような犬なのでしょうか?飼うことはできるのでしょうか? ここでは、希少な犬種である屋久島犬の特徴とお迎え・飼育に当たっての注意点について、解説します。

屋久島犬の歴史

屋久島犬(やくしまいぬ)とは、鹿児島の南西諸島、特に屋久島内で交配を続けてきた結果生まれた日本犬の一種で、屋久犬(やくいぬ・やくけん・やっけん)とも呼ばれます。
実は、屋久島犬の起源自体はっきりとは分かっておらず、縄文犬の一種ともいわれています。
屋久島犬は、イノシシ猟に使われる狩猟犬で、屋久島犬の血統種は、主に猟師たちが飼育していた犬たちです。
特に、血統種として管理する団体があるわけではなく、代々、屋久島で飼育され、その特徴を受け継いでいる犬たちを「屋久島犬」と呼ぶようになりました。
現在は、これらの血統種をブリーディングしています。


屋久島犬の特徴

屋久島犬は、認知されたのがここ20年くらいという歴史の浅い犬種です。
屋久島内外でブリーディングされているとはいえ、非常に希少性が高く、ペットショップなどで見かけることはほとんどありません。
そのため、どのような犬か分からない、本物を見たことがない、という方も多くいらっしゃると思います。
ここでは、そんな屋久島犬の特徴について、ご紹介します。

◆見た目

屋久島犬は、大きな立ち耳が特徴で、キツネ顔と表現される日本犬らしい顔つきをしています。さらに、尾は真っすぐで、狩猟犬らしく筋肉質でスラリとした体つきをしています。
また、屋久島犬の後肢には、地面につかない位置にある5本目の指「狼爪(ろうそう)」があり、これは、山岳地帯に適応した犬種の特徴であるともいわれています。
この狼爪は、地面につかないためすり減ることがなく、伸びてしまったら、定期的に切ってあげる必要があります。

◆大きさ

屋久島犬は、体高が約50cm、体重が15~20kgくらいの大きさで、中型に分類される犬種です。
ただし、大きさには個体差もあり、15kg満たない小さな子も20kg超える大きめの子もいます。
なお、屋久島内で繁殖された屋久島犬は、比較的小さめの傾向にあるようです。

◆被毛

屋久島犬の被毛は短毛で、頻繁にシャンプーしたり、トリミングしたりする必要のある犬種ではありません。換毛期もブラッシングだけで十分でしょう。
屋久島犬の毛色は、赤茶・薄茶・白がありますが、実際は、茶系の個体が多いです。
さらに、胸には、白いひし形の模様があり、これが代表的な屋久島犬の特徴ともいえます。

◆寿命

屋久島犬の平均寿命は、14歳前後とされています。一般的な中型犬の寿命に比べると、短めといえるかもしれません。
寿命には、当然、個体差があります。定期的に獣医師の健診を受けるなど、体調管理には気をつけてあげるとよいでしょう。


屋久島犬の性格

屋久島犬は、飼い主さんのことが大好きな、狩猟犬らしい性格の犬種です。
とはいえ、屋久島という大自然のなかで育つ狩猟犬となると、どのような性格なのか、飼育しやすいのかどうかが気になるところです。いったい、どのような性格なのでしょうか。
ここでは、屋久島犬の性格について、ご紹介します。

◆賢く堅実

屋久島犬は、狩猟犬として活躍する犬らしい、賢く、しつけのしやすい犬種です。
とても賢い犬種のため、飼い主さんがしっかりと指示を出し、できたら十分に褒めてあげたり、ご褒美をあげたりしていくことで、十分にしつけは可能。
屋久島犬はとにかく、飼い主さんが大好きで、飼い主さんと一緒に過ごすこと、飼い主さんの指示に従うこと、飼い主さんから褒めてもらうことが大好きなのです。

◆飼い主以外には警戒心が強い

屋久島犬は、飼い主さんや家族以外には警戒心が強い傾向にある犬種です。
飼い主さんや家族のことは大好きですが、家族以外の人間や犬などとかかわることが苦手なため、ドッグランは好きではない子が多いようです。
また、音にも敏感で、にぎやかな場所はあまり好きではないようです。
なお、しつけをするなかで、無駄吠えをしないようにすることはできますが、急に鳴るインターフォンなどに反応して吠えるのを止めさせることは難しいかもしれません。
このような屋久島犬の特徴から、番犬に向いている犬種といえるでしょう。

◆アクティブ

屋久島犬は、元々シカを追う狩猟犬のため、身体能力が高く、俊敏で運動量の多い、アクティブな犬種です。特に、動くものに敏感に反応する性質から、ボールやフリスビーなどのおもちゃで遊ぶことが大好きです。
そのため、飼育する際は、十分な運動量が必要です。お散歩にも、しっかりと時間を取ってあげる必要があります。
なお、常に運動ができるようにしてあげるため、庭などの屋外で飼育することも可能です。
ただし、屋久島犬は飼い主さんが大好きな犬種です。野外で飼育する場合は、日頃からしっかりとスキンシップを取るように心がけましょう。


屋久島犬の迎え方

屋久島犬は、残念ながらペットショップでの販売はほとんど行われていません。また、ブリーダーの数も多くなく、簡単にお迎えすることが難しい犬種といえます。
では、屋久島犬は、どのようにしたらお迎えできるのでしょうか。
ここでは、屋久島犬のお迎えの仕方について、ご紹介します。

◆値段

屋久島犬は、ペットショップでの購入は難しい犬種です。お迎えするには、屋久島犬のブリーダーから購入する、または、里親募集で譲り受けるという方法があります。
そのため、販売価格、相場といったものは、あってないようなものです。
価格は、ブリーディングした方によって異なるというのが現状といえます。

◆迎え方

屋久島犬のように、血統種として管理する団体がないような希少な犬種は、純血種ではないのに屋久島犬として販売されてしまったり、ミックス犬が純血種のように販売されてしまったりすることがあります。
このような希少な犬種のお迎えを検討する場合は、保存会などに問い合わせをし、信頼のおける購入元を確認してみるとよいでしょう。


屋久島犬の飼い方

屋久島犬は、飼い主さんや家族に従順で、賢く、しつけがしやすい犬種です。
また、短毛のため、シャンプーしても乾きやすく、頻繁にトリミングする必要もありません。このように、屋久島犬は、飼いやすい犬種といえます。
では、屋久島犬を飼育にあたり、取り立てて注意する点はないのでしょうか。
ここでは、屋久島犬の飼い方、飼育の際の注意点について、ご紹介します。

◆かかりやすい病気・疾患

屋久島犬がかかりやすい病気として、特に挙げるようなものはありませんが、関節炎は起こしやすいといわれており、注意してあげる必要があります。
また、屋久島犬は、同じ中型の犬種に比べと平均寿命が短い犬種であるといわれていることから、獣医師による定期的な健康診断などは受けさせてあげるようにするとよいでしょう。

◆十分な運動量が必要

狩猟犬は運動量が多く、毎日、必要な運動量を確保できないと、ストレスが溜まってしまったり、身体のバランスを崩してしまったりすることがあります。
屋久島犬もほかの狩猟犬と同様に、十分な運動量が必要な犬種です。
一般的に、中型犬の狩猟犬は、1回で1~2時間のお散歩量が必要になるといわれています。
また、お散歩だけでは物足りないようであれば、庭など広さのある場所で運動させてあげるなどして、必要な運動量を確保してあげる必要があります。

◆社交性を身につけさせる

もともと、屋久島犬は飼い主さん家族以外に慣れにくい傾向のある犬種です。
しかし、散歩に行ったり、動物病院に行ったりする必要もあるため、全く他の人や犬を受け付けないとなると、とても生活しづらくなるでしょう。
そこで、ある程度の社交性を身につけさせる必要があります。
社交性を身につけるためには、仔犬の頃から遊んだり、散歩したりする時間を十分に確保し、他の人や犬と触れ合ったり、音や場所などに慣れさせてあげることが大切です。
また、屋久島犬をお迎えする際は、仔犬に対してそのような生活をさせているブリーダーさんからお迎えするということも重要です。


まとめ

今回は、希少な犬種である屋久島犬について、ご紹介してきました。
屋久島犬は、血統書のある犬種ではありません。しかも、「屋久島犬」として認知されるようになったのもここ20年くらいという歴史の浅い犬種です。
SNSなどを通じて屋久島犬を目にする機会も増え、狩猟犬らしい従順な性格とスラっとした見た目、日本犬らしい顔立ちから、「屋久島犬を実際に見てみたい!」「屋久島犬を飼ってみたい!」と思ったという方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際はとても希少な犬種で、ペットショップで見かけることはほとんどありません。また、純血種の屋久島犬自体も多くありません。
このような希少な犬種をお迎えするときは、信頼できる団体から紹介されたブリーダーなどからお迎えすることをおすすめします。
また、犬種やその個体自体の特徴をブリーダーさんからしっかりと教えてもらうことも重要です。
そして、屋久島犬をお迎えする際は、気持ちよく生活でき、十分な運動が可能な環境を確保してあげてください。



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