老犬ホームってどんな施設?老犬ホームについて知ろう

2022.08.10

老犬ホームってどんな施設?老犬ホームについて知ろう

「老犬ホーム」という施設を知っていますか。犬を飼っている人にとって、愛犬が歳老いていくと、介護が必要になることを考えておかなくてはなりません。そのためにも、老犬ホームという施設を知っておいた方が良いでしょう。老犬ホームは全国に少しずつ増えてきており、また犬と暮らす社会にとっても必要なものとなってきています。老犬ホームとはどんな所なのか、ご紹介します。

老犬ホームとはどのような施設?

老犬

老犬ホームは、歳をとり介護が必要になるなど、自宅での飼育が難しくなった飼い犬を、一定の期間預かってお世話をしてくれる施設です。

◆老犬ホームに預ける期間

老犬ホームに犬を預ける期間は、飼い主さんの生活スタイルや、犬の状態によって様々です。

基本的には、面倒を見ることが難しい犬を預かってもらうので、長期となることが多いでしょう。様々な理由からもう犬を飼えなくなってしまって預けるという場合が多いため、犬が最後を迎えるまで、という場合も多くあります。

短期間であれば、日中の数時間から、数日〜1週間といった限定的な期間があります。飼い主さんが仕事に行っている間に面倒をみてもらいたい、飼い主さんが愛犬の介護疲れで少し休みたいので預かって欲しい、犬の介護生活をするための準備が整うまで面倒を見て欲しい、などといった場合があります。

◆老犬ホームでの犬の過ごし方

老犬ホームでは、食事をしてトイレはもちろん、運動や、介護などのケア、散歩、運動もちゃんとさせてくれます。特に、寝たきりの体位交換や運動といったお世話や投薬、病院への通院、夜間にもお世話が必要なことが多く、普通のペットホテルではできないケアをしてもらえます。

【老犬ホームの1日の一例】
8:30 運動、トイレ
10:00 朝食
11:00 朝寝とケア
13:00 犬同士で過ごす
15:00 散歩、運動
16:00 夕食
17:30 就寝
21:00 夜のトイレ、ケア
24:00 見回り


老犬ホームが必要な事例

◆飼い主が高齢で飼育が難しい場合

飼い主である人間が高齢になると、健康な犬と違うケアが必要な老犬に対して、十分な飼育がしてあげられなくなる場合が多くなります。

特に、通院が必要になったり、夜に徘徊したり鳴くようになったりすると、高齢の飼い主さんの生活にも大きな影響がでてきます。

また、飼い主さんが高齢で入院したり、施設に入ったりすることで、飼い犬が老犬ホームにお世話になる事例も増えています。

◆つきっきりの介護が家庭で難しい場合

病気になったり、認知症になったり、一日中徘徊したり、または寝たきりになったりした老犬には、つきっきりの介護が必要となります。

飼い主さんが仕事で日中に家にいられない、小さな子供がいる、見てくれる家族がいないなど、犬のケアができない時にも、老犬ホームでのお世話が適切な場合があります。


犬の介護について

犬の介護は、人間が高齢になったり、怪我や病気をしたりといった状況と同じように、老犬にとってとても大切なことです。そのため、老犬ホームでも、適切な介護をしてもらう必要があります。

食事

食事の介助 食事代の高さを調節したり、餌の種類を食べやすいものに変えたりします。

排泄の介助

排泄する時に身体を支えたり、オムツをつけたり、排泄後に陰部を綺麗にしたりします。

散歩や運動

犬が自力で動ける場合には、ドッグランなどで自由にさせて見守ります。状態によっては身体を支える器具を使って動けるようにしてあげます(犬用の車椅子など)。自分で動くことが難しくても、抱っこしたり補助器具を使ったりするなどして、日向ぼっこをさせてあげます。

寝たきりの際の体位変換

寝たきりの犬は、床ずれができないように数時間ごとに身体の向きを変えてあげる必要があります。

認知症の際の見守り、ケア

犬も認知症になると、徘徊したり、夜泣きをしたり、人にかみつくなど問題行動が見られるようになります。他の犬や人に危害を加えないかどうかだけでなく、犬自身が怪我などをしないように見守らなくてはなりません。また、声をかけたり、なでて触れ合ったりするなど、犬の不安を取り除くようなケアも必要となります。

身体ケア

爪を切る、身体を拭く、シャンプーやトリミングをするなど、健康な犬にはもちろんですが、歳をとった犬や病気になった犬には、より丁寧なケアが必要です。

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老犬ホームでかかる費用

老犬ホーム

老犬ホームの費用は、地域や場所、施設によって値段が異なります。どのようなケアが必要で、どのくらいの期間預けるのか、また犬の大きさなどによっても変わってきます。

料金も、ペットホテルのように1日いくらという設定から、1週間、1ヶ月、または1年でいくら、といった設定のある施設もあり、様々です。

一泊や数日であれば、老犬ホームの費用は、一般的なペットホテルに介助などの金額が加算されていると考えると良さそうです。

施設によっては緊急時に使用するための預かり金がかかるところもあります。多くは病院に連れていくことになった場合の医療費に当てられます。短期の滞在の際には、未使用分が返却されます。

年単位で老犬ホームと契約する場合、まとまった金額設定のある施設もあります。大金のようですが、日割りで計算すると1日ごとの費用はとても安くなります。

さらに、特別に介護の必要な場合はこれらにプラスして介護料金がかかり、犬の大きさによって値段設定も変わってきます。また、長期間利用する場合には、ワクチン代金や病院にかかった時の医療費も発生します。

施設によっては、プランの中にフードやペットシーツなどの備品、おやつ代、オムツ代のほか、ワクチン代金が含まれているところもあります。

老犬ホームの費用は、利用する人と犬によって大きく異なってきます。愛犬が入居した場合にかかる実際の費用や、継続して預けた時の追加料金、緊急時に発生する可能性のある費用など、見積もりを文書でとっておくと安心できるでしょう。


老犬ホームを選ぶ基準

◆第一種動物取扱業者の登録があるか

ペットの保管や譲受飼養(有償で動物を譲り受けて飼すること)を行うには、施設のある都道府県や政令市などで第一種動物取扱業者の登録が必要です。

第一種動物取扱業者は、動物の健康と安全を保持し、生活環境保全上に支障が生じないようにするため、環境省令で定められた基準を遵守する必要があります。

自分が利用を検討している施設が、第一種動物取扱業者に登録してあるかどうか、標識や識別章を必ず確認するようにしましょう。

標識は顧客から見えやすいところに掲示する必要があり、HPや広告にも動物取扱業の種別と登録番号、登録年月日及び有効期限を記載する必要がありますので、登録していれば必ず確認ができます。

◆設備が充実しているか

老犬ホームは、老犬が安全で健康に暮らせるだけの設備が充実していて、犬にとって快適な場所である必要があります。

まず清潔な環境であること、一頭ごとに入ってゆっくりと休める十分な広さのあるスペースとケージがあること、フリーになれる場所(ドッグラン)と散歩や遊びの時間が確保されていることは、とても大切なことです。

小型、中型、大型犬を分けて飼育できているかも重要です。犬同士がけんかする可能性もありますし、体格差があれば思わぬことが犬の怪我につながることもあります。

さらに、寝たきりの犬や病気のある犬もいるので、身体状態のレベルに合わせた場所で飼育できているか、病気が他の犬にうつらないような対策がされているかも大切なところです。

特に老犬は気温の変化にも弱くなっているので、室内の部屋にエアコンが設置されているかどうかも確認しましょう。

◆面会が可能か

自分の愛犬ですから、会いたい時に面会ができる施設であることが大切です。

面会することで、愛犬が適切に介護してもらえているかどうか確認できますし、愛犬とのコミュニケーションは、飼い主さんだけでなく犬にとっても必要なことです。

施設の運営方法や方針により、時間帯が決まっていたり、事前の連絡や手続きが必要になったりする場合もあるので、施設側によく確認しましょう。

◆夜間スタッフがいるか

老犬ホームに夜間常駐するスタッフがいるかどうかも大切な確認事項です。ペットホテルでは夜間には人がいなくなる施設もありますが、老犬ホームでは夜間に人がいないと緊急の時に対応できません。

老犬は夜泣きや徘徊が見られることも多く、また夜に排泄することもあります。体調の悪い犬や、介護が必要な場合には、夜でも対応してもらえる環境が必要です。

◆自分で必ず見学をした上で決める

まだまだ老犬ホームには明確な規定やルールがないので、施設ごとに環境や費用などが大きく異なっているのが現状です。つい近隣にある施設を選びがちですが、距離だけで決めるのはあまりおすすめできません。

まず実際に老犬ホームを見学して、自分がお願いしたいサービスが整っているかどうかを確認しましょう。スタッフと話し合いをしたり、滞在している他の犬の様子を見たりして、他にも老犬ホームがあれば比較することも大切です。

まだ全国的には数が少ない老犬ホームですが、大事な愛犬が長く過ごすことになる場所ですから、施設を実際に見学し、スタッフとよく話をして選ぶようにしてください。

◆老犬ホームに預けるのは最終手段

大切な愛犬を老犬ホームに預けるのは、簡単に判断することではなく、あくまでもやむを得ない場合の最終手段です。また、老犬ホームに預けることは、飼い主さんとしての義務がなくなるわけではありません。

特に、犬が歳をとって介護が必要だけどしたくない、病気になってお金がかかるので手放したい、といったような身勝手な理由から犬を手放すようなことは、あってはならないことです。

2013年9月に改正動物愛護管理法が施行され、飼い主の終生飼養義務が明記されました。飼い主さんはペットの高齢化や病気が理由で保健所に引き取りを求めても、保健所は拒否できることになっています。

また、罰則規定も強化されていて、動物愛護管理法第44条において愛護動物を遺棄した場合には、100万円以下の罰金が定められています。

老犬ホームを使用することで、年老いた愛犬と飼い主さんが、できるだけ長い期間、幸せに過ごせるようになることが理想の状況といえるのではないでしょうか。


まとめ

老犬ホームは、歳をとって介護が必要となった犬を預かったり、または譲り受けたりして、お世話をしてくれる施設です。

医療技術の発達によって、犬の寿命が伸びてきたことだけでなく、飼い主さんの高齢化もあり、老犬ホームの必要性も高まってきています。

老犬ホームを利用することで、飼い主さんの負担を減らし、愛犬も適切な介護やケアをうけながら、一緒に過ごしていくという選択肢ができます。

老犬ホームを知っておくことは、愛犬の老化に対する備えをすることができるだけでなく、愛犬が最後を迎えるまで幸せに暮らすことができる、という安心につながるのではないでしょうか。



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ネコ、犬、インコ、金魚などと暮らした経験を生かし、飼い主さんに役立つよ うな記事を作成しています。 ペット情報を日々チェックしながら、ペットについて勉強中です。かわいいペ ットをメインとしたイラスト作成もしています。

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