犬にちくわを与えるのはOK?与える際の注意点も解説!

2022.09.21

犬にちくわを与えるのはOK?与える際の注意点も解説!

大人から子供まで、人気の高い食品加工物のちくわ。使い勝手もよく比較的安価に手に入れることができるので、食卓を彩る家計の味方ですよね。そんなちくわは愛犬に食べさせても大丈夫なのでしょうか?今回は、ちくわに焦点をあて、犬にとってどんな食材なのかを紹介していきます。ちくわに留まらず、その他の魚介類についても触れていきますので、しっかりチェックしてみましょう!

犬がちくわを欲しがる!与えても大丈夫?

ちくわ

ちくわとは、魚のすり身を棒に巻き付け、焼くことでつくられる「魚の加工食品」です。見た目が竹に似ているため「竹輪(ちくわ)」と、呼ばれるようになりました。
ちくわの歴史は古く、平安時代の書物や室町時代の文献に、記述されていることが確認されているそうですよ。

昔から日本人の食卓のお供であったこのちくわ。加工品と聞くと、やはり犬に与えてもよいのか気になる方も多いですよね。
まずは、ちくわの原材料からチェックしていきましょう。

◆ちくわの原材料やカロリー

ちくわの基本原料は、前述したように魚肉のすり身です。そこに、でんぷん・卵白で粘りを加えて、砂糖・塩などで味を調えることで、ちくわの元ができあがります。

これを焼いたり蒸したりと加熱することで、スーパーなどで目にする「ちくわ」になります。
ちなみに商品によって差はありますが、ちくわ1本あたりのカロリーは大体36Kcal程度です。

◆ちくわに含まれる栄養素は?

ちくわには良質なたんぱく質や、皮膚・被毛の健康を保つ働きをもつ多価不和脂肪酸、貧血予防に効果的な鉄分ビタミンなどが含まれています。ちくわは見た目によらず、しっかりと栄養のある高たんぱく低脂質な食べ物です。

◆基本的に与えても問題はない!

製品によっては卵白が使われているため、卵アレルギーのわんちゃんには与えられない場合もありますが、基本的にはちくわには犬が中毒を起こすような成分は含まれていません。ですので、与える量与え方にさえ注意すれば与えても問題ありません。

ちくわをはじめとして人間が食べる食品の多くは、犬用の食べ物と比べて塩分が多かったり、砂糖などの調味料や添加物・保存料なども多く含まれています。ですので、与える際には、与え方や与える量に注意する必要があります。

愛犬が安全にちくわを食べられるように、以下の二点について特に注意しましょう。

◆注意点①:塩分過多

塩分の過剰摂取は内臓への負担となり、心疾患・心不全を引き起こす原因ともなり得ます。

成犬の1日の塩分摂取推奨量は、体重1kgあたり0.127g程度といわれています。柴犬の成犬の平均を9kgとすると、1日あたり約1.1gの塩分をとっても大丈夫という計算になります。
ちくわは製品によって違いはあるものの、ちくわ1本あたり約0.6gの塩分が含まれています。

つまり、少量を与える分には問題ありませんが、日常的に与えると塩分過多になってしまう可能性があります。少しでも塩分を抑える為、ちくわを与える際には塩抜きをしてあげましょう。塩抜きは以下の手順で行います。

①ちくわを細かく切ります。
②ちくわの倍の分量の水を鍋に入れ、水から沸騰するまでちくわを茹でます。
③沸騰したら火を止めて10分程おきます。
④ちくわをざるに移して、水で洗い流します。

先にちくわを切ることで断面積が増え、丸々一本茹でるよりも効率よく塩抜きをすることができます。食べやすくする為だけではないので、あらかじめ細かく切ってあげてくださいね。

◆注意点②:添加物

ちくわには、味を調える為の調味料の他にも、添加物が含まれていることがあります。
ちくわの保存料として使われることのあるソルビン酸カリウムは、大量に摂取してしまうと肝臓の障害を引き起こしたり、発色剤として使われる亜硝酸ナトリウムと反応すると発がん性物質へと変化してしまいます。

普通に摂取する分には問題ありませんが、過剰な摂取によって体調に悪影響を及ぼす可能性もゼロではないので、与え方や与える量には十分注意しましょう。
また、製品の中には無添加のものもあるので心配な方はそういった製品を選んで買うとよいかもしれません。


かまぼこなど他の練り物は大丈夫?

かまぼこ

ちくわの他にも、魚で作られた加工食品、いわゆる練り物系の魚肉加工品(かまぼこや魚肉ソーセージなど)がありますよね。
これらについてもちくわ同様、与えた方や量に気を付ければ基本的には愛犬に与えても問題ないといえます。
与える前には必ず商品の成分表や塩分量などを確認し、過剰な塩分が含まれていないか、よくわからない添加物などが入っていないかをチェックしましょう。

人間用の食べ物を与えるということは、ある程度のリスクが付いて回るということを忘れないでください。できるだけ安全に、安心して与えられるように、塩抜きをするなどの工夫をこらすのもとても良い方法です。


犬に魚介類は与えられる?

首をかしげる黒柴

魚肉から作られているちくわを与えても問題がないということは、犬に魚介類を与えても大丈夫ということなのでしょうか。
ここでは犬に与えても良い、または与えるべきではない魚介について解説していきましょう。

◆イワシ

ニシン科ニシン属の回遊魚であるイワシ。青魚の代表格であり、比較的安価で手に入りやすい魚です。イワシには、オメガ3脂肪酸と、コエンザイムQ10やカルシウムがたっぷり含まれています。
オメガ3脂肪酸は、ガン予防・炎症の軽減・免疫システムの強化、などの効果が期待され、健康を後押ししてくれるとても大切な栄養素です。コエンザイムQ10にも、健康な心臓と循環のサポートなどが期待できます。
また、骨や歯を作るのに欠かせないカルシウムも豊富なので、成長期の子犬にとっても最適な栄養素を含んだ食材だといえるでしょう。

◆サーモン

鮭は、プレミアム系ドッグフードにも含まれていることが多い、栄養価のとても高い魚です。良質なタンパク質と脂肪(EPA・DHA)を含み、低カロリーで消化吸収の良い食材なのです。
活性酸素をブロックする、アスタキサンチンと呼ばれる成分には、老化・がんなどの予防効果が期待できるといわれています。
更にビタミンDは特に豊富で、イワシ・さばの3倍、アジの10倍以上も含まれているそうです。

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◆マグロ

マグロは高タンパク質で低脂肪、サケ同様に良質の脂肪酸を含む魚です。
マグロは、他の魚と比べて水銀が多く含まれています。産業活動を通じて排出される水銀は、川・海・湖に放出されて魚に蓄積するため、魚が大きければ大きい程、長生きすればする程、体内組織中の水銀濃度は高くなってしまいます。水銀を過剰に摂取すると、中毒を引き起こす恐れがあるため、健康上の問題に発展する可能性があるのです。水銀中毒の症状として一例を挙げておきましょう。

  • 脱毛
  • 神経質になったり、不安症状がみられる
  • 腎臓損傷(排尿不能や腹部の腫れ)
  • 震え・協調運動障害・足の感覚の喪失
  • 嘔吐(血を吐く)
  • 水のような下痢や、血混じりの下痢

犬は人間と比べて身体が小さいので、摂取できる水銀量は人間より少ないと考えられていますが、その程度は明確化されていません。
少量であれば食べても大きな問題はありませんが、他に体に良い食べ物はあるので無理にマグロを与える必要はないでしょう。

◆その他えびやホタテなど

他にも様々な魚介類が食卓に並ぶと思いますが、アレルギーなどがなければ、基本的には絶対に与えてはダメ!という食材はありません。
しかし、魚介類には消化に悪いものも多く、お腹に負担を掛けることとなり、下痢や嘔吐などの疾患の原因となる可能性もあります。

魚介類を与える場合は、その量や与え方、食後の愛犬の様子に十分注意を払ってください。
食べて数日後にアレルギーを発症する場合もあります。アレルギーの主な症状として、目の充血やかゆみなどが現れることが多いので、毎日愛犬の状態をチェックしましょう。


魚介を与える時の注意点

ご飯を食べているチワワ

前述してきた通り、ちくわを与える際には与え方や与える量に注意しなくてはいけません。それは練り物以外の魚介を与える場合にも同様です。
注意点を紹介していきますので、一緒にチェックしていきましょう。

◆加熱をする

どんなに新鮮な魚であっても、愛犬に与える場合は加熱することがすすめられます。その理由は、ヒスタミン中毒アニサキスなどの心配があるからです。
ヒスタミン中毒は、ヒスタミンという物質を含有している魚を摂取することで発症する中毒なのですが、このヒスタミンは熱にとても強く、一度生成されると熱処理でも分解が困難となります。魚を常温で放置することで細菌が増殖するため、予防策として新鮮な魚を購入すること、常温の状態で放置しないことを徹底してください。

アニサキスというのは寄生虫の一種で、一部の魚介類の内臓や筋肉に寄生します。寄生された魚を生の状態で食べることで、アニサキスが胃壁・腸壁に侵入して食中毒を引き起こします。アニサキスは熱に弱い為、60秒以上加熱することで死滅します。また、-20度で24時間以上冷凍することでも死滅させることができますので、必ずどちらかの過程を行い、アニサキスを生きたまま体内に取り込まないようにしましょう。

◆過度な味付けをしない

紹介してきたように、犬にとって人間の食べ物を与える際には塩分過多の危険性が考えられます。
基本的に塩マス・塩サバ・干物など、人間用に味付けをされているものを与えるのは避け、生魚を加熱する場合にも一切味付けをせずに与えるようにしましょう。
塩分過多は高血圧のリスクも高まります。特にシニア犬には注意が必要です。

◆骨を取り除く

魚の骨は小さいため、口・喉を傷付けたり、胃腸に負担をかけてしまう恐れがあります。
最悪、胃腸を傷付けて治療が必要となるケースも考えられるため、骨は必ず取り除いてから与えるようにしましょう。


犬用の魚介系のおやつ3選

材料としても安価で比較的与えやすいちくわですが、やはり人間の食べ物ということで、塩分量の過剰摂取が心配な飼い主さんも多いでしょう。
そういった場合には、魚介系のペット用おやつを探してみるのもよいかもしれません。

最近では、ペット用おやつも定番のクッキーやガムだけでなく、魚肉、馬肉、ワニ肉といった珍しいお肉のジャーキーなど様々なおやつが販売されています。
ここでは三種類の魚介系おやつを紹介しますので、是非参考にしてみてください。

◆特選逸品マグロジャーキー25g

特選逸品 マグロジャーキー 25g

旨味の詰まったまぐろを丁寧に仕上げた、まぐろージャーキーです。健康をサポートする、EPA、DHAが含まれていますよ!与えやすい細切りタイプで、嬉しい無添加商品です。サーモンジャーキーも販売されています。

購入


◆カニかま140g

カニかま 140g

かまぼこにカニ肉がプラスされたペット用おやつです。たらのすり身が使用されています。ちょっと豪華なディナーとして、トッピングなどにも利用できますね。ごはんやおやつタイムを明るく彩ってくれます。

購入


◆減塩ペットにぼし400g

減塩ペットにぼし 400g

日本近海で獲れたいわしを、真水で加工した商品です。従来品と比べて、約50%もの減塩タイプ。愛犬の塩分過多が気になる飼い主さんには、おすすめのおやつです。

購入



まとめ

お手をするミニチュアダックスフンド

ちくわは犬に与えても問題のない食材ですが、与え方を間違ってはいけません。
【小さくカットすること】【塩抜きをすること】【与える量を管理すること】で、安心して愛犬の食事を彩ることができるでしょう。

野菜のきゅうりなどをちくわの穴に詰める「ちくきゅう」なども人気で手軽なレシピですよね。お子様のいる家庭では食卓に並ぶことも多いかもしれませんが、愛犬に与える場合はそのまま与えてないように注意してくださいね。ちくわを使った犬用レシピなどを検索して、愛犬には愛犬用ちくわメニューを作ってあげるとよいでしょう。料理サイトの目次などをチェックして、愛犬にピッタリの手作り食を見つけてみてください。大好きな一品となるかもしれませんよ。

骨や歯、筋肉や皮膚など、健康をサポートしてくれる栄養成分をもつちくわ。上手に与えることで、その恩恵を得ることができます。
ただし、アレルギーを持っていたり、持病があってナトリウムの制限をしている個体には十分注意が必要です。事前に獣医師に相談しておくと良いでしょう。
安価で手に入りやすく、気軽に料理に使えるちくわ。愛犬と一緒に食事を楽しむためにも、活用してみてはいかがでしょうか。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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