1.小型犬の特徴
1-1.小型犬の特徴①大きさ
1-2.小型犬の特徴①大きさ
1-3.小型犬の特徴③性格
2.小型犬の飼い方
2-1.小型犬の飼い方①散歩
2-2.小型犬の飼い方②しつけ
2-3.小型犬の飼い方③ケージ
3.代表的な人気の小型犬13選
3-1.トイ・プードル
3-2.チワワ
3-3.マルチーズ
3-4.ミックス犬
3-5.ポメラニアン
3-6.ミニチュア・ダックスフンド
3-7.パグ
3-8.シー・ズー
3-9.ヨークシャ・テリア
3-10.ペキニーズ
3-11.ジャック・ラッセル・テリア
3-12.ミニチュア・ピンシャー
3-13.パピヨン
小型犬の特徴
◆小型犬の特徴①大きさ
私たちは、犬を「小型犬」「中型犬」「大型犬」と分けて考えますが、その基準は何でしょうか?
犬種を公認するジャパンケネルクラブ(JKC)では、それぞれの犬種の「犬種標準」が規定されています。明記されているのは、犬種ごとの「沿革」「一般外貌」「毛色」「用途」「習性/性格」「サイズ」です。
形態や用途によって1G~10Gのグループに分けられていますが、大・中・小の区分はありません。小型犬・中型犬・大型犬の区分は、あいまいで感覚的なものと言えます。
一般的には、体重10kg未満、体高*40cm未満の犬種を指しますが、体重8kg未満とされることもあります。また、小型犬の中でも、5㎏未満の犬種は「超小型犬」と区別されることも多いです。
*体高:犬が立った状態での地面から背中までの高さ
◆小型犬の特徴②寿命
犬のサイズ別の平均寿命を見ていくと、超小型犬(~5㎏)15.30歳、小型犬(6~9kg)14.05歳、中・大型犬(10kg~)13.52歳となっており、体格が大きくなるにつれて平均寿命が短くなる傾向があることが分かります。
※出典:一般社団法人ペットフード協会「令和3年 全国犬猫飼育実態調査」
ただ、同じ小型犬であっても、犬種によって寿命に3歳ほどの差があります。トイ・プードルの場合、比較的病気になりにくい傾向があり、平均寿命は15.3歳です。対して、短頭犬種は呼吸器トラブルを抱えるなど病気を発症しやすい傾向にあり、パグでは平均寿命が12.5歳と、やや短い傾向があります。
※出典:アニコム家庭どうぶつ白書2021
◆小型犬の特徴③性格
犬を飼ったことがなかったり、よく知らなかったりすると、大きい犬は気性が荒くて扱いにくく、小型犬であれば、大人しくて飼いやすいと考えることも少なくありません。
しかし、一概に小型犬だから飼いやすいとは言えません。小型犬には、大型犬よりも攻撃性が高い犬種や無駄吠えの多い犬種などもあるからです。
小型犬は臆病な傾向があり、警戒心や恐怖心から、激しく吠えたり噛みついたりといった問題行動が現れることも少なくありません。
また、犬種や個体によりますが、しつけが入りにくいと言われることもあります。
小型犬の飼い方
◆小型犬の飼い方①散歩
体の大きな子に比べて必要な運動量は少なく、室内でも十分に運動量を確保できます。1日の散歩は、30分程度でも大丈夫です。
また、天候の悪い時には、無理に散歩をしなくても、室内で遊ぶだけでも良いでしょう。
ただし、運動量が多く必要な犬種もあります。
◆小型犬の飼い方②しつけ
しつけの入りやすい犬種、個体もいますが、一般的に大型犬よりもしつけが入りにくいと言われています。
体が小さく、人や他の犬に危害を加えるリスクが低いため、残念ながら、しつけを十分にしない飼い主さんもいるのが実情ですが、愛犬のためにもきちんとしたしつけをしておきたいですね。上手くしつけができないときには、トレーナーなど専門家に相談することをおすすめします。
◆小型犬の飼い方③ケージ
犬は、先祖であるオオカミの性質を受け継いで、狭く暗い空間で安心する傾向があります。臆病な性格の子が多い小型犬には、ケージを利用して安心できる空間を作ってあげましょう。
適切なケージのサイズは、使い方によって異なります。
長時間ケージの中で過ごすことが多い場合は、犬が横になるのに十分な大きさがあると良いでしょう。ケージ内でストレスなく、過ごすことができます。また、トイレを置くことができると、お留守番の際にも安心です。
リラックスするためのスペースとして設置する場合には、犬が立ち上がって方向転換ができる程度の高さと幅を目安とします。大きすぎると安心しづらく、小さすぎると窮屈です。愛犬に合うサイズを見極めて選びましょう。
代表的な人気の小型犬13選
◆トイ・プードル
日本で最も人気のある犬種で、JKCの犬種別登録頭数では2021年も1位となりました。
プードルは、もともと鳥猟犬として活躍していた犬種で、トイ・プードルは体高24cm超、28cm以下、理想体高25cmと規定されています。体重の規定はありませんが、概ね3~4kgです。
クルクルの巻き毛が特徴的ですが、毛玉になりやすいので、ブラッシングなどのお手入れは欠かせません。
知能が高く、身体能力も優れており、活発な性格です。
◆チワワ
メキシコ原産で、世界最小の純血種と考えられています。CMに登場したことをきっかけに、爆発的なブームとなりました。
毛色は、マール以外が認められています。スムースコートとロングコートがあり、日本ではロングコートが人気です。
体高の規定はなく、体重は1~3kg、理想体重は1.5~2.5kgとされています。
小さな体に大きくてうるんだ瞳がとても愛らしいですが、性格は攻撃的で、非常に勇敢です。また、警戒心が強く、番犬にも向いています。
◆マルチーズ
シルクのような純白の長い被毛が特徴的で、地中海のマルタ島原産とされています。昔から人気のある犬種で、昭和の頃は「愛玩犬御三家」の1つでした。
体高の規定はありませんが23~25cmほどで、体重は3.2kg以下、理想は2.5kgとされています。
人に対しては穏やかな性格ですが、犬に対してはよく吠える傾向があります。
◆ミックス犬
ミックス犬(ハーフ犬)とは、2種以上の異なる犬種がかけ合わされた犬のことです。
小型犬同士のかけ合わせによるミックス犬には、「チワックス」(チワワ×ダックスフンド)や、「マルプー」(マルチーズ×トイ・プードル)などがあり、3~5㎏程度の犬が多いです。
同じ組み合わせのミックス犬でも、どちらの親の特徴をより濃く受け継ぐかで、体格、毛質、毛並みなどに違いが生じるため、「オンリーワン」の犬として人気があります。
異なる犬種の交配で生まれるため、「雑種強勢」により、純血種より体質も性格も強くなる傾向がありますが、親犬の組み合わせによっては、逆に弱い部分だけが強調されることもあります。安易な自家繫殖は避け、信頼できるブリーダーから迎えましょう。
◆ポメラニアン
ポメラニアンは、ジャーマン・スピッツのうち小柄なトイ・スピッツを指します。ジャーマン・スピッツは、中欧におけるもっとも古い犬種とされていて、多くの他犬種のルーツと言われています。
小さな尖った耳はスピッツ独特の特徴で、用心深い目とともに勝気な風貌を醸し出しています。さまざまな毛色が認められており、豊富なアンダーコートにより生じる美しい被毛が魅力です。
活発で、飼い主に対する忠誠心が非常に強いです。気さくで明るく、理想的なコンパニオン・ドッグと言えます。学習能力が高く、訓練はしやすいですが、しつけが不十分だとわがままになりやすい犬種です。
◆ミニチュア・ダックスフンド
ダックスフンドは中世から知られ、狩猟犬として活躍していた犬種です。特徴的な短い脚は、アナグマ猟など地下での猟のために選抜されてきました。
ミニチュア・ダックスフンドの体高は、オスが32cm超~37cm以下、メスが30cm超~35cm以下と規定されています。
スムース、ワイヤード、ロングの被毛バラエティーがあり、それぞれ性格が異なります。主な毛色は単色、2色、ダップル、ブリンドルです。
友好的で落ち着きがあり、怖がりでも攻撃的でもありません。仲間意識が強く、多頭飼いにも適しています。猟犬としての歴史から、吠えやすい面があります。
◆パグ
中国原産とされる短頭種です。眉間にはしわがあり、つぶれた鼻、大きくつぶらな目をしています。体躯は、ガッチリとして筋肉質です。
理想体重は、6.3~8.1kgです。被毛は短毛で、毛色はシルバー、アプリコット、フォーン、ブラックがあります。
愛嬌のある活発な性格で、平和主義です。無駄吠えも少なく飼いやすい犬種ですが、甘やかしすぎると頑固さが出ます
◆シー・ズー
チベット原産で、中国で発展した愛玩犬です。
最大の魅力は、鼻梁から上向きに生えている毛によって、菊の花のように見える頭部です。ロングコートで、あらゆる毛色が許容されます。
体高は、27cmを超えてはならないとされており、体重は4.5~8kg、理想体重は4.5~7.5kgです。
賢くて理解力があり、コミュニケーション能力が優れています。性格は大人しく、無駄吠えも少ないので、子供がいる家庭や高齢の方でも飼いやすい犬種です。
◆ヨークシャ・テリア
イギリス原産で、1850年代に初めて見られたとされています。小さな体を活かして、ネズミを狩る狩猟犬として活躍していました。
被毛は長く、左右に均等にまっすぐ垂れています。体高の規定はありませんが、概ね18~23cmです。体重は、3.2kgまでと規定されています。
甘えん坊で、大変人懐っこい性格をしています。気が強く、テリア気質の頑固さもありますが、物覚えは良いのでしつけはしやすいです。
◆ペキニーズ
祖先はラサ・アプソであったと考えられ、「北京の犬」を意味する中国原産の愛玩犬です。外貌はライオンのようで、利口な表情をしています。
理想体重は、オスは5㎏を超えない、メスは5.4kgを超えないこととされています。体高の規定はありませんが、20cm前後です。毛色は、アルビノとレバー以外のあらゆる色が許容されます。
自由気ままでマイペースな性格のため、猫のような性格をしていると言われることも。頑固で独立心が強いため、飼い主さんから構いにいくと嫌がることがあります。勇敢で負けず嫌いですが、他の犬にケンカをしかけることはありません。
◆ジャック・ラッセル・テリア
イギリス原産で、オーストラリアで改良された犬種です。キツネなどの巣穴に潜り込んで、追い立てる役目を果たす作業犬でした。
理想体高は25~30cm、体重は体高5cmに1kgが相当すると定められています。例えば、体高25cmの子の体重は、約5㎏となります。
被毛はスムース、ラフまたはブロークンで、毛色は白をベースとしてブラックまたはタンのマーキングがあります。
強いテリア気質を持ち、猟欲が強く、好奇心旺盛です。飼い主以外の人間に従うことは少なく、賢く、運動能力も高いです。
◆ミニチュア・ピンシャー
ドイツ原産で、手足は細いですが、筋肉質の犬種です。ドーベルマン・ピンシャーを小型化したような外見ですが、歴史はミニチュア・ピンシャーの方が長く、17~18世紀ごろに遡ると推定されています。
短毛のシングルコートでお手入れは簡単ですが、皮下脂肪が少なく寒さに弱いです。毛色は、単色とバイカラーがあります。
非常にエネルギッシュな犬で、愛玩犬でありながら番犬の役割も果たします。人見知りがあり、初対面の相手には攻撃的になることも。大きな犬に対しても向かっていくことがあるほど、負けん気が強いです。
◆パピヨン
「蝶」という意味の名を持つ、フランス、ベルギー原産の犬種です。大きい耳が蝶の羽状に見えることから名づけられました。
優美で華奢、長い被毛はシルキーな手触りで、耳の飾り毛がゴージャスです。体高は28cm以下で、体重の規定はありませんが2~4kgほどです。
プライドが高く、ややワガママなところがありますが、賢い犬種です。明るく活発で、人好きの穏やかな性格をしています。
まとめ
小型犬は、小さくて愛らしく、日本の住宅事情に適しています。そのため、日本で人気の犬種は、小型犬が多いです。
しかし、犬種によっては攻撃的であったり、無駄吠えが多かったりと、必ずしも飼いやすいとは限りません。また、小型犬でも散歩やしつけは必須です。
見た目ではなく、犬種の特徴や性格を知り、家族構成やライフスタイルに合った犬種を迎えてくださいね。
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