1.犬にドライフルーツを与えてもOK
2.犬に与えてはいけないドライフルーツ
2-1.ぶどう
2-2.レーズン
2-3.いちじく
2-4.プルーン
3.ドライフルーツを犬に与える際の注意点
3-1.果物の種類に気を付ける
3-2.大量に与えない
3-3.人間用のドライフルーツは与えない
4.犬におすすめの市販ドライフルーツ5選
4-1.Petit Joy ドライフルーツ アップル 65g
4-2.Petit Joy ドライフルーツ クランベリー 55g
4-3.First ひとくちマンゴー 80g
4-4.ドッグシークランチ バナナ 15g
4-5.ドッグシークランチ ココナッツ 50g
5.愛犬のためのドライフルーツの作り方
5-1.電子レンジと自然乾燥で作る
5-2.天日干しだけで作る
5-3.ドライフルーツメーカー
犬にドライフルーツを与えてもOK
ドライフルーツは、果物を乾燥させたものなので、成分が濃縮されて味わいも深くなり、好んで食べる飼い主さんも少なくないでしょう。そんな時、愛犬と一緒に食べたくなるのは人情ですね。
基本的には、犬にドライフルーツを与えても大丈夫です。しかし、全てのドライフルーツを犬に与えてもよいわけではありません。
人間用に加工されたものは、決して与えないでください。
人間用のドライフルーツには、通常、砂糖やシロップ、油などが使用されているため、糖分や油分の過剰摂取となり、肥満のもとになりかねません。
また、人間にとって良い果物でも、犬には害のある果物もあります。さまざまな果物が使用されている人間用のドライフルーツは、犬にとって有害な果物が入っている可能性があるため、与えないようにしましょう。成分が濃縮されている分、毒性が強くなっていると考えられます。
犬に与えてはいけないドライフルーツ
ここでは、犬に与えてはいけないドライフルーツを、理由とともにご紹介します。これらの果物が使われている商品は、愛犬には絶対与えないでくださいね。
◆ぶどう
ぶどうは、ネギ類やチョコレートと同じく、犬に与えてはいけない食べ物です。また、マスカットもぶどうの品種の1つですから、やはり与えてはいけません。
ぶどうの成分の何が犬に有毒であるのかは分かっていませんが、ぶどうを食べた犬が急性腎不全を起こしたという例が、国内でも海外でも報告されています。
◆レーズン
レーズンは、ぶどうを干したもの、つまり、干しブドウです。
干しているため、ぶどうの成分が濃縮されています。その分、毒性が強くなっているうえ、生のぶどうより小さくなっているため、バクバクと大量に食べてしまう恐れもあります。
レーズンパンを食べたワンちゃんが病院に搬送された例も、少なくないようです。つい分けてあげたくなりますが、決して与えないでくださいね。
◆いちじく
いちじくには、「フィシン」や「ソラレン」という、犬にとって有害な成分が含まれています。
いちじくのヘタを切ると出る乳白色の液が、フィシンです。フィシンはタンパク質分解酵素であり、触れると皮膚が荒れます。いちじくを食べて指がツルツルになったり、舌先がピリピリしたりするのは、このためです。
犬が生のいちじくを大量に食べると、口の中の粘膜が荒れて大量のよだれが出たり、下痢や嘔吐を引き起こしたりする可能性があります。
ソラレンは、光毒性(ひかりどくせい)物質です。光毒性物質とは、紫外線を受けると毒性を発揮する物質のことです。
ソラレンが皮膚についた後に紫外線を浴びると、皮膚過敏症となり、皮膚の赤みや痒み、色素沈着、ただれが生じます。ひどい場合には、火傷のようになることもあります。
犬が食べると、嘔吐や下痢、元気の消失、皮膚炎などを生じるリスクが高まります。
また、ゴムの成分となる「ラテックス」は、アレルギー症状を引き起こしやすい物質です。
ラテックスアレルギーのあるワンちゃんは、いちじくやアボカドなどでもアレルギーが出やすいと言われています。これは、ラテックスと似た構造のタンパク質でアレルギー症状が引き起こされるためで、これを「交差抗原性」と言います。
さらに、乾燥させたいちじくは、成分が濃縮されるため、シュウ酸塩とカルシウムが豊富に含まれています。したがって、尿路結石(シュウ酸カルシウム)症の既往歴のあるワンちゃんは、特に注意が必要です。
◆プルーン
プルーン(プラム)は豊富な食物繊維を含んでおり、特に不溶性食物繊維が多く、整腸効果があります。このため、健康食品として人気がありますね。
しかし、プルーンは犬に与えない方がよい果物です。犬の腸は人間に比べてとても短いので、過剰な繊維質は下痢や便秘の原因になるからです。
また、カリウムが豊富なため、与えすぎると高カリウム血症につながる恐れがあります。
さらに、プルーンはバラ科の植物で、種や熟していない実に「アミグダリン」という成分を含んでいます。アミグダリンは、体内で代謝されると、青酸中毒を引き起こす「シアン化水素」に変化する有害物質です。
ドライフルーツを犬に与える際の注意点
ここでは、ドライフルーツを愛犬に与えるときに注意したいポイントを解説します。
◆果物の種類に気を付ける
果物の中には、犬にとって有害なものがあるとお伝えしました。
残念ながら、犬用として市販されているものの中にも、上述した有害な果物が使われていることがあるので、原材料をよく確認して購入してくださいね。
◆大量に与えない
繰り返しになりますが、乾燥させている分、成分が濃縮されています。
食べてもよい果物でも、生の状態より糖分や食物繊維の量が多くなっているため、大量に与えると過剰摂取から、肥満や嘔吐・下痢などの原因となり得ます。必ず適量を守って与えましょう。
一般に、おやつ類は、1日に必要とするカロリー量の10~20%以内に収めますが、ドライフルーツの場合は、この範囲内でも消化不良を起こす可能性があります。
果物の種類によって多少異なりますが、りんごであれば体重5㎏に対して5g程度が目安です。
犬用のドライフルーツには、給与量の目安が表示されていることが多いです。パッケージの給与量の目安を参考に、愛犬の体調を考えて、与える量を決めましょう。
◆人間用のドライフルーツは与えない
人間用のドライフルーツには、通常、砂糖やシロップ、植物油などが使われています。また、着色料や香料、保存料なども使用されています。
糖分や油分の過剰摂取は肥満につながりやすく、肥満はさまざまな病気を引き起こす要因となるので、人間用のドライフルーツを与えないようにしてくださいね。
犬におすすめの市販ドライフルーツ5選
ここでは、犬用に作られた市販のおすすめドライフルーツを、5つご紹介します。
◆Petit Joy ドライフルーツ アップル 65g
安心の国産リンゴを使ったドライフルーツです。リンゴは、犬にも良い効果の期待できる果物なのが嬉しいですね。
一粒の大きさが1辺約1.5cmという一口サイズなので、そのまま愛犬に与えられます。
◆Petit Joy ドライフルーツ クランベリー 55g
クランベリーは、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な果物です。また、ルテイン、ゼアキサンチンといったカロテノイド、アントシアニジンなどのファイトケミカルも豊富で、ペットフードにもよく使われています。
ファイトケミカルは、強い抗酸化作用を持つ物質なので、老化防止の効果も期待できますね。ルテインは、最近、人用の眼のサプリとしても人気のある成分です。
◆First ひとくちマンゴー 80g
マンゴーは、ビタミンCやビタミンE、葉酸などを多く含んでいて、抗酸化作用が期待できます。また、食物繊維が適度に含まれているので、腸内環境を整えるのにも効果的です。
◆ドッグシークランチ バナナ 15g
新鮮なバナナを、フリーズドライ製法で加工しています。フリーズドライ製法は、凍結させた食品を真空状態に置き、水分を昇華させて乾燥させる製法です。高温を加えないため、食品の味や香り、栄養素が残りやすいのが特徴です。
バナナの豊富な栄養素や風味が、収穫された時と同じ状態で凝縮されています。添加物が一切使われていないのも、嬉しいポイントです。
◆ドッグシークランチ ココナッツ 50g
新鮮なココナッツから脂肪を分離して、自然乾燥したおやつです。
腸を健康に保つために役立つ食物繊維や、天然の抗酸化物質であるビタミンC、ビタミンEを豊富に含んでいるので、愛犬の健康を保つ効果が期待できますよ。
愛犬のためのドライフルーツの作り方
最後に、愛犬のためのドライフルーツの作り方をご紹介します。
ワンちゃん用なので、砂糖などは加えず、好みの果物を乾燥させるだけです。乾燥させる方法としては、自然乾燥(天日干し)、電子レンジやオーブン、ドライフルーツメーカーを使う方法などがあります。
◆電子レンジと自然乾燥で作る
まず、果物の皮を剥き、厚さ5mm以下にスライスします。
次に、重ならないように耐熱容器に並べて、500wの電子レンジで2分加熱します。一度取り出して、蒸気を逃し、もう一度2分加熱します。出てきた水分は、都度、拭き取ります。
様子を見ながら1分程度の加熱を繰り返し、表面が乾いたように見えたら、クッキングシートに移します。通気性の良いところで、自然乾燥させます。
◆天日干しだけで作る
果物をスライサーでごく薄くスライスすれば、天日干しだけでも2日程度で乾かすことができます。ザルや、野菜を干すための網などを使います。
◆ドライフルーツメーカー
カットした果物を本体に並べてスイッチを入れるだけで、無添加のドライフルーツが作れます。
野菜やキノコを乾燥させたり、ジャーキーを作ったりと、さまざまに利用できるので、手作りおやつを作りたい方におすすめです。
まとめ
犬にとっては有害な果物が使用されていることもあるので、人間用のドライフルーツは与えないでください。また、砂糖や植物油脂などの添加物も、犬にとっては多すぎます。
犬用の商品であれば安心ですが、成分が濃縮されている分、栄養素の過剰摂取につながりやすいです。肥満や病気を引き起こしかねないため、与えるのはごく少量にしておきましょう。
手作りすれば、無添加で安心なドライフルーツを、飼い主さんと愛犬でシェアすることができますよ。おすすめは、リンゴ、キウイ、イチゴなど、また、コツは要りますが、モモやバナナ、パイナップルもおすすめです。
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