犬はドライフルーツを食べていい?果物の種類によっては有害なことも!

2023.01.28

犬はドライフルーツを食べていい?果物の種類によっては有害なことも!

ヨーグルトにドライフルーツを入れて食べると、美味しいですよね。飼い主としては、美味しいものは愛犬と分け合って食べたくなるものです。しかし、人間と犬では食性も体の構造も異なるため、人に良い食べ物が犬には毒になることもあります。では、ドライフルーツはどうでしょうか?実は、犬に与えてよいドライフルーツとダメなドライフルーツがあるのです。今回は、犬とドライフルーツについて、詳しくご紹介します。

【目次】
1.犬にドライフルーツを与えてもOK

2.犬に与えてはいけないドライフルーツ
 2-1.ぶどう
 2-2.レーズン
 2-3.いちじく
 2-4.プルーン

3.ドライフルーツを犬に与える際の注意点
 3-1.果物の種類に気を付ける
 3-2.大量に与えない
 3-3.人間用のドライフルーツは与えない

4.犬におすすめの市販ドライフルーツ5選
 4-1.Petit Joy ドライフルーツ アップル 65g
 4-2.Petit Joy ドライフルーツ クランベリー 55g
 4-3.First ひとくちマンゴー 80g
 4-4.ドッグシークランチ バナナ 15g
 4-5.ドッグシークランチ ココナッツ 50g

5.愛犬のためのドライフルーツの作り方
 5-1.電子レンジと自然乾燥で作る
 5-2.天日干しだけで作る
 5-3.ドライフルーツメーカー

6.まとめ

犬にドライフルーツを与えてもOK

ドライフルーツ

ドライフルーツは、果物を乾燥させたものなので、成分が濃縮されて味わいも深くなり、好んで食べる飼い主さんも少なくないでしょう。そんな時、愛犬と一緒に食べたくなるのは人情ですね。

基本的には、犬にドライフルーツを与えても大丈夫です。しかし、全てのドライフルーツを犬に与えてもよいわけではありません。

人間用に加工されたものは、決して与えないでください。

人間用のドライフルーツには、通常、砂糖やシロップ、油などが使用されているため、糖分や油分の過剰摂取となり、肥満のもとになりかねません。

また、人間にとって良い果物でも、犬には害のある果物もあります。さまざまな果物が使用されている人間用のドライフルーツは、犬にとって有害な果物が入っている可能性があるため、与えないようにしましょう。成分が濃縮されている分、毒性が強くなっていると考えられます。

●ドライフルーツを使った愛犬用手作りごはん
ドライフルーツとヨーグルトのパウンドケーキ

ライフルーツは自然のサプリメントと言われているように果物の栄養がギュッと凝縮、さらに果物本来の甘みもしっかりと味わえます。ドライフルーツをおやつとして愛犬にそのまま与えるだけではなく、ちょっぴりアレンジをしてスイーツにしてみてはいかがでしょうか♪

レシピはコチラボタン


犬に与えてはいけないドライフルーツ

ここでは、犬に与えてはいけないドライフルーツを、理由とともにご紹介します。これらの果物が使われている商品は、愛犬には絶対与えないでくださいね。

◆ぶどう

ぶどうは、ネギ類やチョコレートと同じく、犬に与えてはいけない食べ物です。また、マスカットもぶどうの品種の1つですから、やはり与えてはいけません。

ぶどうの成分の何が犬に有毒であるのかは分かっていませんが、ぶどうを食べた犬が急性腎不全を起こしたという例が、国内でも海外でも報告されています。

◆レーズン

レーズンは、ぶどうを干したもの、つまり、干しブドウです。
干しているため、ぶどうの成分が濃縮されています。その分、毒性が強くなっているうえ、生のぶどうより小さくなっているため、バクバクと大量に食べてしまう恐れもあります。
レーズンパンを食べたワンちゃんが病院に搬送された例も、少なくないようです。つい分けてあげたくなりますが、決して与えないでくださいね。

◆いちじく

いちじくには、「フィシン」や「ソラレン」という、犬にとって有害な成分が含まれています。

いちじくのヘタを切ると出る乳白色の液が、フィシンです。フィシンはタンパク質分解酵素であり、触れると皮膚が荒れます。いちじくを食べて指がツルツルになったり、舌先がピリピリしたりするのは、このためです。
犬が生のいちじくを大量に食べると、口の中の粘膜が荒れて大量のよだれが出たり、下痢や嘔吐を引き起こしたりする可能性があります。

ソラレンは、光毒性(ひかりどくせい)物質です。光毒性物質とは、紫外線を受けると毒性を発揮する物質のことです。
ソラレンが皮膚についた後に紫外線を浴びると、皮膚過敏症となり、皮膚の赤みや痒み、色素沈着、ただれが生じます。ひどい場合には、火傷のようになることもあります。
犬が食べると、嘔吐や下痢、元気の消失、皮膚炎などを生じるリスクが高まります。

また、ゴムの成分となる「ラテックス」は、アレルギー症状を引き起こしやすい物質です。
ラテックスアレルギーのあるワンちゃんは、いちじくやアボカドなどでもアレルギーが出やすいと言われています。これは、ラテックスと似た構造のタンパク質でアレルギー症状が引き起こされるためで、これを「交差抗原性」と言います。

さらに、乾燥させたいちじくは、成分が濃縮されるため、シュウ酸塩とカルシウムが豊富に含まれています。したがって、尿路結石(シュウ酸カルシウム)症の既往歴のあるワンちゃんは、特に注意が必要です。

◆プルーン

プルーン(プラム)は豊富な食物繊維を含んでおり、特に不溶性食物繊維が多く、整腸効果があります。このため、健康食品として人気がありますね。

しかし、プルーンは犬に与えない方がよい果物です。犬の腸は人間に比べてとても短いので、過剰な繊維質は下痢や便秘の原因になるからです。

また、カリウムが豊富なため、与えすぎると高カリウム血症につながる恐れがあります。

さらに、プルーンはバラ科の植物で、種や熟していない実に「アミグダリン」という成分を含んでいます。アミグダリンは、体内で代謝されると、青酸中毒を引き起こす「シアン化水素」に変化する有害物質です。


ドライフルーツを犬に与える際の注意点

ドライフルーツ

ここでは、ドライフルーツを愛犬に与えるときに注意したいポイントを解説します。

◆果物の種類に気を付ける

果物の中には、犬にとって有害なものがあるとお伝えしました。
残念ながら、犬用として市販されているものの中にも、上述した有害な果物が使われていることがあるので、原材料をよく確認して購入してくださいね。

◆大量に与えない

繰り返しになりますが、乾燥させている分、成分が濃縮されています。
食べてもよい果物でも、生の状態より糖分や食物繊維の量が多くなっているため、大量に与えると過剰摂取から、肥満や嘔吐・下痢などの原因となり得ます。必ず適量を守って与えましょう。

一般に、おやつ類は、1日に必要とするカロリー量の10~20%以内に収めますが、ドライフルーツの場合は、この範囲内でも消化不良を起こす可能性があります。
果物の種類によって多少異なりますが、りんごであれば体重5㎏に対して5g程度が目安です。

犬用のドライフルーツには、給与量の目安が表示されていることが多いです。パッケージの給与量の目安を参考に、愛犬の体調を考えて、与える量を決めましょう。

◆人間用のドライフルーツは与えない

人間用のドライフルーツには、通常、砂糖やシロップ、植物油などが使われています。また、着色料や香料、保存料なども使用されています。

糖分や油分の過剰摂取は肥満につながりやすく、肥満はさまざまな病気を引き起こす要因となるので、人間用のドライフルーツを与えないようにしてくださいね。


犬におすすめの市販ドライフルーツ5選

ここでは、犬用に作られた市販のおすすめドライフルーツを、5つご紹介します。

◆Petit Joy ドライフルーツ アップル 65g

Petit Joy ドライフルーツ アップル 65g
購入

安心の国産リンゴを使ったドライフルーツです。リンゴは、犬にも良い効果の期待できる果物なのが嬉しいですね。
一粒の大きさが1辺約1.5cmという一口サイズなので、そのまま愛犬に与えられます。

●おすすめ商品
Petit Joy ドライフルーツ アプリコット 45g  >>Petit Joy ドライフルーツ アプリコット 45g<<
美味しいアプリコットをドライフルーツに仕上げました。
購入

◆Petit Joy ドライフルーツ クランベリー 55g

Petit Joy ドライフルーツ クランベリー 55g
購入

クランベリーは、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な果物です。また、ルテイン、ゼアキサンチンといったカロテノイド、アントシアニジンなどのファイトケミカルも豊富で、ペットフードにもよく使われています。
ファイトケミカルは、強い抗酸化作用を持つ物質なので、老化防止の効果も期待できますね。ルテインは、最近、人用の眼のサプリとしても人気のある成分です。

◆First ひとくちマンゴー 80g

First ひとくちマンゴー 80g
購入

マンゴーは、ビタミンCやビタミンE、葉酸などを多く含んでいて、抗酸化作用が期待できます。また、食物繊維が適度に含まれているので、腸内環境を整えるのにも効果的です。

◆ドッグシークランチ バナナ 15g

ドッグシークランチ バナナ 15g
購入

新鮮なバナナを、フリーズドライ製法で加工しています。フリーズドライ製法は、凍結させた食品を真空状態に置き、水分を昇華させて乾燥させる製法です。高温を加えないため、食品の味や香り、栄養素が残りやすいのが特徴です。
バナナの豊富な栄養素や風味が、収穫された時と同じ状態で凝縮されています。添加物が一切使われていないのも、嬉しいポイントです。

◆ドッグシークランチ ココナッツ 50g

ドッグシークランチ ココナッツ 50g
購入

新鮮なココナッツから脂肪を分離して、自然乾燥したおやつです。
腸を健康に保つために役立つ食物繊維や、天然の抗酸化物質であるビタミンC、ビタミンEを豊富に含んでいるので、愛犬の健康を保つ効果が期待できますよ。


愛犬のためのドライフルーツの作り方

最後に、愛犬のためのドライフルーツの作り方をご紹介します。

ワンちゃん用なので、砂糖などは加えず、好みの果物を乾燥させるだけです。乾燥させる方法としては、自然乾燥(天日干し)、電子レンジやオーブン、ドライフルーツメーカーを使う方法などがあります。

◆電子レンジと自然乾燥で作る

まず、果物の皮を剥き、厚さ5mm以下にスライスします。
次に、重ならないように耐熱容器に並べて、500wの電子レンジで2分加熱します。一度取り出して、蒸気を逃し、もう一度2分加熱します。出てきた水分は、都度、拭き取ります。
様子を見ながら1分程度の加熱を繰り返し、表面が乾いたように見えたら、クッキングシートに移します。通気性の良いところで、自然乾燥させます。

◆天日干しだけで作る

果物をスライサーでごく薄くスライスすれば、天日干しだけでも2日程度で乾かすことができます。ザルや、野菜を干すための網などを使います。

◆ドライフルーツメーカー

カットした果物を本体に並べてスイッチを入れるだけで、無添加のドライフルーツが作れます。
野菜やキノコを乾燥させたり、ジャーキーを作ったりと、さまざまに利用できるので、手作りおやつを作りたい方におすすめです。


まとめ

犬にとっては有害な果物が使用されていることもあるので、人間用のドライフルーツは与えないでください。また、砂糖や植物油脂などの添加物も、犬にとっては多すぎます。

犬用の商品であれば安心ですが、成分が濃縮されている分、栄養素の過剰摂取につながりやすいです。肥満や病気を引き起こしかねないため、与えるのはごく少量にしておきましょう。

手作りすれば、無添加で安心なドライフルーツを、飼い主さんと愛犬でシェアすることができますよ。おすすめは、リンゴ、キウイ、イチゴなど、また、コツは要りますが、モモやバナナ、パイナップルもおすすめです。



– おすすめ記事 –

・犬は生姜を食べても平気!生姜に期待できる効果や与える際の注意点についてご紹介!
・犬にカブを与えてもOK!栄養満点なカブに期待できる効果や与える際の注意点とは
・犬はエビを食べても大丈夫?生のエビを食べてしまった時の対処法も解説!
・犬にレンコンを与えても大丈夫?メリットやデメリットは?


focebookシェア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。


記事に関するお問い合わせはこちら