1.柴犬にカットは必要?
1-1.柴犬にトリミングは基本的に必要ない
1-2.飼い主さんによってはカットする人もいる
2.柴犬に必要なお手入れとは
2-1.ブラッシング
2-2.シャンプー
2-3.足裏カット
柴犬にカットは必要?
柴犬の被毛は、ダブルコートと呼ばれる2層の毛で覆われています。
固く太いオーバーコート(上毛)は、一年中生えていて自然に抜け落ちる毛で、オーバーコートの下にあるアンダーコート(下毛)は、柔らかく細い毛で、春と秋に大量に抜けて新しい毛に生え変わります。
このように、体の仕組みにより自然と毛の量を調節し、体温調整をしている柴犬ですが、トリミングの必要はあるのでしょうか。
◆柴犬にトリミングは基本的に必要ない
トリミングとは、伸びた毛をカットして整えることを指します。
柴犬は一定の長さ以上毛が伸びないため、基本的にトリミングは必要ありません。
前述の通り、ダブルコートは毛が一定以上伸びない代わりに毛が抜け、新しい毛に生え変わっていくのが特徴です。
柴犬のお手入れとしては、カットよりも毎日のブラッシングが大切になります。
トリミングが必要なのは、シングルコートのトイプードルやマルチーズなどで、毛が伸び続ける犬種です。
汚れやノミダニから毛をきれいに保ったり、伸び過ぎた毛が原因でケガをしないようにする為にトリミングが必要になります。
◆飼い主さんによってはカットする人もいる
柴犬はトリミングの必要がない犬種とお伝えしましたが、飼い主さんの中にはカットをする人もいます。
「より生活しやすくなるように」「もっと可愛くしたい」トリミングをする目的は様々ですが、ここでは柴犬によく見るトリミングの例をご紹介します。
柴犬に必要なお手入れとは
柴犬にトリミングは必要ありませんが、グルーミングは必要不可欠です。
グルーミングとは、ブラッシング、シャンプー、肛門腺絞り、足裏の毛の処理、爪切り、耳掃除、歯磨きなど、愛犬の健康に保つために必要なお手入れの総称のことです。
見た目をきれいに可愛く保つことももちろんですが、汚れやすい部分の毛をカットして衛生面を整えたり、長すぎる毛をカットしてケガから守るために行う意味もあります。
柴犬は1年を通して抜け毛が多い犬種です。また、肌が弱い犬種でもあるため、残った毛は皮膚の病気や肌トラブルを引き起こす原因にもなります。
柴犬には、毛をカットして整えるトリミングよりも、日々のブラッシングを含めたグルーミングのほうが大切であるといえます。
グルーミングは、トリミングサロンでトリマーさんにお願いするか、動物病院で獣医さんにお願いすることがほとんどかと思います。ですが最近では、自宅で愛犬のグルーミングを行う人も増えてきました。
ここでは、自宅でもできるグルーミングメニューをご紹介します。
◆ブラッシング
ブラシやコームを使用して毛を整えるお手入れのことです。
抜け毛や汚れを取り除くだけでなく、ブラシの先端で毛根を刺激することで毛の生え変わりが促されて、皮膚の健康を維持するために必要なお手入れです。
慣れないうちは嫌がることも多いので、子犬の頃から短い時間でもいいのでブラシを体にあてて、ブラシが体にあたる感覚に慣れさせておきましょう。
ブラシは柔らかめの素材か、先端に丸い緩衝材のようなものがついている物であれば、皮膚への刺激も減らせますので、初めのうちは柔らかいブラシを使うことをおすすめします。
柴犬は体をべたべたと触られるのが苦手な子が多い犬種です。長時間拘束するのを嫌がる子もいるので、無理にやろうとせず、短い時間で済ませるようにしましょう。
◆シャンプー
シャンプーは月に1回程度が目安です。外遊びなどで体の一部が汚れてしまった場合は、濡らしたタオルなどでやさしく拭いてあげるのがいいでしょう。
柴犬は肌が弱い犬種なので、肌の状態によって適切な頻度は変わってきます。どのくらいの頻度でシャンプーをしたら良いか迷ったら、獣医さんやトリマーさんに相談してみてくださいね。
◆足裏カット
足裏の肉球の間から生えている毛をカットするお手入れのことです。
肉球の間の毛が伸びていると、歩いているときに滑ってしまい、足の踏ん張りがきかなくなってしまいます。
肉球の間の毛をカットすることで、安全に歩いたり走ったりできるようにします。
自宅で足裏カットを行う場合は、バリカンで毛を刈ることをおすすめします。
飼い主さんが必ずやらなければいけないものではないので、難しいと思ったらトリマーさんや獣医さんを頼ってくださいね。
柴犬のお手入れをする時の注意点
柴犬のお手入れをするときは、以下のことに注意しましょう。
◆力を入れすぎない
柴犬は肌が弱い犬種です。
ブラシやコームを使ってブラッシングをするときは、力を入れすぎると皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。
毛並みに沿って軽い力加減で、撫でるように動かしながらブラッシングしましょう。
シャンプーも同様に、ゴシゴシ強い力で洗いすぎると皮膚の負担になります。愛犬が気持ちよくなるような、優しく丁寧な力加減で行いましょう。
◆頻繁にシャンプーしない
シャンプーのしすぎは、皮脂を取り除きすぎて皮膚のバリア機能が損なわれる可能性があります。
柴犬は特に、頻繁にシャンプーをすることは避けましょう。
どうしても汚れてしまった場合は、シャンプータオルなどで優しく拭いてあげてくださいね。
乾燥する冬の時期は、シャンプーの頻度をおとしたほうが良い場合もあります。獣医さんやトリマーさんと相談しながら、愛犬の肌状態に合った頻度でシャンプーを行いましょう。
◆無理にしない
柴犬に限ったことではありませんが、無理にお手入れをしようとすると、牙を剥いてきたり、凶暴な態度を示したり、暴れる子も少なくありません。
嫌がる子には無理をせず、少しずつでいいので、お手入れされることに慣れてもらうことが大切です。
犬が環境に慣れるには、半年〜1年ほどの時間が必要と言われています。
長い目で見て、子犬の頃から体を触る練習をしましょう。最初はまったくできなくても大丈夫です。おとなしく触らせてくれたら笑顔でしっかり褒めてあげて、愛犬にお手入れの良いイメージを抱かせてあげましょう。
お手入れの時間も、愛犬との大切なスキンシップの時間です。愛犬も飼い主も無理をせず、毎日少しずつ楽しく続けていきたいですね。
まとめ
柴犬は基本的にはトリミングは必要ありません。より生活しやすくするために、より可愛いを求めて、トリミングを行うこともあるようです。
柴犬は1年を通して抜け毛が多いため、日々のブラッシングが欠かせません。肌が弱いため、肌の状態をチェックしながら、優しくお手入れをしましょう。
子犬の頃からお手入れの練習を兼ねてのスキンシップを習慣にし、お手入れされるのが得意な子を目指しましょう。
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