1.犬に鱈を与えても大丈夫
3.犬に鱈を与えるメリット
3-1.低カロリー高タンパク質
3-2.アレルギーが少ない
4.鱈を使った犬のおやつ
4-1.「国産たら 100g」(藤沢商事)
4-2.「ひめたらハードタイプ 200g」(藤沢商事)
4-3.「シージャーキー スキニー 100g」(フィッシュ4ドッグ)
5.犬に鱈を与える際の注意点
5-1.適量
5-2.必ず加熱をする
5-3.塩鱈は与えない
5-4.人間の加工品は与えない
5-5.持病がある犬は獣医師に相談してから与える
犬に鱈を与えても大丈夫
基本的に、鱈(たら)は犬が食べても大丈夫な魚です。鱈には、犬に中毒を引き起こす成分は含まれていません。
白身魚の柔らかい食感と風味は、犬の食欲をアップしてくれるでしょう。淡白な分、旨みや甘みのある他の食材と組み合わせても邪魔にならないため、手作りごはんレシピにも活用しやすいです。
マダラ、スケトウダラなどの魚が鱈として販売されており、切り身から加工品まで幅広い種類があります。
おやつからドッグフードへのトッピング、メインの食材としてなど、愛犬の食生活に合う使い方で活用してみてください。
鱈の栄養素
鱈には、豊富なタンパク質が含まれています。
タンパク質は、筋肉や皮膚、被毛などの体を形作るために必須の栄養素であり、ホルモンや酵素、抗体などの材料、体を動かすエネルギー源としても活躍しているため、犬が健康的に生きていくためにはとても重要です。
また、ビタミンB12も多く含まれています。コバラミンとも呼ばれるこのビタミンは、正常な赤血球の生成や神経の修復に関わっています。
さらには、青魚に比べると含有量は少なめにはなりますが、DHAやEPAといったオメガ3脂肪酸も含まれます。これらは、抗炎症作用を持ち、皮膚や関節、脳機能の保護に役立つ栄養素として有名です。
犬に鱈を与えるメリット
◆低カロリー高タンパク質
人間よりもタンパク質の必要量が多い犬にとって、高タンパクな鱈は質の良いタンパク質源としておすすめの食材です。
そして、鱈は含まれる脂質が低い分、低カロリーな食材でもあります。
低脂質な鱈であれば、消化・吸収機能の低下した高齢犬が食べても、お腹に負担がかかりにくいでしょう。
鱈のトッピングなどをきっかけに主食への食いつきをアップさせ、筋力・体重維持につなげていくこともできます。
また、1日に摂取する総カロリーや栄養バランスの調整をした上での話にはなりますが、肥満傾向の犬のダイエット中の食事で、低カロリーで高タンパクな鱈をメイン食材の1つとして活用するのもおすすめです。
◆アレルギーが少ない
鱈は、犬にとって食物アレルギーの発症報告が少ない食材とされています。
その理由としては、鶏肉や卵などのタンパク質源に比べ、一般的な総合栄養食のドッグフードに含まれることが少なく、犬がこれまで摂取したことがない「新奇タンパク質(体にとって新しいタンパク質)」であることが多いからです。
そのため、食物アレルギーを抱える犬の専用療法食の原材料として活用されていることもあります。
ただし、魚に対してすでにアレルギー反応を示している犬は、鱈のタンパク質もアレルゲンだと認識してしまう可能性は捨てきれません。
また、新奇タンパク質とは言え、継続して食べ続けることで、新たなアレルゲンとして反応を示す食材となる場合もあります。
いずれにしても、鱈を食べてかゆみや皮膚の赤み、下痢などを引き起こした場合は、獣医師に相談しましょう。
鱈を使った犬のおやつ
生の鱈を購入して調理するのが大変という時には、鱈を原材料にした市販で販売されている犬用おやつを選ぶのもおすすめです。
ただし、過剰に硬いものではないかは確認しておきましょう。硬すぎるおやつは、噛み砕いた時にできた尖った部分が口腔を傷つけたり、丸飲みした際に消化不良の原因となる場合もあります。
ここでは、鱈を使った犬用おやつのおすすめ商品をご紹介します。
◆「国産たら 100g」(藤沢商事)


北海道産(国産)の鱈のみを乾燥させて作られた、ジャーキータイプの犬猫用おやつです。無添加のため、自然派おやつにこだわりたい飼い主さんにおすすめです。
◆「ひめたらハードタイプ 200g」(藤沢商事)


食塩無添加のおやつで、歯ごたえ良く作られています。素材そのままの香りがするため、犬の食いつきも良いと好評です。
ハードタイプなので、子犬や高齢犬には細かく砕いてふりかけ状にすると良いでしょう。
◆「シージャーキー スキニー 100g」(フィッシュ4ドッグ)


鱈の皮のみを使用した100%天然素材のデンタルケアトリーツです。鱈の皮部分にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれるため、皮膚や被毛の健康維持に役立てたい飼い主さんにもおすすめです。
1つのサイズが大きめなので、愛犬が丸飲みしないように手で持って与えるようにしましょう。顎の力が衰えてきた高齢犬で、噛みづらそうにする場合は、あらかじめハサミなどで切って食べやすくしてあげてください。
犬に鱈を与える際の注意点
◆適量
メインで食べるドッグフードがあるのであれば、鱈はあくまでもおやつやトッピングとしての扱いです。
主食の量はそのままで、鱈の分のカロリーも追加されると、低カロリーな食材とは言っても肥満の原因となります。
犬に鱈を与える時は、1日に必要なカロリーの10%までに抑えて、鱈を足した分は主食の量を少し減らすようにしてください。
ただし、愛犬のごはんをすべて手作りにしている家庭では、鱈がメインのタンパク質源となる場合も多いため、この割合には当てはまりませんので注意しましょう。
また、初めて鱈を食べる犬の中には、食べ慣れないものを一度にたくさん与えられることで消化が追いつかず、嘔吐や原因につながるケースもあります。
犬に鱈を与え始める時は、一口程度のごく少量からあげてみて、体調の変化が起こらないかよく観察してみてください。
◆必ず加熱をする
鱈は、必ずよく加熱してから犬に与えましょう。
加熱することで、鱈の表面に寄生虫のアニサキスがいた場合は死滅させることができます。
アニサキスに感染するとアニサキス症を発症し、胃腸内の粘膜を突き刺すように幼虫が暴れることで強い腹痛や嘔吐を伴う症状が現れるため、生の魚類には注意が必要です。
加熱した鱈の身はほぐして食べやすくし、皮の部分は細かくカットして消化しやすい形状にすると良いでしょう。
ちなみに、加熱後の鱈の硬く鋭い骨は、犬の口の中や食道などに刺さる可能性もあるので、取り除いてあげた方が安心・安全です。
◆塩鱈は与えない
スーパーなどの身近な店舗で販売されている鱈の中には、長期保存ができるように塩を加えられた塩鱈もあります。
人にとっては程よい塩気でおいしい一品ではありますが、犬の体に必要なナトリウム摂取量をオーバーして、塩分の摂りすぎとなる可能性があるので注意しましょう。
健康な犬が少量の塩鱈を食べたからといって、いきなり体に悪影響が及ぶ可能性は低いですが、塩分過多な食事が長く続くと、むくみや高血圧などの原因となることもあります。
犬の手作りごはんやトッピングに使う予定で鱈を購入する時は、塩分が添加されておらず、鮮度の高い生鱈を選んであげてください。
◆人間の加工品は与えない
人間用のおつまみやご飯のお供になる加工品には、鱈が使われていることも多いです。
また、様々な味付けで楽しめる淡白な鱈だからこそ、スーパーの生鮮魚売り場やお惣菜コーナーで切り身の加工品を見かけることもよくあります。
こういった加工品も、使われている調味料などによって、塩鱈と同様に犬にとっては塩分が多く含まれている可能性が高いので注意してください。
また、犬が濃い味付けのものに慣れることで、偏食の傾向が強まるケースも少なくありません。特にごはんのこだわりや選り好みが強い犬は、人間用の加工品は避けておきましょう。
◆持病がある犬は獣医師に相談してから与える
鱈の豊富なタンパク質は、健康な犬や筋肉量が落ちやすい老犬にとって、良い影響を与える食材となる一方で、慢性腎臓病の末期など、タンパク質制限がある犬では与えるのを控えるべきケースも存在します。
また、病気に伴い獣医師から専用の療法食を処方されて食べている場合、鱈をトッピングやおやつで追加することで、病気の治療や再発予防のために調整された栄養バランスが崩れてしまいます。
持病がある犬に鱈を与えてみたい場合は、あらかじめかかりつけ動物病院の獣医師に確認してからあげるようにしましょう。
まとめ
鱈は身近な食材であり、比較的安価で手に入りやすい食材です。低脂肪・低カロリーなわりにタンパク質が豊富な魚のため、どの年齢の犬でもごはんやおやつとして役立てやすいでしょう。
しかし、与える時には1回量や下調理が大事なポイントとなります。
また、人間用に加工された鱈は犬にとって健康上の問題を引き起こしかねません。味付けをしておらず、鱈そのままの風味を楽しんでもらえるような犬用のおやつなども利用しながら、鱈をおいしく食べさせてあげてください。
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