1.犬に氷を与えてもいい?リスクはある?
1-1.犬に氷を与えるリスク①お腹を壊すかもしれない
1-2.犬に氷を与えるリスク②喉に詰まらせる恐れがある
2.熱中症対策として犬に氷を与えるには?
2-1.氷の活用法①飲み水に入れる
2-2.氷の活用法②暑さ対策に使用する
2-3.氷の活用法③シロップなしのかき氷を与える
3.氷を食べると熱中症を治せるの?
3-1.熱中症や脱水症状を予防するのに効果あり
3-2.熱中症の症状がみられる場合はNG!
4.犬に人間用のアイスクリームを与えてもいい?
4-1.夏はアイスクリームを食べる家庭が増える
4-2.アイスクリームは乳製品
4-3.アイスクリームには糖分が含まれている
4-4.犬が必要とする栄養素
【掲載:2018.07.10 更新:2020.05.25】
犬に氷を与えてもいい?リスクはある?

個体差はありますが、暑い季節になると氷をかじったり食べることが好きな子は結構いるのではないでしょうか。
氷は水を凍らせて作りますよね。氷の原料は水であることから、犬にとって害となる成分が含まれているわけではありません。
成分に問題はないのですから、犬が食べることにリスクはない…と感じる方もいると思います。
しかし、氷は水と違って冷たく凍らせたもの。与える際には注意すべき点があるのです。
◆犬に氷を与えるリスク①お腹を壊すかもしれない
冷たい氷を食べることで、お腹が冷えてしまいます。この結果、愛犬に下痢や嘔吐の症状がみられる可能性があります。
氷を与える際には、与える量や頻度・タイミングに注意が必要です。
ほとんどの犬種は暑い時に、パンティングという舌を口から出してハァハァと息をするような行動にでます。この行為は、愛犬が暑さを感じて体温を下げようとしている時にみられるので、氷を与えるタイミングとしては適切でしょう。
他にも室内の気温や湿度が高い場合など、愛犬の様子や環境状態に応じて、与えるべきタイミングを見計らいましょう。
また、短時間の内に大量の氷を与えることも危険です。急激に体内の温度が下がることで、体温調整が上手くできなくなる可能性があります。与える量にも注意をしましょう。
犬にも個体差がありますので、いずれも愛犬の様子を見ながら与えることを忘れないでくださいね。
◆犬に氷を与えるリスク②喉に詰まらせる恐れがある
与える氷の大きさにも注意が必要です。氷はツルツルと滑るので、口内で舐めたり遊んでいる内に、喉に詰まらせてしまう危険性も考えられます。更に、犬のサイズに対して大きすぎる氷を与えることで、体温が急激に下がる可能性もありますよね。
氷を与える場合は、愛犬に適した大きさに砕いたりして調節すること、食べきるまで飼い主さんがしっかりと愛犬を観察しておくことを徹底してください。
以上のことを認識した上で、愛犬に氷を与えるようにしましょう。
熱中症対策として犬に氷を与えるには?

氷は適切な水分補給ができていれば、積極的に摂り入れる必要のないものです。犬の中には、氷が好きじゃないという子も勿論います。
それでも、「今日は暑いから氷を与えたい!」という場合は、氷を別の方法で生かして、体温調節を助けてあげるとよいでしょう。一例をあげるので、参考にしてみてください。
◆氷の活用法①飲み水に入れる
普段与えている飲み水に氷を入れます。暑い季節は飲み水もすぐにぬるくなってしまいますよね。しかし氷を入れておけば、水の温度を長時間保つことが可能となります。
外出などで飲み水を放置する時間が長い場合は、氷を入れてから出掛けるのをお勧めします。
◆氷の活用法②暑さ対策に使用する
氷を使って冷却グッズを作ることで、愛犬の暑さ対策にも活用できます。
例えば、ペットボトルに水を入れて凍らせ、タオルなどで包んだもの。ジップロックに水と氷を入れてタオルを巻いたものなどで、氷枕が簡単に作れますよね。これらを愛犬のお昼寝スペースなどに置くことで、クールマットのような役割を果たすことができます。
扇風機を使用している家庭であれば、扇風機の前に氷を入れた器を置くことで、冷気を室内に循環させることもできますよ。
◆氷の活用法③シロップなしのかき氷を与える
お子さんのいる家庭であれば、夏にかき氷を自宅で作る機会も多いのではないでしょうか。この時、シロップさえかけなければ愛犬も一緒に楽しむことができますよ。愛犬が氷嫌いの子であれば、かき氷くらい小さく砕くことで食べる場合もあります。
ただし、元々氷好きの子であれば、食べやすい為に大量に食べることも予想されるので、飼い主さんが適切量をしっかりと把握することが大切です。愛犬の様子に注意が必要ではありますが、夏の思い出の一つに、家族で楽しんでみてはいかがでしょうか。
愛犬が氷を食べるのが大好きな子であれば、暑い日にはどうしても与えたくなってしまいますよね。実際に嬉しそうにガリガリとかじる姿をみるのは、微笑ましいものです。
リスクがあることを忘れずに、愛犬にとっての適量をしっかりと把握しておきましょうね。
氷を食べると熱中症を治せるの?

◆熱中症や脱水症状を予防するのに効果あり
熱中症対策として、氷を与えることに問題はありません。熱中症を予防するために、水分補給はとても大切ですよね。氷は水でできているので、与えることで熱中症や脱水症状を予防するのに効果はあるでしょう。
しかし、個体差がありますので、前述したように氷の与え方には注意が必要です。
◆熱中症の症状がみられる場合はNG!
もう一つ気を付けたいのは、熱中症の症状がみられる場合です。
この場合は、氷を直接与えてはいけません。熱中症の疑いがみられるのであれば、与えるのは常温の水にしましょう。
氷や氷水を与えると、胃が冷えてしまいます。すると血液が、正常体温に戻そうと胃の周辺に集まり、他の部分の血液量が少なくなってしまうのです。結果、脱水を起こすこととなります。
愛犬に熱中症の症状がみられる場合は、必ず常温の水を与えてください。
犬に人間用のアイスクリームを与えてもいい?

◆夏はアイスクリームを食べる家庭が増える
夏などの暑い期間は特に、家庭でもアイスクリームを食べる日が増えますよね。現代では、手軽に購入できるアイスクリームにも様々な選択肢があります。チョコやバニラ、フルーツ系などの味に加え、種類も典型的なアイスクリームや、シャーベット系といったように、数ある中から選ぶことが可能です。
飼い主さんや家族が美味しそうにアイスクリームを食べる様子を見ながら、愛犬が物欲しそうにしている…というケースも多いのではないでしょうか。
「今日は暑いし、一口くらいなら…」と実際に、人間用のアイスクリームを与えてしまう飼い主さんも中にはいると思います。
しかし、人間用のアイスクリームを与えることに問題はないのでしょうか?人間が食べることに害のない食べ物でも、犬が口にすることで有害となる食べ物も沢山ありますよね。
人間用の食べ物を与える場合には、まず犬にとって問題のない食物であるかを確認する必要があります。
◆アイスクリームは乳製品
アイスクリームの場合はどうでしょう。アイスクリームの主成分は牛乳であることがほとんどです。周囲に「牛乳を飲むとお腹が痛くなる…」という方がいませんか?
この牛乳でお腹を壊してしまうことを「乳糖不耐症」といいます。
これは、乳糖を分解する酵素を持っていないために、乳糖を含んだものを食べた際に、分解できずに下痢になってしまう症状のことで、犬にも人間にもいえることです。
特にアイスクリームは冷たいだけでなく、乳製品というどれ程の牛乳が含まれているのか分かりにくい食べ物ですよね。犬にとって、お腹を壊しやすい食べ物だといえるでしょう。
現代ではペット用の牛乳も販売されていますので、それを凍らせてアイスを作ってもいいかもしれません。
◆アイスクリームには糖分が含まれている
基本的に、アイスクリームの味に共通して感じるのは「甘さ」ですよね。アイスクリームの原料には、乳製品や糖分が含まれているほか、油分・香料・着色料などが含まれているのです。
とはいえ、アイスクリームにそこまで甘さを感じないから大丈夫なのでは?というのも正直な感想でしょう。ですが、これが一つの落とし穴なのです。
冷たい食べ物などは、味覚を麻痺させるという事実をご存知でしょうか?アイスクリームは冷たくて甘い食べ物ですよね。アイスクリームを食べている最中、実は、甘さを感じにくい状態にあるということです。
このことから、味覚で感じる以上に、多量の糖分が含まれているということが想像できますね。
ちなみに、100gあたりのアイスクリームには、約20~25gの糖分が一般的に含まれているそうです。
◆犬が必要とする栄養素
犬にとって生きる上で必要となる栄養素は、たんぱく質・炭水化物・脂肪・ミネラルなどが主といわれています。
そして、他の栄養素が糖分の代用となるので、糖分そのものは実は不必要なのです。犬が、積極的に糖分を摂取する必要はないということですね。
人間も犬も、糖分の過剰摂取は肥満や糖尿病などの原因となります。添加物による健康被害のリスクも考えられますよね。しかも人間と犬では、摂取する成分の許容量がまるで違います。
愛犬の健康維持・長生きの為にも、アイスクリームに限らず、過剰な糖分を含むもの、高カロリーの食品などを、与えるべきではないでしょう。
これらのことから、アイスクリームを与えることは、愛犬の健康被害を招く恐れに繋がるということが分かりますよね。
犬にアイスクリームを与えたい場合は?

しかしながら、「今日は暑いから冷たいオヤツを与えたい!」「アイスクリームを食べている時の、愛犬の視線に耐えられない!」という飼い主さんもいるでしょう。
そんな時は、市販の犬用アイスやゼリーを購入してみてはいかがでしょうか?
現代では犬用スイーツの種類も豊富になってきていますし、アイスやシャーベット、凍らせたフルーツなども、ペット用のおやつとして販売されています。
我が家では、暑い時期の散歩後には、犬用シャーベットを一つずつ与えるようにしています。
散歩から帰った室内では、毎度愛犬達が猛烈にパンティングをしているので、とても放ってはおけません。我が家の愛用品は個包装になっているタイプなので、適切な量を与えられますし、とても助かっています。
犬に氷やアイスクリームを与えるときに関するまとめ
いかがでしたでしょうか。
皆さんも、暑い時期限定で愛犬に与えられるおやつ探しをしてみてください。沢山の種類があるので、選ぶのも楽しいと思います。
氷を与える場合は、注意点を忘れずに!アイスを与えたければ犬用のものを選ぶ!これらを徹底して、暑い夏の期間も、愛犬の健康維持に努めていきましょうね。
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