犬のよだれが多い時の理由は?適切なケア方法で愛犬と飼い主の健康を守ろう

2019.12.12

犬のよだれが多い時の理由は?適切なケア方法で愛犬と飼い主の健康を守ろう

「今日はなんだか犬のよだれが多いな」と気がつく飼い主もいるかと思います。お腹が空いているのかな?なんて可愛い理由を思いつくかもしれませんが、もしもダラダラと大量に出していたら、具合が悪いのかと不安になってしまいますね。病院に連れて行った方がいいのか、様子を見るべきか迷うこともあるでしょう。犬がよだれを出すのはどうしてなのか、原因や対処法を知れば健康状態を把握できて、より深く犬を知ることができます。 今回は、犬のよだれが多い時の理由や対処法についてご紹介します。

【目次】
1.犬のよだれの役割は?
 1-1.食べ物のスムーズな運搬
 1-2.虫歯予防

2.犬のよだれが多い時の理由は?
 2-1.体温や水分量の調節のため
 2-2.車に酔っている
 2-3.食べてはいけないものを食べた、誤飲した
 2-4.リラックスしているから 
 2-5.極度の緊張や強い恐怖を感じた時 
 2-6.極度の空腹 
 2-7.熱中症 
 2-8.消化器の異常 

3.犬のよだれが口から漏れている時は体調不良?

4.犬のよだれは飼い主も要注意!
 4-1.犬アレルギーの人は要注意
 4-2.傷口からの病原菌侵入の危険性
 4-3.気になる症状があれば病院へ

5.よだれ放置は雑菌繁殖の元!しっかり掃除をしよう
 5-1.よだれやけを防ぐ
 5-2.おもちゃは清潔にしておく
 5-3.遊んだ部屋もキレイにしよう
 5-4.普段から犬の口内ケアをする

6.よだれは不安なことばかりじゃない

犬のよだれの役割は?

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人間と同じように、よだれには犬にとっても重要な役割があります。

◆食べ物のスムーズな運搬

よだれには、食べ物を口に入れた時に飲み込みやすくする働きがあり、更に食べ物を胃の中まで運びやすくしています。

「食事=唾液を出さなければ」と脳が自然と判断するため、食事の時間が近づくとよだれを垂らして楽しみにしてくれる犬もいますね。

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◆虫歯予防

犬の唾液は、人間の唾液よりもアルカリ性が強いため、虫歯になりにくいです。

口の中が酸性になると、歯のエナメル質を溶かしてしまい、虫歯になりやすくなりますが、アルカリ性が強い唾液を分泌することによって、酸性にならないようにしています。

また、人間の唾液には「アミラーゼ」という口の中で食べ物を分解し、糖分を作る酵素があります。この糖分のせいで虫歯になりやすいのですが、犬の唾液にはアミラーゼがありません。

歯の表面についた菌も流してくれるので、犬の口の中は虫歯菌が繁殖しにくい環境です。

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犬のよだれが多い時の理由は?

前述のように食事が理由で出る以外でも、犬のよだれが多い理由には様々なものがあります。

◆体温や水分量の調節のため

犬は、人間と違い汗腺が少ないので、体に熱がこもりやすいです。そのため、口からよだれを出して体温や体の水分量を調節しています。

体温調節のために荒い呼吸をすることを「パンティング」といいます。口を開けて唾液を蒸発させることにより、体温を下げています。

犬が散歩や運動のあとに息を荒くしているのは、体温調節していることが多いからです。

◆車に酔っている

犬は、車に乗せるとよだれが出て、時には吐いてしまうこともありますので、こまめに休憩を取ることが大切です。日常的に飼い主とドライブしている犬は慣れていますが、滅多に乗らない犬にとっては苦痛になることもあります。

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◆食べてはいけないものを食べた、誤飲した

犬もアレルギーが出ることがあります。食べ物を与えた後によだれが大量に出た場合は、アレルギー反応かもしれません。

初めて食べる食材は少量ずつ様子を見て与えるようにし、フードの成分表示を必ず確認しましょう。

また、散歩中の拾い食いにも気を付けます。うっかり食べてしまったものが有害だと、よだれが大量に出ます。

特にポイ捨てされたタバコには注意が必要です。ニコチンによる中毒症状でよだれが出たり、嘔吐が見られます。

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◆リラックスしているから

意外かもしれませんが、リラックスしている時にサラサラとした唾液が分泌されます。落ち着いた状態では「副交感神経」が強まり、唾液の分泌を促します。

穏やかな顔をしてよだれを垂らしていることがあれば、リラックスしているということなので、飼い主にとっては嬉しいことです。

◆極度の緊張や強い恐怖を感じた時

上記とは逆に、興奮している時や強いストレスを受けると「交感神経」が強まり、粘り気のある唾液が分泌されます。もしもドロッとしたよだれを出していたら、犬の気持ちが高ぶっている可能性があります。

この場合は環境に慣れることで量はだんだん落ち着いていきますが、ストレスの原因を取り除いてあげることが大切です。

◆極度の空腹

食事の量が少ない時に白く泡立った液体を吐き出した場合は、胃液の可能性があります。

犬が食事の時間を今か今かと待っている時、胃は強く食べ物を欲しています。更に空腹が長時間続くと、黄色い液体である胆汁を吐いてしまうことがあります。嘔吐する様子はとても苦しそうです。

この場合、食事の量や回数、与える時間を変えると改善することがあります。

◆熱中症

高温多湿な環境にいたり、過度な運動をすると体温が上がります。夏場はパンティングによる体温調節が追いつかず、場合によっては死に至ります。

室内に居ても熱中症になることは意外と多いです。大量のよだれを出し、意識が朦朧として呼びかけても反応せず、震えや嘔吐が見られたら、熱中症の可能性が高いです。

梅雨の時期から9月頃までは、湿度や気温だけでなく、風があるかどうか、地面の熱さは熱いかどうかなどに気をつけ、散歩の時間を見直すなどの注意が必要です。

◆消化器の異常

食後や水を飲んだ後にお腹が膨れて苦しみ、よだれを出して嘔吐した時は「胃拡張」が考えられます。
胃拡張とは、空気をたくさん飲み込んだ時や、胃の中でガスが異常発生した際に起こります。

また、胃がねじれてしまうことを「胃捻転」といい、お腹を気にして痛がり、吐く動作をすることがあります。

これらは大型犬に多いのですが、小型犬でも散歩など運動前後の食事や、水を一気に飲んだ後に起こりやすいです。死に至ることもありますので、様子がおかしかったらすぐに病院を受診しましょう。

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犬のよだれが口から漏れている時は体調不良?

犬は口を開けている時間が長く、人間と違い歯と歯の間に隙間があるので、自然とよだれが漏れやすい構造になっています。
特に大型犬は口自体が大きいため、出てくる量も多いです。

ほとんどは生理現象で出ますが、病気や環境によっては注意しなければいけないことがあります。

いつもと違う様子があればすぐに病院に連れていきましょう。獣医師に症状をうまく伝えられない時は、動画に撮っておくのも役立ちます。


犬のよだれは飼い主も要注意!

犬にとっては様々な役割があるよだれですが、場合によっては飼い主さんが注意しなければならないこともあります。

◆犬アレルギーの人は要注意

猫アレルギーはよく耳にしますが、人によっては犬による「犬アレルギー」も起こります。

犬アレルギーになると、咳やくしゃみ、呼吸困難などの他、よだれが付着した部分の皮膚にかゆみが出ます。酷いと湿疹が出ることもあります。

◆傷口からの病原菌侵入の危険性

共に生活する中で、犬のよだれに触れる機会もあると思いますが、犬の唾液は病原菌を含んでいることが多いです。もしも飼い主の傷口に触れてしまうと、腫れや痛みを伴う他、あらゆる菌に感染する可能性があります。

例えば、散歩中に犬がサルモネラ菌を含んだものを舐めたり誤飲したりするとサルモネラ症に感染し、感染した犬に舐められた手などの部分から、サルモネラ菌が飼い主の体に入ってしまうことがあります。

飼い主の免疫力が低下していると腹痛、下痢、発熱、頭痛などの様々な症状が出るほか、悪ければ敗血症の心配もあります。

敗血症とは、細菌の感染から心臓や腎臓など臓器の機能不全が起こる病気です。
海外では飼い犬の唾液から敗血症になり、重症化して両足と手の指を切断しなければいけなくなった例もあります。

◆気になる症状があれば病院へ

犬と接触した後には手洗いを十分に行い、皮膚に傷がある場合は必ず消毒しましょう。
また、顔や手を舐めてもらえるのは嬉しいことですが、注意が必要です。

少しでも気になる症状が出たら、飼い主もすぐに病院を受診してください。犬のためにも飼い主が健康でいることはとても重要です。


よだれ放置は雑菌繁殖の元!しっかり掃除をしよう

よだれを放っておくと、犬にとっても飼い主にとってもよくありません。犬のよだれが多い時にしたい対策についてご紹介します。

◆よだれやけを防ぐ

犬の口の周りの毛が、茶色や赤色に変色している場合があります。これは、口の周りの毛によだれがつく「よだれやけ」です。

よだれやけは犬に害はありませんが、白や薄い毛の色をしている犬が口の回りだけ茶色くなっていては目立ちます。
また、飼い主が犬の口周りに触れると、前述のように細菌に感染してしまう可能性があります。

よだれやけを改善するには、コットンやガーゼなどで拭き取り清潔にします。市販で着色汚れを落とす商品も売っていますので活用しましょう。

マメに拭き取っていると、徐々に元に戻ってきます。

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◆おもちゃは清潔にしておく

口に咥えて遊んだ後のベトベトになったおもちゃをそのまましまっておくと、雑菌が繁殖します。次にまた口に入れることで、更に菌が繁殖し不衛生なので、遊ぶ度に洗うことが望ましいです。

犬のおもちゃを洗っても大丈夫な洗剤を使用し、よく乾かしておきます。毎回洗うのが大変な時は、使い捨てにできるおもちゃがあると楽になります。

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◆遊んだ部屋もキレイにしよう

犬が室内で遊んだ場合、床や壁などによだれがつくことがあります。
床に落ちているおもちゃを口でくわえた時や、ベトベトのおもちゃを放り投げた時など。それ以外にも部屋のものを舐めてしまうこともあります。

飼い主がよだれに知らず知らずの内に触れてしまい、触れた手から雑菌に感染することも多いのです。

犬と遊んだ後は手だけでなく室内も拭き取りましょう。除菌スプレーを吹きかけるとより安心です。

どんなものでもよだれがついたまま放置するのはよくありません。
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◆普段から犬の口内ケアをする

歯周病などの口腔トラブルは、よだれが増えてしまいます。歯周病が進行すると、心臓病や腎臓病など様々なトラブルを引き起こします。

犬の口の中もケアする習慣をつけましょう。飼い主がチェックしてあげることで、口腔内の異物なども見つけやすくなります。
特に、日頃から歯磨きをする習慣を身につけてあげたいです。

歯磨きを嫌がる場合は、まずは、口に触れられることに慣れさせましょう。
清潔な軍手やガーゼで歯を軽く磨いてあげたり、市販のペーストやジェルを活用すると、犬も楽しく歯磨きできます。
また、歯磨き効果のあるおもちゃやガムも夢中になる犬が多いのでおすすめです。

口の中の乾燥を防ぐために、水もたくさんあげてください。歯に付いた雑菌や汚れを流してくれることもあります。


よだれは不安なことばかりじゃない

よだれが多い時は犬のSOSかもしれませんが、全てが異常なわけではありません。犬種によって量にも個体差があります。
常に健康で穏やかな気持ちでいられるように、飼い主が些細なことでも気に掛けるだけで改善します。

日頃から犬の様子をよく観察し、どういう状態の時によだれを出すことが多いのか落ち着いて見極めることが大切です。

ライター名:クネシマ



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