【獣医師監修】犬の流動食の作り方から与え方まで!必要カロリーやおすすめフードも

2020.10.22

【獣医師監修】犬の流動食の作り方から与え方まで!必要カロリーやおすすめフードも

フードや動物医療の進歩により、犬も長生きになりました。犬種にもよりますが、7~8歳以降はシニア期とされ、12歳頃を過ぎると様々な機能が衰えて、日々の生活にサポートが必要になっていきます。食事も、困難になったり億劫になったりするので、サポートが必要です。固形の食事が食べられなくなった子には、流動食を活用しましょう。今回は、犬の流動食について、作り方から与え方まで、おすすめの商品と併せてご紹介します。

【目次】
1.老犬がゴハンを食べなくなったら

2.寝たきりの老犬に必要なカロリー
 2-1.老犬はカロリーオーバーに注意
 2-2.カロリー計算の方法

3.流動食を与えるメリット
 3-1.飲み込む力が衰えた愛犬に
 3-2.消化が良い
 3-3.水分補給になる
 3-4.病中・病後の犬にもおすすめ

4.流動食の作り方
 4-1.老犬に必要な栄養
 4-2.いつものドライフードで
 4-3.手作り食

5.流動食の与え方
 5-1.必要な道具
 5-2.食前の準備
 5-3.犬の姿勢
 5-4.口の端から流し込む
 5-5.与えるスピード
 5-6.胃に流し込む
 5-7.食べ終えたら

6.おすすめの流動食
 6-1.カロリーエースプラス 犬用流動食
 6-2.わんわんカロリー

7.犬の流動食に関するまとめ

老犬がゴハンを食べなくなったら

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老犬でも、ゴハンを食べなくなる理由は複数あります。
病気が原因の場合もあるので、飼い主さんが自己判断せず、まずは獣医師さんに相談しましょう。
病気以外で老犬がフードを食べなくなる理由は、

  • 消化器官が衰え、食が細くなった
  • 嗅覚が衰え、食べ物の匂いを感じなくなった
  • 筋力が低下して、食べる姿勢が辛い
  • 歯が悪くなった

などが考えられます。
嗅覚が衰えている場合には、フードを温めて匂いを強くしてあげると、食べるようになることがあります。
筋力が低下している場合には、頭を下げて食べることが辛くなるので、愛犬の体格にあった食器台を用意してあげるとよいでしょう。
歯が悪くなっている場合には、獣医師さんに相談して、処置をしてもらいましょう。

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寝たきりの老犬に必要なカロリー

◆老犬はカロリーオーバーに注意

寝たきりの老犬でも、肥満は心臓など体に負担をかけ、重大な病気につながることもあります。
適正な体重を維持するためには、必要なカロリーに見合った量のフードを与えなくてはなりません。
老犬になると、若いころに比べて必要なカロリーが約20%減ると言われています。
改めて、愛犬に必要なカロリーを計算しておきましょう。
ただし、計算で得られる数値は、あくまで計算上の必要カロリーです。
フードの適量は愛犬の体質、その日の体調や気温などによって変化していくので、愛犬の様子を観察しながら調節しましょう。

◆カロリー計算の方法

安静時に必要なエネルギー量(RER)を計算して、これを基に、実際に1日に必要なエネルギー量(DER)を算出します。
RERを計算するには、適正体重を知る必要があります。
適正体重は、犬種や個々の体格によって1頭1頭異なるので、あらかじめ動物病院で教えてもらっておきましょう。

RER=70×【適正体重(kg)】^0.75

RERの計算は「^0.75」(0.75乗)の部分が難しいので、電卓を使うとよいでしょう。
【適正体重(kg)】を3回かけ、次に「ルートボタン」(√)を2回続けて押し、最後に70をかけた値がRERです。

DER=【状況による数値】×RER

「状況による数値」とは、年齢や避妊・去勢手術をしているかいないかなどで決まる数値です。
老犬では、1.4となります。

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流動食を与えるメリット

◆飲み込む力が衰えた愛犬に

老犬は、嚥下能力(飲み込む力)が衰えます。
そのため、固形のフードでは上手く呑み込めず、食べづらそうにしたり吐き戻してしまったりします。
流動食は柔らかく、飲み込む力が衰えていても飲み込みやすいです。

◆消化が良い

ペースト状になっているので消化が良く、消化器官の弱った老犬でも消化しやすいです。

◆水分補給になる

流動食は水分を多く含むので、普段あまり水を飲まない子の水分補給にもなります。

◆病中・病後の犬にもおすすめ

病気の愛犬や病後の回復期にある愛犬で食欲がない子にも、流動食がおすすめです。
特に、口の中にできものがあるなど、普通のフードでは痛みなどがあり食べづらい子には、流動食を与えてあげるとよいでしょう。
流動食を与える際は、獣医師さんと相談のうえ、指示に従ってください。


流動食の作り方

◆老犬に必要な栄養

食欲が落ちてきたり、痩せてきたりした老犬には、高カロリーで高栄養のフードが必要です。
消化に良く、高タンパク質、少量で脂肪やビタミンが十分に摂れるものがよいでしょう。
タンパク質は、植物性のものより、動物性たんぱく質の方がおすすめです。
積極的に取り入れたい栄養素は、

  • 動物性タンパク質:筋肉の維持に
  • オメガ-3脂肪酸:認知症予防、被毛・皮膚の健康に
  • コンドロイチン、グルコサミン:関節に
  • プロバイオティクス(生きた善玉菌)、プレバイオティクス(善玉菌の餌となるオリゴ糖や食物繊維):お腹の調子を整える

です。

◆いつものドライフードで

  1. ドライフードは、人肌程度のお湯でふやかしておく※1
  2. フードに少量のぬるま湯を加え、ミキサーで滑らかにする
  3. ぬるま湯を少しずつ足して、与えやすい硬さに調節する※2※3
  4. シリンジに流動食を入れる

※1 ドライフードをミル(コーヒーミルなど)で、粉状にするとふやかしやすい

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ヘルス プログラム フードクラッシャー ハンディ

犬・猫の食事を快適にするためのひと工夫として。
色々なフード・おやつ等を細かくすることで、苦手な食材やシニアや仔犬・仔猫も食べやすいように小さく与えたり、いつもの食事にアクセントとしてふりかけにしたり、手作りごはんにも便利。
刃が少しずつ回転しながらカットし、押す回数によって細かさを調整。
メモリ付カップ2個で使い分けできる。

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※2 水分は、多すぎると与える量が増えて犬の負担になるが、少なすぎると与えづらいため、愛犬の様子を見ながら調節する
※3 水分が多すぎると下痢をする子もいるので注意

◆手作り食

  1. 肉や、加熱に強い野菜を煮込んでスープを作る
  2. ぬるま湯を足しながら、ミキサーでなめらかなペースト状にする

流動食の与え方

◆必要な道具

シリンジ

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流動食や水を入れて、愛犬の口の中に流し込むためにシリンジを利用します。
中型犬~大型犬であれば、ハチミツやドレッシング用の空容器を使うと与えやすいです。
シリンジは、犬専用のものがあり、ネット通販などで販売されています。
ハチミツなどの空容器は、100円ショップでも購入できます。

ペットシーツ

流動食は、口からこぼれやすいです。
タオルなどを、口元や前胸に添えてあげましょう。
介護は長くなることもあります。
タオルは洗濯が必要で、飼い主さんの負担になることも。
ペットシーツは使い捨て出来るので、便利です。

汚れふきシート

こぼれた流動食で、口の周りが汚れます。
食後に口の周りを拭くための汚れふきシートも、用意しましょう。

●おすすめ商品
ジョイペット デリケートケア ボディシート シニア用 25枚

体から出るベタつき・ニオイをしっかり拭きとる。
被毛のパサつきや乾燥を防ぐ、植物由来の高保湿成分配合。
被毛表面をなめらかにし、自然な輝きをつくる。
なめても安心。顔まわりにも使用できる。
厚手のやわらかメッシュシートで汚れをからめとる。
フレッシュフルーティーの香り。
用途:オムツ交換時の汚れやニオイ落としに。体のニオイやベタつきがでてきたとき。流動食ややわらかいフードで汚れやすい口元のふきとりに。寝たきりでシャンプーできないとき。

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体から出るべたつきやニオイをしっかり拭き取り、植物由来の高保湿成分で被毛の乾燥やパサつきを防ぎます。
舐めても安心で、顔周りにも使えるので、口の周りの汚れを拭き取るのにピッタリの商品です。
寝たきりでシャンプーできない時に全身を拭いたり、おむつ交換時のニオイや汚れを落としたりすることもできるので、老犬の介護をする際には常備しておくとよいかもしれません。

◆食前の準備

食前には、寝返りを打たせたり、体をマッサージしたりして、筋肉をほぐして体を温めてあげましょう。
飼い主さんの人差し指に塗った流動食を、口の中に入れて舌の上に乗せてあげると、口の準備運動になります。
愛犬が舌をぺろぺろと動かせば、準備ができています。
「ゴハンだよ」など、声をかけてあげながらフードを与え始めましょう。

◆犬の姿勢

流動食を与えるときには、犬の上半身を少し起こして、頭を少し高くしてあげましょう。
フードが口から喉、胃へと自然に落ちていきます。
横になったまま与えると、食事が喉や食道に詰まることがあり、顎だけを上に向けた状態で与えると、食べ物が誤って気管に入る「誤嚥」が起きる危険性があります。
誤嚥すると、誤嚥性肺炎を発症することがあり危険です。
フセのできる愛犬は、膝の上でフセをさせましょう。
寝たきりの愛犬は、クッションや丸めた毛布などにもたれさせると良いでしょう。

◆口の端から流し込む

愛犬の顎にタオルなどを当てて顔を支えながら、シリンジの先端を口の端に入れて、少しずつ流し込みます。
シリンジの先は、犬歯の後ろから口先へ向けて入れましょう。
フードを口に含んだら、喉を優しくさすります。

◆与えるスピード

一口分の量を、ゆっくり流し込みます。
食べ終えるまでに時間のかかる子もいるので、焦ることなく、急がずに、ゆっくりと与えましょう。
一方で、食事の時間が長くなると愛犬が疲れてしまうので、できれば短時間で効率的に与えたいところです。
必要な物は事前に準備して、手元に置いておきましょう。

◆胃に流し込む

飲み込む力が衰えているので、流動食が口の中に残っていたり、飲み込んでも食道に引っかかっていたりすることがあります。
フードが胃に送られるのを助けるために、食事中に時々、水を少し飲ませましょう。
流動食→水→流動食→水…と繰り返すとよいでしょう。

◆食べ終えたら

老犬は免疫力が落ちているため、口の中を汚れたままにすると歯周病の原因となります。
歯周病は、他の病気の原因になることもあるので注意が必要です。
食べ終えたら、水で口を湿らせて口の中をガーゼや歯ブラシできれいにしてあげましょう。
口の周りもきれいに拭いてあげた後、20~30分、頭を高くした姿勢を保って様子を見ます。
この時、体をマッサージしてあげてもいいでしょう。


おすすめの流動食

◆カロリーエースプラス 犬用流動食

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離乳期や産前産後・病中病後・シニア期の栄養補給に適しています。<総合栄養食>

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離乳期や産前産後・病中病後・シニア期の栄養補給に適した総合栄養食です。
高タンパク、高カロリーのとろみのあるスープ状のフードで、飲むことで栄養を補給することができます。
口コミでも、「小型の缶なので、いつも新鮮なものを与えられるのがよかった」、「栄養がぎゅっと詰まっていて吸収がよく、体力回復に最適」と好評です。

◆わんわんカロリー

わんわんカロリー

やさしい流動食、濃厚なおいしい味わい、 超小型犬、小型犬に与えやすい飲みきりサイズ

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1パック25gと、超小型犬・小型犬に与えやすい食べきりサイズの流動食です。
濃厚なおいしい味わいで、食欲の衰えた愛犬でも食欲がそそられるでしょう。
口コミでも、「食の細った愛犬も食いつきよく食べてくれた」、「老衰が進んだ愛犬がよろこんで食べた」など、食いつきの良さで高評価を得ています。


犬の流動食に関するまとめ

老犬が食べなくなる理由は複数あり、病気の場合もあるので、まずは獣医師さんに相談しましょう。
老化による身体機能の衰えが原因で食べなくなっている場合には、原因に合わせて食べやすくする工夫をしてあげるとよいでしょう。
流動食は、寝たきりになったなど、飲み込む力が衰えてしまった愛犬のほか、病中・病後の子にもおすすめです。
流動食を与える際には、誤嚥や喉にフードが詰まることを防ぐため、頭を少し高くした姿勢を取らせます。
食べ終えるのに時間がかかる子もいるので、焦らず、急ぐことなく、ゆっくりと与えましょう。
老犬の介護は、飼い主さんも愛犬も大変な面がたくさんあります。
飼い主さんも愛犬も大変になり過ぎない工夫をしたり、市販のフードを活用したりしましょう。

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※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に14医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。

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