パグやチワワに多いこの病気!!犬の難病、脳炎とはどんな病気?

2016.10.14

パグやチワワに多いこの病気!!犬の難病、脳炎とはどんな病気?

あまり身近ではありませんが、なると命に関わる病気の一つが脳炎です。 頭蓋骨の中にある脳の異常は外見でわかる皮膚などと違い、パッと異常を発見するのは難しいような気がしてしまいますよね。 ではどうしたら良いのか。どんな病気なのか簡単にお話させていただきます。

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脳炎とはどんな病気?

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簡単に言えば、脳に炎症が起こる病気ですが、その炎症のせいで神経症状がでてしまい、その症状が何度も短時間の間に頻発したり重篤化した場合、命への危険につながってしまうのです。
脳炎にはウイルスなどの病原体が原因となる感染性脳炎とその他の自分の免疫機構などにより、傷つけられてしまうこと等が原因の非感染性脳炎とに分かれ、後述の非感染性脳炎は壊死性脳炎と呼ばれとくにパグやチワワに多いと言われています。
この原因の違いにより治療方法は若干異なる場合があります。


脳炎の症状とは?

まずは神経症状が見られるため、その症状の判定が第一となるでしょう。
この神経症状と言うのは炎症の起こっている部位によって異なります。
というのが、脳は部分部分によって支配する行動が異なっているため、炎症が起こっている部分の支配する行動が侵されることとなるのです。
炎症の起こっている部分が広がっていくにつれ、症状は致命的になり、重症化していく可能性が高いと言われています。
さらに感染の有無を確認するため、血液検査にて白血球の増加の有無や炎症マーカーの上昇の有無を見ていく必要があり、最終的に確定診断や病変のある部位を把握するためには麻酔をかけたうえでMRI画像診断を行うことになるでしょう。
他にも悪さをしている免疫機構を特定するために、麻酔をかけたうえで、脊髄液の採取をし、顕微鏡で見てみる可能性もあります。


もし愛犬に脳炎の症状があらわれたら?

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病院で発作が起これば先生も判定しやすいかと思いますが、必ずしも病院内で発作が起こるとは限りません。
多くはお家で発作が起こってしまい、どうしよう!!と焦ることになってしまったと言うお話を飼い主さんからもよく聞きます。
神経症状は意識のある元に起こる行動ではないため、予測しない動きにより周りのものを巻き込んで怪我をしてしまったり二次的な被害が起こってしまうことがあるので、周りのものをどけ、どんな動きをしても良いようにしていただくことは大切です。
さらにその発作の状態を診察室にて口で説明するのは難しいため、ビデオや携帯電話で動画を撮影して頂けたらと思います。
その動画を見せることで獣医さんにも発作の特徴がスムーズに伝わるでしょう。
あとは、発作の間隔など説明できるように、起きた時間や場所など簡単にメモを取っておくと良いかもしれませんね。


脳炎の治療はどうしたらいいの?

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脳の病気と聞くと、一見手の施しようのない病気のように感じてしまうかもしれません。
しかしそんなことはないのです。
感染性の病気の場合、病原を倒すための抗生剤や抗ウイルス剤を投与し、炎症を抑えていくことが効果的とされています。
非感染性の場合、自己免疫により脳を破壊し、壊死させてしまうことが原因とされているため、免疫機構を抑えるためにステロイドや免疫抑制剤を投与することで症状が抑えられることが出来ると言われています。
どちらの場合でも、一時的に起こった軽度の症状のものであればすぐ直る可能性もありますが、治療や検査が長期戦になる可能性もあります。
また、非感染性の脳炎でパグに多いと言われますが治療を続けていても奏功せずに命の危険につながってしまう場合もあるようなのです。

脳は体の様々な活動や、呼吸など生命につながる行動を支配している器官のため、症状や治療に関して心配になることも多いと思います。
かかりつけの先生としっかり相談しあえる関係性を作ることが、飼い主さんの日常生活のためにも必要となってくると言えるでしょう。


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りなぎ

りなぎ

動物病院での勤務の傍ら、家では6匹の犬(ダックスフント5匹、パピヨン1匹)と一緒に生活しています。 もちろん猫も大好き!です。 私生活では犬だけでなく、子供もいるため、常にいろいろな世代の人と動物が仲良く、よりよい生活をできるようにするためにはどんな知識があるといいのか、どんな生活が理想か、考えることがよくあります。 少しでも皆さんのお役に立てる知識や情報を発信できたらと思います。

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