犬の尻尾の主な役割
犬が嬉しいときなどにブンブンと尻尾を振っているのはよく見かけますよね。でも実は、犬の尻尾は嬉しいなどの感情を表す以外にもたくさんの役割を果たしているのです。
<バランスをとる役割>
犬は歩くときや走るときに尻尾を使ってバランスをとっています。狭いところを歩くときなど、尻尾を上手に使ってバランスコントロールをしています。
<保温の役割>
犬も人間と同様、寒くなると丸まって寝る習性があります。その際に、尻尾を鼻の上に乗せて冷たい空気が鼻から入らないようにしているのです。尻尾で鼻を覆うことで呼吸器を保護しています。
ハエたたきの役割
犬も牛などのように、虫やハエがきたときに尻尾で追い払う習性があります。
コミュニケーションの役割
人間とのコミュニケーション手段としてはもちろん、犬同士のコミュニケーション手段としても尻尾は大活躍です。お互い尻尾を上げてお尻の匂いを嗅ぐことで、肛門の下にある肛門線からお互いの情報を交換しているのです。
また、飼い主の感情と犬の尻尾の振り方は連動しているそうです。飼い主が嬉しそうに笑顔でいると、犬も尻尾を大きく振って喜ぶのですが、飼い主が怖い顔や怒った顔をしていると、犬は尻尾を振るのをやめてしまいます。犬もよく人間の表情を見ているのですね。
尻尾の位置で犬の気持ちがわかる?
犬同士のコミュニケーションの役割として大活躍の尻尾ですが、その尻尾の位置や振り方で犬の気持ちがわかるのです。犬が尻尾を振っているから喜んでいる!と思っていても、実は怒っていたり怯えていたりする場合があります。
<尻尾が高い位置にある時>
尻尾が高い位置にあり、毛が逆立っているときは犬は興奮気味で攻撃的になっています。
また、自分に自信があるときや、自分は強いんだぞ!とアピールしているときも尻尾を高い位置に持っていくようです。
<尻尾が水平になっている時>
尻尾が水平になっているときは、何か興味があるものや面白いものに近づこうと好奇心旺盛になっているときです。
<尻尾が低い位置にある時>
尻尾が低い位置にあるときは不安がっているときです。
尻尾を足の間に挟み込んでしまっているときは、不安なことはもちろん怖がっていたり、何かに怯えているときですね。
尻尾の位置でも犬の感情がわかるのです。
尻尾の振り方で犬の感情がわかる!
犬の尻尾の位置でも犬の感情がわかるのですが、尻尾の振り方でももちろん犬の感情はわかります。これを覚えておくと、より一層犬とコミュニケーションが取りやすくなりますよ。
・大きく左右に尻尾を振っているときは、嬉しいという感情です。強く振っていれば振っているほど嬉しいという気持ちが大きいです。
・大きく左右に尻尾を振っていて、尻尾の位置が高く毛が逆立っている場合は、怒っているときです。攻撃のサインなので、気をつけたほうが良いでしょう。
・低い位置で小さく尻尾を振っているときは、服従しているときです。
・低い位置で小さく尻尾を振り、さらに足の間に尻尾を巻き込んでしまうときは、怯えているときです。怒られたりしたら、このような尻尾になると思います。
・尻尾をダランと下げてしまっているときは、無関心な状態です。
また、ポジティブなときは右振り、ネガティヴなときは左振りになるとも言われています。
生まれたばかりの子犬は尻尾を振らない
生後1ヶ月〜2ヶ月ごろまでに、ほとんどの子犬が尻尾を振るようになりますが、生後間もない子犬は尻尾を振りません。なぜ生後間もない子犬が尻尾を振らないのかと言うと、生まれたばかりの子犬は尻尾を使ってコミュニケーションをとる必要がないからです。生まれたばかりの子犬はお母さんのおっぱいを飲んでいるか寝ているかの繰り返しだけなので尻尾を振る必要がないのですね。
生後6〜7週間目ごろから兄弟たちとじゃれ合ったり遊ぶようになり、社交性を身につけて尻尾を振ることを覚えていきます。面白いことに、子犬はお母さんのおっぱいをゆっくり飲むために、さっきまで遊んでいた兄弟たちに「休戦の合図」を送るのだそうです。子犬同士の可愛らしい合図ですね。
犬の尻尾は私たちが考えている以上にたくさんの役割を果たし、たくさん犬の気持ちを教えてくれています。尻尾の役割や振り方を覚えていれば、愛犬とコミュニケーションをとるのがますます楽しく面白くなりそうですね。
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