犬のため息は何のサイン⁈病気の可能性も?

2021.01.25

犬のため息は何のサイン⁈病気の可能性も?

ふとした瞬間に、愛犬がため息をつくことってありますよね。リラックスしている時や疲れている時、また何か腑に落ちないことがあった時など、まるで私たち人間と同じようにため息をつく犬。なんだかとっても可愛らしいですが、時にため息は病気のサインの可能性があることを忘れていはいけません。今回は犬のため息が表す気持ちや病気についてご紹介します。

【掲載:2017.04.24  更新:2021.01.25】

犬がため息をつくときのキモチ

犬 ため息

愛犬がため息をつくのを聞く時ってありますよね。私たちは、疲れた時やストレスが溜まっている時など、思わず『ハァッ』とため息をつきますが、犬がため息をつく時は、深呼吸のような役割を果たしているそうです。もちろん、ストレスを感じた時にもため息をつくと言われていますが、ため息をつくことで空気をたくさん吸い込み、気持ちを落ち着かせてるという意味合いがあるそうです。そう考えると、ため息をつく理由は、私たち人間もと犬も似ている点があることが分かります。
それでは、どんな感情の時に犬はため息をつくのでしょうか。

◆リラックスや満足感を感じている時

お腹いっぱいご飯を食べた時、気持ち良さそうに眠る時、日向ぼっこをしてポカポカしてる時などに聞こえてくるため息は、犬がリラックスや満足感を感じている時にするため息です。どちらかというと、深呼吸に近い状態とも言えますね。

◆諦めや落胆を感じている時

リラックスしている時とは反対で、愛犬が立ったままつくため息は、諦めや落胆の気持ちを表しています。例えばお散歩に行きたくてもいけない時、遊んでもらいたいのに遊んでもらえない時など、気が付くと愛犬が目で訴えている時ってありますよね。その欲求を満たせない時に、ため息をつくのです。この点は、私たち人間とも似ていますね。

◆疲れた時

遊び疲れた時など、「ハァッ」とため息をついてから眠りに就くことがあります。そんな時は、疲れている合図の可能性があります。遊び疲れた場合は、たっぷり休息を与えてあげることも必要です。


ちょっと待って!もしかしたら病気の可能性も!?

犬 ため息 病気

ため息は、リラックスや諦めなどと説明しましたが、必ずしもそうとは限りません。時には、何かの病気にかかっていて、その症状がため息のように感じる場合もあるので、その点についても知っておく必要があります。
もし、愛犬がため息をついた時に、咳が混じったり、ため息に変な音が混じる、ため息を頻繁につくようになったなど、いつものため息と違うと感じたら、動物病院で心臓の検査をしてもらったほうが良いかもしれません。これらの症状がある場合は、元気がない・食欲がないなどといった症状が一緒に起こる場合が多いのですが、もしかすると心臓に関する病気の可能性もあるからです。
例えば、以下に挙げる病気が代表的な心臓の病気です。

◆僧帽弁閉鎖不全症

小型犬に多く、特にキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルに関しては、そのほとんどが比較的若い年齢で発症すると言われている病気です。僧帽弁閉鎖不全症は、血流が逆流してしまう病気で、初期段階では無症状が多いのですが、ステージが進むにつれ元気や食欲の低下・咳をする・寝ていることが多い・体重減少などの症状が現れ、ステージが進むと呼吸困難やチアノーゼを起こしてしまう危険な病気です。

◆気管虚脱

気管虚脱は、犬独特の病気で、気管が押しつぶされることにより変形してまい、呼吸がしづらくなる病気です。ポメラニアン・チワワ・トイプードル・ヨークシャーテリアなどの小型犬に多い病気で、肥満だとそのリスクは高まります。症状としては、呼吸異常(困難)・咳・チアノーゼなどがあるのですが、呼吸がいつもと違うという点で気づくことが多いようです。

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ガーガーと苦しそうな呼吸が特徴の「気管虚脱」とは、どのような病気なのでしょう。 原因は何なのか、どのような治療法があるのかなど、気になります。 また、治療を続ければ気管が元に戻るのかも知りたいですよね。 そこでこの記事では、犬の気管虚脱の原因や症状、治療法などを詳しくまとめました。

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◆フィラリア

蚊が媒介する病気で、フィラリアに寄生された蚊が犬を刺すことにより、犬の血液中にフィラリアが入り、成長しながら心臓に寄生していく病気です。症状としては、元気や食欲がなくなる・腹部がパンパンに大きくなる・呼吸困難・血尿・咳が出るなどの症状が見られます。心臓に寄生した場合、手術をしてフィラリアを取り除く必要があるのですが、フィラリアには予防薬があるので、毎年しっかりと予防を行うことが賢明です。春になると、動物病院でノミ・マダニ・フィラリアの予防を積極的にアナウンスしてくれるので、愛犬のためにも予防薬で未然に防いであげましょう。

あわせて読みたい:【獣医師監修】犬のフィラリア症の原因、症状、治療法は?フィラリア症は予防薬で防げる病気です。
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犬のフィラリア症は、蚊が媒介するフィラリア(犬糸状虫)という寄生虫による疾患のことです。蚊がフィラリア感染した動物を吸血した際に取り込んでしまい、他の犬を吸血する際に身体に送り込むことでフィラリア症に感染します。フィラリア症に感染すると、咳が増える、元気消失、腹水、血管障害を起こすなどの症状がみられ、最悪の場合死に至ることもあります。 犬のフィラリア症の症状や原因、治療法、予防法について詳しくご紹介します。

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愛犬の様子を見てあげることが必要!

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今回、色々なため息について紹介してきましたが、ほっといていいため息と、そうでないため息があることが分かりましたよね。ため息一つでも、話せない犬にとっては自分の状態を知らせる大事な行動のひとつとも言えます。もし、愛犬がため息をついたら、その他にいつもと違う症状がないかも一緒に考えてみると良いでしょう。



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malulani-o610

小さい頃から犬に囲まれて育っている大の犬好きです。犬のことをもっと知りたくて、ペット看護師・ペットセラピストの資格を取得し、次は愛玩動物飼養管理士の資格取得を目指しています。ちなみに、今はチワワを飼っています♪

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