愛犬の性格が変わった?!考えられる原因は?

2017.10.06

愛犬の性格が変わった?!考えられる原因は?

愛犬の性格が変わったと感じたことがありませんか? おとなしかった子が突然凶暴になった、子犬の頃と全然違う…。 実は、このように感じる飼い主さんは、意外に多いのです。 それでは、実際に犬の性格が途中で変わるということが有り得るのでしょうか? 今回は、犬の性格の変化について紹介していきます。 愛犬の性格が変わったことで戸惑っている飼い主さんは、是非チェックしてみてください。

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犬の性格が変わるって本当?

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生活を共にする夫婦や親子など、家族間で外見や性格が似てくるというケースがあります。
これと同じように、愛犬が飼い主に似るという話を聞いたことがありませんか?
血縁関係・遺伝子上の繋がりとは別に、同じ時間を過ごすことで、愛犬が飼い主さんに似ていくというケースは、どこか心が温まるエピソードでもあります。
しかし犬が本来持っていた性格が、途中で変わってしまうということはあり得るのでしょうか?
結論からいうと、これは十分あり得ることで、珍しいことではないでのです。犬の性格は、成長段階や体調、育て方によって変わっていくものだといえます。

性格には大きく分けて、生まれつき持っている変えられないものと、成長に伴って形成されるものがあります。
これは人間にも同じことがいえますが、犬の場合、以下の項目が性格が作られる要素となると考えられています。

①犬種やグループごとに持つ特性
②遺伝によるもの
③個体特有のもの
④子犬の頃の飼育環境
⑤現飼い主の飼育環境

このように人間と同様の部分もありますが、①のグループごとに持つ特性によっても大まかに分けられるようです。
グループは10あり、その犬種が持つ特徴や用途によって分類されています。これは、国際畜犬連盟(FCI)が系統を重視して分類した方式によるものです。(JKCでも現在は、この分類方式が採用されています。)
例えば、第1グループは牧羊・牧畜犬なのですが、古くから羊・牛などの群れを誘導・保護する仕事を持っていたため、運動能力や知力が非常に高いといわれています。
第9グループは愛玩犬で、人間に温もりを与えたり、伴侶として生活することを目的として改良されたことから、明るく人懐こい犬種が多いなど、その他の8グループにも別々の用途や特徴があり、この特徴に准じた性格を持っているといえるのです。

また、性別によっても違いがあるともいわれます。
オスは、活発で元気の良く、甘えん坊な面がある。メスは、穏やかな個体が多く、マイペースでわがままな面がある。これが、性別による基本的な性格とされているのです。

しかしいずれの場合も、もちろん個体差があります。運動が苦手なボーダーコリー、気性の荒いトイプードル、物静かなオスや、一人が嫌いで甘えん坊なメスなども、もちろん存在するのです。
信憑性は人によって違うともいえるので、人間でいう血液型占いや星座占いのようなものかもしれませんね。
その他にも②~⑤のように、血族からの遺伝的なもの、その個体が元々持っているもの、子供の頃の生活環境、現在の家族からの影響などによって、犬の性格が作られるといわれています。

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犬の性格が変わる原因

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前述の通り、成長過程で犬の性格が変わったと感じられることは通常有り得ることですが、犬の場合、体調の変化に伴った性格の変化が起こる場合も大いにあります。
飼い主さんが、変わったと感じる原因の一例は以下の通りです。

◆成長過程による変化

犬も人間と同様、子犬の頃は甘えん坊でなので、飼い主さんの側にいることで安心できるのです。
昔は後ろをついて来て離れようとしなかったのに、最近は全然そんな素振りがないなぁ…と感じるのであれば、それは大人になって落ち着いてきた証拠といえるでしょう。
成長するにつれて、室内の構造や生活パターンを理解すると共に、飼い主さんに対して信頼感を抱くので、追いかけずに離れていても安心できるようになったと考えられます。
飼い主さんからすれば、甘えん坊な性格から素っ気なくなったと感じるため、愛犬の性格が変わったと思えてしまうのです。

◆老化に伴う変化

シニア世代となった場合、自身の体力の衰えを感じて不安を抱いている可能性があります。
体力の低下に伴った性格の変化として、以下のパターンが考えられます。

・体力の衰えと共に、おとなしくなる場合。
・思うように動けなくなったことに対する苛立ちを隠せない場合。

性格がおとなしくなるケースは、多くみられるパターンといえます。苛立ちを感じるケースは、飼い主さんからみれば「怒りやすくなった」「荒くなった」というように見えて、ここでも性格が変わったと感じてしまうでしょう。
この場合、愛犬の心情をしっかり理解して接してあげることが大切です。

◆飼い主との関わりによる変化

飼い主さんの接し方が愛犬に影響して、性格が変わったと感じられる場合もあります。
例えば、元々は人懐こく甘えん坊だったのに、いつの間にか臆病になっていたというケースです。これは、飼い主さんの叱る頻度が多く、苛立ちを感じ取り続けたために、恐怖を感じて臆病になってしまった可能性があります。
逆に、初めは臆病だったのに、段々と社交的に変わったという場合。このケースは、飼い主さんが穏やかに接することが多く、それが影響した可能性が考えられるのです。
人間の子供が親の背中を見て育つように、犬にも飼い主さんの素行を真似をする傾向があります。
飼い主さんが怒りっぽく大きな声を出す人であれば、愛犬も大きな声で頻繁に吠えるようになり、飼い主さんが温厚であれば、愛犬も温厚に育つというケースも多く報告されているのです。
子育てと一緒で、真似されて困るようなことは目の前でしないように注意するべきですね。

◆病気による変化

病気や怪我が原因で、性格が変わったと感じる可能性もあります。
例えば、抱っこが好きだった愛犬が、突然抱っこを拒否したり、嫌がったりするようになった場合。もしかしたら、足を怪我していたり、病気を抱えているケースが考えられるのです。
老化による関節痛などもそうですが、病気や怪我で痛みが生じている場合に、犬はその部分を守ろうとします。結果、飼い主さんにも触らせないようにする子が多いといわれています。
このような異変を感じたら、できるだけ早めに病院を受診しましょう。シニア世代であれば特に病気や怪我のリスクは高くなります。念の為に、すぐに獣医さんに相談することをお勧めします。

◆去勢や避妊による変化

去勢や避妊をすることで、性格が変わったと感じられる場合があります。
オスであれば、去勢することでおとなしくなったという話は、よく耳にしますよね。しかし、中には手術の恐怖で飼い主さんへの信頼が薄れたために威嚇するようになった子がいるという話もあります。
しかし、この去勢・避妊手術による変化は、全ての犬にいえることではなく、科学的に証明されている説ではありません。
ただ、獣医さんの経験談などから、このような症状が出る子が少なくないといえるようです。

◆メスの生理による一時的な変化

前述の通り、オスとメスでも基本的な性格が違うとされていますが、メスの場合は生理の時期に変化がみられる場合もあります。
メスには一年に二回生理がきますが、その時期に入ると、ホルモンバランスの崩れから食欲低下に陥ったり、情緒不安定になるのです。中には、オスに対して攻撃的になる子もいるようです。
生理期間内は、他の犬(特にオス)との関わり合い方に注意を払う必要があります。オスに追いかけられる場合もあるので、出掛ける場所を慎重に選択するなどして、精神状態を気遣ってあげてください。

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犬の性格を元に戻すには?

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愛犬の性格が変わったと感じている飼い主さんの中には、以前の性格に戻って欲しいと思っている方もいるかもしれません。
しかし、変化の原因が成長や衰えによる場合、それは自然現象だとして受け入れなければなりませんよね。
子犬が成犬になったら素っ気なくなって寂しいと感じている飼い主さんも、それは成長して大きくなった証だと思いましょう。
老化については愛犬同様に、飼い主さんにとっても受け入れることに抵抗があるかもしれません。
しかし、長い時間を一緒に過ごし、無事にシニア時代を迎えることができたのだ、ここまで成長してくれたのだ、と考えると少し気持ちが楽になると思います。
ただ、性格が変わった原因が、飼い主さんとの関わりによるものや、病気が関係している場合。これに限っては、対処法があったり、対応の仕方を考えなければいけないケースといえます。

◆飼い主さんの影響で愛犬の性格に問題が生じた場合

まず、飼い主さんの影響で愛犬の性格に問題が生じた場合。
前述の通り、愛犬が飼い主さんの真似をしたり、飼い主さんの苛立ちを受けて恐怖を感じている可能性があります。
心当たりがあるのなら、最初にできることは穏やかに接してあげることです。
真似されたくない行動を目の前で取らないよう心掛けたり、大きな声で怒鳴るのをやめるなど、すぐに出来ることがあります。性格の矯正には時間がかかりますが、元に戻って欲しいと感じているのなら尽力しましょう。
しつけは必要ですが、厳しくしすぎることや、誤った叱り方をすることは、両者の為になりません。しつけはメリハリをつけて行うこと、上手にできたときは心から褒めてあげることを忘れないでください。

◆病気や怪我などが原因の可能性がある場合

そして、病気や怪我などが原因の可能性がある場合。
これに関しては、できるだけ早めに獣医さんに相談してください。
身体を庇うような行動や、触られるのを嫌がる素振りが見受けられるのなら、目に見えない病気を発症していたり、飼い主さんの気付かない内に怪我を負っている可能性があります。この場合、原因となる病気や怪我を治すことができたら、元のように触らせてくれるようになるでしょう。

犬の性格の変化には、今回紹介した例以外にも様々な原因があると考えられます。
それぞれが持つ性格に明確な線を引くことはできませんが、愛犬が変わったという心配を抱えているのなら、一度、自身の行動を顧みたり、愛犬の体に異常がないかチェックをしてみてくださいね。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!

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