犬が行方不明になったとき、最初にやるべきことは?
外飼いの犬がいつの間にかいなかった、散歩の途中で犬が逃げた、リードを繋いで目を離したらいなくなっていたなど、生活の中で犬が行方不明になることがあります。
犬が迷子や行方不明になった時には、どのような探し方をすれば良いのでしょうか。
◆まずは保健所や役所に連絡しよう!
実は近隣を探すことが一番ではありません。一番最初にやるべきことは関係各所への連絡です。
犬は人間とは違い、話すことが出来ませんので誰かが見付けてくれていたとしても、どこの誰の犬かわかりません。そのため、犬が迷子や行方不明になった際には必ず「見付けた人が連絡をくれそうな場所」に連絡を入れておくことが重要です。
具体的に、犬が迷子や行方不明になった際に、どこに連絡すれば良いのかご紹介します。
★保健所または自治体役所
まずは自治体に連絡をいれましょう。なぜなら、見付けた方が犬に詳しくなかった場合、「保護した場所(自治体名)、犬、迷子または行方不明」と検索して、どうすれば良いのかを探る場合が多いからです。
どの自治体でも、基本的に上記のキーワードで検索した場合には自治体の犬・猫の迷子及び行方不明窓口となっている部署の名前と電話番号が表示されます。そのため、犬が迷子や行方不明になった際には一番はじめに連絡するのは自治体が基本です。
自治体によって窓口は様々ですが、環境保護科や、健康福祉局、保健所などが犬や猫の迷子、行方不明の窓口になっていることが多いです。
★警察
地域の警察署にも連絡が必要です。自治体が時間外の場合も、警察には届け出る事が出来ますので、必ず連絡するようにしましょう。
◆次に連絡するべきところは?
犬が迷子や行方不明になった時には、まず自治体と警察に連絡することが基本です。では、その次にはどこに連絡して犬を探せば良いのでしょうか。詳しくご紹介します。
★自治体エリア内の動物病院
最低でも自治体内の動物病院には連絡をしましょう。また、動物病院の中には獣医師会に所属していない動物病院もあるため、横のつながりが全くない動物病院もあります。そのため、一つずつ動物病院に連絡をする必要があります。
基本的には診察時間内が好ましいですが、緊急の際には時間外の留守番電話に要件のみお話しておくことも良いでしょう。
★ペットショップ、トリミングサロンなど犬関連の店
ペットショップやトリミングサロンなど、とにかく犬が関連しているお店には連絡をいれましょう。迷子や行方不明犬を保護し、身なりを綺麗にしてあげようとする場合や、自宅で飼育するためにトリミングサロンにトリミングやグルーミングをお願いするパターンもあります。
犬を保護した場合、元の飼い主を探す人ばかりでは無く転売してしまったり、自宅の犬として飼ってしまうパターンもあります。そのため、犬の関連店には必ず連絡を入れる様にしましょう。
こちらも動物病院同様に、横の繋がりは無いと思い、一つずつ連絡していくことが大切です。
迷子や行方不明になった犬はどのくらい移動する?
愛犬が迷子や行方不明になってしまった場合、近隣を捜索するなどした探し方が一般的です。ですが、犬の種類によっては思いもよらないほど遠くで発見される場合も多いようです。
◆超小型犬~小型犬
10キロ未満の超小型犬や小型犬は、ミニチュアダックスフンドやシーズー、トイプードル、チワワ、ヨークシャーテリアなど愛玩犬として人気の犬種が多いです。
そのため、比較的早い段階に保護されることが多く、基本的にあまり遠くで発見することはありません。
ですが、人気があるが故に保護した後に転売したり、元の飼い主を探さずに自宅で飼育を始めてしまう方もいるため、発見に至らない事も多々あります。
◆中型犬
25キロ未満の中型犬はアメリカンコッカースパニエルやウエルシュ・コーギー・ペンブローク、ボーターコリーなど人気の犬種も多いです。
牧羊犬や使役犬として活躍した犬が多い中型犬は体力があるため、1日5キロ以上歩く犬もいます。そのため、思っていたよりも遠くで発見されることが多いです。
人気犬種の場合は、超小型犬や小型犬同様に保護され転売されたり、飼育されることもあるためいち早い自治体への連絡と捜索が必要です。
◆大型犬
25キロ以上の大型犬は、秋田犬やグレートピレニーズ、アフガンハウンドなど飼い主無しで歩いていると目立つ犬種が多いです。
体力があるため、1日に移動する距離は長いですが、歩行者だけではなく車からも目立つため、比較的保護は早いことが多いです。そのため、近隣を中心に探す探し方が向いています。
◆一番遠くまで歩いて移動してしまう犬は?
体力があり、目立たない犬が一番遠くまで歩いて移動してしまいます。
多いパターンは、中型犬の雑種です。数駅先や、何十キロも先で見つかるということもあるため、近隣だけではなく少し範囲を広げた探し方をすることをおすすめします。
迷い犬の探し方と注意点は?
実際に迷い犬や行方不明になった犬はどうやった探し方をすれば良いのでしょうか。探し方をご紹介します。
◆迷い犬・行方不明犬ポスターを作る
最近はポスターの貼付を禁止している場所が多いため、貼付する場所は限られますが、沢山の人の目に触れるため、迷い犬や行方不明犬を探すには有効な探し方です。
犬の写真はもちろんですが、特徴や年齢、クセなど個体を特定できる情報は全て書く事を心がけましょう。動物病院や、近隣のコンビニ、スーパー、パン屋やクリーニング屋、駅など人目につくお店にポスターの貼付をお願いすることをおすすめします。
注意が必要なのは連絡先です。万人に見える様に連絡先を書くとイタズラ電話の心配や、個人情報として悪用される危険性があります。そのため、プリペイドケータイを利用したり、貼付した店に電話番号を伝えておきポスターを見た方に伝えてもらう、など工夫が必要です。
フリーメールアドレスのみを記載する方法もありますが、年配の方などからの連絡が難しくなってしまうことや、メールが届かないトラブルもありますので、電話番号は何らかの方法で記載することをおすすめします。
◆SNSで情報拡散する
最近では迷い犬や行方不明犬のポスターよりもSNSで呼びかける方法の方が多いです。手軽に写真付きで呼びかけることが出来ることと、共有や転送されることで思いがけないほどの情報網に情報を拡散することができます。また、携帯電話の位置情報を添付することで具体的にどのあたりで迷子や行方不明になったのか、なども知らせることができます。
ツイッターには迷子犬掲示板(@maigo_dog_)などの迷子犬の情報を発信しているアカウントもあります。インスタグラムなどでも「#迷子犬」などのハッシュタグをつけることでより多くの方に情報を呼びかける事ができます。愛犬が迷子や行方不明になった場合には積極的に利用しましょう。
迷子になる前にできる対策は?
迷子になる前に出来る対策には、どんなものがあるのでしょうか。詳しく確認してみましょう。
◆鑑札、注射済票をつける
犬の飼い主には、「自治体への飼い犬の登録」「年1回の狂犬病予防注射の接種及び鑑札」「注射済票を犬に装着すること」が法律で義務付けられています。
鑑札は基本的に一生に一度の交付ですが、狂犬病予防済票は年1回の接種証明となるため毎年接種の際に交付されます。
鑑札と狂犬病予防済票は、自治体にどの番号の犬が、どの場所で、何月何日に狂犬病予防接種を注射されたのかが管理されています。そのため迷い犬や行方不明になった際に、この鑑札と注射済票がついていれば一番スムーズに見つかります。
飼い主としての義務でもありますので、必ず装着してください。
◆迷子札をつける
法律で義務付けられている鑑札や狂犬病予防済票の他に、オリジナルの迷子札やネームタグを装着することもおすすめです。
名前や飼い主の連絡先が書いているため、よりどの犬なのかが解りやすくなります。また、しっかり管理されている飼い犬だと理解されることで保護される可能性も高まります。
迷子札やネームタグはオーダーメイドで作る事ができ、犬のサイズに合わせて大きさも選べます。超小型犬であっても首に負担がかからないサイズが販売されていますので、安心して使用することができます。
◆マイクロチップを装着する
約2ミリほどの電子器具であるマイクロチップを体内に装着することも、有効な迷子防止策です。
マイクロチップは個体識別番号として15桁の数字が記録されており、読み取り機器をかざすことで読み取る事ができます。体内に埋め込む為紛失の可能性がありません。注射器の様な埋込機械を使い装着しますが、痛みは通常の注射と変わらないほどです。
子供の職業体験テーマパークであるキッザニアの動物病院のお仕事でも採用されている診療で、広く認知されている迷子防止法です。
●マイクロチップについての記事はコチラ
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まとめ
愛犬が迷子になった時には、必ず自治体や動物病院などに連絡をしましょう。思っていたよりも遠くに移動している場合もありますので、範囲を広げて探すこともおすすめです。また、ポスターやSNSも積極的に利用し、情報提供を募りましょう。
そして、迷い犬や行方不明の防止策として、普段から鑑札や狂犬病予防済票、マイクロチップなどを装着することも大切です。
言葉の話せない犬だからこそ、迷い犬にさせない努力、させてしまった時の対処法はしっかり覚えてきましょう!
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