ちょっと変わってる?アメリカに実際にある「犬」に関する法律

2018.04.05

ちょっと変わってる?アメリカに実際にある「犬」に関する法律

今回は、日本にはないような犬に関するちょっと変わったアメリカの法律を紹介します。 「犬を守るためのものなんだな」と感心させられる法律、そして「えっ?!そんな法律が?」とビックリする変わった法律などたくさんあるようです。 日本と比べると国土がかなり広いアメリカでは、法律の制定は「州」ごとです。 そのため、同じアメリカとは言ってもこちらの州ではOKだったことが、州をまたげばNGとされることも少なくありません。 それでは、いくつか紹介していきたいと思います。

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散歩のときのリードの長さが決められている

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犬を飼うときに注意したいのは、自分の家から一歩外に出た環境ではしっかりコントロールしなければならないということですよね。
飼い主が目を離した隙に犬がいなくなってしまうリスクがあります。
それに、パニックを起こしたワンちゃんが、周囲の人に危害を加えてしまうケースもあるでしょう。
犬と人間、どちらも守るために重要なことです。
ただ、リードをしないで散歩させる飼い主さんの姿を見かけることもたまにありますよね。

ニューヨークやロサンゼルスでは、公園や公道など不特定多数の人がいる「公の場」で犬を散歩させるときには、リードは必須アイテムです。
一部の公園ではリードをしなくてもよい区画…というのがあるそうで、日本ではおなじみの「ドッグラン」がこれにあたるかと思います。
ちなみに、区画が分けられていない公園では決められた時間内に限って、リードを外すことが許されているとも言われています。

基本的には、公園以外の道路ではリードは必ず使わなければなりません。
「お利口さんな犬だから」とリードなしの散歩はNG行動なのです。
特に、ロサンゼルスやニューヨークではリードの長さも定められているのだとか…!
6フィート以下のリードを用いるように決められています。
フィートはアメリカの長さの単位で約1.8mを指します。

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車内に放置された犬を救うための「車を破損する」行為は無罪

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犬と車でお出かけしたときに、「ほんのちょっとの時間だから」と犬を車内に置いたままにする飼い主さんの姿を見かけることがありますよね。
季節によっては、このちょっとした行為が犬の命を奪うことになるでしょう。

アメリカのさまざまな州には、車のなかで犬を待たせる行為を禁止する法律があります。
時間帯や気温によるという条件がついているなど、州によって詳細は変わりますが、基本的に「動物虐待」と見なされてしまう行為のようです。

だからと言って車中に置き去りにする行為はゼロではないでしょう。
なかには通りすがりの人が見たときには犬がぐったりしている…というケースもあるかもしれません。
「なんとかして犬を助けたい」と考える人を守る法律が、フロリダ州の法律です。
「車内に残された犬の救出のために車を破損するのは罪にはあたらない」というもの。
法律の適用には細かい条件がありますが、「犬を助けたい」という善意の愛犬家を守る法律なのだそうです。


犬を繋いだまま3時間経過すれば「動物虐待」の罪になる

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日本では、家の外で犬を飼うケースはまだ見られるものですよね。
屋外で飼育される犬の多くは、散歩以外の時間は常に首輪とリードで固定されているのではないでしょうか。
リードの長さによっては、少し広い範囲を歩けるかもしれませんが、基本的には家の庭の数メートル以内が日々の活動範囲でしょう。

アメリカでは、このような「繋がれている状態が長い」というのが犬への虐待と考えているのだそうです。
アメリカでは州を問わず「動物虐待」に相当する行為は、重い罪。
ロサンゼルスやニューヨークでは、犬を繋いだまま3時間経過すると虐待行為にあたり、罪に問われることになります。


犬のお留守番が長くなる行為はNG

犬と一緒に暮らしていても、飼い主さんには仕事や用事があれば犬中心の生活にすることは難しいかもしれません。
そこで、犬には「お留守番」をさせなくてはならないときがありますよね。
世界共通の犬のお留守番問題ですが、アメリカのカリフォルニア州の法律ではその時間の長さによっては違法と見なされてしまいます。

24時間、つまり丸一日という長時間、食事や排泄のお世話をしないままでいると虐待の罪に問われてしまうようです。


強いニオイを発する犬を飼うのは違法

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アメリカ、イリノイ州にある不思議な法律がこちら。
強烈なニオイを発する犬を飼うのは法に反するとされています。

そもそも、犬種によってニオイが強くなるということもないので、犬の体のニオイは飼い主さんのお手入れ次第でしょう。
つまり、「犬の体から強いニオイが発するほど不潔にしてはダメですよ」ということなのかもしれませんね。


15分以上「吠える」犬は法律違反

生きている動物なので、何かのきっかけで犬たちが吠えることは当然あることですよね。
ときには、なぜか「ずっと吠えている」ということもあるかもしれません。

そんな「長く吠えている」という犬の行為が違法だとされているのが、アメリカのイリノイ州、ノースブルックでの法律です。
15分以上、吠えさせてはいけないというもの。
15分というのは、結構長い時間なのでずっと吠え続けている犬も相当疲れるストレスになるでしょう。
「犬にとってもストレスになるから、犬が吠え続けるのを放置しないでね」という意味なのかもしれませんね。


18時を過ぎてから犬が吠えることを禁じられている

イリノイ州に続き、犬が吠えることに関する変わった法律がこちら。
18時以降に犬が吠えるのを禁止としているのは、アメリカのアーカンソー州の法律です。
ふだん、ほとんど吠えない犬ならこういった法律とは無関係かもしれませんが、周囲の物音や人間の気配に敏感なワンちゃんだと、昼夜は関係なく吠えることもありますよね。
犬の立場で考えると時間のことは分かりません。
「18時を過ぎたから吠えるのを控えよう」ということにはなりませんよね。

そうなると、飼い主さんは18時を過ぎたら犬が吠えないように注意しなければならないのでしょうか…。
いずれにしても、ちょっとしたことで吠えてしまう犬は多いかと思うので、この法律を100%守るのは難しい気がします。


ウンチを放置すれば罰金

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愛犬と外にお散歩に行くのは、飼い主さんにとっては楽しいひととき。
しっぽを振っている犬と飼い主さんの様子を見ると、こちらまで温かい気分になりますよね。
ただ、ちょっと残念なのがワンちゃんのウンチが道端に置き去りにされている光景を見かけたとき。
これは、日本だけに限らず世界共通の問題のようです。

そんな道端の犬の置き土産(!?)を取り締まっているのがアメリカの法律。
さまざまな州で、ウンチを放置した飼い主さんには罰金の支払いの義務が生じます。

アメリカは州ごとに法律の内容が異なりますが、ニューヨーク州では犬のウンチを放置した飼い主は約1万円弱の罰金を支払わなければならないのだそうです。
「罰金が取られるから」というよりも、皆が歩く公道という意識をしっかり持つことが大事ですよね。

アメリカでは、犬の排泄のために散歩をさせているケースも多いですが、日本のようにわざわざビニール袋を持ち運ばなくても道端にウンチを入れるビニール袋が随所に設置されています。
結構丈夫なビニール袋で、ワンちゃんがウンチをしたら袋に入れて、併設されているゴミ箱に捨てればOKなのだそうです。
アメリカでは、ワンちゃん専用の「トイレ」が設置されているところもあります。

だからと言って、ウンチを置き去りにする人がいないわけではなく、街の美観や衛生上の問題から「罰金を徴収する」と法律で定められているようです。
犬を飼っている人もいない人も、散歩のときには「みんなが使う場所」と公の場を歩くマナーを守って、愛犬との散歩を楽しみたいものです。


車の上に犬を縛り付ける行為はダメ

アメリカのアラスカ州にあるかなり不思議な法律が「犬を車の上に縛り付ける行為を禁止する」というもの。

そもそも犬を車の中に乗せることはあっても、車外である車の上に乗せるなんてことはほぼあり得ないことですよね。
おそらく、この法律に違反して罰せられる人はゼロかと思いますが、かなり昔に制定された不思議な法律のようです。


犬を外で繋いで生活させてはいけない?

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犬の飼い方は国によって飼い方に差があります。
日本では古い時代には、犬達は家の前に犬専用の小屋を設置して繋ぎっぱなしで飼うスタイルは珍しくありませんでした。
見知らぬ人に「ワンワン」と吠えて家族に注意を促す番犬的に飼われる犬たちが多かったように思います。

ただ、そんな時代も懐かしいもので、近年は、犬に対して「家族」という認識が強くなってきているので、室内で家族と一緒のスペースで生活させるパターンが多いですよね。
それでも、犬の大きさや種類によっては、いまだ「外で飼育する」という飼い方の飼い主さん達もいます。

アメリカでは、外で飼うというケースはほとんどないそうです。
アメリカのペンシルバニア州の法律では、犬を外で首輪に繋ぎっぱなしで生活させることを禁止にしています。
日本と比べると敷地が広いアメリカの一戸建てなら、外で飼っても窮屈ではなく過ごせそうな気もしますよね。

でも、アメリカでは犬を繋ぎっぱなしにしておく行為が「虐待」だそうです。
繋ぎっぱなしで飼われている犬たちにとって、外で過ごす時間は「ストレス」。
暇過ぎて本来の性格がキープできないこともあるでしょう。
ストレスが限界に到達した場合、ふだんはあまり吠えない犬も「吠え続ける」という行動に出ることもあるかもしれません。
また、来客に対して異常に反応して噛んでトラブルになるケースも想定されているようです。
つまり、外での繋ぎっぱなしの飼育を法律で禁止するのは、「犬を守るため」、そして「吠え声や噛み癖などのご近所トラブルを防止する」という意味合いも含まれているのかもしれませんね。


犬にウイスキーを飲ませるのは違法

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この法律はアメリカのイリノイ州、シカゴで現在も残っているもの。
古い時代に定められた法律がまだ取り消されていないものだと思います。
おそらく、かつて古い時代に動物に対してお酒を飲ませた人がいたのではないでしょうか。

普通の常識を持ち、犬に対しての愛情が深い人なら、法律に定められる以前に犬にアルコールを飲ませようなんて発想はありませんよね。
不思議なのは、「お酒がNG」とされているのではなく「ウイスキー」と種類が限定されていること…。

どういう経緯でこの法律が定められたのかがちょっと気になりますが、イリノイ州に限らず当然のことですがアルコールはワンちゃんたちには厳禁ですね。

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犬に噛まれたときには通報の義務がある

日本では狂犬病の予防接種が徹底されていて、発症のリスクが少ない病気です。
しかし、海外では犬を介して狂犬病を発症する事例が少なくなく、なんと年間数万人もの人が亡くなっている怖い感染症なのです。

そんな狂犬病の感染のリスクを抑えるため、アメリカではさまざまな州で「犬に噛まれたら通報する」という義務が法律で定められています。

「ちょっとした傷だから」と噛んだことを軽視するのは危険。
アメリカでは、愛犬が他人を噛んでしまった、あるいは他人の犬に噛まれてしまったなどの際、日本の保健所のような役割をしている「Animal Control(アニマルコントロール)」に通報しなければならないとされています。

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まとめ

いろいろな法律がありましたね。
「なるほどー」と思えるものから、「どうしてそんな法律があるの?!」とクスッと笑ってしまうものまであり、法律が制定された背景も少し気になりましたね。

紹介したのは、ごく一部の法律です。
国が変わると、犬の飼い方に対する意識もかなり変わりますが、ワンちゃんを守る法律だと思うと温かい気持ちになるものです。



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!

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