【獣医師監修】犬の目が白く濁る「白内障」症状・原因は?予防はできる?

2019.06.23

【獣医師監修】犬の目が白く濁る「白内障」症状・原因は?予防はできる?

犬の白内障は、目の水晶体が白い濁りのある状態になる病気です。見えにくい、視野が欠ける、光がまぶしい、物にぶつかるなどの症状があり、最悪の場合は失明に至ります。犬の白内障の原因は、遺伝や老化、紫外線、外傷、他の病気による合併症など様々です。 犬の白内障とはどんな病気なのか?原因は?白内障になりやすい犬種は?完治はするの?など気になる点を詳しくご紹介します。

【目次】
1.犬の目が白く濁る?

2-1.白内障ってどんな病気?
2-2.白内障とは?
2-3.緑内障との違いは?
2-4.白内障に似ている病気は?

3-1.白内障の原因は?
3-2.白内障の原因①加齢
3-3.白内障の原因②遺伝
3-4.白内障の原因③糖尿病
3-5.白内障の原因④紫外線
3-6.白内障の原因⑤合併症
3-7.白内障の原因⑥外傷
3-8.白内障の原因⑦アトピー性皮膚炎

4-1.白内障の症状は?
4-2.白内障の症状①視力の低下
4-3.白内障の症状②視野が狭くなる、物にぶつかる
4-4.白内障の症状③光を眩しく感じる

5-1.白内障の治療方法は?
5-2.内科的治療
5-3.外科的治療
5-4.白内障は完治する?

6-1.白内障の予防方法は?
6-2.点眼薬
6-3.サプリメント
6-4.活性酸素を予防する
6-5.散歩後に目のケアをする

7.犬の白内障は身近な病気の一つ!早期発見が鍵!

犬の目が白く濁る?

犬 目 白い 白内障

高齢の犬の目が、白く濁っている様な状態になっているのを見た事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

犬の目が白く濁るのは「白内障」という病気で、目の水晶体が徐々に白い曇りがかかってくる状態です。
この記事では、犬の白内障について詳しくご紹介します。


白内障ってどんな病気?

白内障

◆白内障とは?

白内障とは、目の水晶体が白く濁る病気です。俗称として「しろそこひ(白底翳)」と呼ばれています。
原因は様々ですが、水晶体を形成している「クリスタリン」というたんぱく質の変性により、白い濁りのある状態になってしまう様です。

水晶体とは、目の中でカメラのレンズの役割をしているもので、健康な時には透明です。
写真を撮るカメラのレンズが、何らかの原因で白い濁りがある状態になったとしたら、どんな写真が撮れるでしょうか?
答えは、白く濁った、霞んだ、汚れた、ぼやけた写真が出来上がりますね。この状態がまさに白内障です。

本人は白い濁りのあるレンズで物を見ているため、常に霞んだり、ぼやけたりした視界になってしまう病気です。

◆緑内障との違いは?

目の病気としてよく聞く「白内障」と「緑内障」ですが、二つの違いは何でしょうか。

白内障が「目の白く濁る病気」であることから、緑内障は「目が緑に濁る病気」だと考える方もいる様ですが、それは間違いです。
緑内障は、目の眼圧が上がる事により視神経に障がいが起こり、視野が欠けてしまう病気です。一度緑内障になると、徐々に視野の欠けが広がり(悪化)、失明に至る事もあります。

犬の緑内障は、一般の飼い主の目視では判断は難しいです。
眼圧を測り、診断することが一般的ですが、眼科専門医のいる病院を選ぶ必要があります。そのため、発覚している緑内障よりも潜在緑内障の犬は多いと言われています。

◆白内障に似ている病気は?

目が白く濁る病気は他にもあります。「角硬化症」がその一つです。

角硬化症とは、水晶体の中心(核)が老化により白く濁る状態です。
白内障とは濁る場所が違うため、獣医師に判断してもらう必要があります。

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白内障の原因は?

犬 白内障

目が白い濁り状態になってしまう原因は一つではありません。原因ごとに詳しくご紹介します。

◆白内障の原因①加齢

白内障の最も多い原因が、加齢です。加齢によるものを「老年性白内障」と呼びます。

人間では40歳から80歳の間に多くみられ、80歳を越えるとほぼ全員が白内障の状態だといわれています。
犬の場合は、6歳以降に白内障にかかる犬が多くなります。

◆白内障の原因②遺伝

遺伝による先天性の「若年性白内障」もあります。
その場合、生まれつき~2歳以下で発見される事が多いです。

遺伝疾患であることが多いため、遺伝性の場合の予防はほぼ不可能だと言われています。
白内障は、先天性遺伝疾患を持っている犬がなりやすいと言われています。

– <白内障になりやすい犬種> –

・プードル
・ミニチュア・シュナウザー
・ビーグル
・シーズー
・柴犬
・アメリカン・コッカー・スパニエル
・ゴールデン・レトリバー など

◆白内障の原因③糖尿病

糖尿病が進行すると、白内障を合併する可能性があります。

糖尿病の場合、抵抗力が弱くなっている事が多いため、外科手術などもリスクが上がります。また、糖尿病の重症度によって白内障の進行スピードが変わります。

白内障は重症化すると失明にも繋がるため、糖尿病の病気治療と白内障のケアの両方が必要になってきます。

◆白内障の原因④紫外線

水晶体に紫外線が当たる事も原因の一つといわれています。

紫外線が当たると体内では活性酸素が発生します。この活性酸素は細胞を傷つけ、老化現象を起こすと言われており、白内障を引き起こす原因にもなります。また、紫外線だけでは無く、放射線や赤外線も同様だといわれています。

人間はサングラスや帽子で紫外線を防ぐことが出来ますが、犬の場合それは難しいです。
紫外線の多い地域には出向かない、紫外線の多い時間帯の散歩は控えるなど、生活の中で気にかける必要があります。

◆白内障の原因⑤合併症

糖尿病と同じく、別の疾患により合併症として引き起こすものもあります。
血液内のカルシウム濃度が低くなる「低カルシウム血症」や、目のぶどう膜に炎症が起こる「ぶどう膜炎」がそれに当たります。

白内障を引き起こしやすい病気にかかった場合には、注意深く犬の目を観察することが早期発見の鍵になります。

◆白内障の原因⑥外傷

目への外傷(怪我)も原因の一つです。

犬の場合は、散歩で草むらに顔を突っ込み、枝を目に刺してしまう、目を傷付けてしまうということが多いです。
特にマズル(鼻先)が短い短頭種は、目を傷つけやすいため注意が必要です。

◆白内障の原因⑦アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎も原因の一つです。人間でもアトピー性皮膚炎の合併症として挙げられています。

犬の場合、痒い箇所を掻いてはいけない、ということがわかりません。一晩の間に出血し、肉がえぐれるほど掻き壊してしまう犬も多いです。

アトピー性皮膚炎の犬は、アトピー症状が目の粘膜や瞼などの柔らかい部分に出やすいため、掻くことから外傷性の白内障に進む可能性が高いと言われています。


白内障の症状は?

◆白内障の症状①視力の低下

白内障にかかると、目が白い濁りのある状態になるため、常に見え辛く視力低下に繋がります。

◆白内障の症状②視野が狭くなる、物にぶつかる

白い濁りが広がってくると視野が狭くなるため、よく物や壁にぶつかるようになります。物にぶつかる事が多くなって、あれ?と気付く飼い主も多いです。

◆白内障の症状③光を眩しく感じる

濁り方によっては光を乱反射してしまうため、光を眩しく感じる様になります。そのため、リビングに出てこなくなる、散歩に行きたがらなくなるなど行動に変化が出ます。

最悪の場合、失明することもあります。


白内障の治療方法は?

犬の白内障の治療法は、大きく分けて二つです。詳しくご紹介します。

◆内科的治療

目薬や内服薬を使用する内科的治療が、治療方法の一つ目です。

目薬には混濁抑制の作用があります。また、進行を遅らせるサプリメントなどを利用することもあります。
しかしながら、内科的治療では根本治療とはなりません。根本治療を望むのであれば、外科的治療が必要となります。

◆外科的治療

手術をする外科的治療がもう一つの方法で、根本治療するにはこちらの方法しかありません。

手術は全身麻酔で行われます。水晶体を超音波、もしくは外科的に摘出し、代わりに人工レンズを装着します。
入院を含めて手術には約1週間かかる病院が多く、退院後もエリザベスカラーで顔や目を保護し、目薬や内服薬などの内科的治療を行います。

動物病院は自由診療のため、定価や一般価格が存在しません。そのため、手術を検討している場合はかかりつけ医に確認が必要ですが、およそ片目で20~40万が相場です。

◆白内障は完治する?

白内障は外科的治療(手術)によって、完治します。手術しても再発するのでは、と考える方も多いですが、手術では原因となる水晶体自体を摘出するため、再発はしないのです。

中には稀に、手術後1年以上経過した後に、また白い濁りが気になったり、霞んできたような状態になることがあります。
これは「後発白内障」という、水晶体の袋が白く濁る事による病気です。

後発白内障は人間の場合はレーザー治療が有効ですが、犬はレーザー治療のためにじっとしていることは不可能なため、再度リスクを伴う全身麻酔になってしまいます。また、犬用レンズの厚みから、レーザー治療をするとレンズを破壊する恐れもあります。

そのため、そのまま予後観察となる病院が多い様です。

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白内障の予防方法は?

犬の白内障は、目薬やサプリメント、日々の行動などで予防することが出来ます。

◆点眼薬

進行を遅らせる点眼薬を毎日点眼することは、予防の一つです。

しかしながら、毎日しっかりと点眼を守るということは簡単な様で難しいことです。
点眼薬を買ったは良いけれど、紛失してしまう、点眼しなくなる、という方はとても多いです。

◆サプリメント

目に効果のあるアスタキサンチンやルテインが配合されたサプリメントに予防効果があります。

サプリメントは動物病院やペットショップで購入することができます。
目の健康診断も兼ねて動物病院へ来院し、サプリメントを購入する方法です。

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紫外線にさらされる目の健康維持に配慮しアスタキサンチン配合。

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◆活性酸素を予防する

白内障の原因にもなる活性酸素を生成しない様に予防する方法があります。
紫外線を浴びない様に、日中や日差しの強い時間帯に散歩をしない、犬用紫外線避けゴーグルを付ける、抗酸化サプリメントを飲ませる、などが有効です。

◆散歩後に目のケアをする

散歩の後は、砂や汚れが目に付着していることが多いです。そのままにしておくと、気になった犬が擦ってしまい、外傷の原因にもなります。

動物病院では、そういった際に人工涙液を処方しています。目薬同様に点眼し、目をとじさせてそっと拭えば終わりです。
人工涙液は人間用も代用可能で、ペットショップでも販売していますが、不安な方は動物病院に処方してもらいましょう。


犬の白内障は身近な病気の一つ!早期発見が鍵!

犬 白内障

犬の白内障は、目の水晶体が白い濁りのある状態になる病気です。特に老犬に於いては、老化現象の一つとして広く知られている病気です。
見えにくい、視野が欠ける、光がまぶしい、などの症状があり、最悪の場合は失明に至ります。

犬の白内障は目薬やサプリ、手術で予防や治療をすることが可能です。白内障は身近な病気で、早期発見が鍵となります。生活の中で予防を取り入れ、早期発見を目指しましょう。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に15医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
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St.Elmos

St.Elmos

動物看護士、トリマー、愛玩飼養管理士などの資格を持っています。 家族の一員としてのワンちゃんネコちゃんにまつわる情報をお伝えできればと思います。

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