犬は演技ができるの?
私たちの愛犬も、日常の中で少なからず演技をすることがあります。たとえば、聞こえないふりや、できないふり。教えたわけではないのに、充分リアルな演技をしていますよね。
そうすると、テレビやスクリーンの中の犬たちも愛犬と同じように、特別な訓練しなくてもすぐに環境に馴染んで演技ができるのか気になりますよね。
ここでは、テレビやスクリーンの中の犬たちの表舞台に立つまでのお話を少しだけ紹介していきましょう。
◆犬だって心の準備が必要
いくら訓練を積んでいても、知らない場所や知らない人間の中に突然入るのは難しいのは犬も同じです。時には、撮影中に悪天候になり犬が取り乱してしまうこともあります。
そこで、CMや映画の撮影前の段階で犬の訓練やケアを担当するトレーナーさんは、犬の性格を把握するために生活を共にすることもあるのだとか。
とても人懐こい背性格の犬だとしても、犬は私たち以上に臆病な動物です。盲導犬のように訓練をされた犬が俳優犬に適していることもありますが、みんな最初の一歩は緊張するのです。そこを人が汲取って、ゆっくり環境に馴染ませるのが、いい演技をするためのポイントのようです。
◆初めての場所でも普段の演技をするために
のちほど紹介する映画に出演していたゴールデンレトリバーは、警察犬の訓練所でのんびりと暮らしていた女の子でした。これまでと違う環境に、怯えてしまった時期もあるそうです。そこで、トレーナーさんは彼女と多くの時間を過ごし、たくさんの場所に出かけました。こうすることで、彼女は初めての場所でも怯えることなく、人を感動させる演技ができるようになったそうです。
犬の苦手なものをクリアしていくことは犬自身の自信に繋がるだけでなく、トレーナーさんとの絆を深め、結果的に視聴者に感動を与える名演技に繋がるようになりました。
もしもご家庭の愛犬が初めての場所を怖がるようなら、このトレーナーさんのようにじっくりと時間を費やしてトレーニングすれば、もしかすると新しい散歩コースが開拓できるかもしれません。
日本のテレビCMで有名な犬は?
僅かな時間の間に凝縮された情報として流れるコマーシャルメッセージ、通称CM。
リアルタイムで番組を見ていると定期的にCMが流れますが、愛犬家のみなさんなら犬がタレントさんと演技している姿を見るたびに釘付けになっているのではないでしょうか。
ここでは、愛犬家の視線を集めるCMをピックアップしていきますので、ぜひおつきあいください。
◆戌(犬)年の年賀状のCMでは人気女優広瀬すずさんと共演
2018年は戌年ですから、やはり犬と作る年賀状のCMには目を奪われましたよね。
この年賀状作成のCMでは実力派の若手女優、広瀬すずさんと共演していたチワワ。小柄な犬種であるチワワが、人混みの中を小走りに突き進む演技は、視聴者をハラハラドキドキさせました。警戒心が強く臆病なチワワが、大型犬に吠えられながらもゴールを目指す勇敢さは、演技をこえて忠実さの現れでもあるのかもしれません。
◆新車のCMでは犬と福山雅治さんが共演して話題に
新車のCMに歌手としても俳優としても人気のある福山雅治さんと共演したのは、映像の中でシニフィアンと呼ばれていたジャックラッセルテリア。ちょこちょこと男性の後を追い、きちんとお座りをする姿がとてもキュートでした。
ジャックラッセルテリアはイギリス原産の小型のテリアの犬種なのですが、キツネ狩りのために地中に潜り込めるような白い小さな犬種として改良をされたのがルーツとして知られています。
この犬種の特徴は身体能力が高く、活発で聡明なところですが、その特徴を生かした演技が映像からも伝わってきますね。ちなみに、このCMに出ていたジャックラッセルテリアは、モデル犬としても活躍中のようです。
◆カードのCMでは千葉雄大さんとも共演!
このCMをみて、愛犬に留守番をさせることをためらった飼い主さんが多いのではないでしょうか。CMの中では、お留守番をしなければいけないときの悲しそうな表情、トボトボと部屋に戻っていく演技、忘れ物を届けなきゃ!と慌てる仕草。かなりリアリティのあるパターンに、本当に演技なの?と思ってしまいます。
こちらの犬種もジャックラッセルテリアですが、ジャックラッセルテリアは飼い主に対しての忠誠心が厚く、他の犬種に比べて知能が高いと言われています。そのため、人の心を揺らす難易度の高い演技ができるのかもしれません。
犬が出演している映画(邦画・洋画)
犬が主演する映画を探してみると、実話をモデルにした作品や人気アニメを実写化したものなど、幅広いジャンルのストーリーが溢れています。
そこで、ここでは犬好きのみなさんが楽しめたり共感できたりする映画をチョイスしましたので、ぜひ参考にください。
◆邦画 ひまわりと子犬の7日間
実話をもとに映画化されたこの作品は、人間に対して信頼をなくした柴犬ひまわりと、もう一度ひまわりの信頼を得ようとする宮崎県にある保健所で起きた奇跡の話です。飼い主のいない犬たちの気持ちが痛いほど溢れてくることもそうですが、賢くおとなしい性格といわれる柴犬のメスである女優犬の迫真の演技は、この映画から発せられるメッセージを私たちに伝えてくるようです。
◆邦画 犬と私の10の約束
私たちは、犬を安易に迎えてはいけません。人と犬が取り交わす約束。たとえば、私(愛犬)とは気長に付き合ってほしい、私(愛犬)は人の言葉は話せないけど理解している、私(愛犬)は10年くらいしか生きられないから、できるだけ一緒にいてほしい。抜粋ですが、犬目線のメッセージは伝わったのではないでしょうか。このほか、人が忘れてはいけない犬との約束を、映画の中で主人公と主人公の愛犬となるゴールデンレトリバーがペットと飼い主という枠を取り払って訴えるメッセージ性の高い作品です。
◆洋画 僕のワンダフルライフ
まだ子犬だったゴールデンレトリバーを拾った主人公。子犬がシニア犬となって天寿を全うし、その後も50年に3回も犬として生まれ変わり愛する主人公と出会うストーリー。もしも愛犬が何度も奇跡を起こし自分に会いに来てくれたら・・・そう想像するだけで、涙が溢れそうですね。この映画は、愛犬家でなくても心を鷲掴みにされる名作です。そして主人公の隣で見せる笑顔。こんな表情ができるのは、ただ演技力に長けているだけでなく、きっと映画に関わった人と犬の関係が良好なものだったからなのかもしれません。
◆洋画 ゴーストバディーズ
ゴールデンレトリバーの兄弟が活躍する映画で、宇宙やクリスマス、ハロウィンなどのコンセプトでシリーズ化されている人気の映画です。魔術師と戦ったり、月面から帰還するために仲間と協力したりと、見ているだけでハラハラしてしまいますが、楽しめるのは映画のストーリーだけではありません。ハロウィンのコスプレやクリスマスでのコスプレ、もちろん宇宙でのコスチュームも愛犬家のみなさんの視線を釘付けにすること間違いなしです。
◆洋画 101
こちらは、アニメを実写化したディズニー映画です。ダルメシアンの毛皮でコートを作るため主人公であるダルメシアンの仔犬たちが悪者に盗まれてしまう、というご存知のストーリー。CGも使われていたようですが、映像では圧巻のダルメシアンの数。ダルメシアンは大型犬の中でもしつけしやすいと言われるほど知能高く、とても活気のある犬種です。101のハツラツとした雰囲気は、ストーリー性もさることながら、ダルメシアンの活動的な性格も手伝っているのかもしれませんね。
さいごに
ここまで、犬の演技力について、CMや映画のストーリーを紹介しながら進めてきましたが、いかがだったでしょうか。
映画の中には実話がベースとなったものや、書籍がベースとなったものも多いため、映像よりも早く内容を知っているケースもあります。それでも実際に映像を見たとき犬の演技やストーリーに引き込まれ、次第にその世界観に全身で包み込まれるほど満足してしまうことも多いのではないでしょうか。
俳優犬、女優犬、モデル犬。様々な分野のプロ犬がいて、時には犬の代表として人へのメッセージを伝えてくることがあります。私たちは、ただその演技を評価するだけでなく、その言葉を受け止めることも忘れてはいけないのかもしれない、そう犬たちの演技から教えられました。
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