1.ブルドッグの特徴は?
1-1.ブルドッグの特徴的な表情
1-2.ブルドッグの体型
1-3.ブルドッグの被毛
2.ブルドッグの歴史は?
2-1.祖先は「ブル・ベインディング」に利用されていた犬種
2-2.家庭犬として改良されていく
2-3.様々なシンボルとなったブルドッグ
5.ブルドッグの飼い方、注意点は?
5-1.運動不足による肥満に注意
5-2.暑い季節は温度調節をしっかり
5-3.ブルドッグのしつけは根気強く
5-4.ブラッシングと皮膚のケアをこまめにする
5-5.よだれを拭き取って清潔を保つ
【掲載:2019.04.24 更新:2020.04.24】
ブルドッグの特徴は?
◆ブルドッグの特徴的な表情
某有名ソースのシンボルマークでもお馴染みのブルドッグ。名前を聞けば、どのような外見をしているか浮かぶ方も多いでしょう。
ブルドッグは、短足で余った皮膚をもち、アンダーバイト(受け口)である、という大変特徴的な外見をもっています。
独特な形をもつ立ち耳(ローズ耳)に、極めて短い口先をしているので、鼻が潰れたような鼻ぺちゃの顔をしています。更にアンダーバイトなので下顎が前に突き出ており、しゃくれているようにも見えますよね。
大きなへの字口に弛んだ頬で、しかめっ面のようにも見える表情は、記憶に残りやすいという大きな魅力の一つです。
◆ブルドッグの体型
ブルドッグは、肉付きがよくがっしりした体形で、頭部は大きいですが短足であることから重心が低く、安定感があり肩幅も広いです。
原産国はイングランドで、サイズとしては中型犬です。
体高は33~41cm、体重は25kg前後が平均的です。ちなみにオスは体重25kg、メスは体重23kg程度が標準とされているようです。
◆ブルドッグの被毛
ブルドッグの被毛は、スムースで短毛、滑からな手触りを持つダブルコートです。
毛色には、ブリンドル、レッド、フォーン、ファローの単色があります。
更に、単色にブラックのマスクとマズル、ホワイトと各色のパイドなどの種類が存在します(レッドホワイト、ブリンドルホワイト、フォーンホワイトなど)。
単色はとても少ないようで、単色にホワイトの組み合わせがほとんどだといわれています。
ちなみに、肉色やブラック、ブラックにタンのあるものは好ましくないとされているようです。
ブルドッグの歴史は?
◆祖先は「ブル・ベインディング」に利用されていた犬種
ブサカワ犬の代表ともいえる顔つきには、思わず愛着がわきますよね。しかし反対に、怖い顔をしている、狂暴なイメージがある、という方も中にはいるでしょう。
ひと昔前には、アニメなど様々な映像作品において、番犬としてブルドッグが使われていることも多くありました。そのため、狂暴だから番犬にピッタリ!というイメージが定着している世代の方もいるのではないでしょうか。
確かにブルドッグの祖先は、13世紀頃のイギリスにおいて、牛を屠殺する娯楽「ブル(牛)・ベインディング(咬みつく)」という見世物に利用されていた犬だといわれています。
牛を痛めつけるために利用されていたのですから、強く逞しく、勇猛果敢であったのだろう、との想像はつきますよね。
しかし、この頃の姿には、マズル(口先)こそ短かったものの、短足・余剰皮膚・アンダーバイトなど、現代のブルドッグが持つ特徴的な外見は見受けられなかったようです。
19世紀前半に選択交配が進んだことで、現代のブルドッグに近いスタイルに変化していったといわれています。
◆家庭犬として改良されていく
このブル・ベインディングは、1835年に動物愛護の観点から禁止となりました。
その後、この娯楽のために利用、繁殖されていたブルドッグたちは、存在理由を持たなくなったために一時は絶滅の危機に瀕します。
しかし、一部の愛好家たちによって、大きく改良が進められることとなりました。この改良により、闘争心・攻撃性を抜き去ることに成功し、時代に合った犬となっていきます。
怖そうな外見と優しい性格をもつブルドッグたちは、そのギャップからも家庭犬として人気を得ていきました。
そして、ずんぐりした体形に大きな頭をもつことでユーモラスさを強調するために、選択交配に拍車をかけていき、現代のブルドッグとほとんど変わらないスタイルになったのです。
◆様々なシンボルとなったブルドッグ
ブルドッグの性格から攻撃性は抜かれていきましたが、頑固・忠実である、という気質はそのまま残っており、イギリスを象徴する国犬となりました。
フレンチ・ブルドッグやブルテリアなどの犬種作出にも使われたり、イギリス海軍ではマスコットに、アメリカニューヨーク州ではレスキューのシンボルマークに、勇気と不屈の精神を象徴するとしてブルドッグが使われています。
冒頭でも触れましたが、日本では某有名ソースのシンボルマークとしてお馴染みですよね。
ブルドッグがこのシンボルマークとなったのは大正末期で、これはソース発祥の地であるイギリスで、家庭犬としてブルドッグが大人気だったことから採用されたそうですよ。
ブルドッグの性格は?
選択交配によって闘争心・攻撃性が抜かれたと前述しましたが、強そうな外見に反して、ブルドッグの性格はおっとりしています。実は、物静かで温厚な性格をもつ犬種なのです。甘えん坊な一面もあります。
しかし、頑固で精神的な強さや気質は保持しており、飼い主さんに対しては厚い忠誠心と愛情深さを抱くでしょう。
怖そうな外見なのに、おっとりした性格をしているという点でも十分なギャップはありますが、陽気な一面も持ち合わせているので、一緒に暮らしていると忠実な態度とおどけた態度からもギャップを感じて、飼い主さんを笑わせてくれるかもしれませんね。
他人や知らない人に対して愛想のよい振る舞いをすることは少ないですが、警戒心も強くありません。
外見やイメージから番犬に向いていると思われる方もいるかもしれませんが、実は、番犬には向かない犬種だといえるでしょう。
ブルドッグの値段は?
ブルドックは一般的な人気犬種と比べると、やはり飼っている人が少ないレアな犬種の一つです。値段も比較的高めに設定されているといえるでしょう。
ブルドッグの平均価格は、大体42万円といわれています。最低価格でも30万円前後で、60万円台の個体も沢山います。
私が調べた中では、100万円の値段がついている子もいました!
販売されている犬の値段は、時代や流行によっても大きく左右され、リサーチした時に価格帯には変化が起きている場合ももちろん考えられます。
また、どの犬種にもいえることですが、販売されている犬の月齢や年齢、その子の親がチャンピオン犬であるか、その犬種においてのレアカラーであるか、などの項目によって価格が大幅に上がるのが基本です。
ブルドッグを飼いたい!と思った時点で、ペットショップや様々なブリーダーが提示している価格をまずは調べてみてくださいね。
ブルドッグの飼い方、注意点は?
温厚で我慢強い性格をもつブルドッグは、その外見に反して、子供のいる家庭にはもってこいの犬種です。しつこくされてもやり過ごせる、大きな器をもっているのです。
無駄吠えもほとんどないので、家庭犬としては最適といえるでしょう。
そんなブルドッグと暮らす時の飼い方や注意点についてご紹介します。
◆運動不足による肥満に注意
ブルドッグは、忠誠心と愛情深さから、飼い主さんとの時間を共有する、一緒に活動することを好みますが、走る、遊ぶなどの行動をとることは少ないです。
ただし、肥満は大敵で体重管理をする必要はあります。運動が好きな犬種ではありませんが、毎日短い時間の散歩を2回行うなどして、体に負担をかけない程度に適度な運動を行ってくださいね。
散歩の仕方としては、走り込むのではなくゆっくりと歩く方法をとるのがよいでしょう。
◆暑い季節は温度調節をしっかり
ブルドッグを散歩させる際には、早朝や日暮れなどの涼しい時間帯を選ぶことも大切です。
ブルドッグにとって日本の気候、特に夏場は非常に厳しいシーズンとなります。短頭種であるため、体温調節が苦手なのです。あまりに暑い日には、無理な外出は避けてください。
室内においても、室温や湿度の調整が必要不可欠です。地域にも左右されますが、基本的にエアコンは必須だといえるでしょう。
◆ブルドッグのしつけは根気強く
しつけに関しては、おっとりした面があることから、時間をかけて焦らずに行う必要があります。状況判断に対しても、少々時間がかかる場合があるので、飼い主さんもゆったりと気持ちに余裕をもって取り組んでください。
頑固なので、しつけや訓練が入りにくいと感じることもあるでしょう。しかし、日常生活を過ごす上で最低限必要なしつけは、根気強く教えてあげてくださいね。
◆ブラッシングと皮膚のケアをこまめにする
ブルドッグは、厚くダブルコートの犬種ではありますが、短毛なので、比較的手入れは楽だといえるでしょう。獣毛ブラシなどを使用して、マッサージをしながらブラッシングをしてあげてください。
犬を飼ったら被毛の手入れが大変!というイメージを持つ方も多いと思いますが、ブルドッグの場合は被毛よりも皮膚の手入れに重点を置くべきです。余剰皮膚をもつために、しわの間に汚れが溜まってしまうのです。
お手入れはしわをのばしながら、こまめに汚れを拭き取ることを忘れないでくださいね。
◆よだれを拭き取って清潔を保つ
ブルドッグはよだれの多い犬種の一つでもあります。そのため、床にポタポタとよだれが落ちることが日常茶飯事となるかもしれません。
衛生保持のためにも、頻繁に床掃除をするとともに、顔周りに付着したよだれは随時拭き取って清潔にしてあげましょう。
ブルドッグが注意すべき病気は?
ブルドッグが特にかかりやすいといわれる病気として、主に「皮膚病」「チェリーアイ」「呼吸器障害」の3つが挙げられます。
皮膚病であれば、日頃の徹底した手入れや皮膚の適切なケアを行うことで予防できる可能性は高くなりますが、チェリーアイの場合は遺伝的な素因が強いといわれています。
また、呼吸器障害はブルドッグに限らず、短頭種全体に注意が必要な病気です。
いずれも少しでも異常を感じたら、一度獣医さんに相談するのがよいでしょう。
ブルドッグの平均寿命は8~10歳程度といわれています。他の犬種と比較すると、残念ながら寿命は短い部類に入りますね。しかし、もちろん個体差はあり、10歳を超えても元気に過ごしているブルドッグが実際にいます。
少しでも長く幸せな時間を共にするためにも、飼い主さんは愛犬の健康を維持できるよう努める必要があるでしょう。
日頃の生活状況を見直し、適切な手入れやケアを行うなど、できることはしてあげたいものですね。
ブルドッグに関するまとめ
外見の割に、おっとりとしていて温厚な性格をもつブルドッグ。そのギャップはやはり大きな魅力です。穏やかで笑いの溢れる家庭の一員として、ピッタリな愛犬となるでしょう。
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