1.犬の元気がない時のサイン
1-1.震えている
1-2.ご飯を食べない
1-3.唸る
1-4.寝てばかりいる
2.犬の元気がない原因
2-1.ストレス
2-2.気候
2-3.ヒート
2-4.疲れ
【掲載:2019.07.25 更新:2022.05.31】
犬の元気がない時のサイン
犬は動物の本能から、「自分が今、不調である」という事を周りに悟られないように振る舞う事があります。
大抵の犬の場合、他の動物の目はごまかせても人間である飼い主さんならば気付ける「何らかのサイン」が出ているものです。
普段はとても元気に活動している愛犬が次のようなサインを出していたら、「元気がない」状態の可能性があります。
◆震えている
犬は様々な理由から「震える」ことがあります。「震える」というと、「寒いのかな?」と思いがちですが、「元気がない」時にも震える犬がいます。
寒さ以外の体の不調からくる震えの原因も、様々な理由が挙げられます。
・子犬の場合
子犬の場合は特に、普段は活発に活動している状態が正常ですよね。活発に活動しているべき子犬が、じっと震えている場合には、「低血糖症」などの症状を発症している場合があります。
犬の低血糖症とは、血液の中の糖分濃度が急激に下がることにより引き起こります。
「震える」だけでなく、ぐったりする、痙攣する、意識が混濁するなどの症状も引き起こしてしまうので注意が必要です。
低血糖症に限らず、子犬が震えてぐったりしている場合には何かの病気を発症している可能性が高いので、すぐに動物病院に掛かりましょう。
・高齢犬の場合
高齢犬の場合、普段から寝ている時間が長くなるため分かり辛いかもしれませんが、普段と違い寝ている時に震えている場合は元気がないサインの可能性が高くなります。
高齢になると病気を発症する可能性も高くなりますので、元気がない事にすぐに気付けるように普段から愛犬の様子をきちんと観察しておきましょう。
・中高齢犬の場合
中高齢犬で震えだけでなくぐったりとした症状も出ている場合、「腎不全」や「子宮蓄膿症」などを発症しているケースもあります。
・暑い日の場合
寒さだけでなく夏日などの暑い日に犬が震えている場合、「熱中症」に掛かっている可能性も考えられます。熱中症も重症化すると命に係わる事もありますので、様子が変だなと思った時には早めに病院に掛かりましょう。
このように、「震え」というサインからは様々な原因が考えられます。
◆ご飯を食べない
いつもより食欲がないという事も犬の元気がないサインである可能性があります。
しかし食欲がないと言っても、「食べたり食べなかったりしている」という場合は単にフードの選り好みをしているだけということもあります。食欲がない状態が続きぐったりしている様子でしたら、愛犬に何かしらの不調が起きていると考えられます。
食欲がなくなる原因としては、消化器疾病の「胃腸炎」や「子宮蓄膿症」など、様々な要因が考えられますので、食欲がないことが続いており元気がない様子が見られた場合には、早めに掛かり付けの病院を受診しましょう。
◆唸る
「いつもは気持ちよさそうに撫でられていたのに、愛犬を撫でていたら急に唸るようになった」という場合、犬の身体に怪我などの不調が起きているサインでもあります。
犬は自分が怪我をしている事や不調のある事を隠そうとする習性があるため、怪我をしている場所を触られる事を嫌がる子が多くいます。
愛犬とのスキンシップを取る時には、愛犬の身体に痛いところがないかチェックしながら触ってあげましょう。
◆寝てばかりいる
犬は身体に不調が現れ元気がなくなると、寝てばかりになる事があります。老犬ですと普段から寝ている時間が長くなるため、愛犬の不調には気付きづらいかもしれません。
しかし寝てばかりいるというだけでなく、呼びかけても反応がない、食事もしようとしないなどの様子が見られる時は病気を発症して調子が悪い場合がありますので、注意しましょう。
犬の元気がない原因
犬の元気がない時に見られるサインについては分かりましたが、何が原因となって犬の元気がなくなってしまうのか気になりますよね。
犬の元気がなくなってしまう原因としては、主に以下のような理由が考えられます。
◆ストレス
犬の元気がなくなってしまう原因の一つとして、「ストレス」が挙げられます。犬のストレスは、人間にとっては「そんなことで?」と思ってしまうような事でも原因として引き起こってしまいます。
犬にストレスが起きる主な要因としては、
・環境の変化(引っ越しや旅行など)
・予防接種
・ワクチン
・病院への通院、入院
・手術
・トリミング
・ペットホテル
・雷
・天候不良(台風など)
などの事が挙げられます。
もちろん皆様の愛犬の性格にもよりますので一概には言えませんが、犬に取ってはこのような些細な事でもストレスを感じてしまうことがありますので注意深く様子を観察してみましょう。
◆気候
犬は気候によっても体調に変化が現れる場合があります。人間の場合でも、気圧の変化によって頭痛がしてしまうという方もいますよね。
季節の変わり目などは気温の変化について行けずに体調を崩しやすいので注意が必要ですね。
また、熱い日や湿度の高い日などは熱中症に掛かりやすくなるため、犬の体調に変化が見られた時には早めに適切な処置を施しましょう。
◆ヒート
避妊・去勢をしていない犬の場合、ヒート(発情期)の影響から元気がなくなってしまう事があります。生理後に元気がなくなってしまう犬が多いようですが、生理中でも体に不調が出てしまう犬もいます。
避妊・去勢をしていない犬で元気がないなと感じた場合には、生理が来ていないか一度チェックしてみて下さいね。
「生理のたびに元気がなくなってしまう」「元気がなくなるのが気になる」という方は、愛犬の避妊・去勢を検討してみてはいかがでしょうか?
◆疲れ
私たち人間も、疲れると元気がなくなりますよね。犬も同じで、疲れると元気がなくなってしまう事があります。
「いつもよりたくさん歩いた」「旅行に行った」などの愛犬が疲れてしまった原因に思い当たる事がある場合には、愛犬の疲れが取れるまでそっとしてあげましょう。
健康状態を見極めるポイント
さて、ここまで犬の元気がなくなる時にみられるサインや元気がなくなってしまう原因について触れてきましたが、犬の異変にいち早く気が付いてあげられるためにも、元気がない事を見極められることが大切です。
犬の健康状態を見極める時は、以下のポイントをチェックしてあげましょう。
◆排泄物
犬の健康状態をチェックするために一番に確認して欲しい事は「犬の排泄物」です。排泄物には、犬のその日の健康状態が詰まっています。
具体的には排泄物のどのような事を見れば良いのかというと、
・下痢、軟便をしていないか
・便秘になっていないか
・寄生虫は出ていないか
・異物は出ていないか
などをチェックしてあげると良いでしょう。
◆白目の色
目も体の健康状態を知るためには欠かせない場所です。黒目の部分だけでなく、犬の白目の部分が赤くなっていないかもしっかりとチェックしましょう。
◆皮膚の様子
犬の皮膚のチェックで確認して欲しい事は、
・ノミがいないか
・ダニがいないか
・皮膚が赤くなっていないか
・湿疹がないか
・ひっかき傷・咬み傷がないか
などの事をチェックしましょう。
◆口の中
口の中?と思うかもしれませんが、口の中もしっかりとチェックしてあげましょう。
・歯垢が付いていないか
・ニオイはしないか
・歯茎が赤く腫れていないか
などをチェックしましょう。
歯が抜けそうな時などに食欲がなくなってしまう犬もいますので、歯槽膿漏になっていないかきちんと確認してみましょうね。
日頃から愛犬の様子を見ておこう
犬の元気がない時に考えられる原因やサイン、健康状態を見極めるポイントについてご紹介していきましたが、いかがでしたか?
普段一緒に過ごしていく中で、愛犬の元気ない姿を見かける瞬間は必ず一度は見かけると思います。そのような時にいち早く気付いてあげられるように、日頃から愛犬の様子をチェックしておきましょう!
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