オスの犬は何故足を上げてトイレをする?トイレのしつけや対策について

2019.11.07

オスの犬は何故足を上げてトイレをする?トイレのしつけや対策について

オスの犬が足をあげておしっこをするのは当たり前のように感じますが、その犬が子犬、または足をあげておしっこをすることが執着していない段階の場合は、しつけをすることが出来ます。しかしながら、それは犬の本能的行為ですので、万が一しつけが出来なかった場合は、しっかりと室内環境の犬用トイレの対策を練らなくてはいけません。 今回は、犬が足をあげてトイレをする理由や対策についてご紹介致します。

【目次】
1.なぜオス犬は足をあげてトイレをするの
 1.高い位置におしっこをかけて自分の存在を最大限にアピール
 1.成犬になるにつれトイレする時は足をあげるようになる?
 1.メス犬でも足を上げておしっこする場合がある
 1.逆立ちしてトイレする犬も?

2.足をあげてトイレをしないように犬をしつけることはできる?
 2.子犬のうちからしつけをすれば可能
 2.子犬が座ってトイレするためのしつけの方法
 2.同居犬がいる場合の注意点

3.犬が家の中で足をあげてトイレをしてしまうときの対策
 1.対策1. 足上げオシッコポールをつかう
 1.対策2. おしっこが飛び散ってもいいように対策する
 1.対策3. 犬のトイレ周りの壁には壁紙を張り付ける
 1.対策4. 大型犬の場合は段ボールを活用してDIYで作ってみよう!

4.オス犬のおしっこに関するまとめ

なぜオス犬は足をあげてトイレをするの

オス犬 オシッコ

オスの犬が足をあげて電柱などにおしっこをかけている姿を目にしたことはありませんか?

何故オスの犬はトイレの時に足をあげるのでしょうか?

◆高い位置におしっこをかけて自分の存在を最大限にアピール

マーキングと言う言葉は誰しも耳にしたことがあるかと思いますが、オス犬の場合は特に自分の縄張りを主張、他の犬に挨拶、繁殖目的のためのアピールとして自分のおしっこを利用しています。

足をあげておしっこをすることによって、これらのマーキングの理由を最大限に効率よく行うために、オス犬は高い位置に向けて自分のおしっこをします。

犬が一度にするおしっこの量は限られており、それに加えてマーキングで色々な場所におしっこをかける犬の場合は、一度のおしっこの量が少なくなります。
そのため、いかに分かりやすく、また効率的に他犬に縄張りを主張したり挨拶をする、または繁殖目的で自分のことを繁殖相手に知らせたりすることが出来るかを考慮すると、高い位置におしっこをかけるという結論に至ります。

犬が高い位置におしっこをかけると、勢いや高い位置からの放射で必然的におしっこが広範囲に飛び散り、それだけでなく他の犬のちょうど鼻の位置に自分のおしっこの匂いがくるようになるので、より一層自分の存在のアピールができるようになるんですね。

犬はおしっこを利用したマーキングによって自分をより大きく、より強く見せるために工夫をしているのです。

◆成犬になるにつれトイレする時は足をあげるようになる?

生まれて間もない子犬は、大抵の場合はオスであってもメスのように座った状態でおしっこをしますが、成犬になるにつれて足をあげてトイレをするオス犬が増えます。

生後間もない犬は、まだ他犬に対しての縄張り意識や自己主張、メス犬に対しての繁殖意欲などがしっかりと芽生えていないため、メス犬同様に座ってトイレをすることが多いのですが、成犬になるにつれ足をあげるようになる傾向があります。

◆メス犬でも足を上げておしっこする場合がある

オス犬が足をあげてトイレをするのは頻繁に見かけますが、実はメス犬であっても足をあげておしっこをする場合があります。

多くの場合は、非常に自己主張が強いメス犬の場合にこのようなオス犬同様の行為が見受けられます。

◆逆立ちしてトイレする犬も?

ごくまれに足をあげるだけでなく逆立ちしておしっこをする犬もいます。

これは自己主張が非常に激しい小型犬に多く、出来るだけ高い位置にマーキングしようという気持ちから逆立ちという恰好になってしまうことがあるそうです。

小型犬の場合は、自分の体のサイズよりも自分を大きく見せようと、出来る限り高い位置におしっこをかけようとするために不自然な逆立ちスタイルになってしまうことが多いのです。


足をあげてトイレをしないように犬をしつけることはできる?

特に家の中でトイレをするオス犬の場合は、出来る限り座った状態でおしっこをしてほしいものです。

しつけによって足をあげずにおしっこするようになるのでしょうか?

◆子犬のうちからしつけをすれば可能

オス犬が足をあげてトイレをする行為は、自分の縄張りを主張、他の犬に挨拶、繁殖目的のためのアピールのためであるとご紹介致しました。

これは犬が本来持っている本能的なものですので、なかなかしつけで治すのが難しい行為であると言えます。

生まれて間もない子犬は座っておしっこをする傾向にありますが、成長するにつれて足をあげるようになるので、いかに早くしつけができるかがポイントです。

成犬になって足をあげてする癖が既についている場合は、しつけをしても大抵の場合は直りません。成犬の場合はしつけではなく、室内で足をあげてトイレをしても汚れないようにトイレの工夫をしましょう。

また、成犬になって時間が経ってから急に足をあげておしっこをする場合もありますので、その場合はすぐにしつけを始めます。

足をあげておしっこをする動作自体が犬の本来持っている本能ですので、決してむやみやたらに叱ってはいけません。

◆子犬が座ってトイレするためのしつけの方法

基本的には6か月以内の子犬、または成犬であっても、足をあげておしっこをし始めたタイミングですぐに座ってトイレが出来るようにしつけをします。

しつけの方法は、犬が足をあげたらすぐに足を優しく下してあげて、座った状態でおしっこをしたら大げさに褒めてあげます。

ここで注意が必要なのが、おしっこが既に出ている時でなく、足をあげたタイミングで素早く足をおろしてあげることです。はじめのうちは、犬がトイレに行くタイミングを逃さないようにしっかりと観察して素早く対応しましょう。

犬は大げさに褒めてあげることによって、「座っておしっこをすると良いことがある」と認識するようになるので、決して叱らずに出来たら大げさに褒めることを繰り返します。

大げさに褒めたタイミングでおやつを与えると尚良いでしょう。

叱って覚えさせるしつけは根本的な犬の問題行動解決にはつながらないので、上手に褒めて育てます。

◆同居犬がいる場合の注意点

足をあげておしっこをする犬(特に同居犬の場合)を見ると、さらに自己主張が強くなり、足をあげておしっこしてしまうことがあります。

同居犬が既に足をあげてトイレをする場合は、しつけの最中の犬には足をあげておしっこをさせている行為を見せないようにしましょう。


犬が家の中で足をあげてトイレをしてしまうときの対策

成犬になって足をあげておしっこをするオス犬の場合は、既に習慣化しているとしつけが有効でないため、無理なしつけをせずに室内のトイレの工夫をすることが最優先です。

足をあげてトイレするオス犬のためのグッズが数多く販売されています。それらの商品を使ったり自分で作ったりと工夫して、犬が快適におしっこできる環境、また壁が汚れないようなトイレ環境を作ってあげましょう。

◆対策1. 足上げオシッコポールをつかう

足上げオシッコポール アイボリー
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自分で作るのが面倒な方におすすめなのが、足上げオシッコポールです。

この商品は、通常の犬用トイレに付けられるポールで、オス犬の場合はポールにめがけておしっこをするので、安心して使用できます。

ポールの内部に、おしっこを吸収する専用シーツを取り付けることができるので、片づけも手軽に行えて衛生的です。

ポールはボルトで簡単に固定できるので、取り外して洗う事もできます。

万が一犬がおしっこを外してしまっても良いように、大きめのトイレを準備して取り付けると良いですね。大きめトイレでも飛び散りが不安な方はL字トイレに取り付けましょう。

◆対策2. おしっこが飛び散ってもいいように対策する

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犬が高い位置におしっこをすると、どうしても広範囲に飛び知ってしまう可能性がありますので、念のため広範囲に厚めのシートを敷いておきましょう。

こちらの商品はおしっこ漏れで床が汚れないようにするための専用シーツで、ペットシーツの下に敷くことで床を守ります。

1枚のサイズが、ワイドサイズのペットシーツの約2倍の大きさになっているので、万が一の飛び散りに最適な商品です。

犬がシーツに乗った時にずれないようにズレ止め加工が施されているので、安心して敷いておくことができます。

◆対策3. 犬のトイレ周りの壁には壁紙を張り付ける

最近ではホームセンターやインターネットですぐに剥がせるタイプの部分用壁紙が売っています。足をあげておしっこをする犬の場合は、トイレ付近の壁にすぐに剥がせるタイプの部分用壁紙を貼っておくのも対策の1つです。

100円均一でもたまに見かけますが、出来る限りツルツルした素材でおしっこを吸収しないタイプのものを選びましょう。

ツルツルした素材であれば、飛び散ったおしっこをすぐにスプレーやウェットティッシュなどで拭き取ることが出来るので衛生的です。

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◆対策4. 大型犬の場合は段ボールを活用してDIYで作ってみよう!

大型犬や超大型犬で足をあげておしっこをする犬の場合は、市販のトイレではどうしても対策が難しい場合があります。そんな時は、自分でトイレを作るのが一番です。

大きな段ボールを利用して、2方向に壁ができるトイレを作ってあげると良いでしょう。段ボールの板を3枚利用して、1枚はトイレを置く床に、2枚目3枚目はトイレの壁のように立てて、ビニール製のガムテープでしっかりと固定をしてトイレを置きます。段ボールにペットシーツを付けて完成です。

段ボールの場合、スーパーやホームセンターで無料で譲ってくれることが多く、汚れたらすぐに新しくできるので衛生的です。


オス犬のおしっこに関するまとめ

オス犬が足をあげておしっこをする理由やしつけ、対策など幅広くご紹介させていただきました。

足をあげておしっこをしてしまうのは犬に備わった本能ですので、子犬のうちにしつけが出来なかった場合は、むやみやたらに叱らないように気を付けましょう。

何より大切なのは、犬の生活環境を衛生的に保つことができるように工夫することですので、掃除の利便性を考えて安心してトイレが出来る環境を整えてあげましょう。



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動物看護士(日本能力開発推進協会/日本キャリア教育技能検定協会)、老犬介護士(日本キャリア教育技能検定協会)、犬の管理栄養士(全日本動物専門教育協会)、ドッグトレーニングアドバイザー(日本ペット技能検定協会)等、動物関連資格を多数保有。大型犬2頭、中型犬1頭、小型犬(保護犬)1頭、猫3頭と暮らしながら、役立つペット関連情報を提供しております。


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