ミニチュアシュナウザーの大きさは?ほかのシュナウザーとの違いは?

2020.03.19

ミニチュアシュナウザーの大きさは?ほかのシュナウザーとの違いは?

ミニチュアシュナウザーは、「シュナウザー」のなかのひとつ。実は、同じような見た目で、サイズだけが違うスタンダードやジャイアントもいます。ミニチュアシュナウザーと比較しつつ、詳しく解説していきます。

シュナウザーの歴史と特徴

シュナウザー

まずは、シュナウザーの歴史や特徴について紹介していきます。

◆ドイツ原産のワンちゃん

シュナウザーはドイツ生まれのワンちゃんで、中世の頃から一般家庭で飼われていました。

特に、農業を営む家庭では、日々の仕事を円滑に進めるためにはシュナウザーは大事な戦力。「穀物を荒らす小動物を駆除する」「農地に侵入してくる敵を追い払う」「家畜を市場へと連れていく誘導係」「荷物を運ぶ荷車の運搬」といった役割を担い、仕事をする上で人間の片腕にもなっていた優秀な作業犬だったのです。

シュナウザーというワンちゃんは人間への忠誠心が高かったため、古い時代から人間の役に立つ作業をすることができたのでしょう。

外からの侵入者に対しても反応が素早く、不審者が来たと主人に伝える番犬的役割もこなすことができました。優秀な使役犬として、ドイツでは幅広く親しまれてきた犬種です。

時は進みドッグショーに出演したあるシュナウザーの特徴的な姿が注目されたのが、シュナウザーいうとワンちゃんが広く認知されるきっかけでした。

他の犬とはちょっと違った外見的特徴が目立ち、賞を獲得した犬の名前が「シュナウザー」だったため、そのまま犬種名として定着していったのがシュナウザーのおおまかな歴史です。

◆特徴的な顔立ち

シュナウザーの特徴は、目の上の「眉毛」、口の周りの「ひげ」で、実際に眉毛やひげがある訳ではありません。被毛がふさふさしていて、人間のおじいちゃんのような眉毛やひげを連想させるのです。

独特な風貌は、かなり印象的、他の犬とは少し違った、独特な見た目で、親しみやすいやすいですよね。

◆シュナウザーの種類は3つある!!

シュナウザーと耳にすると、「ミニチュアシュナウザーでしょ?!」と思う方もいるのではないでしょうか?テレビなどへの露出も多いので、シュナウザーと言えば「ミニチュア」とイメージする人もいるかもしれません。

実際には、シュナウザーは、ミニチュアシュナウザーをはじめ、スタンダードシュナウザー、ジャイアントシュナウザーと3つの種類が存在しています。


3種の「シュナウザー」についてそれぞれ解説!

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名前についている「ミニチュア」「スタンダード」「ジャイアント」でイメージがつくかもしれませんが、体の大きさが違います。

その他にもいくつか特徴の違いが見られるので、詳しく見ていきましょう。

◆小さめの「ミニチュアシュナウザー」

3つのシュナウザーの中で最も小さい体型なのが、ミニチュアシュナウザーです。

・ミニチュアシュナウザーの体高と体重

体高は30~35センチと小型犬のサイズで、オスもメスもどちらも4~8キロほどが平均体重です。

そもそもドイツで存在していた作業犬のスタンダードシュナウザーを小さく改良したのがミニチュアシュナウザーです。

・ミニチュアシュナウザーの歴史

今でこそ、「ミニチュアシュナウザー」「スタンダードシュナウザー」と分類されていますが、そもそもはスタンダードシュナウザーの大きさが一般的でした。スタンダードシュナウザーの見た目をそのままに、体がひとまわり小さくなったのがミニチュアシュナウザーです。

スタンダードシュナウザーが小型化されたのち、アメリカへ渡ったときに「ミニチュアシュナウザー」という犬種として広まりました。

今では、人気犬種にもランキングするなど、知名度はかなり高いワンちゃんです。

・ミニチュアシュナウザーの特徴

ほかのシュナウザーと同じように、眉毛やひげのようなボリュームある顔周りの被毛が印象的です。10キロ以内と小ぶりながらにも、結構たくましく、角ばった体型と言えるでしょう。

被毛はダブルコートでふさふさと毛のボリュームがありますが、オーバーコートは少し硬めです。

毛色は、「ブラック」「ソルト・アンド・ペッパー」「ブラック・アンド・シルバー」「ホワイト」です。

・ミニチュアシュナウザーの性格

シュナウザーは、主に作業をするために飼育されていた歴史がありますが、体を小型化することで愛玩犬としても親しまれるようになったのがミニチュアシュナウザーです。

頭が良くて聞き分けもいいので、しつけが行き届いていれば人間との暮らしもスムーズでしょう。家族への愛情が深いので、小さい子供がいる家庭でも飼いやすいかと思います。

・ミニチュアシュナウザーの飼い方

他の小型犬と同じように、愛玩犬としての性格も持ち合わせています。体が小さいので、狭い間取りでも比較的飼いやすく、室内犬として家族と近い距離感で暮らすことができます。

ただ、そもそも狩猟や運搬といった重めの作業をしていたシュナウザーがベース。基本的に、好奇心旺盛で周囲への反応も多く、家族以外の人に対しては警戒心を見せることがあります。「誰かが来た!」と番犬のように吠えることも少なくありません。

しかし、そもそも訓練しやすい犬種のため、迎えたタイミングで早めにしつけていくといいでしょう。

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◆中型の「スタンダードシュナウザー」

3つのシュナウザーの中でも、元祖的存在なのがスタンダードシュナウザーです。体のサイズも中間的と言えるでしょう。

・スタンダードシュナウザーの体高と体重

スタンダードシュナウザーの体高はオス・メス共に、45~50センチ。ミニチュアシュナウザーと比べると、一回り大きい印象を受けるかと思います。

体重はオス・メスどちらも14~20キロが理想とされています。ミニチュアシュナウザーと比べると、倍以上の重さで、サイズ感的には中型犬に分けられています。

・スタンダードシュナウザーの歴史

スタンダードシュナウザーは14世紀ごろにはすでにドイツにいたと言われている古い歴史を持つワンちゃんです。主に、猟犬や番犬としてドイツの一般家庭で活躍していました。

原産地のドイツでは歴史上の絵画に描かれていることもあり、昔から人々に親しまれている犬種です。

・スタンダードシュナウザーの特徴

体の大きさを除けば、ミニチュアシュナウザーと見た目的にはほぼ同じ感じです。がっちり体型なので、角ばった印象が強いでしょう。

眉毛とひげはチャームポイントで、凛々しい雰囲気を醸し出しています。

スタンダードシュナウザーの毛色は、「ブラック」と「ソルト・アンド・ペッパー」です。

作業犬として活躍していたことが想像できるような、しっかりした体型が特徴的と言えるでしょう。

かつては番犬的な飼われ方をしていたものの、現在は家庭犬としても可愛がられています。

・スタンダードシュナウザーの性格

遊ぶことが大好きで賢いところはミニチュアシュナウザーと同じ性格です。忠実で愛情深いので、大事な家族の一員として迎えることができるでしょう。

ただ、そもそもの作業犬気質が色濃く残っている部分もあって、少し警戒心が強めに感じることもあるかもしれません。

飼い主さんへ教えようという本能も手伝って、散歩中に見知らぬ人に対して吠えることも。いわゆる「吠え癖」として問題視されるケースもあります。

体も結構大きいので、吠える声に悩まされないようにしつけていくことも重要です。

・スタンダードシュナウザーの飼い方

飼い主さんとのアクティブな時間を好み、時にはドッグランで大きな動きをさせてあげると喜びます。

中型犬で機敏な動きも得意なので、ドッグスポーツや犬の競技会など、散歩以外の運動にもチャレンジしやすいでしょう。

パワーがあるので、散歩の時には急なダッシュなどには気をつけなければなりません。頭が良く訓練しやすいので、しつけをしっかり行うことが大事です。

◆大きな体の「ジャイアントシュナウザー」

3つのシュナウザーのうち、最も大きいのがジャイアントシュナウザーです。

・ジャイアントシュナウザーの体高と体重

ジャイアントシュナウザーは、大型犬の分類で体高が60~70センチ、体重が35~47キロとかなりの大きさに感じるでしょう。

4~8キロ程度のミニチュアシュナウザーと比べると、なんと10倍近くの重さです。同じ「シュナウザー」系でも、ここまで体の大きさが違うのも面白いですね。

・ジャイアントシュナウザーの歴史

スタンダードシュナウザーをベースにして、背が高く体重50キロ以上にもなる「グレートデーン」、牧牛犬として大活躍していた「ロットワイラー」などが掛け合わされて誕生。

大型犬なので、牛を追いかけたりと、パワーがいる仕事も任されていました。

時代の移り変わりとともに牛追い作業が減ってくると、見た目のワイルド風貌を活かして番犬としても飼われるケースが増えたようです。

・ジャイアントシュナウザーの特徴

ミニチュアシュナウザーおよびスタンダードシュナウザーと同じように、個性的な顔立ちが特徴です。角ばった体は体重が重いこともあって、迫力を感じられるでしょう。

毛色は、「ブラック」と「ソルト・アンド・ペッパー」です。

・ジャイアントシュナウザーの性格

体がかなり大きいことから、若干「強そう」「怖そう」と威圧感があるかもしれませんが、実際にはおとなしく穏やかです。家族に対しても愛情を深く注いでくれて、良きパートナーとなってくれるでしょう。

ただ、牛を追っていた時代の名残もあり、勇敢で堂々としたところも持ち合わせています。家族に対して従順ですが、依存心は少なめで、賢い頭脳で判断力に長けています。

行動力があり、頼りがいのある存在に感じることができそうです。

・ジャイアントシュナウザーの飼い方

もともと人間の使役犬でアクティブな生活をしていたため、毎日の散歩で運動欲求を満たしてあげるのは重要です。

また、家のなかで動きを制限されると運動不足が心配です。大きな体のジャイアントシュナウザーとコミュニケーションを取りやすいように、広めの環境で飼うのが望ましいでしょう。


3種3様の魅力をそれぞれ持つ

大中小と体の大きさは違いますが、3つ種類のシュナウザーは歴史的に関わりがあります。

元祖となるのがスタンダードシュナウザー、そこから小型化されたのがミニチュアシュナウザー、大型化されたのがジャイアントシュナウザー。

見た目が似ているのはもちろんですが、飼い主さんへの愛情が深く、賢いという性格もほぼ共通しているので、しつけも結構しやすいかと思います。

しつけをスムーズに行うには、「家の中でのリーダーは誰だ?」ということをハッキリさせることが大事と言えるでしょう。

小型のミニチュアシュナウザーは、小さい家でも飼いやすく愛玩犬として可愛がることができます。

スタンダードシュナウザーおよびジャイアントシュナウザーは、広めの環境を要しますが、ダイナミックな遊び方ができるのも特徴。外に連れ出してアクティブにワンちゃんとの生活を楽しみたい人には合っているでしょう。


まとめ

日本ではミニチュアシュナウザー人気が高く注目されがちで、ほかにも「シュナウザー」という名前がつく犬種を初めて知った方もいることでしょう。

スタンダードシュナウザーおよびジャイアントシュナウザーの飼育頭数は、ミニチュアシュナウザーと比べると極端に少ないので、知名度が低いのは仕方がないのかもしれません。

ミニチュアシュナウザー、スタンダードシュナウザー、ジャイアントシュナウザーと体の大きさがだいぶ変わり、同じ「シュナウザー」の中でも10倍もの体重差があるのも面白いですよね。

どのシュナウザーも家族への愛情が深く家庭犬として飼いやすいですが、大きいサイズになると広い環境や遊びに付き合ってあげる時間も考えておかなくてはなりません。

シュナウザーは人懐こくて愛情に溢れている魅力的なワンちゃん。家族に迎えたら、きちんと向き合って、幸せな日々を過ごしたいものですね。



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!


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