1.老犬におむつが必要になるタイミング
1-1.トイレの失敗が増えた
1-2.足腰が弱くなってきた
1-3.お留守番が多い
2.おむつを着ける前に
2-1.トイレの場所を変えてみる
2-2.排泄の時間を把握する
2-3.おむつを着ける練習をしておく
4.おむつを使用するときの注意点
4-1.必要な時だけ使う
4-2.交換した時に空気に触れさせる
4-3.お尻周りを清潔に保つ
4-4.お尻周りの毛をカットしておく
6.おすすめの犬用おむつ
6-1.ネオ・オムツ Nappy
6-2.ずっとね 老犬介護用 紙おむつ
6-3.マナーウェア 長時間オムツ
老犬におむつが必要になるタイミング
愛犬が老犬になった時、いつからおむつを使えばいいのかという点は、老犬の飼い主さんが戸惑うポイントの一つです。
以下のような状態が見られたら、おむつを使うことを考えてみましょう。
◆トイレの失敗が増えた
老犬になると、筋肉の衰えや神経の麻痺、歩くスピードが遅くなるなど、身体的に衰えていきます。
このため、トイレに間に合わなくなったり、お散歩の時間まで我慢できなくなったりとトイレの失敗が増えてきます。
◆足腰が弱くなってきた
老犬は、足腰の筋肉が衰えてくることから、排泄のポーズが上手く取れなくなってきます。
このため、トイレには行けてもよろけてしまったり、トイレからはみ出してしまったりするようになります。
◆お留守番が多い
老犬になり、トイレが上手くできなくなってきても、お留守番をしてもらわなくてはならないことは多いです。
お留守番の時だけ、おむつを使うようにしてもいいでしょう。
おむつを着ける前に
粗相の後始末などの飼い主さんの負担を軽減するためには、おむつを使うことは大切です。
しかし、犬にとっては、おむつを着けることに違和感があり、ストレスになることもあります。
そこで、下記のポイントを考慮しておきましょう。
◆トイレの場所を変えてみる
トイレに間に合わなくなってきたときは、犬の居場所からすぐ行ける場所にトイレを移動したり、トイレの数を増やしたりすることで対処が可能な場合があります。
◆排泄の時間を把握する
愛犬の1日の排泄時間をある程度把握しておき、タイミングを見計らってトイレに誘導したり、排泄を介助してあげたりするとよいでしょう。
排泄のタイミングを把握するのには、日誌をつけるのがおすすめです。
◆おむつを着ける練習をしておく
トイレの失敗が増えてから急におむつを着けさせると、違和感から老犬にはストレスになり、嫌がる子が多いです。
そこで、シニア期と言われる年齢になり、足腰が弱ってきたことを感じ始めたら、おむつを着ける練習を始めましょう。
おむつを着けたらすぐ外すことから始めて、徐々におむつを着けている時間を長くしていくことで、おむつを着けた状態に慣らしておきます。
おむつを着けた時には、老犬が好きなおやつをあげて、「おむつは嫌なものではない」と覚えさせるのもおすすめです。
慣れていれば、本当に必要になった時に、おむつを着けることを受け入れやすくなるでしょう。
老犬のおむつ交換のタイミング
老犬におむつを使うようになった場合に気をつけたいのが、おむつを交換するタイミングです。
基本的に、「排泄をしたらおむつ交換」を守りましょう。
最近の犬用おむつは品質が向上していて、吸水性や通気性が良く、排泄後もサラッとしている商品が多いです。
しかし、排泄をすれば老犬自身、少なからず違和感がありますし、何より不衛生になります。
犬用のおむつは人用のものに比べて値段が高めなので、もったいなく感じるかもしれませんが、愛犬に快適な生活を送ってもらうためにも、排泄のたびに交換してあげましょう。
おむつを使用するときの注意点
老犬におむつを使うときには、交換のタイミング以外にも気をつけたいことがあります。
◆必要な時だけ使う
おむつを着けることは、老犬にとっては違和感があることなので、必要な時以外は外してあげるようにしましょう。
また、老犬の皮膚は、蒸れや汚れに敏感です。
長時間おむつを着けたままにすると、蒸れからおむつかぶれになったり、汚れから膀胱炎や皮膚疾患などの病気になったりするリスクが高まります。
◆交換した時に空気に触れさせる
おむつを交換する時には、すぐに新しいおむつを着けずに、しばらく空気に触れさせてあげましょう。
この時に、いつもおむつが当たっている箇所が赤くなっていないかなどをチェックするとよいでしょう。
◆お尻周りを清潔に保つ
お尻周りの汚れは、低刺激のウェットティッシュを使って拭いてあげましょう。
ペット用または赤ちゃん用のお尻拭きがおすすめです。
トイレに流せるタイプなら、後片付けも簡単です。
さらに、1日に1回程度は股の付け根や、オスの場合は腹部も、ぬるま湯で軽く洗い流してあげましょう。
ゴシゴシと強く拭くとかぶれの原因になるので、洗い流す方が皮膚に優しいです。
皮膚が乾いたら、ワセリンを少し塗っておくと、かぶれの予防になります。
◆お尻周りの毛をカットしておく
オシッコで濡れると蒸れてかぶれることが多いので、湿気が毛の中にこもらないように、股とお尻周りの毛を短くカットしておくとよいでしょう。
お尻周りの汚れをお手入れするのも、楽になります。
犬用おむつの選び方
老犬用におむつを選ぶ時には、まず愛犬の体型に合わせて選びましょう。
胴回りと足回りのサイズを測り、パッケージに書かれたサイズを参考にします。
実際に着用した時には、足回りがきつくないかチェックしてください。
指2本くらいの余裕があるものが理想的です。
後肢が衰えて痩せやすいラブラドールなどでは、足回りのサイズに合わせてあげると良いでしょう。
愛犬の体型に合ったおむつでも、まとめ買いはせずに少量から試しましょう。
一度のオシッコの量は犬によって異なります。
特に、老犬では、腎疾患・腎不全・糖尿病・副腎皮質機能亢進症などが見られやすくなります。
これらの病気は多飲多尿になることがあります。
一度のオシッコの量が多い子の場合、体型にピッタリ合ったものでもオシッコを吸収しきれない場合があります。
おすすめの犬用おむつ
◆ネオ・オムツ Nappy
伸縮性ギャザーで動いてもしっかりフィットするので、老犬の介護はもちろん、お出かけ用やメスの生理用、おもらし対策におすすめです。
しっぽ穴は密着性があり、ロング吸収体を採用していて、しっぽ穴周りからの漏れをストップしてくれます。
また、股ぐりにフィットするつくりでオシッコや軟便もしっかりガードするので、便でお悩みの飼い主さんは一度試してみてもいいでしょう。
装着テープは、何度もつけ直しができるので、着けやすく微調整もできます。
超小型犬用のSSから7~12kgの中型犬用のLまでのサイズ展開です。
◆ずっとね 老犬介護用 紙おむつ
高性能ポリマーがオシッコを瞬間吸収してゼリー状に固めるので、逆戻りを抑えてニオイを防ぎます。
伸縮バンド仕様で、動いてもオシッコの漏れを防ぎ、サイドギャザーで横漏れもガードします。
つけ直しが簡単なウエスト調節テープで微調整ができるので、フィット感も高いです。
表面が白なので、オシッコの色のチェックができます。
4kgまでの超小型犬用のSから30kgまでの大型犬用の3Lまで、サイズ展開が幅広いです。
◆マナーウェア 長時間オムツ
最長で12時間、およそ4回分のオシッコの吸収が可能な、長時間用おむつなので、老犬のお留守番にピッタリです。
5ステップで簡単に装着でき、「付け直しらくらくテープ」でおむつのズレを防ぎます。
人用のおむつでも有名なユニ・チャームの商品なので、安心です。
超小型犬・小型犬用のSSSから大型犬用のLLまでサイズ展開があります。
お試し用があるので、愛犬に合うかどうかを確かめてから、大容量のパックを買うとよいでしょう。
人間用おむつで代用するなら
犬用おむつより割安の人間用おむつにしっぽ穴をあけることで、老犬介護に利用することもできます。
しっぽ穴を開ける手間は必要ですが、慣れればわずかな時間でできるようになるので、コストが気になる方は人間用おむつを使うとよいでしょう。
しっぽ穴を開ける時は、まず、お腹としっぽの位置を合わせて、およその切込み部分を決めます。
決めた部分をハサミで切りますが、ポリマーが出てくるので、切り口には絆創膏やサージカルテープを貼ります。
ポリマーを、老犬が舐めると健康に害が及ぶ可能性があるので、注意しましょう。
しっぽ穴の開け方は、いくつかありますので、飼い主さんの好みや使用目的に合わせて決めるとよいでしょう。
人間用のおむつは、サイズに比べて足回りがきつい傾向があり、股ずれの原因になることがあります。
また、老犬の体型や排泄の量・回数に合った商品やサイズを選ぶのは、少々難しく、実際に使ってフィット感を確かめるしかありません。
サイズを合わせやすいのは、やはり犬用です。
おむつカバーを活用する
老犬におむつを使っていると、ずれが気になることがあります。
おむつがずれると、漏れの原因になるので、対応が必要です。
ずれ防止用におむつカバーも販売されているので、活用しましょう。
パンツタイプ、サスペンダータイプ、サロペットタイプなどがあるので、ワンちゃんの体型に合わせて選ぶとよいでしょう。
また、小型犬であれば、人の赤ちゃん用のおむつカバーが使えることもあります。
老犬のおむつに関するまとめ
老犬になると、足腰が弱ったり、排泄の感覚が鈍くなったりして、トイレに間に合わなくなるなどの失敗が増えてきます。
飼い主さんが排泄の介助や粗相の後始末をする必要が出てきますが、日に何度も介助や後始末をすることが続くと、介護疲れになってしまいます。
飼い主さんも老犬も快適な生活を送るためには、おむつを適切に活用するとよいでしょう。
おむつを着けることはワンちゃんにとってはストレスになることもあるので、こまめな交換やお尻周りを清潔に保つなどしてあげてください。
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