1.犬の腎不全とはどんな病気?
1-1.原因
1-2.症状
2.犬がご飯を食べないとどうなる?
2-1.犬が食べない原因は様々!
3.腎不全の犬向けのドッグフードはある?
3-1.ベッツソリューション 犬用 腎臓サポート 2.0kg
4.少しでも食べさせるために、スープごはんを作ってあげよう
4-1.嗜好性がアップ
4-2.カロリー・栄養アップ
4-3.水分補給も兼ねる
5.スープごはんに使えるトッピング
5-1.ぐーぐー フリーズドライdog 国産鹿肉
5-2.フリーズドライの豚レバー 犬用
5-3.フリーズドライのササミ 犬用
【掲載:2020.10.24 更新:2021.12.07】
犬の腎不全とはどんな病気?
死亡率が高く、じわじわと進行するために飼い主さんが気付かないことも多い腎不全。とても恐ろしい、犬の病気の一つです。老齢期での発症が多いので、愛犬が老犬と呼ばれる世代に入った家庭では、特に注意が必要ですね。
腎臓には本来、尿の生成、老廃物・毒素の尿への排出、ホルモン分泌などの役割があります。
この腎臓が障害を受けることで、これらの役割が十分に機能しなくなってしまった状態を、腎不全というのです。
それでは、どのような原因で腎不全になってしまうのか、実際に現れる症状はどんなものなのかを、チェックしていきましょう。
◆原因
腎不全の状態に陥る原因として、主に以下のことがあげられます。
- 外傷
- 薬物などによる中毒
- 細菌やウイルス感染による腎炎
- 免疫疾患などによる腎炎
- 心不全やショックなどによる腎血流量の低下
- 尿路結石症などによる尿路閉塞
- 慢性の炎症疾患(慢性口内炎など)
このように考えられる原因は様々で、原因不明で腎不全となる場合もあるようです。また、日頃の食生活に偏りがある場合も、腎不全の原因として挙げられます。
ほとんどの場合、総合栄養食であるドッグフードを与えていれば大きな問題はありませんが、愛犬が偏食気味だったり、適切な食事量が取れていない場合には、栄養バランスや食事内容を見直す必要があるでしょう。
ご飯に野菜をトッピングしたり、栄養価の高い食材を使用して手作りごはんを作ってみるなど、食事に一工夫する方法は沢山あります。簡単に挑戦できるレシピの紹介記事もありますので、愛犬にぴったりのメニューがないか、一度探してみてください。
◆症状
前述したように、じわじわと進行するため初めの内は無症状です。
聞いたことがある方も多いと思いますが、腎臓は75%を切り取ったとしても、生体に異常を生じません。
残りの25%の腎臓で生活に支障がでないため、症状が出始めたり、血液検査で異常などがみられた段階で、きちんと機能している部分はあまり残っていないという事態に既に陥っているのです。
段階順にみられる症状は以下の通りです。
◎第一段階…薄い尿が大量に出る。喉が乾く。
この症状が出てきた場合には、要注意です。
◎第二段階…涎を流したり、胃液や食べたものを吐く。食欲が無く、痩せてきた。
尿毒症を発症している可能性が高いといえます。
◎第三段階…ぐったりとしていて、寝てばかりいる。吐き気が止まらずに、ふらつく様子が見られる。
既に尿毒症を発症しています。
このように、飼い主さんが愛犬の異変に気付いた時には、既に症状が進行していたり、危険な状態に陥っている可能性が高い、とても恐ろしい病気だということが分かると思います。
ちなみに腎不全は、腎不全に至る時間経過によって、急性腎障害と慢性腎臓病に分けられているのです。
以前は急性腎不全・慢性腎不全と呼ばれていたのですが、医療技術の進歩により早期発見ができるようになったことから、腎不全に至る前の段階(早期の段階)を含めて、呼び名が変わったそうです。
急性腎障害と慢性腎臓病のいずれも、進行すると腎不全となり、老廃物の排泄が十分にできなくなるため、尿毒症の症状がみられるようになります。
・急性腎障害
短期間(数時間~数日)で腎臓の働きが低下し、腎不全に至るものです。短期間で無尿・乏尿(尿量が明らかに減少する)・食欲不振・下痢・嘔吐・脱水などの症状がみられます。重症化すると、痙攣・体温低下・電解質異常などを起こしてしまい、死に至る危険性があります。
・慢性腎臓病
腎臓の働きが徐々に低下して腎不全に至ります。急性腎障害とは反対で、長い経過を辿るように進行します。初期段階には無症状な期間がありますが、その後、飲水量や尿量が増し、多飲多尿の状態となるでしょう。更に、体重減少・嘔吐・貧血などの症状がみられ、尿毒症に発展すると、元気消失・嘔吐・下痢・痙攣などの神経症状が引き起こされます。
犬がご飯を食べないとどうなる?
人間同様、犬も食事をとらない日が続くと、体力が確実に落ちていきます。併せて、元気の消失や、栄養バランスが崩れることによって、様々な身体異常を引き起こすこととなるでしょう。
◆犬が食べない原因は様々!
犬が食べなくなる原因としては、病気の他にも、ストレスや好き嫌いなど、様々な要因が考えられます。
食べなくなった愛犬に元気があるようであれば、2日くらいは様子をみても大丈夫な場合もあるでしょう。
しかし、愛犬が子犬や老犬の場合は特に、病状の急な悪化などにより危険な状態を招く可能性もあります。2日たっても食事をとらないようであれば、すぐに動物病院を受診しましょう。
食事をとらない原因を探りつつ、元気がなければ消化のよいものを与えたり、少量食べられるようであれば栄養価の高いものを与えるようにしてくださいね。
腎不全の犬向けのドッグフードはある?
現代では様々な種類のドッグフードが販売されていますよね。犬種や年齢、健康サポート、目的別など、飼い主さんが求めるタイプのフードを、多種多様な商品の中から選ぶことが可能です。
腎臓が心配な愛犬に向いているドックフードも、もちろん販売されています。腎臓サポート・ケアなどという記載がされているので、比較的分かりやすいでしょう。
腎臓への負担を軽減したり、腎臓の健康維持をサポートするなど、メーカーによって様々なメリットが盛り込まれています。
ただし、既に腎不全と診断されている場合は、一度獣医さんに食事内容を相談してみるとよいでしょう。病院で療法食をすすめられることもありますし、愛犬の状態に合わせたフードが処方される場合もあります。
ちなみに、腎不全となった犬向けのフードも、市販されていますので参考にしてみてください。
◆ベッツソリューション 犬用 腎臓サポート 2.0kg
こちらの商品は、慢性腎不全と診断された犬に与えるために設計された食事療法食です。
リンの含有量の制限や、タンパクレベルを調整することで尿毒症・蛋白尿症に配慮されています。さらに、オメガ3脂肪酸が豊富に配合されているので、腎臓の働きをサポートしてくれますよ。
少しでも食べさせるために、スープごはんを作ってあげよう
食欲不振に陥ってしまった愛犬のために、食事内容の見直しや、フードに一工夫して、少しでも食べさせてあげることが大切です。
日常的に食べていたドライフードを受け付けなくなってしまった場合、どうしたらよいのでしょうか。
そこでおすすめなのが、食事と水分補給が一度にできる「スープごはん」を作ってあげることです。
スープごはんを与えることで得られるメリットを紹介していきますので、是非、参考にしてくださいね。
◆嗜好性がアップ
温かいスープごはんを与えることで、匂いを感じやすく、それだけで食欲がそそられます。
また、様々な食材やトッピングを利用することで、スープごはんのバリエーションは簡単に増やすことができます。普段のドッグフードを食べなくなった愛犬の、興味を引くことができるかもしれませんよ。
もちろん、腎不全を患っている場合、与える食材や栄養バランスに注意することは重要です。たんぱく質量・リン・ナトリウムを制限したり、必須脂肪酸が含まれた内容となるように調整しましょう。
◆カロリー・栄養アップ
食事量の低下を補うために、少しの食事量で、充分なカロリーや栄養を摂取することが大切です。
手作りスープごはんなら、栄養価の高い食材を利用して作ることが可能なので、必要な栄養量を少ない食事量で確保することができるでしょう。
さらに無添加食材を選べば、添加物の多いフードに比べて、安心・安全な食事を与えることも可能とします。
◆水分補給も兼ねる
スープごはんの一番のメリットは、食事をすることで、栄養分と水分が、一度に摂れるという点でしょう。
水分補給は健康維持にとっても大変重要ですよね。
特に老犬は、ただでさえ摂取する水分量が減ってしまうため、これを補う意味でもスープごはんがすすめられるのです。
また、スープごはんには、食べやすいという利点もあります。通常のドライフードと比べて水分量が多いので、噛む・飲み込む、という動作を行いやすいのです。
愛犬に、噛んだり、飲み込むのが辛いような様子が見受けられるなら、柔らかくて水分量の多いスープごはんを是非、試してみましょう。
スープごはんに使えるトッピング
一からスープごはんを作らなければ!と考えると、毎日は難しい、何を入れれば良いか迷う、という飼い主さんもいるでしょう。手作り食の初心者さんからすれば、不安でしかありませんよね。
そんな時はまず、市販の商品をトッピングすることから始めてみましょう。
腎臓への負担を軽減できる素材を選んで、スープの具材とすれば、簡単に手作りスープのバリエーションを増やすことが可能です。
スープのトッピングとして使用できるおすすめ商品を紹介しますので、チェックしてみてください。
◆ぐーぐー フリーズドライdog 国産鹿肉
国産の鹿肉を使いました。
高消化性たんぱく質をもつという、鹿肉を加工した商品です。国産で無添加・無着色なので、安心感も高いですよ。ベイクドフリーズドライ製法で、旨味がギュッと閉じ込められています。愛犬の食欲を刺激し、人気のスープメニューになること間違いなしです。使いやすいカットタイプなので、トッピングとしても使用しやすいでしょう。
◆フリーズドライの豚レバー 犬用
おやつでありながらビタミンA、C、D、B群、ミネラル豊富な健康食。高齢犬には勿論、元気の出るおやつとして。
ビタミンA・C・D・B群や、ミネラルが豊富に含まれた健康食です。国産豚レバーの風味と栄養が、DFD製法によってしっかり閉じ込められています。「おやつとして」に限らず、細かくすればトッピングとしても重宝できるアイテムとなるでしょう。こちらも無添加商品なので、安心・安全です。
◆フリーズドライのササミ 犬用
兵庫県北部但馬地方の50日飼育の裁きたての若鶏を新鮮なままフリーズドライしました。
ドリップを出さない製法で香り、味、栄養分がそのまま残っているので食付きは抜群です。
高原但馬とりを新鮮なままフリーズドライしたササミです。ドリップを出さない製法にて、香り・味・栄養分がそのまま残っているそうですよ!食欲の低下した愛犬の、食い付き回復にも一役買いそうですね。トッピングに利用すれば簡単に、豪華な鶏ササミスープの完成です。
まとめ
恐ろしい犬の病気の一つである腎不全。もしも愛犬がそれを患った時、食欲が低下して食べられなくなった時、飼い主さんとして出来る限りのことをしてあげたいと考えるでしょう。
手作り食を与えるということは、市販のドッグフードを与えることに比べると、慣れるまでは中々難しいことかもしれません。
それでも、愛犬にとって食事が苦痛とならないように尽力することは、心と体の大切なケアに繋がります。
まずは市販のフード・おやつをトッピングすることから始めて、愛犬にとってぴったりのスープごはん作りに挑戦してみましょう。
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