犬にゴーヤを与えても大丈夫!適量や与え方、注意点について解説

2021.07.12

犬にゴーヤを与えても大丈夫!適量や与え方、注意点について解説

夏の野菜のひとつにゴーヤがありますよね。私たち人間の身体にいいと知られているゴーヤは、犬にも食べさせていいのでしょうか。 基本的には、犬にゴーヤを与えても問題ありません。今回は与える場合の適量や栄養素、与え方や注意点を見ていきましょう。 最後に簡単なレシピも載っていますので、ぜひ見てみてくださいね。

犬にゴーヤを食べさせてもいいのか

ゴーヤ

ゴーヤは基本的に犬が食べても大丈夫な食材です。
その理由と与える際の適量を見ていきましょう。

◆基本的に与えてOK

犬が食べても問題のないゴーヤは、熱帯アジア原産のウリ科の植物です。
栄養素については後述しますが、ビタミン、カリウム、葉酸などが多く含まれ夏バテ解消食材として知られています。
栄養価が高いのに90%以上水分を含んでいることからヘルシーで、夏に自宅で栽培をしている家庭も増えてきました。
最近ではゴーヤのエキスが入ったドッグフードや、ゴーヤを使ったおやつも売られています。
中毒になる成分は含まれていないので犬にあげても問題はないですが、ゴーヤには苦み成分が含まれています。
苦みを嫌う犬に無理に与える必要はありませんが、好んで食べる場合、適量を守った上与えてみてくださいね。

◆適量

犬に与えていいゴーヤの適量は、1日の摂取カロリーの20%程度です。
いくら身体にいい食材でも、ゴーヤで1日の栄養素は補えません。
あくまでゴーヤは副食やおやつと考え、主食の栄養バランスの邪魔をしない程度に与えましょう。
具体的に、ゴーヤは100gあたり17kcalといわれているので、総合栄養食のドライフードを主食としている場合には袋に書いてある適正カロリーの20%を副食やおやつに置きかえても問題ありません。
おやつや副食を各20%ずつ与えるのではなく、全ての主食以外に食べたカロリーが、主食のカロリーの20%以内に納めるように注意してくださいね。


ゴーヤの栄養素

ゴーヤには多くの栄養素が含まれていると前述しましたが、具体的には以下の成分が含まれています。

・ビタミンC
・ビタミンK
・βカロテン
・カリウム
・葉酸
・モモルデシン

それぞれどういった効果があるのか順番に見ていきましょう!

◆ビタミンC

ビタミンCを摂ることで、健康を維持するための免疫力向上などの効果が期待できます。
ゴーヤはキュウリやトマトに比べて約5倍ものビタミンCが含まれています。
ビタミンCは火を通すことで壊れてしまうことが多いのですが、ゴーヤの場合、炒めても壊れにくいとされています。
犬が自分の体内で作り出せるビタミンCの量はとても少ないので、食べ物から取り入れられるのは大切ですね。

◆ビタミンK

ビタミンKを摂ることで出血した際に血が固まりやすかったり、骨の形成を促したりする効果が期待できます。
これはビタミンKに骨のタンパク質を活性化させる作用があるからです。
ビタミンCと同じく犬自身で作り出せるビタミンKも少ないので、ゴーヤを食べて取り入れられるのは嬉しいですよね。

◆βカロテン

βカロテンを摂ることで、がん予防やアンチエイジングの効果が期待できます。
βカロテンは摂取すると身体の中でビタミンAに変化します。
このビタミンAが、皮膚や粘膜を丈夫にしたり、視力の維持や免疫力の強化にかかわったりします。
がん予防やアンチエイジングなど、健康を保つため重要な働きをしてくれる栄養素です。

◆カリウム

カリウムを摂ることで、血圧を下げたりむくみを予防したりする効果が期待できます。
これは、カリウムに利尿作用や血圧を下げる働きをもつためです。
この働きにより、身体の中の余分な塩分を排出してくれます。
ゴーヤは100gあたり260mgのカリウムが含まれていて、野菜の中で特別多いというわけではありませんがそれでもキャベツの1.3倍ほどの量があるので、野菜を与える際には選んでおきたい食材ですね。

◆葉酸

葉酸を摂ることで、貧血予防の効果が期待できます。
これは葉酸に赤血球をつくり出すときにサポートをする役割があるためで、葉酸を摂取すること正常な赤血球が生成されるからです。
ゴーヤに含まれている葉酸の量は72μgで、夏野菜の中では多く含んでいます。
葉酸は赤血球が増えるときに必要な栄養素で、少なければ貧血の原因になってしまうので、積極的に摂取しましょう。

◆モモルデシン

モモルデシンを摂ることで、胃腸の粘膜の保護や食欲増進の働きが期待できます。
暑さで食欲が落ちてしまうことが多い夏にはぴったりですね。
ゴーヤ独特の苦みは、このモモルデシンによるものですが、調理によってモモルデシンの苦みを抑えようとすると、モモルデシンの効果がなくなってしまうので注意が必要です。


犬は苦味を感じるのか

犬も人間同様苦味を感じますが、感じ方には少し変わってきます。
犬も人間も、舌の上には味蕾細胞(みらいさいぼう)と呼ばれる味を感じるセンサーがあります。
人間が1万個以上の細胞があるのに対し、犬は2千個程度と5分の1程度しかありません。
そのため人間が感じているよりははっきりと感じるわけではないのでしょう。
ちなみに人間が感じている「旨味」に関しては、犬は感じられず、「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」で味を判断します。
この中で最も感じるのが「甘味」で、最も感じにくいのが「苦味」です。
舌の奥の方に味蕾細胞が点在していることも含めて多少苦い食べ物も問題なく食べられますが、犬が野生で暮らしていたころ、苦い食べ物は有害な物が多かったことから積極的に裂ける習性がありました。
犬が嫌がったら無理に与えることはしないようにしてくださいね。

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ゴーヤの犬への与え方

ゴーヤ

犬にゴーヤを与える際は、以下の方法で与えましょう。

・加熱をする
・小さくカットする
・種やワタに注意する

順番に見ていきましょう。

◆加熱をする

ゴーヤを犬に与える際、加熱してからあげましょう。
ゴーヤに限らず、食物繊維を含む野菜の消化や吸収を、犬は苦手としています。
消化不良を起こすと下痢や嘔吐をおこすことがあるため、必ず加熱して与えましょう。

◆小さくカットする

前述と同じく、一度にたくさんの量のゴーヤを食べてしまうと下痢や嘔吐の可能性があります。
ゴーヤは小さくカットし食べやすいサイズで与えましょう。
また、カットする際なるべく薄くすることで苦味が薄まるといわれているのでぜひお試しください。

◆種やワタに注意

ゴーヤを与える際は種やワタに注意しましょう。
ゴーヤの種は知ってのとおり大きく、熟したゴーヤの種は赤くなりゼリー状の物質を纏っています。
このゼリー状の物質はとても甘く、甘味が大好きな犬にとってはごちそうに感じられるでしょう。
しかし、誤って種を飲み込んでしまうと詰まってしまう可能性もあります。
いつまでも胃の出口にひっかかってしまったり、消化できず腸閉塞になったりする可能性もあります。
またワタには身よりもビタミンCが多く含まれていますが、種と同じく消化不良を起こしやすい部分です。
犬に与える際には種やワタを取り除いて調理するのがいいでしょう。


犬にゴーヤを与える注意点

犬にゴーヤを与える注意点として、初めて食べる場合は少量から与える点が挙げられます。
もしも初めての食材をたくさん食べてしまい、その犬にとってのアレルギー食材だった場合アレルギー反応を起こしてしまいます。
反応はさまざまですが、身体が赤くなったり痒みが出たりするほか、呼吸がし辛いといった症状もあります。
少量のゴーヤを与えて数時間様子を見てアレルギー反応が出ないか確認します。
呼吸が乱れたり身体を痒がる、目の縁や耳の内側が赤くなったりする症状が出た場合、アレルギー反応が疑われるので動物病院に連れて行きましょう。
もしアレルギー反応が出てしまったときにすぐに病院に行けるよう、初めての食材は病院がやっている日の朝あげるようにしてください。
また、動物病院でアレルギー物質を調べてから与える方法もあります。
ゴーヤに対してアレルギーが出ない場合でも他に反応する食材がわかるので、ドッグフード以外を与えてみたいという飼い主さんは検討してみてくださいね。

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ゴーヤを使った犬用おすすめトッピングレシピ

最後に、ゴーヤを使ったレシピとして2点と、ゴーヤの保存方法について紹介します。
 

◆茹でささみと一緒に煮る

鶏のささみは低カロリーで高タンパクなので、犬のご飯のトッピングにぴったりです。
茹でておいたささみと炒めておいたゴーヤを軽く水で煮るだけで完成なので、手間もかかりません。

◆卵と豆腐と一緒に炒める

少量のごま油で豚肉や卵、豆腐をゴーヤと一緒に炒めるだけの犬用ゴーヤチャンプルーです。
ごま油の香りは食欲を刺激し、タンパク質もゴーヤの成分も十分に摂ることができるでしょう。

◆ゴーヤの保存法

ゴーヤは冷蔵庫か冷凍庫で保管します。
ゴーヤは2日程度であれば常温で保存が可能ですが、気温28℃以上で熟成がすすみ傷んでしまうので、冷蔵庫に入れておきましょう。
また、冷凍保存もおすすめです。
カットしたゴーヤの水分をよく取り、保存袋に入れて冷凍庫で保管すると、1ヶ月程度は使えます。
カットしたゴーヤはそのまま茹でたり炒めたりできますし、茹でてから冷凍保存することで調理の手間も省けるのでおすすめです。


まとめ

今回は犬にゴーヤを与えることはできるのか、その場合の与え方や注意点について見ていきました。
ゴーヤは夏を代表する野菜で、私たち人間にとっても犬にとっても夏バテ効果が期待されます。
愛犬と自分で同じ食材を食べるもの、特別感があっていいですよね。
与え方に注意して適切な量を与えることでゴーヤが持つさまざまな力を摂り入れられますので、嫌がらないようであればぜひ試してみてくださいね。



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