1.犬が吠える原因
1-1.警戒吠え
1-2.興奮吠え
1-3.要求吠え
1-4.その他の原因
2.犬が特定の家族に吠える理由
2-1.犬にとって嫌なことをする
2-2.気分で態度が変わる
2-3.犬との上下関係が下
2-4.家族内での喧嘩が多い
2-5.犬とのコミュニケーションが少ない
3.犬を吠えさせないための対策
3-1.コミュニケーションを増やす
3-2.犬にとって嫌なことをしない
3-3.香水をつけない
3-4.態度に一貫性を持たせる
犬が吠える原因
群れで暮らす習性を持つ犬にとって吠えるのは仲間とコミュニケーションを取る自然な行動で、原因としては以下の3つに分けられます。
・警戒吠え
・興奮吠え
・要求吠え
上記の他、考えられるその他の原因と合わせて順番に見ていきましょう。
◆警戒吠え
警戒吠えとは自分の縄張りに入ってきた人や物に対し身の危険を感じたため、注意を促す吠え方です。
犬は縄張り意識がとても高く、車の音や知らない犬、初めて見るものなど対して警戒心を強くします。
警戒吠えの対策は慣れです。
犬にとって危害を加えないとわかるよう、吠えられても慌てず騒がず、不安を取り除くよう優しい声で話しかけて安心させてあげましょう。
たとえ長い時間がかかったとしても自分にとって安心できる大好きな人だとわかれば、犬は必ず警戒を解き受け入れてくれます。
◆興奮吠え
興奮吠えとは嬉しいときや怒っているとき、興奮したときなど感情が高まった際に出る吠え方です。
原因となる感情が喜びならいいですが、怒っている場合は吠えた後に攻撃行動に出ることも少なくありません。
興奮吠えをしたら犬を落ち着かせることが大切です。
飼い主さんが帰宅した際に嬉しくて撫でて欲しくて吠えている場合は落ち着くまで待ってから撫でたり、怒っている場合は相手にせず静かに離れたりして興奮を落ち着かせてあげましょう。
◆要求吠え
要求吠えとは自分の希望を叶えて欲しいときに出る吠え方です。
以前吠えたら飼い主さんが行動してくれたなどの成功体験から来ている場合があり、要求がとおるまで吠え続けてしまうこともあります。
吠え続ける煩さから飼い主さんが再び希望を叶えてしまうと、犬にとっては吠えることが希望を叶えてくれることだと勘違いしてしまうため、要求を通さないことが大切です。
犬は学習する動物なので、時間がかかったとしても要求に応えてくれないと分かれば吠えなくなるため、根気よくしつけていきましょう。
◆その他の原因
その他に犬が吠える原因として考えられるのはストレスです。
犬がストレスを感じる要因は運動不足や遊ぶ時間が足りない、飼い主さんとのコミュニケーション不足、ひとりの時間が長くて退屈などさまざまな理由があります。
飼い主さんはいつもと違った行動がなかったか、以前はしていたけど今はしなくなった行動はないかなど愛犬が吠えている理由を考え、原因を突き止めなければなりません。
犬が特定の家族に吠える理由
犬が吠える原因を見てきましたが、特定の家族に吠える場合、以下の理由が考えられます。
・犬に取って嫌なことをする
・気分で態度が変わる
・犬との上下関係が下
・家族内でのケンカが多い
・犬とのコミュニケーションが少ない
順番に見ていきましょう!
◆犬にとって嫌なことをする
犬が吠える理由として考えられるのは、特定の人物が犬にとって嫌なことをしている場合です。
犬にとって嫌な行為は数多くありますが、飼育している上で考えられるものの一部としては、以下の行動があります。
・いきなり撫でる
・正面から見つめる
・大声を出したり怒鳴ったりする
・触って欲しくない場所を急に触る
・たばこや香水など強い匂いをつけている
上記の行動はどれも犬にとって嫌な行動です。
いきなり犬を撫でたり大声を出し怒鳴ったりすることは犬を驚かせてしまいますし、正面から見つめることは勝負を挑んでいる意味に捕えられた場合、攻撃的になる可能性もあります。
またたばこや香水といった強い匂いを嫌う傾向があることや触って欲しくない場所など、共に暮らしていくために犬にかんする知識を持っておきましょう。
◆気分で態度が変わる
次に犬が吠える理由として考えられるのは、特定の人物が気分で態度が変わっている場合です。
この行動をしたら以前は褒められたのに今回は怒られたなど、自分がした行動に対し思っている反応を取ってもらえなければ、犬は信頼がおけず不安を覚えます。
たとえ嫌なことがあっても犬を育て長い間一緒に暮らしていくために、常に同じ態度で過ごすことは重要といえるでしょう。
◆犬との上下関係が下
また犬が吠える理由として、特定の人物を下に見ている場合も考えられます。
古来より犬は群れで生活をしていましたが、その習性は現代で失われているわけではなく、それぞれの人や動物に対して独自の関係性が作られているのです。
・指示をきく
・嫌な場所を触っても怒らない
・常に犬が飼い主を見つめている
上記の行動などから、愛犬が自分を上に見ているか下に見ているか判断して関係性を図ってみましょう。
◆家族内での喧嘩が多い
さらに犬に吠えられる理由として考えられるのは、家庭内での喧嘩です。
犬にとって喧嘩は理解できるものではなく、人間が出す怒鳴り声は犬を不安にさせたり警戒心を強めたりしてしまいます。
家庭内で喧嘩は起こらない方がいいですが、もし喧嘩をする場合は不安や警戒心を煽らないようにして犬に見えない場所で行いましょう。
また怒鳴るのではなく冷静に話し合うことで犬は安心を得て吠えなくなるため、喧嘩の際でも怒鳴らないと決めておくことも穏やかに過ごすコツといえます。
◆犬とのコミュニケーションが少ない
最後に特定の人物が吠える原因として考えられるのは、犬とのコミュニケーション不足です。
犬にとってアイコンタクトで視線を合わせることや、ボディランゲージで気持ちを表現することは信頼関係を築くのにとても大切な手段といえます。
コミュニケーションが少なければ犬にとって他人と思われてしまうこともあり、警戒するために吠えている場合も考えられます。
犬を吠えさせないための対策
特定の家族に犬を吠えさせないための対策として、以下の4つがあります。
・コミュニケーションを増やす
・犬にとって嫌なことをしない
・香水をつけない
・態度に一貫性を持たせる
順番に見ていきましょう。
◆コミュニケーションを増やす
犬とコミュニケーションをきちんと取って信頼関係を築くことで、警戒を解いたりコミュニケーション不足によるストレスを解消できたりするため、特定の家族に吠える対策ができます。
優しいトーンでゆっくりと話しかけ、気持ちのいい喉元や背中を撫で、アイコンタクトを行うことを心がけるなど、コミュニケーションを増やしていきましょう。
◆犬にとって嫌なことをしない
前述した犬にとって嫌なことをなるべくしないことが、吠えられる対策になります。
ただしシャンプーやブラッシングなど、清潔を保つための行動や動物病院へ連れて行くなど健康管理のための行動は必要です。
嫌がる行動でも必要だと判断した場合は、褒めたりご褒美をあげたりすることにより犬が嫌な行動を好きな行動へと変えられるようなしつけを行っていきましょう。
◆香水をつけない
犬にとって香水は匂いが強すぎるため苦手に感じる場合が多く、なるべく香水をつけないことが吠えられない対策といえます。
どうしても香水が必要な場合はあまり匂いのきつくないものなど、愛犬が受け入れてくれるものを少量程度つけるに留めておきましょう。
香水のほか、化粧水など人工的な匂いを嫌う犬もいるため、愛犬がどんな匂いだったら大丈夫かを知っておくことも大切です。
◆態度に一貫性を持たせる
良いことや嫌なことが起こり気分に波が起こったとしても、飼い主さんは犬の前では態度に一貫性を持たせることが大切です。
表情だけでなく声のテンポやトーン、話し方など、犬が変化を察知して不安にならないように努めることで、犬は安心して飼い主さんと接するようになりますよ。
犬が来客に吠える理由
犬は特定の家族だけではなく、来客が来る度に吠えることがありますが、理由としては縄張りに入ってこられた警戒と遊んで欲しかったり構って欲しかったりする要求によるものです。
警戒によって吠えている場合、犬が社会に順応するための大切な期間である社会化期に人や物と多く触れあう経験が足りなかったことが考えられます。
客が来たらオヤツをあげてもらい落ち着かせるなど、来客に対するイメージを良いものに変えることが警戒吠えの対策です。
また要求により吠えている場合は落ち着くまで待ち、吠えても要求は通らないと自覚させましょう。
また来客が押すチャイムに対して吠えている場合、チャイムの音自体が苦手だったり興奮を煽るものだったりすることが考えられます。
愛犬がなんの原因で吠えているか観察し、対策を行うことが大切です。
まとめ
今回は犬が特定の家族に吠える原因や対策を紹介しました。
犬が吠えるには警戒、興奮、要求やストレスなどさまざまな原因があります。
更に特定の家族に吠える場合はコミュニケーション不足や嫌なことをしていないかなどの理由も考えられるため、吠えている原因を確認し、対策を行ってよりよい関係性を築いていきましょう。