1.犬がピーピーと鼻を鳴らす理由
2.犬がフンッと鼻を鳴らす理由
1-1.不機嫌
1-2.威嚇
3.犬の機嫌が悪いときの対処法
3-1.そっとする
3-2.ストレス解消をする
4.その他の犬の鼻の鳴らし方
4-1.グーグー
4-2.クーン
4-3.ブヒブヒ
【掲載:2022.04.19 更新:2024.06.19】
犬がピーピーと鼻を鳴らす理由
犬は時折、鼻から「ピーピー」といった高い音を出すことがあります。
これはとくに神経質な犬やおとなしい犬、寂しがり屋な犬によく見られる癖で、飼い主への甘えや寂しさを表していると考えられています。
こうした場合はかまってあげて、犬の不安を取り除いてあげるよう努めましょう。
ただし、犬が「ピーピー」と鳴く度に要望通りの対応をしていると、犬は次第に「ピーピーと鳴けば要望が叶う」と学習し、わがままな性格になる可能性もあります。
時には甘やかさずに放置するといったしつけも必要となるでしょう。
しかし、犬があまりにも頻繁に「ピーピー」と鳴く場合は不安障害などの病気の可能性も疑われます。
おかしいと感じたら動物病院で診察してもらうなど適切な対応をとってください。
犬がフンッと鼻を鳴らす理由
犬を飼っていると、時折「フンッフンッ」と鼻を鳴らす姿を目にします。
自分の愛犬が鼻を鳴らすなんて飼い主としては心配になるかもしれませんが、実はこれは犬のコミュニケーション方法の一環なのです。
そのため、鼻の鳴らし方によって愛犬の感情を理解することができます。
また、犬は体調不良や病気から鼻を鳴らすケースもあります。
犬の様子をよく見て、病気の可能性が疑われる場合は動物病院に連れて行くなど適切な対応を取りましょう。
それでは犬が「フンッ」と鼻を鳴らす代表的な理由の2つを見ていきましょう。
◆不機嫌
犬は不機嫌になると「フンッ」と鼻を鳴らすことがあります。
具体的には目を大きく見開いて「フンッフンッ」と鼻を鳴らしている場合や、飼い主の側に寄ってきてため息のように鼻から息を鳴らしている場合が挙げられます。
これらのケースでは、犬が遊び足りていない、飼い主にかまってほしい、お腹が空いているなどの原因が考えられます。
もし思い当たりがある場合は、一緒に遊んであげる、犬の好きなおやつをあげるなどしてあげましょう。
◆威嚇
犬は相手を威嚇するために鼻息を鳴らすこともあります。
例えば馴染みのない場所に来たり、知らない人や犬と一緒にいたりする時など、犬に何らかの精神的ストレスがかかっている場合に鳴らすのです。
とくに相手の人や犬をじっと見つめたまま「フンッフンッ」と鼻を鳴らしたり唸ったりしているときは、相手に吠えかかる恐れもあります。
最悪の場合には飛びかかったり噛み付いたりする危険性も考えられるため、相手に脅威や警戒心を抱いているような犬の様子を発見したら速やかにその場から立ち去るようにしましょう。
犬を刺激しないのがポイントです。
犬の機嫌が悪いときの対処法
犬が「フンッ」と鼻を鳴らして機嫌が悪そうなとき、飼い主はどのように対応すればよいのでしょうか。
愛犬に余計なストレスを与えず、良好な関係を築くためにも、犬の機嫌が悪いときの対処法を知っておきましょう。
◆そっとする
犬が鼻を鳴らして不機嫌そうなとき、とくに体調不良や病気といった心配がない場合は、そのままそっとしておくことが最善の対処法であるケースが少なくありません。
なぜなら、犬が鼻を鳴らすときは「今はかまってほしくない」というアピールである可能性もあるからです。
人と同様、犬にもそっとしておいてほしいタイミングがあります。
その時に機嫌を直そうと無理矢理かまってしまうと、かえって犬に余計なストレスを与えてしまいかねません。
好きなおやつやオモチャを与えるなどして犬がリラックスできる環境を整えてあげたら、しばらくはそっとしておいてあげましょう。
◆ストレス解消をする
人懐っこい犬や甘えん坊の犬の場合は、そっとしておくとフラストレーションを溜め込んでしまい、かえって機嫌を悪くしてしまう可能性もあります。
そのような犬の場合は、反対に飼い主がかまってあげることでストレスを解消させてあげることが大切です。
犬にとって最も効果的なストレス発散方法は運動なので、天気が良い日は散歩に連れ出してあげましょう。
外出が難しい場合は、おもちゃなどを使って一緒に遊んであげるのがおすすめです。
また、散歩や遊びは犬との関係構築にとっても非常に重要なコミュニケーションなので、犬の機嫌に関わらず日頃からしっかりと時間を作ってあげるようにしましょう。
その他の犬の鼻の鳴らし方
犬が鼻を鳴らすとき、「フンッ」といった音の他にも様々な音を鳴らすことがあります。
鼻を鳴らす音ごとに、犬がどのような感情を表現しているのかを理解しておくと、より円滑に犬とコミュニケーションが取れるようになるはずです。
◆グーグー
犬が「グーグー」や「ガーガー」など、濁点がついたような音で鼻を鳴らしている場合、興奮しているケースが多いと言われています。
犬は興奮状態が高まるとくしゃみをすることがあるので、愛犬が「グーグー」と鳴いてくしゃみをしたときは鼻水を取り除いてあげましょう。
また、犬が鼻から「グーグー」や「ガーガー」と音を鳴らしているときは、呼吸器系に何らかの異常をきたしているとも考えられます。
長期間にわたり犬の鼻息が止まないときは、動物病院を受診することをおすすめします。
◆クーン
最後にピッチが下がるような音で「クーンクーン」と鼻を鳴らしているときも、犬の興奮状態を表しています。
この「クーンクーン」といった鼻の鳴らし方は、犬が良い意味で興奮しているサインで、喜びや楽しさといった感情を表現していると考えられます。
そのため、愛犬が「クーンクーン」と鳴いているときは、とくに心配することはありません。
◆ブヒブヒ
鼻から「ブヒブヒ」「フガフガ」「ブーブー」といった音を定期的に鳴らすのは、太り気味な犬によく見られます。
これは犬の気道周りに脂肪がついて呼吸がしにくくなっているために起こる現象なので、散歩の時間を少し長くして犬の運動量を増やしたり、食事内容や量を見直したりするなど工夫しましょう。
また、息を大きく吸い込んで苦しそうに「ブヒブヒ」と鼻を鳴らしている場合は、後述する「逆くしゃみ」を起こしている可能性も考えられます。
逆くしゃみは人のくしゃみと同様にそのほとんどが病気ではなく、時間が経てば治まる突発的な症状です。
ただしあまりにも犬の逆くしゃみが治まらない場合は、症状がよく似た別の病気を発症しているおそれもあるので、動物病院を受診するようにしましょう。
犬が鼻を鳴らす病気
前述したように、犬は主に感情表現として鼻を鳴らしますが、場合によっては病気の症状として鼻を鳴らしていることもあります。
犬が鼻を鳴らす病気の代表例をあらかじめ知っておくことで、愛犬がコミュニケーションとして鼻を鳴らしているのか、あるいは体調不良や病気を起こしているのかを判断できるようになっておきましょう。
◆気管虚脱
気管虚脱とは、気管周辺の軟骨が歪んでしまい、気管を押しつぶしてしまうことで起こる病気です。
気管周辺の軟骨が歪んでしまうことには様々な原因が考えられており、代表的な原因としては散歩などの最中に犬の首につけたリードを強く引っ張ってしまうことが挙げられます。
他にも、肥満や老化、遺伝、気候環境、精神的ストレスなども気管虚脱を引き起こす原因とされています。
気管虚脱の症状が悪化すると、呼吸困難やチアノーゼ(舌が紫色に変色する症状)、最悪の場合は失神などを引き起こすおそれがあります。
そうならないためにも、日頃から愛犬が気管虚脱を起こさないように対策しておく必要があります。
簡単に実践できる対策としては、肥満にならないよう運動量や食事を見直す、過度に暑い・寒い環境を避けるためにエアコンを使用する、気管を刺激しないように首輪ではなく胴輪をつける、などが挙げられます。
◆逆くしゃみ
逆くしゃみは別名「発作性呼吸」とも呼ばれ、人のくしゃみやしゃっくりとよく似た症状を引き起こします。
病気ではなく突発的な症状として起こることがほとんどであるため、しばらくそっとしておくだけで症状が治まるケースが一般的です。
しかし、愛犬が「ブヒブヒ」「フガフガ」と苦しそうに鼻を鳴らしているのをただ見守るだけでは心苦しいという飼い主さんも多いでしょう。
そのような場合は、犬の胸や背中を優しく撫でる、しばらく鼻をつまんで口で呼吸させる、また唾液の分泌を促すために好きなエサやおやつを食べさせるなどの方法を試してみましょう
◆短頭種気道症候群
短頭種気道症候群はブルドッグやパグ、ボストンテリアなど「短頭種」と呼ばれる犬種がかかりやすい病気です。
短頭種は呼吸器や気道が狭いという身体的構造からどうしても鼻が鳴りやすくなるのですが、短頭種気道症候群になると慢性的に鼻を「グーグー」と鳴らす症状が出ます。
短頭種気道症候群などの理由で鼻呼吸が困難な犬は、口を開けて「ハアハア」と呼吸する(パンティング)ことで体温を調節しますが、場合によっては呼吸が追いつかずに体内に熱を溜め込んでしまうおそれもあります。
愛犬に短頭種気道症候群が疑われる場合は、動物病院などで専門家の指示を受けましょう。
まとめ
いかがでしたか。この記事では、犬が鼻を鳴らす理由について徹底解説しました。
犬が鼻を鳴らす背景には、飼い主に対する感情表現から病気のサインまで様々なケースがあります。
犬の鼻の鳴らし方について理解することは愛犬との良好な関係構築だけでなく、愛犬の健康を守ることにもつながります。
ぜひこの記事を参考にして、愛犬との生活を充実させてくださいね!
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